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ニック司祭はなぜ殺されたのか?
結論から言うと、エレンとヒストリアの居場所を吐かせるためです。拷問にかけられ、最後まで口を割らないまま殺されました。
手を下したのは中央憲兵団のジェル・サネスです。
そして遺体には、耐え抜いた証拠が残っていました。両手の爪が、すべて剥がされていたのです。
この記事でわかること
- 誰に、なぜ殺されたのか
- ニック司祭が隠していた秘密の中身
- ウォール教とは何だったのか。王政との関係
- 記憶改ざんを受けていない可能性
- ハンジがサネスに返したもの
先に結論だけ
| 誰に殺された? | 中央憲兵団のジェル・サネス |
| なぜ? | エレンとヒストリアの居場所を吐かせるため |
| 口を割った? | 割っていません。両手の爪をすべて剥がされてなお |
| 隠していた秘密 | 壁の中に巨人がいる。日光に当たると動き出す |
| 所属 | ウォール教の司祭 |
| 初登場 | エレンの裁判 |
殺したのはジェル・サネス。目的は居場所の聞き出しでした
ニック司祭を殺したのは中央憲兵団のジェル・サネスです。
まず拷問にかけ、そのあと殺しています。目的は、エレンとヒストリアの居場所を聞き出すことでした。
結果はどうだったか。ニック司祭は、何も言いませんでした。
それを示すのが遺体の状態です。
両手の爪が、すべて剥がされていた。
爪を剥ぐのは、口を割らせるための手段です。全部剥がされているということは、最後の一枚まで割らなかったということになります。
僕はこう読む
作者が遺体の描写を「爪」に絞ったのが、うまいと思っています。言葉での説明は一つもありません。剥がされた枚数を数えれば、耐えた回数が分かる。そういう見せ方です。登場したときは頭の固い狂信者にしか見えなかった男が、この一コマだけで評価をひっくり返される。進撃の巨人がやることは、たいていこの順番です。
ニック司祭が隠していた秘密
ニック司祭が命を懸けて守っていた秘密は、これです。
三重の壁の中には、巨人が眠っている。
それが明るみに出かけた場面があります。
アニ・レオンハートが女型の巨人だと露見したあと、逃走のために壁を上っていきました。そのとき壁の一部が崩れ、中から巨人の顔がのぞきます。
ニック司祭は焦った顔で、近くにいたハンジにこう言いました。
「あの巨人に…日光を…」「当てるな…」
壁の中の巨人は、日光に当たると動き出す。ニック司祭は、それを知っていました。
だからこそ、人類が壁に触ることをかたくなに否定し続けていたのです。壁を神聖化し、崇めさせることで、壁内の人類が秘密に気づかないよう誘導していました。
ウォール教とは何だったのか
ニック司祭が属していたのがウォール教です。
壁そのものを崇める教義を持つ宗教で、ウォール・マリアが巨人に襲われてから急激に勢力を拡大しました。
不自然なのは、この宗教が壁について異様に強い権限を持っていたことです。
その出どころが、第34話で示されます。ハンジがニック司祭に、こう言い放つ場面です。
「壁に口出しする権限をお前らに与えたのは王政だったな」
王政が、ウォール教に権限を与えていた。つまり秘密を守らせていたのは、宗教ではなく国家の側です。
さらに第65話では、ヒストリアをウォール教に監視させていたという話が出てきます。両者が密な関係にあったことは、これで確定します。
僕はこう読む
ウォール教が「壁を崇めろ」と言い続けたのは、信仰ではなく安全装置だったと思っています。触るなと言えば理由を聞かれる。神だと言えば、理由を聞かれません。秘密を隠すのに、宗教はいちばん効率が良い形でした。そして皮肉なことに、その装置がいちばん効いた相手は信者ではなく、ニック司祭本人だったのではないでしょうか。
初登場は、エレンの裁判でした
ニック司祭が最初に出てくるのはエレンの裁判です。
ウォール教の代表として出席し、エレンをこう呼びました。
「壁を欺き侵入した害虫」
さらに、こうも言っています。
「あの壁を…人知の及ばぬ神の偉業をみてもまだわからないのか!」
この時点では、ただの狂信者に見えます。壁を神格化し、人を害虫呼ばわりする男。読者の印象は最悪でした。
ですが秘密を知ったあとで読み返すと、意味が変わります。「人知の及ばぬ」は、比喩ではありませんでした。本当に人には及ばないものが、そこに埋まっていたのです。
なおアニメ版では、シガンシナ区での布教活動が描かれています。誰も見向きもしていませんでした。ニック司祭が孤独だと言われるのは、この場面があるからです。
ハンジが脅しても、動じませんでした
壁の中の巨人について聞き出そうと、ハンジも動いています。
壁の上でニック司祭の胸元を掴み、そのまま落とそうと脅しました。
結果は同じです。ニック司祭は屈しませんでした。
相手が調査兵団でも、中央憲兵団でも、答えは変わらない。この一貫性が、この人物の芯です。
後悔していた過去
ニック司祭には、いまも後悔している過去があります。
酒に溺れて、家族を失ったことです。
それ以来、ウォール教に没頭することになりました。
失うものが無い人間が、秘密を守る側に回った。拷問に耐え抜けた理由の一つは、たぶんここにあります。
記憶改ざんを受けていない可能性
ここは見落とされがちですが、重い点です。
ニック司祭は、壁の秘密を知りながら、自らの意思でそれを隠していました。
ということは——記憶の改ざんを受けていないのではないか、という読みが成り立ちます。
そして、もしそうなら話はさらに広がります。
王家が始祖の巨人の力を使って壁内の人間の記憶を改ざんしている、という事実まで知っていた可能性があるということです。
僕はこう読む
そう考えると、この人物の孤独の質が変わります。周りは全員、記憶をいじられて何も知らない。自分だけが本当のことを知っていて、しかも誰にも言えない。シガンシナ区で誰にも見向きもされずに布教していた男は、知っていることを叫べない状態で立っていたことになります。爪を全部剥がされても喋らなかったのは、信仰の強さというより、そうやって生きるしかなかった年数の長さのほうだと思います。
ハンジは、サネスに同じことを返しています
ニック司祭の死後、ハンジはジェル・サネスを捕らえます。
そして静かな怒りをぶつけました。拷問の過程で、爪を剥ぎ、歯を抜いています。ニック司祭が受けたことと、同じです。
ですがサネスは、それでは口を割りませんでした。
折れたのは、別のやり方です。一度拷問を中断し、同僚のラルフに嘘の台本をしゃべらせました。ラルフがサネスを裏切る、という内容です。
それを信じたサネスは心が折れ、リヴァイとハンジに情報を話しました。
僕はこう読む
この対比が、この一連の話の答えだと思っています。サネスは痛みには耐えました。折れたのは、仲間に裏切られたと思った瞬間です。つまりサネスを支えていたのは仲間でした。ではニック司祭は何に支えられていたのか。家族を失い、布教しても誰も聞かず、仲間らしい仲間も描かれていません。裏切られる相手がいない人間は、折れる場所も無い。爪を全部剥がされても喋らなかった理由が、ここで揃います。
まとめ
ニック司祭が殺されたのは、エレンとヒストリアの居場所を吐かせるためです。
最後まで口を割りませんでした。
- 殺したのは中央憲兵団のジェル・サネス
- 遺体は両手の爪がすべて剥がされていた
- 守っていた秘密は「壁の中に巨人が眠っている」「日光に当たると動き出す」
- ウォール教に壁への口出し権限を与えていたのは王政(第34話)
- 初登場はエレンの裁判。「壁を欺き侵入した害虫」と呼んだ
僕はこう読む
作者が遺体の描写を「爪」に絞ったのが、うまいと思っています。
言葉での説明は一つもありません。
剥がされた枚数を数えれば、耐えた回数が分かる。そういう見せ方です。
ウォール教が「壁を崇めろ」と言い続けたのも、信仰ではなく安全装置だったと思います。触るなと言えば理由を聞かれる。神だと言えば、聞かれません。ニック司祭を頭の固い狂信者のまま覚えるか、秘密を一人で背負っていた人と読み直すかで、あの裁判の場面まで変わってきます。
——あなたはニック司祭を、頭の固い狂信者だったと思いますか。それとも、秘密を一人で背負っていた人だったと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
ニック司祭はウォール教の立場と守っていた秘密が絡み、殺された理由が見えにくいところです。整理しておきます。
Q. ニック司祭は誰に殺されたのですか?
A. 中央憲兵団のジェル・サネスです。拷問にかけたあと殺害しました。
Q. ニック司祭はなぜ殺されたのですか?
A. エレンとヒストリアの居場所を吐かせるためです。最後まで口を割らなかったため、そのまま殺されました。
Q. ニック司祭は口を割ったのですか?
A. 割っていません。遺体は両手の爪がすべて剥がされており、耐え抜いたことが分かります。
Q. ニック司祭が隠していた秘密は何ですか?
A. 三重の壁の中に巨人が眠っていること、そしてその巨人は日光に当たると動き出すことです。
Q. ウォール教とは何ですか?
A. 壁を崇める教義を持つ宗教です。ウォール・マリアが襲われてから急拡大しました。壁への口出し権限は王政から与えられています。
Q. ニック司祭の初登場はどこですか?
A. エレンの裁判です。ウォール教の代表として出席し、エレンを「壁を欺き侵入した害虫」と呼びました。
Q. ニック司祭は記憶を改ざんされていましたか?
A. 自らの意思で秘密を隠していたため、改ざんを受けていない可能性が指摘されています。もしそうなら、王家による記憶改ざんそのものを知っていたことになります。
爪を全て剥がされます。口を割らなかったサネスも、壁の中の超大型巨人も、日光の話も。
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最終更新:2026年9月6日


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