オトヒメ王妃は誰に殺されたのか
結論から言うと、撃ったのはホーディ・ジョーンズです。のちに新魚人海賊団を結成し、魚人島で内乱を起こす魚人でした。
しかもホーディは、それだけで終わらせていません。人間の海賊を犯人に仕立て上げ、「人間がオトヒメを殺した」と偽って魚人たちの反感を煽りました。順に見ていきます。
この記事でわかること
- 撃ったのがホーディで、人間に罪を着せたこと
- オトヒメが見聞色の覇気の持ち主だったこと
- 最期に遺した言葉と、継いだ三兄弟
- 天竜人ミョスガルド聖を改心させた一件
犯人はホーディ・ジョーンズ
演説中に狙撃されたオトヒメ。撃ったのは、同じ魚人であるホーディ・ジョーンズでした。
人間との交流を快く思わない人物で、のちに新魚人海賊団を結成して魚人島に内乱を起こします。
そして重要なのは、その後の細工です。ホーディは人間の海賊を犯人に仕立て上げました。
「人間がオトヒメ王妃を殺した」——そう信じ込ませることで、魚人たちの人間への反感を煽ったのです。この暗殺事件は、内乱の10年前にあたります。
僕はこう読む
この暗殺の設計が、ワンピースでいちばん苦い部分だと思っています。
ホーディは人間に何もされていません。差別された経験も、傷つけられた記憶もない世代です。
それなのに誰よりも人間を憎んでいる。親の世代から憎しみだけを受け取ったからです。
そして自分で撃っておいて、人間のせいにした。憎しみを受け継いだ人間が、次の世代へ憎しみを作って渡している。
オトヒメが渡そうとしたのは許しでした。ホーディが配っていたのは嘘の憎しみです。同じ島で、二つが同時に伝わっていた。
署名を燃やしたのが人間ではなく魚人だったこと。ここに、この作品が言いたいことがぜんぶ入っていると思います。
オトヒメが目指していたこと
オトヒメはリュウグウ王国の王妃。金魚の人魚で、浦島太郎の「乙姫」のような容姿が特徴です。
人魚の特性で一定の年齢から尾が二股に分かれ、地上でも人間や魚人と同じように歩けます。
一言で表すなら「愛の人」。平和主義者であり平等主義者であり、情熱家でもありました。手が折れながらも相手を思い、自己犠牲を厭わず他者を助ける人です。
オトヒメが訴えていたこと
- 極少数の人間しか知らずに、人間を判断してはいけない
- 自分たちの方から歩み寄り、人間を理解していくべき
- 大人が恨みや憎しみを子供に残せば、偏見を生む
- だから憎しみの根絶を主張していた
- 地上の光に島民が惹かれていることを理解し、そのために署名を集めた
- 最大の目標は世界会議への参加
見聞色の覇気の持ち主でした
オトヒメは肉体的には弱い人物です。しかし知らぬ間に見聞色の覇気を身につけていました。
見聞色は相手の心が分かる能力です。だからオトヒメは演説のとき、映像を使いませんでした。わざわざ下界に降り、心に響く距離まで近づいて語りかけたのです。
その精度は非常に高かった様子で、悪用すればとんでもないことになっていたと思われます。
身体能力も低くはありません。走りながら覇気で銃弾の弾道を読み取り、紙一重でかわす姿も見せています。
僕はこう読む
銃弾をかわせる人が撃たれた、という事実が重いと思っています。
覇気で弾道を読める。走りながらかわせる。つまり本来は当たらない人です。
それでも当たったのは、演説中だったからでしょう。人の心を読む力を、避けるためではなく届けるために使っていた。
見聞色は「相手の心が分かる」力です。オトヒメはそれを説得のために使い続けました。戦うためではありません。
最強の索敵能力を持ちながら、一度も自分を守るために使わなかった。それがこの人の死に方だと思います。
家族
- 夫……リュウグウ王国の国王ネプチューン
- 長男フカボシ、次男リュウボシ、三男マンボシ。王子でありながら王国軍に所属し、三強として国を守る
- 末っ子で長女……人魚姫と呼ばれるしらほし
暗殺が起きたとき
紆余曲折を経て、署名がようやく集まり始めます。しかしそこで悲劇が起きました。
集めた署名が燃やされたのです。その混乱のさなか、演説していたオトヒメが狙撃されました。
最期に遺した言葉
狙撃されたオトヒメは、その後亡くなります。
死の間際、彼女はこう遺しました。
「犯人は誰であれ私のために怒らないで。もう一息よ。本物のタイヨウの下まで」
撃たれた側が、撃った相手を怒るなと言ったのです。
国葬が開かれたとき、フカボシ・リュウボシ・マンボシの三兄弟が市民に語りかけました。
「母の願いは私達が生涯をかけて引き継いでいくと決めました。一緒にタイヨウの夢を見ましょう」
末っ子のしらほしも、人を恨まないという約束を守り続けています。
僕はこう読む
この一言があるから、魚人島編は成立していると思っています。
もしオトヒメが犯人を名指しして死んでいたら、島は復讐に動きました。タイヨウの海賊団の歴史がもう一度繰り返されるだけです。
しかも実際には、ホーディが人間に罪を着せていました。名指ししていたら、間違った相手へ怒りが向かっていた。
彼女は名指ししませんでした。怒りの行き先を、わざと消した。
そのおかげで、後にルフィが来たとき、島にはまだ許す余地が残っていました。死ぬ間際に打った手が、何年も先で効いている。そういう人だったと思います。
天竜人ミョスガルド聖を改心させた一件
ここがオトヒメの思想が唯一、目に見える形で実を結んだところです。
オトヒメが平和と平等を訴えていたころ、もう一人の魚人島の英雄フィッシャー・タイガーは外の世界で名を上げていました。天竜人の元奴隷で、奴隷になっている者たちを解放していた人物です。
そんななか、魚人島に天竜人のミョスガルド聖が漂着します。
ミョスガルド聖は魚人奴隷をコレクションにしており、漂着した身でありながらフィッシャー・タイガーが解放した魚人奴隷を取り返そうとしました。
怒りに震えた魚人たちは、ミョスガルド聖を殺そうとします。
そこへオトヒメが割って入りました。「人間たちへの怒りを、憎しみを子供達に植え付けないで」と訴え、ミョスガルド聖を救おうとしたのです。
結果、オトヒメは悪態をつきながら帰るミョスガルド聖に同行することに成功し、聖地マリージョアで天竜人たちを説得しています。
なお、ミョスガルド聖が助かった背景には、まだ赤子だったしらほしが大泣きして海王類を呼び寄せ、失神して場が混乱したという事情もありました。
世界会議での再登場
その後、オトヒメの念願だった世界会議にネプチューンたちリュウグウ王国が参加したとき、ミョスガルド聖が再登場します。
そこでチャルロス聖が、人魚のしらほしを奴隷にしようと捕らえようとしました。
天竜人には誰も手が出せません。国王ネプチューンも業を煮やしてキレそうになります。その状況を抑えたのがミョスガルド聖でした。
同じ天竜人に止められたため、同行していたCP9も海軍も手が出せず、その場は収まります。
漂着した当時は天竜人そのものだったミョスガルド聖が、オトヒメの「憎しみを受け継がない」という意思を、しっかり受け継いでいたことが分かる場面です。
僕はこう読む
オトヒメの活動は、生きているあいだほとんど実を結んでいません。署名は燃やされ、本人は撃たれ、島は内乱に向かいました。
唯一はっきり残ったのが、この天竜人一人です。
しかもそれが、しらほしを救う場面で効きました。母が助けた男が、娘を助けている。
何十万の署名より、一人を助けたことのほうが具体的に返ってきた。
オトヒメが「歩み寄って理解していくべき」と言っていたのは、こういうことだったのだと思います。数ではなく、一人ずつだった。
声優は根谷美智子
アニメでオトヒメを演じているのは根谷美智子です。バトルスピリッツシリーズの常連として知られ、ワンピースではサンジの姉・レイジュも演じています。
まとめ
オトヒメ王妃を撃ったのはホーディ・ジョーンズです。
そのうえで、罪は人間になすりつけられました。
- ホーディは人間の海賊を犯人に仕立て上げ、魚人の反感を煽った
- オトヒメは金魚の人魚で、「愛の人」と呼ばれた王妃
- 見聞色の覇気の持ち主で、演説では下界に降りて語った
- 最期の言葉は「犯人は誰であれ私のために怒らないで」
- 漂着した天竜人ミョスガルド聖を救い、のちの改心につながった
僕はこう読む
この暗殺の設計が、ワンピースでいちばん苦い部分だと思っています。
ホーディは人間に何もされていません。差別された経験も、傷つけられた記憶もない世代です。
それなのに誰よりも人間を憎んでいました。
そして銃弾をかわせる人が撃たれたという事実も重い。覇気で弾道を読める人が当たったのは、演説中だったからでしょう。あの死を油断と読むか、人の心を動かすために自分を無防備にした結果と読むかで、この王妃の評価が変わってきます。
——あなたはオトヒメが撃たれたことを、覇気を使えなかった油断だと思いますか。それとも、人の心を動かすために自分を無防備にした結果だと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
オトヒメ王妃の暗殺は犯人が偽装され、経緯が分かりにくいところです。ホーディの行動から確認しておきます。
Q. オトヒメ王妃は誰に殺されたのですか
A. ホーディ・ジョーンズです。のちに新魚人海賊団を結成し、魚人島で内乱を起こしました。
Q. なぜ人間が犯人だと言われていたのですか
A. ホーディが人間の海賊を犯人に仕立て上げたためです。魚人たちの人間への反感を煽る狙いがありました。
Q. どんな状況で撃たれたのですか
A. 世界会議参加のために集めた署名が燃やされ、その混乱のさなか、演説中に狙撃されました。
Q. 最期に何と言ったのですか
A. 「犯人は誰であれ私のために怒らないで。もう一息よ。本物のタイヨウの下まで」という言葉を遺しています。
Q. ミョスガルド聖とはどういう関係ですか
A. 魚人島に漂着したミョスガルド聖が殺されそうになったとき、オトヒメが救いました。のちの世界会議では、そのミョスガルド聖がしらほしを助けています。
Q. 声優は誰ですか
A. 根谷美智子です。ワンピースではサンジの姉・レイジュも演じています。
撃った者への赦しが、魚人島の遺志として受け継がれます
サングラスの鍵ペコムズは死んだのか?ルフィを逃がすため命を捨てる覚悟をした男は、その後も生死不明!暴走を防ぐ鍵がサングラスだったと書かれています
ドスンの末路新魚人海賊団ドスンの衝撃の過去とその運命とは?強さの秘密を解明!チョッパーに敗れ老化が進んだ結末が書かれています
しらほしの正体リュウボシ王子は意外に強い!?しらほし兄弟と魚人島王子の秘密を大紹介!!妹しらほしが古代兵器ポセイドンだと書かれています
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月5日


コメントを残す