ハラルド王はなぜ死んだのか
結論から言うと、イム聖との深海契約で肉体を操られ始めたためです。意思が消える前に、自分を殺すよう息子ロキに頼みました。伝説の悪魔の実を食べて殺せと告げたのも、ハラルド本人です。
エルバフの国中が信じている話とは、順序が逆です。
この記事でわかること
- 死の真相と、ロキに頼んだこと
- なぜ自分から角をもぎ取ったのか
- 親友ロックスを見捨てた経緯
- イムが最後に命じた任務の中身
- 妻イーダと、2人の息子との関係
- 強さとプロフィール
プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 立場 | エルバフの国「ウォーランド王国」の王。ハイルディンとロキの父 |
| 年齢 | 享年144歳(人間に換算すると48歳。14年前) |
| 種族 | 古代巨人族 |
| 覇気 | 覇王色・武装色・見聞色の三色 |
| 武器 | 山ひげのヤルルから贈られた巨大な剣。幼少期は大槌でした |
| 笑い方 | バラハハハ |
| 初登場 | 単行本112巻 第1137話「シャムロック登場」 |
| 声優 | 磯部勉 |
ドリーとブロギーとは幼馴染です。一人称は周囲に対しては「私」ですが、妻イーダと親友ロックスの前では「おれ」に戻ります。
王になった当初は暴君でした
45歳(人間に換算して15歳)で王位につきます。そのころのハラルドは、ナレーションが「クズ」と呼ぶほどの暴れん坊でした。
109年前には「足が滑った」という名目で、部下ごと他国の城を踏み潰しています。
変わったきっかけは、ひとりの女性でした。
- 新世界のバント王国で、サーカスの見世物にされていたイーダを見つけます
- 同族を見世物にする人間に憤慨し、町を壊して彼女を救出しました
- ところがイーダは、彼らに助けられた恩があって自ら見世物になっていたと告げます
- そして怒ったイーダに殴られました
この出会いが、良き王として成長するきっかけになります。見下していた人間族への理解を深め、多種族との共存とエルバフの平和的な改革を目指すようになりました。
2人の息子と、妻イーダ
旅のなかでイーダと恋仲になり、81年前に長男ハイルディンを授かります。正式に結婚するつもりでしたが、外国から来たイーダが王妃になることに国の重鎮が反発し、渋々受け入れて城に戻り、正室としてエストリッダを迎えました。
63年前、エストリッダとの間に次男ロキが生まれます。ただし王としての多忙から誕生に立ち会えませんでした。
のちにイーダを正式に妻へ迎えようと各村に頼み込みますが、亡きエストリッダの親族である酒村の反感を買い、毒を盛られたイーダに先立たれます。仇はイーダを母として受け入れていたロキが討ちましたが、その件でロキは留置所送りになりました。
親友ロックスを見捨てました
ハラルドとロックス・D・ジーベックは、56年前の聖地で出会っています。世界会議に不法侵入して追われるなか鉢合わせ、覇王色の激突で周辺5キロが吹き飛びながら、無傷の引き分けに終わりました。
その後、ロックスは4年にわたってハラルドを勧誘します。ハラルドは世界政府と融和する道を選び、頷きませんでした。それでも2人は、イーダの酒場で不満を語り合う仲になります。
転機は、五老星のマーカス・マーズ聖からの取引でした。
ハラルドは友情とエルバフの未来を天秤にかけ、取引に乗りました。冥界でロックスと決闘します。
ロックスは全力で迎え撃ちながら、こう翻意を促しました。
「自分を殺すことを条件に出したなら、政府は巨人族を軍事力としか見ていない」
「このままだと奴隷みたいな兵隊にされる」
それでもハラルドは止まりませんでした。交易の相手を探すだけでも、巨人族が「戦士」として暴れ回った過去の傷は深く、足を伸ばせば伸ばすほど、エルバフがどれほど孤独かを思い知らされていたからです。ハラルド個人は受け入れられても、巨人族という種族は受け入れられませんでした。
決闘は決着がつかず、取引も果たせず、2人は事実上の絶交となります。
そして政府の命を受け、ゴッドバレーへ向かうロックス海賊団の前に立ちはだかりました。最後の協力を求められますが、苦しみながら拒否します。ただし一騎打ちでは抵抗せずにやられ、ロックスがゴッドバレーへ向かうのを止めませんでした。
海兵の前で、自ら角をもぎ取りました
ゴッドバレー事件でロックスが死にます。そこで、ハラルドの中に溜まっていたものが爆発しました。
「エルバフを世界政府に加盟させる為! 政府に失望されぬよう! おれはあいつに手を貸せなかった!!
助けを乞う親友をおれは見捨て!! 見殺しにしたんだ!!!」
「───もう引き返せない!!! おれは巨人族の!!! 『悪』を許さない!!!!」
怒りは同族と過去の歴史に向きました。人間の国で暴れていた巨人族のチンピラを半殺しにしたあと、マリンフォードの海軍本部に現れます。
そして海兵たちの目の前で、古代巨人族の証である角を、自らもぎ取りました。
「1000年分の償いをさせてくれ!!! 巨人族がこれまで行ってきた過ちを謝罪したい!!
これからエルバフの子供達が誰も傷つかず生きていけるように!! 人間族と手を取り生きていけるように!!
平和への誓いを証明したい!!!」
「罪を償うチャンスが欲しい!! その為なら私は奴隷にでもなろう!!!」
角の跡は、いまも頭の大きな傷として残っています。ゾロはその姿を見て「なんて覚悟だ」と唸りました。
僕はこう読む
ハラルドが角をもぎ取ったのは、償いであると同時に、自分への罰だったと思っています。親友を見殺しにした直後の行動です。「巨人族の悪を許さない」と叫びながら、いちばん許せなかったのは自分でしょう。そしてこの請願は受け入れられ、政府のために働くことを許されました。つまり自分を痛めつけた分だけ、望みが叶ってしまった。それが次の20年の生き方を決めています。角を捨てた男が、そのあと何を差し出させられるかは、もう決まっていたようなものです。
そこから神の騎士団に入るまで
- 政府の任務を果たし続け、働きを認められます。フロリアン・トライアングルの「霧の中の怪物」の正体は、この時期に船を沈めていたハラルド自身でした
- 神の騎士団の下部組織「神の従刃」として認められ、浅海契約を許されます
- 聖地の出来事を口外しない条件でエルバフへ帰還
- エルバフの海産物や木々が良質な資源として人気になり、努力が実り始めます
- 亡命してきたサウロの協力でセイウチの学校を作り、次の世代が戦いと無縁でいられるよう願いました
- 加盟に伴い、若く潔白な者に王座を譲ることも決めていました
そしてシャンクスが突如失踪したことで、次点候補だったハラルドの騎士団入りが決定します。強く所望したことで、「虚の玉座」で待つイムにより深海契約を施されました。
エルバフに五芒星(アビス)を刻み、最後の任務を果たせば加盟を認めると聞かされ、喜んで帰国します。
イムが命じた、最後の任務
ロックスが警告した通りでした。
ハラルドは困惑し、希望者を海軍に入隊させるという代替案を出します。イムの返事はこうでした。
ヌシアは歴史を償うと言った…!! 奴隷にでもなると言った……!!! ヌシア一人で背負える程度の歴史ではない……!!! 口答えするな…ヌシアはムーには逆らえぬ!!!
世界政府には最初からエルバフを加盟させる気などなく、追い詰められたハラルドを籠絡して、エルバフごと搾取するために使っていただけでした。
気づいたときには遅く、深海契約によって肉体をイムに操られ始めます。
そして、ロキに介錯を頼みました
ハラルドは操られる体を死力で押し留め、こう動きました。
- 衛兵を呼び、自分を拘束するよう命じます
- ヤルルと息子たちを城に緊急招集(ハイルディンは海に出て不在、ロキは留置所から釈放されました)
- ところが、命令通り拘束しようとした衛兵の1人を、意思のないまま殺してしまいます
- 乗っ取られ始めたと確信し、一刻も早く死ななくてはならないと衛兵に自分を殺すよう命じました
ロキとヤルルが謁見の間に現れたとき、ハラルドは衛兵たちに包囲され全身を突き刺されていました。ですが不死身の能力ゆえに死ねず、衛兵たちを全員斬り捨ててしまいます。
止めに入ったロキとヤルルに取り押さえられ、自分の意思が消える前に、こう告げました。
そして殺したあとには、自分の過ちと城で起きたことを民衆にありのまま話し、王位を継いでほしいと願いました。そこで意思は完全に消えます。
そのあとの体は別人でした。口封じのために衛兵を斬り捨て、ヤルルの頭に剣を突き刺し、ロキが悪魔の実と鉄雷を手にするのを阻もうと動き出します。
僕はこう読む
ロキが背負ったのは、父を殺した罪ではなく、父の頼みを果たした結果だと思っています。国中が「伝説の悪魔の実を狙って父を殺した」と信じていますが、実を食えと言ったのは父です。しかもハラルドは「ありのまま話せ」と頼んでいました。それでもロキは呪いの王子と呼ばれ続けている。話さなかったのか、話しても信じられなかったのか。どちらにせよ、生まれた日に「怪物」と呼ばれた子が、最後は父の遺言まで背負わされています。ロキがハイルディンに言った「まさかお前までおれが本当に殺意を持って親父を殺したなんて…思ってねェよな」は、たった一人の肉親への確認でした。
世界政府との癒着疑惑について
神の騎士団がエルバフに上陸したことで、ハラルドと政府の癒着疑惑が浮上しました。
ソマーズ聖によれば、いずれ起きる戦争に備え、エルバフの子供を傭兵にして聖地マリージョアの戦力にする計画があったとのことです。そしてソマーズ聖とイムは、ハラルドについてこう言っています。
このときのソマーズ聖は、普段の不遜な態度ではなく本気で激昂していました。ハラルドの改革でエルバフの子供が戦士から平和主義へ移行したことは、イムと神の騎士団にとっても想定外だったようです。
強さ
世界最強の王国の王として君臨しただけの実力があります。
- 素の力だけでも、穿った鼻くそを指で弾いただけで大砲並みの威力がありました
- 海軍本部大将や当時の神の騎士団団長ガーリング聖を余裕で倒せるロックスと互角に戦えました
- ロックスと剣を交えた際は、影響が5キロにまで及んでいます
- 覇王色を含む三色の覇気を使えます
和平を願っていたため、直接の戦闘描写は多くありません。
まとめ
- 死因は、イム聖との深海契約で肉体を操られ始めたことです
- 意思が消える前に、息子ロキへ「伝説の悪魔の実を食べて自分を殺せ」と告げました
- そして過ちと城の出来事をありのまま民衆に話し、王位を継いでほしいと願っています
- 即位当初はナレーションが「クズ」と呼ぶ暴君。イーダとの出会いで変わりました
- 五老星の取引に乗って親友ロックスを見捨て、その死後にマリンフォードで自ら角をもぎ取りました
- イムが命じた最後の任務は「巨人族の軍隊を組織し、奴隷として政府の戦力にすること」でした
- フロリアン・トライアングルの「霧の中の怪物」の正体は、この時期のハラルドです
- 享年144歳(人間換算48歳)。覇気は三色すべて。声優は磯部勉
——あなたは、ロキが父の遺言どおり真実をすべて話したと思いますか。それとも父の名誉のために伏せている部分があると思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
Q. ハラルド王はなぜ死んだのですか?
A. イム聖との深海契約で肉体を操られ始めたためです。意思が消える前に、自分を殺すよう息子ロキに頼みました。
Q. ロキが伝説の悪魔の実を狙って殺したのではないのですか?
A. 実を食べて自分を殺せと告げたのは、ハラルド本人です。国中では悪魔の実を狙った父殺しとして語られていますが、順序が逆になっています。
Q. なぜ角をもぎ取ったのですか?
A. 巨人族の過去の加害を謝罪し、平和への誓いを証明するためです。マリンフォードの海軍本部で、海兵たちの前で自ら引き千切りました。
Q. ロックスとはどういう関係でしたか?
A. 聖地で出会って友人になりました。しかし五老星から「ロックスを殺せばエルバフを加盟国として認める」と持ちかけられ、取引に乗って決闘し、事実上絶交しています。
Q. イムが命じた最後の任務とは何ですか?
A. ハラルド自身を傀儡として巨人族の軍隊を組織し、奴隷として政府側の戦力にすることです。ハラルドは代替案を出しましたが却下されました。
Q. どのくらい強いのですか?
A. 海軍本部大将やガーリング聖を倒せるロックスと互角に戦えました。剣を交えた際の影響は5キロに及び、覇王色を含む三色の覇気を使えます。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、ひとつずつ考えています。作中で確認できたことと自分の読みは、分けて書くようにしています。
父を殺した理由が、エルバフを守るためだったなら重く響きます
ナグリの覇王色ナグリの正体がついに判明!覇王色の覇気を持つ元海賊の衝撃事実!!ロジャーに敗北したナグリの覇気が、この一族の重さを語ります
ハイルディンの血ハイルディンの出生の秘密とは?ロキとの関係がエルバフを揺るがす!エルバフ王の血を引くハイルディンが、新巨兵海賊団を率いています
シャムロックの影シャムロックの正体は誰なのか?シャンクスの双子の兄で、神の騎士団の団長です!シャンクスに似た男が神の騎士団にいるなら、血の疑いは消えないのでしょうか


コメントを残す