ナハトは裏切り者なのか
結論から言うと、ナハトは裏切っていません。黒の暴牛の副団長として、長くスペード王国に潜入していたため、団のアジトに姿を見せなかっただけです。
古参でありながら団員も他団の団長も存在を知らず、アジトに足を踏み入れたのは最初の一度きり。これだけ並べば疑われて当然です。この記事では、その空白の期間に何をしていたのかと、彼が従える悪魔の力を見ていきます。
この記事でわかること
- ナハトが姿を消していた理由と、スペード王国での役割
- 4体の悪魔と契約した「従魔の儀」と影魔法
- 「ちゃんとしてない奴が嫌い」という言葉の重さ(カイの読み)
なぜ裏切り者だと思われたのか
ナハト・ファウストは黒の暴牛の副団長です。ただし団のアジトに現れたのは最初の一度だけで、以後は姿を見せていません。団員の多くも、他の騎士団の団長でさえ、その存在を知りませんでした。
副団長という肩書きだけがあって、実体がない。裏切りを疑う声が出たのは、この空白のためです。
実際には、その間ナハトはスペード王国に潜入していました。漆黒の三極性の計画を止めるための下準備です。姿を消していたのではなく、いちばん危険な場所に一人でいたことになります。
4体の悪魔と影の魔法
ナハトはアスタと同じ「悪魔憑き」の魔法騎士です。ただし在り方は正反対で、アスタが一体と関わるのに対し、ナハトは禁忌の儀式「従魔の儀」によって屈服させた4体の悪魔を使役します。狼のような姿で「群れ」の特性を持つギモデロは、その一体です。
魔法属性は影。触れたものの影から別の影へ移動でき、契約した悪魔の特性を自分の魔法に付与できます。悪魔同化も使いこなし、スペード王国へ乗り込む精鋭部隊の中核となりました。アスタに修行をつけたのもナハトです。
僕はこう読む
影の魔法と潜入という役割が、ここまで噛み合っている人物は珍しいと思います。
影は、光がなければ存在できません。誰かが表に立っていないと、影として動けない。ナハトが単独で英雄になれないのは、能力の設計からしてそうなっています。
そして彼は、その位置に不満を持ちません。アスタを鍛え、前に出させ、自分は影から支える。
「悪魔憑き」という同じ看板を背負いながら、アスタは光の側に、ナハトは影の側に置かれている。同じ力の、二つの使い方として並べられているのだと思います。
「ちゃんとしてない奴らが嫌い」
ナハトは常に穏やかな笑みを浮かべていますが、性格は厳格です。他人にも自分にも厳しく、「始めからずっと良い人間が一番偉い」を持論としています。人を評価するときの基準もはっきりしていて、仲間か敵かに関係なく、無法者への評価は容赦がありません。
「ちゃんとしてないヤツらが嫌い」と公言する人物が、黒の暴牛という「ならず者と問題児の集まり」で副団長を務めているのは、それ自体が奇妙な取り合わせです。
僕はこう読む
「始めからずっと良い人間が一番偉い」という持論は、この作品の中でかなり厳しい言葉です。
途中で改心した人間を、彼は一番には置きません。そして本人は、禁忌の儀式で悪魔と契約した側の人間です。この持論に照らせば、ナハト自身が一番にはなれない。
自分を基準の外に置いたうえで、その基準を他人に向けている。だからこの人は、団の顔として前に立ちません。アジトに寄りつかないのも、潜入の都合だけではない気がしています。
アスタを鍛える役に回ったのは、自分がなれなかったものを作るためだと読むと、この副団長の位置がしっくりきます。
まとめ|ナハトをどう読むか
- ナハトは裏切っておらず、スペード王国に潜入していた
- アジトに入ったのは最初の一度だけで、存在を知らない者が多かった
- 従魔の儀で4体の悪魔と契約し、影の魔法と悪魔同化を使う
- 自分を持論の基準の外に置いたうえで、アスタを鍛えている(カイの読み)
裏切り者を疑われる人物が、実際にはいちばん危ない場所に一人でいた。この構図は、姿が見えないことと信用できないことを混同しがちな読者への返答にもなっています。ナハトが何をしていたかを知ったうえで読み返すと、彼の笑みの見え方が変わります。
——あなたはナハトの「始めからずっと良い人間が一番偉い」を、どう受け取りましたか。厳しすぎると思いますか、それとも自分に向けた言葉だと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
Q. ナハトは黒の暴牛を裏切ったのですか
A. 裏切っていません。副団長としてスペード王国に潜入しており、そのためアジトに姿を見せていませんでした。漆黒の三極性の計画を阻止するために動いています。
Q. ナハトの魔法と悪魔について教えてください
A. 属性は影で、触れたものの影から別の影へ移動できます。禁忌の儀式「従魔の儀」でギモデロら4体の悪魔と契約し、その特性を自分の魔法に付与できます。
Q. ナハトとアスタの関係は何ですか
A. 同じ黒の暴牛に属し、どちらも悪魔憑きです。ナハトはアスタに修行をつけた師にあたり、精鋭部隊とともにスペード王国へ乗り込みました。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年8月1日
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