小説やコミックに登場する人物には、残念ながら亡くなってしまうキャラクターが存在します。
「無職転生~異世界行ったら本気だす~」も、その例外ではありません。
主人公のルーデウスでさえも1度亡くなっていますし、それ以外のキャラクターたちも、何人か悲しい結末を迎えています。
お気に入りのキャラクターが亡くなってしまうのは非常にショックなことではありますが、ファンのなかには、「どうして亡くなったのか?」「原因は何だったのか?」と気になる方も多くいるでしょう。
今回は、無職転生で亡くなったキャラクターたちのその死因や背景について、詳しくまとめてご紹介します。
目次
【無職転生】ルーデウス・グレイラット(小説Ver)
ルーデウスは、オルステッドとの戦いで1度亡くなっています。
それは赤竜の下顎で戦ったときです。
ルーデウスは、エリスやルイジェルドと3人で、魔大陸から帰郷する旅の途中でした。
赤竜の下顎で、1本道の向こうから歩いてくる2人組の男女に出会います。
その人物の男性こそが、オルステッドです。
ルーデウスたちとすれ違いざまに、「おまえ、もしかしてスペルド族か?」とオルステッドがルイジェルドに声をかけてきました。
ルーデウスは知り合いなのかと思いますが、ルイジェルドの顔が青白くなっている姿を目にします。
一方、オルステッドはエリスのことも知っていました。
そして、エリスもルイジェルドと同様、怯えた反応を見せます。
しかし、オルステッドはルーデウスに何の関心も示しません。
なぜなら、転生を繰り返し生きているオルステッドの歴史のなかに、ルーデウスが存在しなかったからです。
しかし、一緒にいたエリスとルイジェルドは、オルステッドにかけられた呪いの影響を受けて、「この人物は、ただ者ではない」と敏感に察知していました。
呪いの影響を受けないルーデウスは2人が怯えていることはわかりますが、その理由がわかりません。
オルステッドは「俺のことは、そのうちわかる」という言葉を残して、その場を立ち去ろうとします。
ですが、ルーデウスは思わず声をかけてしまいました。
呪いの影響を受けていないルーデウスを見て、オルステッドは「おまえ、もしかして、ヒトガミという単語に聞き覚えがあるんじゃないのか」と聞きます。
何の警戒もなく「あります。夢にヒトガミってのが出てきて」とルーデウスが答えた瞬間、胸を貫かれました。
オルステッドに、「ヒトガミの使徒」と思われたからです。
ルイジェルドとエリスも反撃しますが、その圧倒的な強さの前に倒れます。
ルーデウスは肺をつぶされながらも抵抗しますが、オルステッドの手の甲に傷をつけるのがやっとでした。
最期はオルステッドに心臓を貫かれて、ルーデウスは息絶えます。
【無職転生】サウロス・ボレアス・グレイラット(小説Ver)
エリスの祖父であるサウロスは、転移事件(魔力災害)の責任を負わされ、処刑により亡くなっています。
サウロスは、魔力災害に遭うも生き延びていました。
その後、フィットア領を復興させるために、ボレアス家の全財産をつぎ込もうとします。
しかし、それに危機感をもった息子のジェイムズと、アスラ王国の上級大臣ダリウス、そしてパウロの弟であるピレモンによって、転移事件(魔力災害)の責任を負わされ処刑されてしまいます。
潔く自分の死を受け入れたサウロスは、最期に空を見上げ、エリスに幸せになってほしいと願いながらその生涯を閉じました。
【無職転生】フィリップ・ボレアス・グレイラット(小説Ver)
パウロの従兄弟であるフィリップは、転移事件(魔力災害)の影響で飛ばされた土地で殺害され、亡くなっています。
彼は、転移した紛争地帯でスパイと間違われてしまいました。
ですが身分を証明する物がなく、その疑いを晴らすことができないまま殺害されたのです。
遺体はギレーヌにより埋葬されましたが、のちにルーデウスとエリスの手により、アスラ王国の墓地に移されました。
【無職転生】ヒルダ・ボレアス・グレイラット(小説Ver)
フィリップの妻であり、エリスの母であるヒルダも同様、転移事件(魔力災害)の影響で飛ばされた土地で、殺害され、亡くなっています。
フィリップと一緒だったヒルダも、やはり転移先の紛争地帯でスパイと疑われ、殺害されていました。
フィリップと同じくギレーヌによって埋葬され、その後アスラ王国にお墓を移されています。
【無職転生】パウロ・グレイラット(小説Ver)
パウロは、ゼニス救出の際に戦った「ヒュドラ」の攻撃によって亡くなります。
ある日、転移事件(魔力災害)によりずっと行方不明だったゼニスが、迷宮都市ラパンにいることがわかりました。
しかし迷宮都市の救出は困難をきわめ、パウロはルーデウスに助けを求めます。
手紙で救援の連絡をうけたルーデウスが到着、ゼニスの救出に向かいました。
数々の魔物を倒しながらパウロたちは迷宮を進み、やがて転移迷宮の守護者「ヒュドラ」に遭遇します。
そして、ヒュドラが守る最奥の部屋にある魔力結晶の中に、ゼニスを見つけました。
ヒュドラは首が9本もあり、赤竜の2倍もある巨大な魔物です。
ゼニスを救出すべく、ヒュドラとの激しい戦闘がはじまります。
パウロが斬り、ルーデウスが火魔法で焼き、エリナリーゼとタルハンドが壁となり、その彼らをロキシーが守るという陣形です。
見事な連携でヒュドラを追い詰めたパウロたちでしたが、ヒュドラの首が最後の1本になったときに悲劇が起こります。
力を振り絞ったヒュドラが、バラの鞭のようにルーデウスに向かってなぎはらうような動きを見せたのです。
予見眼をもってしてもルーデウスは動けませんでした。
それに気づいたパウロが、彼を突き飛ばし助けます。
助かったルーデウスは岩砲弾を放ち、ヒュドラを倒しました。
ルーデウスは左腕を失いつつも、「助かりました、父さん」とパウロにお礼を言いました。
しかし、返事はありません。
パウロはルーデウスをかばったときに、ヒュドラの攻撃をうけていました。
そしてその攻撃により下半身を無くし、倒れていたのです。
最期はルーデウスを見てから、ほっとしたように息を吐き、彼はその一生を終えました。
【無職転生】ロキシー・ミグルディア・グレイラット(小説Ver)
未来から来たルーデウスの世界では、最初に亡くなったのがロキシーでした。
魔石病を持っていたネズミが原因でロキシーは亡くなります。
ネズミはルーデウスの自宅にある地下室に潜んでいました。
「地下室の様子を見てきてほしい」というヒトガミの助言を聞いたルーデウスが、地下室の扉を開け、ネズミはそこから逃げます。
ネズミは台所に置かれた食べ残しをあさりました。
そして、それを知らずに食べたロキシーが病気に感染してしまいます。
魔石病は妊婦の胎児に感染し、体が結晶化してしまう病気です。
やがて妊娠していたロキシーの胎児が魔石病になり、ロキシーは体の半分を結晶化させて亡くなってしまいます。
【無職転生】シルフィエット・グレイラット(小説Ver)
50年後の未来から来たルーデウスの世界では、シルフィエットは戦死しています。
ロキシーを病気で亡くして落ち込んでいたルーデウスは、シルフィエットに構うことができませんでした。
それを悲しんだ彼女は、鬱になります。
ロキシーが亡くなったことで悲しみに明け暮れていたルーデウスを、彼女は必死に励ましていましたが、その言葉が彼に届かなかったからです。
やがてヒトガミに操られたルークの言葉を聞き、シルフィエットはルーデウスを捨て、アスラ王国に帰ってしまいます。
このときアスラ王国では、王女のアリエルがクーデターを起こし、国を相手に戦っていました。
シルフィエットはその戦に参戦し、戦死するという最期をとげています。
【無職転生】エリス・ボレアス・グレイラット(小説Ver)
未来から来たルーデウスの世界では、彼とエリスは敵対する関係になっています。
ルーデウスはエリスに捨てられたと、ずっと思い込んでいました。
そしてエリスは、ルーデウスの自分に対する冷たい態度に素直になれずにいたのです。
2人は会うたびに争い、ルーデウスは彼女から逃げ回っていました。
このころのルーデウスは世界中を渡り歩いており、何度もエリスに会っています。
ですがルーデウスは自分の邪魔をする存在として、エリスをヒトガミの使徒と思うようになり、憎むようになってしまうのです。
しかし、そんなルーデウスの気持ちとは裏腹に、エリスは陰ながら彼を支えました。
どんなに冷たい態度を取られても、彼女はずっとルーデウスのことが好きだったのです。
そんな中、ルーデウスはアトーフェと再び戦うことになります。
その戦いにエリスが飛び込んでいき、ルーデウスをかばって命を落とすのでした。
【無職転生】ゼニス・グレイラット(小説Ver)
ゼニスは寿命により亡くなっています。
迷宮都市ラパンから救出されて以降、ゼニスはしゃべることもできず、まるで廃人のようになっていました。
しかし家族の助けにより、彼女は少しずつ回復していきます。
のちにミリス神聖国の神子の助力によって、ゼニスは「人の思考を読む力をもった神子」になったことが判明しました。
記憶は残っており、話せなくても周りの状況は把握できていたのです。
その後、ゼニスは家族と穏やかに暮らし、69歳で天寿を全うしました。
【無職転生】パックス・シーローン(小説Ver)
ザノバの弟でシーローン王国の第7王子であるパックスは、戦争がきっかけで自害に追い込まれ、亡くなっています。
王竜王国に人質として送られて生活していたパックスは、誰にも構ってもらえない中、1人の少女に出会いました。
それが、後にパックスの妻となる、王竜王国第18王女ベネディクト・キングドラゴンです。
孤独だったパックスにとって、彼女は大切な存在でした。
ですが、王竜王国では「シーローンの出来損ないが、王竜王国の出来損ないに近づいている」と噂され、悔しい思いをしていたのです。
自分を変えるため努力したパックスは、やがて王竜王国から認められるようになります。
王竜王国の国王から「褒美をやる」と言われたパックスは、ベネディクトを望み、国王も了承。
メンツを保つため、パックスを一度シーローンに戻し、しかるべき要職についたらベネディクトを嫁がせるという約束をしました。
しかし、これをシーローン王国は拒否。
王竜王国は激怒し、パックスと共にクーデターを起こします。
シーローン王国の国王や王族を殺害したのち、すべてを手に入れたパックスは王になりました。
ですが、その影響で国から脱出する民が続出して人口が減少、国全体の兵力が落ち、北の国が攻めてきます。
なんとかザノバが停戦に持ち込むことに成功し、戦争は終結しました。
しかし、今度はパックスが粛清した人間により、内戦が起きます。
城を反乱軍に囲まれ追い詰められたパックスは、最期まで妻以外の人間から認められなかったことを悲観し、自室のバルコニーから飛び降りて自らの命を絶ちました。
まとめ
今回は、「無職転生~異世界行ったら本気だす~」に登場した人物の、死亡や死因について解説しました。
物語を読み進めていくと、その人にとってのお気に入りとなるキャラクターができてくると思います。
そういったキャラクターが亡くなってしまうと、架空の世界とはいえショックを受ける方もいるでしょう。
ですが、物語は未来にも残ります。
そう考えると、亡くなったキャラクターたちは、物語の中で生き続けているといえるのではないでしょうか。

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