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ジュリとは何者か
結論から言うと、ジュリは聖鉄のバザルという炭鉱族の娘で、6歳で奴隷になり、ザノバとルーデウスに買われて人形職人に育った少女です。
「聖鉄のバザル」で調べる人が多いのは、ジュリが名前をもらう前の呼び名が、聖鉄のバザルと美しき雪稜のリリテッラの子だったからです。炭鉱族には7歳になるまで名前を付けない習わしがあり、ジュリは両親の名前で呼ばれていました。
この記事でわかること
- 聖鉄のバザルとは誰で、ジュリとどうつながるのか
- ジュリがザノバに買われた理由と、奴隷市場での姿
- ジュリエットという名前の由来
- 無詠唱で土魔術を覚えた成長と、人形職人としての腕
- ザノバへの告白と、結婚しなかった理由
ジュリを一覧で見る
ジュリの基本を1つの表にまとめます。色の付いた行が、聖鉄のバザルとのつながりです。
| 項目 | ジュリ |
|---|---|
| 正式な名前 | ジュリエット(愛称ジュリ) |
| 種族 | 炭鉱族(ドワーフ)。オレンジ色のもさもさした髪の小柄な少女 |
| 両親 | 父は鍛冶師の聖鉄のバザル、母は装飾品を作る美しき雪稜のリリテッラ |
| 奴隷になった理由 | 親の借金で家族全員が奴隷に。両親とはそれきり会っていない |
| 買われた年齢 | 6歳。アスラ大銅貨1枚で、ザノバの人形職人として |
| 呼び方 | ザノバはマスター、ルーデウスはグランドマスター |
表のとおり、聖鉄のバザルはジュリの父親です。鍛冶師の父と装飾品を作る母から、ものを作る手を受け継いだことが、のちの人形作りの腕につながっていると考えられます。
僕はこう読む
親の名前でしか呼ばれていなかった子が、ザノバたちから自分の名前をもらいます。
ジュリにとって名前をもらうことは、奴隷から1人の人間に戻ることだったと思っています。
だからジュリは、名前をくれた2人をマスターと呼んで慕い続けたのだと読んでいます。
ジュリがザノバに買われた理由
人形が大好きなザノバは、自分で人形を作りたいのに、怪力の神子のせいで手で彫ることもできずに悩んでいました。フィッツの、奴隷に作らせてはどうかという助言を受けて、ルーデウスとザノバは土魔術が使えて手先の器用な、5歳くらいの炭鉱族の子どもを探しに奴隷市場へ向かいます。
アスラ王国の奴隷販売所で見つけたジュリは、栄養失調でやせ細り、6歳なのに髪に白髪が混じるほど弱っていました。値段はアスラ大銅貨たった1枚です。ルーデウスはジュリの目に、前世の自分と同じ人生をあきらめた者の色を見て、死にたいかと問いかけます。ジュリが死にたくないと答えたことで、引き取ると決まりました。
僕はこう読む
ルーデウスがジュリに生きたいかを聞いたのは、前世の自分に聞きたかった問いだったと思っています。
無理に救うのではなく、本人が選ぶのを待った。
引きこもっていた男が、救う側に回るときのやり方として、とても筋が通っていると読んでいます。
ジュリが売られていた奴隷市場
ジュリがいたのは、アスラ王国のリウム商会奴隷販売所です。土と石材でできた建物が3つ並んだような大きな施設で、中には8つの売り場がありました。畳1枚ほどの鉄格子の箱に、1人か2人ずつ奴隷が入れられている場所です。
ふつう奴隷は、洗ったり油を塗ったりしてきれいにしてから売られます。ところがジュリにはそれもされず、体をかろうじて隠すぼろ布をかけられただけで、唇は割れ、顔色も悪いままでした。特別な技能もない幼い少女が売れるとは、奴隷商人も思っていなかったのでしょう。
出会ったころのジュリが話せたのは獣神語だけで、字も書けませんでした。それでも勤勉で、教えられたことを素直にまじめに受け止める性格だったことが、このあとの成長の速さにつながっていきます。何も持っていなかった子が、教わったことを全部吸い込んでいくのが、ジュリの物語の気持ちよさです。
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きれいにされずに売られていたことは、ジュリが商品としても見られていなかったということです。
誰からも値打ちを見てもらえなかった子が、のちに人形の値打ちを決める職人になる。
この逆転が、ジュリの成長をいっそう明るく見せていると思っています。
ジュリエットという名前の由来
ジュリの正式な名前ジュリエットは、ザノバの弟ジュリアスの名前を、女の子向けにルーデウスが変えたものです。ザノバは3歳のとき、弟ジュリアスの誕生パーティーで力加減を誤り、弟を死なせてしまっていました。
その弟の名前をジュリに付けたのは、ザノバなりの償いの気持ちだったと考えられます。ジュリ本人はジュリエットと言えず、自分のことをジュリと呼んだので、それが愛称になりました。
無詠唱で土魔術を覚えた成長
ルーデウスはジュリに奴隷の焼き印を入れず、ザノバの弟弟子として扱いました。体を洗われ、食事を与えられたジュリは、言葉と魔術を習ってみるみる元気になります。わずか1か月たらずで、無詠唱で土弾を作れるようになり、ルーデウスを驚かせました。
やがてジュリはザノバの作業を手伝い、ルイジェルド人形を量産できるほどの職人に育ちます。魔術が使えなくても手先の器用さで作れる、というのが炭鉱族のジュリならではの強みでした。7歳でバーディガーディのお酒をほしがって飲んでみせたり、女性陣に不評だった魔導鎧のデザインを1人だけ気に入ったりと、炭鉱族らしい一面も描かれています。
ザノバへの告白と、結婚しなかった理由
ザノバが兄パックスに呼び出され、シーローン王国の戦争に向かったとき、ジュリはルーデウスの家に預けられ、ザノバが死んでしまうのではとひどく心配しました。無事に戻ったザノバに、ジュリは泣きながらしがみつき、マスターをお慕いしていると気持ちを伝えます。ザノバも、これからはずっと一緒にいると応えました。
その後はジンジャーを加えた3人で工房のある家に暮らし、ジュリはザノバの膝の上や隣で作業するのが当たり前になっていきます。それでも2人は結婚していません。ザノバは一度結婚に失敗していて、神子であることもあり、結婚はしないと決めていたからです。蛇足編でも2人の主従関係は続いていました。
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結婚しないまま、膝の上で一緒に仕事をする関係が続いたのが、この2人らしいと思っています。
主従でも夫婦でもない、人形を作る相棒という形。
名前をくれた人のそばで、その人と同じものを作り続けることが、ジュリにとっての幸せだったと読んでいます。
ジュリは死亡するのか、未来の日記と本当の結末
50年後の未来から来たルーデウスが残した日記では、ジュリは死亡しています。神殿騎士団の襲撃で、ザノバと一緒にいたところをジンジャーやアイシャとともに殺された、という未来でした。この日記は、ルーデウスが避けるべき最悪の未来として書かれたものです。
実際の物語では、未来から来たルーデウスの警告によって歴史が変わり、ジュリは死亡せず、最後まで生き延びています。日記の最期は、ジュリが迎えずにすんだ結末だったわけです。
まとめ
ジュリは聖鉄のバザルの娘で、奴隷市場からザノバとルーデウスに救われ、人形職人として育った炭鉱族の少女です。ザノバとは結婚しなかったものの、最後までそばで働き続けました。
- 父は聖鉄のバザル、母は美しき雪稜のリリテッラ。7歳まで両親の名で呼ばれた
- 6歳で奴隷になり、アスラ大銅貨1枚でザノバの人形職人として買われた
- ジュリエットの名は、ザノバが死なせた弟ジュリアスから
- 1か月たらずで無詠唱の土弾を覚え、人形を量産する職人に
- ザノバに思いを伝えたが結婚はせず、主従のまま一緒に暮らした
- 未来の日記では殺されていたが、歴史が変わり最後まで生存した
僕はこう読む
ジュリは、ルーデウスとザノバの2人が、それぞれの後悔を少しだけ取り返した相手でした。
前世の自分と、死なせた弟。2人の過去を背負った名前で、ジュリは幸せに育ったと思っています。
ジュリとザノバの関係を、結ばれなかった恋として見るか、結婚より強い相棒として見るかで、2人の暮らしの見え方は変わってきます。
——あなたは、ジュリとザノバは結婚しなくてよかったと思いますか。それとも、結ばれてほしかったと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
ジュリは、聖鉄のバザルとのつながりとザノバとの関係をよく聞かれます。短く答えておきます。
Q. 聖鉄のバザルとは誰ですか
A. ジュリの父親で、炭鉱族の鍛冶師です。ジュリは名前をもらう前、両親の名で呼ばれていました。
Q. ジュリは何歳でザノバに買われましたか
A. 6歳です。アスラ王国の奴隷市場で、アスラ大銅貨1枚で買われました。
Q. ジュリの名前の由来は何ですか
A. ザノバの亡くなった弟ジュリアスの名前を、女の子向けにしたジュリエットです。
Q. ジュリとザノバは結婚しますか
A. 結婚していません。ザノバが結婚しないと決めていて、主従のまま一緒に暮らしました。
Q. ジュリは魔術を使えますか
A. 使えます。1か月たらずで、無詠唱で土弾を作れるようになりました。
ザノバに買われた炭鉱族の6歳です。パックス、アイシャ、サラも置きました。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。 → 運営者情報
最終更新:2026年10月23日


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