北海道と樺太を股にかけ熾烈な金塊争奪戦が繰り広げられている「ゴールデンカムイ」。
すでに殆どの刺青が集まり、金塊への道はついに暗号を解く段階に近づいて来ています。
そこで今回は金塊についてまとめました!
皆が目指す金塊とは何なのか、誰がどんな目的で探しているのか、ウイルクがアシリパに託した暗号とは何だったのかなどなど、物語の核心“金塊”についてしっかりとご紹介していきます!
目次
- 1 【ゴールデンカムイ】アシリパの父親が起こしたアイヌ金塊強奪事件
- 2 【ゴールデンカムイ】金塊を巡る三つ巴の戦い
- 3 【ゴールデンカムイ】杉元一行が金塊を探す目的は?
- 4 【ゴールデンカムイ】ヴァシリと房太郎が仲間入りで変わる目的
- 5 【ゴールデンカムイ】第七師団が金塊を探す目的は?
- 6 【ゴールデンカムイ】菊田は中央政府のスパイだった?
- 7 【ゴールデンカムイ】土方一味が金塊を探す目的は?
- 8 【ゴールデンカムイ】真実を語らないキロランケとソフィア
- 9 【ゴールデンカムイ】アシリパは金塊のカギを思い出した?
- 10 【ゴールデンカムイ】アチャはアイヌを殺していない?
- 11 【ゴールデンカムイ】作者の中で金塊事件の真相は決まっている?
- 12 まとめ
【ゴールデンカムイ】アシリパの父親が起こしたアイヌ金塊強奪事件
皆が追い求めている≪金塊≫とは
かつて北海道ではあちこちの川で砂金がザクザク採れたことがありました。
一日に約112gも採れる日が毎日続く、いわゆるゴールドラッシュです。
アイヌの言い伝えによれば、その砂金は“村の代表者が船を使い海を通って一箇所に集められた”のだといいます。
それがここで言う金塊=アイヌ秘蔵の埋蔵金。
砂金を採って水を汚したせいで神の魚が川を上ってこなくなったため、アイヌは砂金を採ることを止め、そのまま隠され秘密にし続けられ、隠し場所を知る者は年老いて僅かになったとのことでした。
作中の噂では、和人に抵抗する軍資金として密かに貯めていたともされています。
アイヌと和人の関わりの歴史は浅くはないですが、この頃開拓使や北海道庁の設置などにより鮭や鹿の猟を禁止されたり土地を奪われたりするなどアイヌに対する迫害が一層厳しくなっていたので、信憑性は高いのかもしれません。
金塊強奪事件
物語の始まりから5年前、ひとりの男が、金塊の隠し場所を移動させている道中に仲間7名を皆殺しにして金塊を奪ったという事件が起こります。
苫小牧に切り刻まれたアイヌの遺体と傷のつけられた遺留品が残されていました。
犯人の男はすぐに支笏湖で捕まり、日本一厳重な監獄・網走監獄に収監されます。
顔の皮を剥がされ「のっぺら坊」と呼ばれるようになったその男は、なんとアシリパの父・ウイルクだったのでした。
【ゴールデンカムイ】金塊を巡る三つ巴の戦い
ウイルクは獄中で、金塊の在り処を示す暗号となる刺青を同房の囚人24人に彫りました。
そしてその刺青の囚人たちはウイルクと土方歳三の画策によって脱獄し、そのまま散り散りになります。
そこから金塊を巡る刺青囚人探しが始まりました。
金塊を狙うのは3陣営。
- 杉元・アシリパが手を組み始まった杉元一行
- 鶴見中尉率いる第七師団(の一部)
- 土方歳三率いる土方一派
盗られた金の量は20貫(75㎏)という噂でしたが、しかし実際はその1000倍…2万貫(75トン)あるというのです。
現代の価値でなんと8000億円。
国も作れそうなほどの巨額を巡り、それぞれの目的のために時には生死をかけた三つ巴の争奪戦が始まったのでした。
【ゴールデンカムイ】杉元一行が金塊を探す目的は?
杉元一行は、初めはただ“互いの目的のために協力する”という関係から旅が始まりました。
- 杉元…梅子の眼病の治療費を手に入れるため。
- アシリパ…父の真相を知るため。
- 白石…金塊の分け前を貰うため。
しかし金塊争奪戦に足を踏み入れていくうちに、のっぺら坊がウイルクかもしれないなど、真実が予想以上にアシリパと深く関わっていることを知っていくことになります。
【ゴールデンカムイ】ヴァシリと房太郎が仲間入りで変わる目的
現在新たにロシアの凄腕狙撃手ヴァシリと、刺青囚人のひとり海賊房太郎が加わった杉元一行。
杉元一行の目的は当初とは少し変わり始めています。
日本語が分からないヴァシリに「アシリパの存在に救われる」と素直な気持ちを打ち明けた杉元は、アシリパに金塊争奪戦から下りて欲しいと考えるようになりました。
逆にアシリパは樺太編を経て、アイヌの未来を守りたいと強く思うようになりました。
父の真相を知るという目的は変わっていませんが、アイヌのために金塊を見つけようという意志が出てきたのです。
しかし自身の夢をはっきりと語る房太郎の言葉によって、杉元一行は金塊を手に入れることによる“自身の幸せとは何なのか”について考え始めることになります。
【ゴールデンカムイ】第七師団が金塊を探す目的は?
鶴見率いる第七師団が金塊を探す目的は、北海道に軍事政権を作るため。
その理由には、彼らが日露戦争を戦い抜いた上で受けている不毛な仕打ちがありました。
日露戦争、旅順攻囲戦にて上層部の強硬な指示により二〇三高地攻略に投入された第七師団は、二〇三高地に国旗を突き立てるという大きな戦果を挙げたものの、多くの戦死者を出したことにより勲章や報奨金はおろか、陸軍内でも冷遇されるようになってしまったのです。
そこで鶴見はアイヌの金塊によって、共に戦った仲間や戦死者の遺族に報いようと部下たちに呼びかけました。
自らが指導者となり軍事政権を立ち上げ、武器工場を中心として豊かな生活基盤を作るという長期的な構想を仲間たちに説いたのです。
ただし鶴見個人に関しては日露戦争前から金塊の情報を得ているような描写がありますので、彼には“軍事政権構想”だけでない目的があると予想されます。
満州を手に入れようとする雰囲気もありますし、亡きフィーナ&オリガへの想いも根深そうですし、それらも関係した目的があるのか鶴見の真意に注目していきたいですね。
【ゴールデンカムイ】菊田は中央政府のスパイだった?
同じ気持ちを抱きひとつの目的に向かって奔走する第七師団。
しかし尾形・谷垣などの離反者が出ているように、彼らは一枚岩ではありません。
中でも驚かされたのが、菊田特務曹長です。
彼は鯉登音之進誘拐事件にも関わり、札幌連続娼婦殺人事件にもいち早く派遣された“鶴見の側近”とも言える人物。
しかし彼はなんと中央政府のスパイだったのです。
真偽は未だわかりませんが、「鶴見に金塊を見つけさせて最後には消せと中央に言われている」と有古に語りました。
一体いつからどのような経緯で中央政府についていたのか。
しかし日露戦争後の療養中には刺青囚人について知らされていないようだったので、もしかしたら鶴見も気づいている可能性があります。
果たして菊田の存在がどんな展開をもたらすのでしょうか。
【ゴールデンカムイ】土方一味が金塊を探す目的は?
土方一味の目的は、北海道独立計画。
かつて日本とロシアの距離を危惧して両国の“緩衝国”にしようとしていた「蝦夷共和国」の再建とも言える計画です。
日露戦争に勝ったとは言え未だ危ういロシアとの関係の中で、明治政府の主導に限界を見ている土方は「蝦夷共和国」に北方を委ねることで本州の国内発展に注力させようとしており、そのために“北海道を独立させ、海外から移民を募り多民族国家を築く”のだと考えていました。
つまり土方歳三はまだまだ国のために戦っているということ。
この計画にはアイヌからの信頼と支持が必要とされるため、アイヌのキラウシや有古が土方陣営にいることや、アシリパとの対話もとても興味深いですね。
ただし土方が引き入れた牛山や、土方に惚れ込みついてきた夏太郎はそれぞれの夢があるようです。
- 牛山…世界中から腕っぷしの強いやつを集めて、誰が一番強いか決める試合の賞金にする。
- 夏太郎…北海道ではまだ誰もやっていない羊の牧場を経営する。
【ゴールデンカムイ】真実を語らないキロランケとソフィア
ウイルクの金塊強奪事件の真実を知る可能性があるのがキロランケとソフィアです。
ウイルク・キロランケ・ソフィアの3人はかつて革命運動でロシア皇帝を殺害し、共に逃亡生活を送っていた仲間。
そしてウイルクとキロランケは、逃亡がてら“ある情報(金塊の話だと思われます)”を確認するために北海道へ渡りました。
ロシアの社会主義を実現するために戦っていたソフィアと、自分たち少数民族の未来を危惧していたウイルクとキロランケが、金塊を手に入れ何を成そうとしていたのかは分かっていません。
ウイルクは過去に“アイヌなどの少数民族の未来を守るため、樺太・北海道を含めた極東連邦国家を作る”という目標をソフィアに語っていましたが、だからこそ何故金塊強奪事件を起こし、何故キロランケに殺されることになったのかが分からないのです。
キロランケはアシリパに暗号の鍵を思い出させるため樺太に連れて行きソフィアに会わせ、真相を語ることなく鯉登たちによって殺されてしまいました。
ソフィアはアシリパにウイルクとの思い出を語ったものの、そのまま袂を別ったので結局真相は語られないままとなってしまいました。
【ゴールデンカムイ】アシリパは金塊のカギを思い出した?
真実は語られませんでしたが、キロランケとソフィアの行動はアシリパに金塊の暗号を解く鍵を思い出させることになります。
ウイルクが「誰にも教えてはいけない」と言っていたその言葉は、ウイルクがアシリパの母に付けてもらった自身のアイヌ名でした。
『ホロケウオシコニ』
そしてアシリパは、「ホロケウオシコニ」にあたる漢字が囚人それぞれの刺青に記されていることに気づいたのです。
アシリパしか知らないエピソードなのでキーワードとしては合っていそうですが、果たしてそれを使いどう導き出されていくのでしょうか。
【ゴールデンカムイ】アチャはアイヌを殺していない?
ウイルクが起こしたとされる金塊強奪事件ですが、当のウイルクは網走監獄で杉元に「アイヌを殺したのは私じゃない」と語りました。
アシリパもまたウイルクの足跡を辿っていくほどに事件への疑念が高まっていきます。
そして出会ったのが、ウイルクが支笏湖で捕まるまで持っていたであろう“金貨”。
その金貨には「交差」などの意味を持つアイヌの文様に似た柄が描かれており、アシリパはそこに“やはり父はアイヌたちと互いに力を合わせようとしていたのではないか”という思いを抱きました。
「アチャはアイヌたちを殺していない」
アチャの志は変わっていないと感じたアシリパは、父がアイヌを守ろうとしていたと信じ、真相を知るため、そしてアイヌのために改めて金塊を見つける決意をしたのでした。
【ゴールデンカムイ】作者の中で金塊事件の真相は決まっている?
暗号は解かれるのか、金塊争奪戦はいよいよ佳境を迎えようかというところ。
物語の鍵であり「ゴールデンカムイ」最大の謎である金塊事件の真相について、公式サイトで作者の野田先生はこう答えていました。
「もちろん決まっています。このまま行けば特に変わらず進みます」
深い取材によって緻密に物語が進められているので当然と言えるでしょう。
この質問から数年経っているので新たに思い付いた展開が無いとも言い切れませんが、野田先生が思い描く真相・結末が如何なるものなのかとても楽しみですね!
まとめ
未来を大きく変えられるほどの金塊…ロマンがありますよね。
額が額だけにそれぞれ桁違いの目的と強い意思を持っているので、争奪戦は命がけなのです。
気になるのは若山の親分が言っていたようにどこで死ぬともしれない囚人に彫った刺青に意味があるのかということや、囚人のひとり上エ地が「金塊は絶対に見つけられない」と言っていたこと。
いよいよ暗号解読…となりそうな矢先、思わぬ壁にぶち当たるのかもしれませんね。
金塊事件の真相が明らかになる時がクライマックスと考えられますが、果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか。
物語が史実を元に進められているように我々の知る歴史に組み込まれた結末となるのか、それともゴールデンカムイ独自の未来を見せてくれるのか、物語の全てを握る≪金塊≫の行方に期待していましょう!

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