鄴編・橑陽の戦いのエピソードを盛り上げたのが、あの山の民を苦しめた犬戎族の存在です。
中でも犬戎族三兄弟の長兄ゴバは、バジオウの剣と互角に渡り合い衝撃を与えました。
そこで本記事ではゴバをピックアップし、その強さや活躍をまとめていきたいと思います!
ついでに犬戎族についても史実と合わせて詳しく解説していきます。
目次
【キングダム】ゴバのプロフィール
ゴバは犬戎族のひとり。
犬戎王ロゾの血族で、犬戎軍を率いる三兄弟の長兄です。(次兄はブネン、末弟はトアク)
橑陽の戦いにて楊端和&壁軍と交戦。
決戦となった9日目にバジオウ率いる楊端和直下軍を迎えうちました。
【キングダム】ゴバの特徴とは?
ゴバら三兄弟は皆おでこに尖った楕円の刺青をしており、顔面に装飾品を付けています。
その中でもゴバは唯一角張った髪型と、装飾を口元に付けていることが特徴。
装飾が口髭のように見えることや眼光が鋭いことから、最も威厳のある怖い顔をしていますね。
【キングダム】ゴバの性格とは?
ゴバは三兄弟で「一番のキレ者」と評されている人物。
比較的寡黙なためその性格は掴みづらいですが、軍が無傷であるにも関わらず舜水樹の策を元に後退させてみせたので、戦場でも感情的にならず冷静に動けるタイプのようです。
そして末弟トアクが討たても「大犬戎族の面汚しが」と言っていたことから、犬戎族に誇りを持ち身内にも厳しい一面が窺えます。
【キングダム】ゴバの強さとは?
ゴバの獲物は双剣で、スピードのある鋭い剣捌きが持ち味。
第535話で同じく2本の刀を操るバジオウと互角に斬り結ぶ姿が圧巻でした。
つまりゴバはバジオウと互角の強さを持っているのです。
山の民屈指の強さを誇るバジオウと正面きって渡り合える猛者はなかなかいないでしょうから、それだけでゴバの強さが感じられますよね。
その後もゴバは「バジオウ如きいつでも討てる」なんて余裕を見せていましたし、楊端和に攻めて来られても堂々と待ち構えていたので、己の腕に自信を持っているのでしょう。
【キングダム】犬戎族とは?
犬戎族は趙の橑陽に住み着いている一族で、狼の被り物をしているのが特徴です。
その正体は500年前に中華に乱入し時の周王朝を滅ぼした、伝説の大騎馬民族の末裔。
舜水樹の話によれば、周を潰した後、犬戎族は中華への定住に失敗し、殆どは北の大地に流れたといいます。(それが匈奴に変貌したとも言われているそう)
しかし一部が太行山脈を縄張りとして中華に残りました。
そこに趙国が生まれ、趙国は彼らとの争いを避けるために橑陽の地を与えたのです。
そんな橑陽には犬戎の自治権があり、趙の要人ですらこの地には誰も近づかないため、趙国民もその存在を知る者は少ない様子。
「橑陽の牙」とも言われる彼らは気性が荒く、無断で縄張りに入ってきた相手には容赦しません。
外だけでなく内にも厳しく、兵たちは家族を人質に取られ命令に逆らえば一族皆殺しにされるなど、未だに恐怖支配が続いています。
ちなみに犬戎族は第252話で燕の劇辛の主力「毒犬」としても登場していますが、彼らは北の大地に流れた方の末裔なのかもしれませんね。
【キングダム】犬戎族は実在した?
犬戎族は史実にも登場します。
犬戎は「西戎(せいじゅう)」「戎(じゅう)」とも呼ばれる四夷(しい)のひとつ。
※四夷とは中国大陸を制した朝廷が自らのことを「中華」と呼んだのに対し、中華の四方に居住していた異民族のことを指します。(東夷、北狄、西戎、南蛮)
恐らく作中の「山の民」も西戎ということになります。
そのため犬戎王ロゾは「我らこそ西戎の祖だ」とアピールしていました。
犬戎は中国西部に住んでいた遊牧民族で、殷の時代から勢力を持っていたようです。
そして『キングダム』に反映されているのが「500年前に中華に乱入し時の周王朝を滅ぼした」というところ。
犬戎と中華はたびたび争っていたわけですが、作中の約500年前=紀元前770年に、犬戎は周の十二代王・幽王の恨みを持っていた諸侯と手を組み、周の首都を陥落させたのです。
これにより西周の時代は終わり、春秋戦国時代に入っていきました。
そして周が追われた地には秦が封ぜられ、犬戎は今度は秦と激しく衝突していくことになります。
しかし秦の力に押されていき(特に穆公に苦戦)、最終的に犬戎は秦に吸収され、一部は匈奴に吸収されました。
これを作中で言うと、秦に吸収されたのが「山の民」で、一部が「匈奴に変貌した」ということでしょうか。
しかし“一部が太行山脈に残った”という話はありませんので、作中のロゾたち犬戎族に関しては恐らく『キングダム』のオリジナル設定ということになりそうです。
【キングダム】橑陽での戦い
橑陽の戦いでゴバは初日からバジオウと交戦し、圧巻の強さを見せつけました。
そして決戦の日となった9日目、ゴバはバジオウ率いる楊端和直下軍の標的となります。
ゴバ軍は舜水樹の予想を元に増軍してそれを迎えうちますが、バジオウ・シュンメン・タジフを筆頭とする楊端和軍の勢いは凄まじく、本陣近くまで攻め入られてしまいました。
するとゴバはゴバ本軍が無傷にも拘わらず、橑陽城まで全軍後退を指示。
ところがそこへ楊端和率いる本軍が現れ、ゴバ軍は後退を阻まれてしまったのです。
しかしそれは舜水樹の策略通り。
ゴバ軍はそのまま、城から出てきた犬戎王ロゾの本軍、さらに現れた趙軍と共に、楊端和本軍の四方を包囲したのでした。
【キングダム】ゴバVS楊端和
https://twitter.com/kingdom_animePR/status/1447399052983869442
囲まれた楊端和が脱出を図るために選んだ方法は、敵軍の切れ目をすり抜けるのではなく、正面のゴバ軍に突撃するというものでした。
なんと楊端和はこの状況下で、最低限の戦果であるゴバの首を取りに来たのです。
楊端和は弾丸のような突破でまっすぐにゴバの元へ向かい、ゴバは堂々と迎えうちました。
【キングダム】ゴバは死亡した?
https://twitter.com/Kingdom_Dash/status/1420685539255230465
楊端和との一騎打ちになったゴバ。
楊端和の剣を華麗に捌きますが、刹那のうちに左手を斬られ…右手を斬られ…そして首を斬られてしまったのでした。
あっという間の出来事でした。
ゴバがバジオウと互角と印象付けられていただけに、楊端和の強さが際立った一戦でしたね。
まとめ
ゴバは犬戎族のひとりであり、橑陽の戦いにて楊端和軍と交戦。
三兄弟の長兄である彼はバジオウ率いる楊端和直下軍の標的となり、楊端和に首を斬られ戦死してしまいました。
瞬殺されてしまった印象が強いためザコ感がありますが、バジオウとやり合えるだけの戦闘能力がある猛者であることは忘れてはいけません。
出番は少なかったものの、ゴバは犬戎族の中でもしっかりと戦況を見極め臨機応変に軍を動かせるタイプだと感じますので、もう少し活躍が見たかったなと思います。
そう感じさせるゴバに是非注目しながら橑陽の戦いを読んでみてください!

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