樺太での長く濃い旅を終え、杉元たちはようやく北海道へ帰ります。
しかしその帰路は「帰還」ではなく「脱出」と呼ぶような鬼気迫るものとなりました。
何故ならそこにはアシリパと鶴見の初対面というビッグイベントがあったからです。
そこで本記事ではアシリパたちがどのようにして北海道へ帰ったのかをご紹介。
樺太編のクライマックスとも言える樺太脱出の様子を詳しく解説していきます!
目次
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編!!メンバーは誰がいる??
樺太編は以下のようなメンバーで始まりました。
- アシリパ+白石+キロランケ+尾形(ウイルクを辿る組)
- 杉元+谷垣+鯉登+月島+チカパシ+リュウ(アシリパを追う組)
しかし樺太での合流や別れを経て、脱出時のメンバーは以下の4人になりました。
アシリパ+杉元+白石+ヴァシリ
アシリパ・杉元・白石といういつものトリオ復活で“戻ってきた感”がありつつも、ヴァシリという樺太編での変化が加わっている形です。
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編!!万事休す!?大泊での逃走劇!!
樺太編の杉元は第七師団と協力関係にあり、アシリパを連れ戻すという目的を果たした暁には鶴見と合流しなければなりませんでした。
鶴見とは樺太・大泊での待ち合わせ。
いよいよその当日、鶴見は16名の部下を従え海軍の駆逐艦でやってきました。
そして初めて鶴見と対面したアシリパは…なんと逃走!
「私のことは私が決める」と杉元に伝え、杉元もそれに応えて2人の逃走劇が始まりました。
当然第七師団に追われることとなります。
鶴見や宇佐美・菊田のほか、月島・鯉登という先ほどまで一緒に旅をしていた者たちも容赦なく敵となり立ちはだかったのでした。
無情にも月島に撃たれ、第七師団にハチの巣にされる杉元。
もはや逃げる体力も低下し、万事休すと思われました。
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編!!カギは民間人の連絡船??
実はアシリパは事前に逃走方法を考えていました。
それは民間の連絡船を使うこと。
アシリパは前日、故障で長らく停止していた北海道への連絡船が今朝早く動き出すという情報を掴んでいたのです。
そしてアシリパ・杉元&途中で合流した白石は、ヴァシリの馬に乗って大泊を駆け抜け、無事その連絡船に乗船。
樺太脱出に成功したのでした。
ところが鶴見はすぐに連絡船に気づき、駆逐艦で追いかけてきたのです。
しかも容赦なく砲撃で威嚇しながら、連絡船に「直ちに停止せよ」と信号を送ってきました。
杉元は船長に「駆逐艦の目的はアシリパであり撃沈する気は絶対にない」と説明し、船を止めないよう要請。
すると船長は「民間人を乗せている俺の船に向かって砲撃してくる奴らの命令など聞いてやる気なんかない」として、そのまま全速で船を進ませてくれることになりました。
こうして杉元たちの命運は、民間会社の連絡船とその男気溢れる船長に託されたのでした。
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編!!眼前に迫る流氷の突破方法とは??
樺太連絡船と雷型駆逐艦…スピード勝負では当然駆逐艦の方が上。
すぐに追いつかれることは想像に難くありません。
そこで杉元は、目の前に広がる流氷の帯を突っ切って時間を稼ぐことは出来ないかと提案しました。
しかし砕氷できないただの連絡船では、流氷に突っ込めば沈没不可避。
流氷はどこも幅が100mはあり、進めそうな隙もありません。
それでも杉元は「船首を流氷の帯に向けろ」と言い、船長もそれに従いました。
しかし方向を変えると連絡船は、進路を塞ごうとする駆逐艦によって前方に砲撃されてしまったのでした。
ところがそれが杉元の策でした。
砲撃によって流氷が粉砕し、帯が割れ、連絡船が進む道が出来たのです。
“連絡船を沈没させることはできない”という駆逐艦側の方針を逆手に取った見事な突破方法でした。
そして連絡船が通ると流氷が動いて再び道が塞がり、駆逐艦は足止めされることになったのでした。
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編!!追いかける鶴見にアシリパたちが下した決断は??
駆逐艦も艦砲射撃で氷を砕き始め、もはや連絡船が追いつかれるのは時間の問題。
と思ったら、なんと連絡船が制止し、連絡船の方から駆逐艦に投降してきました。
アシリパたちは逃走を諦めたのでしょうか。
ところが連絡船の中にアシリパたちはいませんでした。
アシリパたちは流氷の上に降り、歩いて逃げていたのです。
降りてからあまり時間は経っていないはず。
しかし船内の白い布をかき集め、それを被って出たアシリパたちの姿は流氷の白色と同化しており、第七師団は彼らを見つけることが出来ませんでした。
アシリパたちは今度こそ逃走に成功。
つまりアシリパは、あくまでも鶴見と協力はしないと決断したのです。
【ゴールデンカムイ】樺太脱出編は何巻で読める??
樺太脱出編はコミックス21~22巻で読むことが出来ます。
ただし逃走に至ったアシリパたち・それを追う第七師団側それぞれの心情や関係性は、樺太編の中で起きた変化や明らかになった情報が深く絡んでいますので、楽しむにはやはり樺太編全編を読んでこそ。
樺太脱出編は樺太編の魅力が行きついた、樺太編の締めくくりに相応しいエピソードなのです。
まとめ
本記事ではアシリパたちの樺太脱出の概要をご紹介しました。
樺太編では第七師団と協力関係にありましたが、アシリパが逃走を決断したことにより、北海道に帰る際には再び敵対関係になったということです。
ここでの逃走がなければ金塊争奪戦は鶴見の独壇場となり、アシリパと杉元もそのまま遠ざけられてしまっていたかもしれません。
樺太脱出の逃走劇は、ゴールデンカムイにおける重要な分岐点だったと言えるでしょう。
そして特殊だった樺太編でのチーム分けがリセットし、杉元一行と第七師団という元の勢力図に戻って再び北海道編がスタートします。
樺太編から新たな章へ、怒涛の転換を迎える樺太脱出編には是非注目です!

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