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【無職転生】ルークは裏切ったのか?ヒトガミの使徒でした。決闘はシルフィを託せるかの試しです!

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ルークは、裏切ったのでしょうか

結論から言うと、裏切っています。ルークはヒトガミの使徒にされ、主君アリエルの頸に剣を突きつけました。「使徒ではないか」という説ではなく、作中で起きたことです。

そしてルーデウスとの決闘は、この裏切りとは別の話です。あれはシルフィを託せる相手かどうかを確かめるためのケジメでした。順番に分けていきます。

この記事でわかること

  • 決闘を申し込んだ本当の理由
  • ルークがヒトガミの使徒になった経緯
  • 使徒にされた3人の顔ぶれ
  • アリエルに剣を向けた場面と、その後
  • アスラ七騎士の筆頭になった結末
  • もう一つの未来にあった死亡エンド

決闘は、シルフィを託せるかの確認でした

まず決闘のほうから片づけます。

これはルーデウスとシルフィが結婚したときのことです。披露宴のあと、ルークはルーデウスに決闘を申し込みました。

理由は任務を共にしてきたシルフィを、ルーデウスが大事にできるのかという覚悟を確かめるためです。同僚を思う気持ちから起こした行動で、この時点では裏切りとは何の関係もありません。

ただし相手が悪すぎました。ルーデウスは三大流派すべて上級という天才騎士の父パウロに幼い頃から剣を叩き込まれ、実戦も積んでいます。

ルーデウスはキシリカから授かった魔眼で軽くあしらったのち、一撃を叩き込んで勝利しました。落胆するルークの描写が印象に残ります。

剣の腕は、はっきり凡才です

ルークの実力も押さえておきます。ここが後の展開に効いてきます。

ルーク・ノトス・グレイラットは、アスラ王国を守護する武官貴族ノトス家の生まれです。父はピレモン・ノトス・グレイラット、パウロの弟。つまりルーデウスとは従兄弟ですが、ラノア大学で初対面するまで面識はありませんでした。

役目はアスラ王国第二王女アリエル・アネモイ・アスラの守護騎士です。幼少期から英才教育を受け、身を粉にして仕えてきました。

ルークの剣術

  • 剣神流……中級(攻撃力と速度を重視。三大流派で最も強いとされる)
  • 水神流……初級(防御とカウンター。要人護衛の騎士が身につける流派)

2つの流派を修めてはいますが、中級と初級です。共にアリエルを護衛していたシルフィは、ルークを「弱い存在だ」と容赦なく断言していました。

外見はオールバックにまとめた茶髪の美男子で、髪をかき上げる仕草に自信とナルシストらしさがにじみます。見た目と中身の落差が、この人物の設計です。

僕はこう読む

ルークが凡才であることは、裏切りの前提条件だと思っています。
この人物は、力でアリエルを守れません。剣神流中級・水神流初級では、水神も北帝も止められない。できるのは、そばにいて判断することだけです。
だから「何を信じるか」が、この人にとっては戦闘力そのものになります。判断を誤れば守れない。
そこへヒトガミが、本当と嘘を織り交ぜた助言を差し込んでくる。強ければ疑わずに済んだ場面で、弱いから考えてしまった。ルークの裏切りは、忠誠心が足りなかったからではなく、忠誠心しか無かったから起きたと読んでいます。

女好きの一面も、有名です

クールで仕事のできる男に見えますが、私生活はかなりのものです。

ラノア魔法大学では常に女子学生に囲まれ、モテモテの毎日を送っていました。女子学生2人と腕を組んで歩いているところに、別の学生から「私もデートに行きたい」と誘われた場面があります。

ルークの返事はこうでした。「自分は腕が2本しかない。だから、デートは1度に2人までと決めている」

断り方としてキザにも程がありますが、容姿と話題の豊富さで女性を虜にするプレイボーイでした。一夜を過ごしたあとは金で解決し、何事も無かったように振る舞う——そのため一部の女性からは嫌われてもいます。

巨乳のエリスを口説こうとして、こっぴどく振られたこともありました。

なお父ピレモンもアリエルに胸のことでセクハラ発言をしています。この傾向は一族に共通していて、ルーデウスは赤ん坊の頃からゼニスやリーリャの胸の中で妙な顔をしており、リーリャに「悪霊がとりついている」と思われたほどです。パウロも妻ゼニスに釘付けで、侍女リーリャと関係を持ちアイシャが生まれています。

アリエル自身が「グレイラット家の面々は巨乳好きだ」と言っているくらいで、ルークの女好きも一族の血なのかもしれません。

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ヒトガミの使徒にされ、アリエルに剣を向けました

ここが本題です。順を追います。

アリエルはアスラ王国の第二王女で、王位継承権は第三位。2人の兄が有利な立場にいました。それでも「自分を国王にふさわしいと言って仕え、亡くなっていった者たちの遺志を継ぐため」に王を目指します。

暗殺の動きが激化し、アリエルはルークとシルフィを伴って亡命。ラノア魔法大学に籍を置き、政争を勝ち抜く準備をしていました。

そして現国王が老衰し、政争が最終盤へ。アリエルはペルギウスの協力を仰ぐため、ルーデウスたちと接触します。

ルークが突然ルーデウスの家に現れ、「アリエルが王位につけるように協力してほしい」と頼んだのはこの頃でした。

これは不自然な行動です。パウロはノトス家を出奔した身で、2人は仲の良い従兄弟ではありません。しかもルークとアリエルは、シルフィの幸せのために2人を政争へ巻き込まないようにしてきたはずでした。

この行動からオルステッドとルーデウスは「ヒトガミの使徒になった可能性が高い」と判断し、ルークを警戒します。

不信感が積み上がっていきます

アスラ王国へ帰還する道中で、ルークはルーデウスに不信感を抱き始めます。ルーデウスの提案どおりに事が進みすぎたからです。

実際にはオルステッドと未来のパターンを打ち合わせているだけですが、それを知らない人間には、何か企んでいるように見えます。

さらにヒトガミから「ルーデウスがダリウスと内通してアリエルを陥れようとしている」と助言されていました。

そこへ父ピレモンがアリエルを裏切り、グラーヴェル派に寝返ります。アリエルもシルフィも事もなく受け入れましたが、ルークだけは激しく動揺しました。父の裏切りは、ヒトガミが教えてくれなかったことだったからです。

それでもルークはヒトガミを神と信じ、助言のほころびは自分の解釈違いだと思うことにしました。

王宮で、ついに剣を抜きます

クライマックスは王宮です。アリエルは第一王子グラーヴェルと上級大臣ダリウスを貴族の前で失脚させる策を打ち、成功させました。

追い詰められたダリウスは「水神」レイダ・リィアと「北帝」オーベール・コルベットを差し向けます。形勢が危うくなったところへオルステッドが現れ、水神を鮮やかに打ち倒して去りました。ルーデウスたちは北帝を倒し、逃げたダリウスを殺害します。

ところがオルステッドを見たルークは大きく取り乱しました。「あらゆる生物に嫌悪される」呪いを受け、オルステッドを邪悪な者と認定してしまいます。

直後、一度裏切ったピレモンがアリエルに媚を売りに来ます。アリエルは「恥を知れ」と断罪し、ルークに父を殺すよう命じました。

邪悪なオルステッドとその配下のルーデウスは信じられない。相対的にヒトガミが正しく思える。アリエルは間違った道を進んでいる。そして自分の父を殺せと言われている——精神的に追い込まれたルークは、行動に出ました。

アリエルを拘束して頸に剣を突きつけ、シルフィにこう言います。

「アリエル様を助けてほしくば、ルーデウスを殺せ!」

シルフィの一言で、目が覚めました

シルフィの答えがこれです。

「僕はアリエルには悪いけれど、ルーデウスを選ぶ。添い遂げるってそういうことだろう?」

この言葉でルークは目が覚めます。たとえ間違っていたとしても、信じて仕えてきた者を信じ続けること。主君が誤った道を行くなら、共に行動して苦労すること。それが騎士としての自分の志だったはずだと。

そこでアリエルが言います。

「私はあなたの王女です。あなたは私のなんですか?」

これはアリエルがルークに全幅の信頼を寄せていることを示す言葉です。命の危険にさらされてなお、ルークは自分を殺さないと信じていたのです。

ルークは答えます。「私はあなたの騎士です」「この裏切り行為をした私の首をはねてください」

アリエルはルークを許しました。こうしてアリエルは政争に勝利し、ルークは「アリエルの騎士」であり続けます。

僕はこう読む

アリエルの「あなたは私のなんですか?」という問いが、この作品でいちばん強い一撃だと思っています。
剣を突きつけられている側が、問いを返した。命乞いでも説得でもなく、役割を確認しただけです。
これが効くのは、アリエルが本気で信じていたからです。演技で言えるせりふではありません。刺されるかもしれない距離で、それでも「あなたは私の騎士だ」と前提を置いた。
ヒトガミはルークに本当と嘘を織り交ぜて助言していました。混ぜ物で人は壊れる。混ぜ物のない言葉ひとつで、戻った。この対比が、あの場面の全部だと読んでいます。

使徒にされたのは、3人です

ヒトガミがこの一件で操ったのは、ルークだけではありません。

アリエルの一件で使徒にされた3人

  • ダリウス……グラーヴェルを王にするよう助言され、アリエルの帰還妨害から抹殺計画までを担った
  • 「水神」レイダ・リィア……ダリウスに恩があり、ダリウスに仕えるよう助言された
  • ルーク……「アリエルの政争においてルーデウスが怪しい」と助言された

ルークはあまり活躍を期待されていなかったと見られます。ヒトガミにはオルステッドとルーデウスの姿が見えないため、その監視役として惑わされたのでしょう。

オルステッドは作中で「アリエルが王となれば自身に、グラーヴェルが王となればヒトガミに、都合の良い未来が訪れる」と語っています。ヒトガミの狙いは、アリエルを王にしないことでした。

なおこの作品にヒトガミ視点の描写は基本的にありません。思惑については、ここまでが作中の材料から言えることです。

結末は、アスラ七騎士の筆頭です

裏切ったルークが、最終的にどうなったのかを置いておきます。

アスラ七騎士とは、国王となったアリエルに絶対の忠誠を誓う7人の騎士のことです。後世にそれぞれ異名が付きました。

アスラ七騎士

  • 王の懐刀……ルーク・ノトス・グレイラット
  • 王の大剣……シャンドル・フォン・グランドール
  • 王の斧槍……オズワルド・エウロス・グレイラット
  • 王の猟犬……ギレーヌ・デドルディア
  • 王の門番……ドーガ
  • 王の城壁……シルヴェストル・イフリート
  • 王の大盾……イゾルテ・クルーエル

面々も強烈です。「王の大剣」シャンドルの本名はアレックス・C・ライバックで、初代北神カールマン・ライバックと不死魔王アトーフェラトーフェの子供でした。「王の大盾」イゾルテは水神流剣士で水王と呼ばれ、のちに水神レイダ・リィアを襲名します。

シャンドル・オズワルド・ギレーヌの3名は「右翼の三騎士」ドーガ・シルヴェストル・イゾルテの3名は「左翼の三騎士」と呼ばれるようになりました。

その中でルークは筆頭です。剣の腕は凡才のままですが、弱いながらもずっと護衛を務め上げ、高い忠誠心を認められた結果でしょう。七騎士をまとめられるのはルークだと見込まれたのかもしれません。

七騎士の話は、蛇足編「アスラ七騎士物語」で読めます。

ルーデウスがいない未来では、エリスと結婚しています

もう一つ、驚く事実があります。

オルステッドが知る未来では、ルークとエリスが結婚しています。オルステッドは打倒ヒトガミのため、過去と未来の200年を100回以上ループして主要人物の人生を把握しており、その未来にルーデウスは存在していませんでした。

エリスは聖級に届く勢いの剣士で、苛烈な性格から「赤獅子」と呼ばれています。腕を買われてアスラ騎士団に入団し、そこでルークと出会いました。

ルークは一目惚れし、ひたすら押しの一手で求婚を繰り返します。エリスは殴って追い返していたものの、ついに根負けして受け入れました。オルステッドいわく夫婦仲は良好で、2人で幾度も暗殺者からアリエルを守り、王の助けとなっていくそうです。

これを聞いたルーデウスは心中穏やかでなくなり、嫉妬を隠せませんでした。

もう一つの未来には、死亡エンドもあります

ルークには死亡エンドも存在します。

明かしたのは未来から過去転移魔術でやって来たルーデウス(通称・老デウス)です。ヒトガミの助言どおりに動こうとしていたルーデウスへ忠告するために現れ、これから起こる未来を語り、日記を残して死亡しました。

その日記によれば、ラノア大学卒業を数か月前に控えたルークがヒトガミの助言を聞き、「神のお告げを聞いた」と語っていたとあります。老デウス視点のため、ヒトガミが何を言ったのかは分かりません。

そのあとが凄惨です。

ルークはアリエルに進言し、シルフィを誘ってアスラ王国へ向かいます。助言に従って3人が手勢を引き連れてやったのは、アスラ王国での内乱——クーデターでした。第一王子グラーヴェル・ザフィン・アスラと第二王子ハルファスを同時に殺害しようとしたのです。

ところが、ちょうど剣客として王国を訪れていた「水神」レイダ・リィアと「北帝」オーベール・コルベットに阻まれ、クーデターは失敗します。

アリエルは捕らえられ、後日処刑されると伝え聞きました。ルークとシルフィはすぐさま容赦なく処刑され、遺体は処刑場に晒されます。その遺体には、「平和を乱した犯罪者」として石を投げる人々がいたといいます。

つまりルークが使徒にされること自体は、別の未来でも起きていました。違ったのは、止める人間がいたかどうかです。本編のルーデウスとオルステッドの動きによって、この未来は回避されました。

まとめ|ルークの裏切りをどう読むか

ルークは裏切っています。ただし戻ってきて、最後は筆頭騎士になりました。

決闘

  • ルーデウスとシルフィの披露宴のあとに申し込んだ
  • 理由はシルフィを大事にできるかという覚悟の確認。裏切りとは無関係
  • 結果はルーデウスの勝利。魔眼であしらわれ、一撃で決着した

裏切り

  • ヒトガミの使徒にされ、「ルーデウスが怪しい」と助言された
  • 父ピレモンの裏切りオルステッドの呪いで判断が壊れた
  • アリエルの頸に剣を突きつけ、シルフィにルーデウス殺害を迫った
  • シルフィの「僕はルーデウスを選ぶ」で目が覚め、アリエルは許した

その後

  • アスラ七騎士の筆頭「王の懐刀」となった
  • 剣は剣神流中級・水神流初級のまま。評価されたのは忠誠心
  • ルーデウスがいない未来では、エリスと結婚して良好な夫婦だった
  • 老デウスの日記には死亡エンドが記されている。クーデターに失敗し、シルフィともども処刑された未来

僕はこう読む

ルークがアスラ七騎士の筆頭になったことが、この一件の答えだと思っています。
あの七人には、初代北神と不死魔王の子も、水神を襲名する剣士もいます。実力で並べたら、ルークは最下位です。それでも筆頭に据えられた。
理由はたぶん、一度壊れて、戻ってきた人間だからです。裏切らなかった者より、裏切ってなお戻れた者のほうが、二度と揺れない。
アリエルはそれを見ています。「恥を知れ」と切り捨てたピレモンと、「首をはねてください」と差し出したルーク。同じ裏切りでも、この2人を分けたのは戻り方でした。
この作品が繰り返し書いているのは、失敗そのものではなく、失敗のあとの立ち方です。ルークの章は、その一番はっきりした例だと読んでいます。

そのうえで、まだ残る問いがあります。ヒトガミが老デウスの未来でルークに何を言ったのかは、明かされていません。「神のお告げを聞いた」と本人が語った記録が残っているだけです。あの未来のルークが、シルフィの一言を聞く機会を持てたのかどうか。ここは書かれないまま閉じられています。

——あなたはルークが許されるべきだったと思いますか。それとも首をはねられるべきだったと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。

よくある質問

ルーク裏切りと決闘が別の出来事のため、混ざって語られやすい人物です。切り分けて拾っておきます。

Q. ルークは裏切ったのですか
A. 裏切っています。ヒトガミの使徒にされ、主君アリエルの頸に剣を突きつけ、シルフィにルーデウスを殺すよう迫りました。

Q. なぜルーデウスと決闘したのですか
A. ルーデウスとシルフィの披露宴のあと、任務を共にしてきたシルフィを大事にできるのか、覚悟を確かめるためのケジメとして申し込みました。裏切りとは別の出来事です。

Q. 決闘はどちらが勝ちましたか
A. ルーデウスです。キシリカから授かった魔眼で軽くあしらったのち、一撃を叩き込んで勝利しました。

Q. ヒトガミの使徒は誰でしたか
A. アリエルの一件では3人です。ダリウス、「水神」レイダ・リィア、そしてルークでした。

Q. ルークは処罰されたのですか
A. されていません。ルーク自身が「この裏切り行為をした私の首をはねてください」と申し出ましたが、アリエルは許しました。その後アスラ七騎士の筆頭「王の懐刀」となっています。

Q. ルークとエリスが結婚するというのは本当ですか
A. オルステッドが知る未来での話です。ルーデウスが存在しない世界で、アスラ騎士団に入団したエリスにルークが一目惚れし、押しの一手で求婚を続けて結ばれました。夫婦仲は良好だったとされています。

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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月9日

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