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項燕は登場したのか?
結論から言うと、項燕はキングダム本編にまだ姿を見せていません。李園と媧燐の会話で、楚の「東の大将軍」として名前が出ただけです。
それでも読者がこの名を覚えているのは、史実の項燕が、李信の率いる秦軍を破った楚の大将軍だからです。主人公の信が将来負ける相手の名前が、もう作中に置かれています。この記事では、本編で名前が出た場面、実写の配役、史実の項燕の戦い、項羽との続柄、そしてラスボス説を順に見ていきます。
この記事でわかること
- 本編で項燕の名前が出た場面
- 実写映画に項燕の配役が無い理由
- 紀元前225年に李信の20万を破った経緯と、最期
- 項燕・項梁・項羽の正しい続柄と、項翼との関係
- ラスボス説をどう見るか(カイの読み)
本編で項燕の名前が出た場面
項燕の名が出るのは、合従軍のあと、春申君が暗殺された楚で、李園が媧燐に宰相の座を頼む場面です。李園は「東の大将軍が以前言っていた、中華最大規模を誇る楚軍はまだその力を最大限活かしきれていないと」と切り出し、媧燐は「項燕か……」とだけ返しました。
顔も背格好も描かれていません。楚の宰相と楚最大の兵を預かる媧燐が、名前だけで話が通じる相手として扱っている。読者が受け取れるのは、楚の内側での格の高さです。作中では「楚の虎」という異名も与えられています。
合従軍編で楚から戦場に出たのは、春申君・媧燐・汗明・臨武君・項翼たちで、項燕は一度も戦場に立っていません。秦が楚と正面からぶつかる段階まで、出番が取ってあると読める置き方です。まだ姿が無いので、公式の「画像」もありません。
項燕の実写キャストは発表されているのか
「項燕 実写」「項燕 キャスト」で調べる人が多いので、先に答えを置きます。実写映画『キングダム 魂の決戦』に、項燕の配役はありません。
2026年7月17日公開のこの作品が描くのは合従軍編で、項燕はその戦いに出てこないからです。楚の将で配役があるのは次の4人です。
| 楚の人物 | 実写の配役(魂の決戦) |
|---|---|
| 春申君 | 斎藤工さん |
| 媧燐 | 三吉彩花さん |
| 臨武君 | 一ノ瀬ワタルさん |
| 項翼 | 結木滉星さん |
| 項燕 | 配役なし(合従軍編に登場しないため) |
「項燕 キャスト」で探している人の中には、実は項翼を探している人も多いはずです。「項」の字が同じで、こちらは合従軍編の最前線に立っています。
僕はこう読む
実写に項燕がいないこと自体が、この将の立ち位置をよく表していると思っています。
映画5作を重ねても、まだ順番が回ってきていない。
李牧は第4作で小栗旬さんが演じ、桓騎も坂口憲二さんに決まりました。
秦の敵として名前が出た将の中で、項燕だけが空欄のまま残っている。
原作でも実写でも、同じ場所で待たされている将です。
史実の項燕は李信の20万を破った
ここから先は史実の話です。項燕は戦国末期の楚の大将軍で、代々将軍を出してきた項氏の人です。秦の統一戦争を、一度はっきり押し返した将として名が残っています。
『史記』によると、政は楚を滅ぼすのに何人要るかを李信と王翦に尋ねました。李信は「二十万」と答え、王翦は「六十万でなければ無理だ」と答えています。政が採ったのは李信の答えでした。
紀元前225年、李信と蒙恬は20万を率いて楚へ攻め入ります。序盤は城が次々に落ちましたが、楚軍は反撃に転じて秦軍を大破しました。『史記』は、秦が陣を二つ抜かれ、七人の都尉を討たれたと記しています。
| 年 | 起きたこと |
|---|---|
| 前225年 | 李信と蒙恬の20万が楚軍に大敗。七都尉が討たれる |
| 前224年 | 王翦と蒙武が60万で楚へ。守りを固めて戦わず、退く楚軍を追って大破する |
| 前224〜223年 | 楚王が捕らえられる。項燕は昌平君を楚王に立てて淮南で抵抗 |
| 前223年 | 王翦と蒙武に敗れ、昌平君が死に、項燕も自害。楚は滅亡 |
ひとつ補っておくと、李信の軍を破った楚軍の指揮官が項燕だったとは、『史記』にはっきり書かれていません。項燕が楚の将として何度も手柄を立てたという記述から、そう読むのが通説です。項燕の最期も、秦始皇本紀は前223年の自害、楚世家や王翦列伝は前224年に討たれたとしていて、記録が割れています。
僕はこう読む
「二十万」と「六十万」のやりとりが、この戦の全部だと思っています。
王翦は三倍を求めて、王に渋い顔をされました。
数を盛ったのではなく、楚の力を正しく見積もっていただけです。
李信の20万は少なすぎたのではなく、相手の見積もりを間違えた。
いま連勝を重ねている信が、初めて見積もりを外して負ける相手。だから名前だけ先に置かれているのだと読んでいます。
王翦の60万はどうやって項燕を破ったのか
李信の敗戦のあと、政は引退していた王翦に頭を下げ、60万を預けます。楚に入った王翦がやったのは、攻めることではありませんでした。
ここで一つ、よく出回っている誤りを外しておきます。王翦の60万が項燕の軍を函谷関で受け止めた、という筋書きを載せている記事がありますが、『史記』にそんな記述はありません。王翦は楚の領内に入ったうえで、陣を固めて出てこなかったのです。
挑発にも乗らず、兵には体を洗わせ、よく食べさせて休ませ続けました。楚軍は戦おうとしない秦軍を前に持ちこたえられず、東へ退きます。王翦はその背を追って楚軍を大破しました。李信の20万が正面から攻めて崩れたのとは、ちょうど逆の勝ち方です。
項燕と項羽の続柄、項翼との関係
項燕を語るときに取り違えられやすいのが、項羽との続柄です。項燕は項羽の祖父で、項燕の子の項梁は項羽の叔父です。
| 人物 | 項羽から見た続柄 |
|---|---|
| 項燕 | 祖父 |
| 項梁 | 叔父。『史記』は「季父(末の叔父)」と書く |
| 項伯 | 叔父。鴻門の会で項羽の側にいた |
項燕の死から十数年後、子の項梁が兵を挙げ、孫の項羽が秦軍の主力を破って、紀元前206年に秦を滅ぼします。祖父が負けた相手を、孫が倒しに行く形です。
キングダムで「項」の字を持つ楚将といえば、合従軍編の項翼です。信と同世代で、五大宝剣のひとつ莫耶刀を振るいます。ただし史実の資料に項翼という名は無く、キングダムの創作の人物です。項燕との関係も、作中ではまだ一度も語られていません。項燕が本編に現れたとき、同じ「項」の姓が回収される余地は残されています。
僕はこう読む
当サイトの以前の記事は「項梁は項羽の祖父」と一段ずらして書いていました。訂正します。
一段ずれると、項燕と項羽が他人になってしまいます。
信が項燕に負けた十数年後、その孫が秦を焼きに来る。
倒した側の物語を、倒された側の家が終わらせる。キングダムに項燕がいる意味は、この系図の中にあると思っています。
項燕はラスボスなのか?登場はいつか
項燕がラスボスだと言われるのは、登場する時期のためです。秦が中華統一に手をかける終盤、正面に立てる大国は楚しか残りません。史実どおりに進めば、信は項燕に大敗します。主人公が大敗する戦いが、物語の最後のほうに一度だけ用意されていることになります。
ただし、楚を最終的に落とすのは王翦と蒙武で、信ではありません。また、楚の王に立てられて秦と戦う昌平君をラスボスと見る声も強くあります。項燕は「倒す相手」というより、信が一度は届かないと知らされる相手に近い位置にいます。
登場の時期は、本編の進み方しだいです。史実では、秦が趙を滅ぼしたのが前228年、魏を滅ぼしたのが前225年で、楚との決戦はそのあとに来ます。
まとめ|項燕はまだ名前だけの、楚の虎
項燕はキングダム本編にまだ姿を見せていません。李園と媧燐の会話で、楚の東の大将軍として名前が出ただけです。
押さえておきたい事実を並べます。
- 本編では未登場。名前が出たのは李園と媧燐の会話
- 実写『魂の決戦』に配役は無い。楚からは項翼(結木滉星さん)らが出る
- 史実では前225年に李信と蒙恬の20万を破った楚の大将軍
- 王翦と蒙武の60万に敗れ、昌平君とともに最期を迎えた
- 項羽の祖父。項梁は項羽の叔父にあたる
僕はこう読む
「項燕か……」の一言しか描かれていないのに、格だけは伝わります。
王騎も李牧も、本人より先に噂が置かれていました。
項燕はいま、その助走のいちばん長い位置にいる将だと僕は読んでいます。
本編で描かれているのは名前だけ、史実で分かっているのは戦の結果だけです。項燕を信の前に立つ相手と見るか、王翦が引き受ける相手と見るかで、楚との決戦の見え方は変わってきます。
——あなたは項燕が本編に出てくるとしたら、信の前に立つ相手になると思いますか。それとも王翦が引き受ける相手になると思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
「項燕はもう出たのか」「史実で何をしたのか」を確かめに来る人が多いので、本編・史実・実写に分けて短く答えます。
Q. 項燕はキングダムに登場しましたか?
A. まだ姿は描かれていません。李園と媧燐の会話で、楚の東の大将軍として名前が出ただけです。
Q. 史実の項燕は誰を破りましたか?
A. 紀元前225年に、李信と蒙恬が率いた秦の20万を破ったとされます。秦は七人の都尉を討たれました。
Q. 項燕は最後どうなりましたか?
A. 王翦と蒙武の60万に敗れました。『史記』秦始皇本紀では、昌平君が死んだあと前223年に自害しています。
Q. 項燕と項羽はどういう関係ですか?
A. 項燕が項羽の祖父です。項燕の子の項梁は、項羽の叔父にあたります。
Q. 項燕の実写キャストは誰ですか?
A. 発表されていません。『キングダム 魂の決戦』は合従軍編を描く作品で、項燕は登場しないためです。
Q. 項翼は項燕の子ですか?
A. 史実の資料に項翼の名は無く、作中でも項燕との関係は語られていません。実写では結木滉星さんが演じています。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月25日


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