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薬屋のひとりごとの漫画は、どっちが人気なのか
結論から言うと、累計部数ではビッグガンガン版が多く、巻数ではサンデーGX版が先に進んでいます。どちらが人気かを同じ条件で比べた数字は、公表されていません。
書店で『薬屋のひとりごと』の漫画を探すと、表紙の絵柄が違う2種類が並んでいて戸惑います。どちらかが正規で、どちらかが外伝なのだろうかと考えた方も多いはずです。そうではありません。どちらも日向夏さんの同じ小説を漫画にしたもので、出版社が別なだけです。この記事では、2つの版を出版社・作画・巻数・累計部数まで実数で並べ、そのうえで「なぜ2種類あるのか」に公式が何と答えているのかを確かめます。
この記事でわかること
- 2種類の漫画の出版社・作画・掲載誌・巻数
- 累計部数の実数と、それを人気の証拠にできない理由
- 巻数と部数が逆になっている理由
- なぜ2種類あるのかに、公式が何と答えているか(カイの読み)
2種類あるのは本当です。外伝でもスピンオフでもありません
原作は日向夏さんの小説で、ヒーロー文庫から出ています。この1つの小説から、別々の出版社が別々の漫画を出しているという形です。
| ビッグガンガン版 | サンデーGX版 | |
|---|---|---|
| 出版社 | スクウェア・エニックス | 小学館 |
| 掲載誌 | 月刊ビッグガンガン | 月刊サンデーGX |
| 作画 | ねこクラゲ | 倉田三ノ路 |
| 構成 | 七緒一綺 | 倉田三ノ路 |
| 既刊 | 17巻 | 22巻 |
| 累計部数 | 約1600万部(2024年3月時点) | 約850万部(2023年6月時点) |
ビッグガンガン版のキャラクター原案は、しのとうこさんです。原作小説の挿絵を描いている方なので、小説の絵のイメージに近いのはこちらになります。
もうひとつ、書店で迷いやすい点があります。サンデーGX版の正式なタイトルは『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』です。副題が付いているぶん別作品に見えますが、中身は同じ小説を漫画にしたものです。「猫猫の後宮謎解き手帳」で検索して出てくるのは、こちらの版にあたります。
僕はこう読む
同じ小説から2つの漫画が出ること自体は珍しくありませんが、どちらも打ち切られずに何年も続いているのは珍しいと思っています。
ふつうは片方が伸びず、途中で止まります。
2つとも生き残っているということは、読者が「どちらか」ではなく「どちらも」を選んだということです。
比べて優劣をつける話ではなく、読む人の好みが2つに割れるだけの幅がこの作品にある、と読むほうが近い気がします。
部数で見ると、ビッグガンガン版のほうが多い
公表されている累計部数は、ビッグガンガン版が約1600万部、サンデーGX版が約850万部です。数字だけ見れば倍近い差があります。
ただし、この2つを並べて「こちらが人気」と言うことはできません。時点が違うからです。1600万部は2024年3月の数字で、850万部は2023年6月の数字です。9か月ぶんの差がそのまま入っています。
同じ時点・同じ条件で比べた販売部数は、2026年9月の時点でも見つかりません。
僕はこう読む
「1600万部と850万部だから約2倍」と書いてあるページをいくつも見ましたが、時点がずれた数字を割り算しても意味は出ません。
部数は発表があった月に跳ね上がり、次の発表まで動かない形で世に出ます。
それでもビッグガンガン版が先行しているのは確かだと思っています。小説の挿絵と同じ方がキャラクター原案に入っていて、書店で原作の隣に置かれやすいからです。
数字を信じるのではなく、数字が出た日付を見る。ここだけは崩さないほうがいいと思います。
巻数は逆です。サンデーGX版が5巻ぶん先を行っています
部数ではビッグガンガン版が多いのに、巻数はサンデーGX版が22巻、ビッグガンガン版が17巻で、サンデーGX版のほうが5巻ぶん先まで出ています。
これは作りの違いがそのまま出たものです。サンデーGX版は謎解きを軸に、話を早く進めます。ビッグガンガン版は人物の感情や関係をていねいに描くので、同じ場面に使うページ数が多くなります。
僕はこう読む
この逆転が、2つの版の性格をいちばんよく表していると思っています。
速く進むほうが先の話を読めて、ゆっくり進むほうがよく売れている。
つまり読者の多くは「話の先」ではなく「描かれ方」でこの作品を買っている、ということになります。
原作小説を読めば先の展開は分かるわけですから、当然といえば当然です。それでも漫画を買うのは、猫猫と壬氏がどう描かれるかを見たいからでしょう。
作風の違いは、この4点です
どちらを読むか迷ったときは、次の違いで選ぶと外しません。
| 見るところ | ビッグガンガン版 | サンデーGX版 |
|---|---|---|
| 重きを置くところ | 恋愛と人間関係 | 謎解きとミステリー |
| 絵柄の寄り方 | 少女漫画寄り | 少年漫画寄り |
| 話の進み方 | ていねいで、ゆっくり | テンポが速い |
| 向いている人 | 小説の絵で読みたい人 | 事件の謎を追いたい人 |
壬氏の描かれ方にも差が出ます。ビッグガンガン版の壬氏はナルシストな面が強く出ていて、猫猫もよりコミカルに描かれます。
なぜ2種類あるのかは、公表されていません
ここがいちばん知りたいところだと思いますが、2種類ある理由について、出版社からも作者からも説明は出ていません。
アニメの公式サイトにも、両方の漫画が並んで載っているだけで、経緯は書かれていません。契約や企画の事情は、外からは分からないままです。分かっているのは、どちらも同じ小説を原作にした正規の漫画だということだけです。
僕はこう読む
理由が出ていないところに、もっともらしい話を置きたくありません。
分かっていないことは、分かっていないと書くのがいちばん親切だと思っています。
ただ、原作がもともと小説投稿サイトで読まれていた作品だということは、頭に置いておいていいはずです。
出版社が2社とも手を挙げたくなるだけの読者が、漫画になる前からいた。その事実だけは、2つ並んでいることが証明しています。
まとめ
薬屋のひとりごとの漫画は2種類あり、部数ではビッグガンガン版、巻数ではサンデーGX版が先行しています。
選ぶときの決め手を並べます。
- ビッグガンガン版はスクウェア・エニックス、作画ねこクラゲ、17巻
- サンデーGX版は小学館、作画倉田三ノ路、22巻
- 累計部数は約1600万部と約850万部だが、公表の時点が違う
- 先の話まで読めるのはサンデーGX版
- 2種類ある理由は公表されていない
僕はこう読む
どちらが上か、という問いの立て方自体が合っていないのだと思います。
片方は小説の絵で読む薬屋、もう片方は事件を追う薬屋です。
同じ話なのに読み味がここまで変わるのは、猫猫という人物が「恋の相手」としても「謎を解く人」としても成立するからでしょう。
2つ並んでいること自体が、この作品の幅の広さを示しています。
部数を人気の証拠と見るか、巻数の進みを人気の証拠と見るかで、どちらを買うかはずいぶん変わってきます。
——あなたは部数の多いビッグガンガン版を人気だと思いますか。それとも巻数が先まで出ているサンデーGX版だと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
1600万部と22巻という数字が別々の版のものなので、ここでもう一度ほどいておきます。
Q. 薬屋のひとりごとの漫画は、どちらから読めばいいですか。
A. 小説の挿絵に近い絵で読みたいならビッグガンガン版、事件の謎解きを追いたいならサンデーGX版です。話の先まで読みたい場合も、22巻まで出ているサンデーGX版のほうが進んでいます。
Q. 内容は同じですか。
A. 原作が同じなので話の筋は同じです。ただし力を入れる場面が違い、ビッグガンガン版は恋愛と人間関係、サンデーGX版は謎解きに重きを置いています。
Q. アニメはどちらの漫画がもとになっていますか。
A. アニメの原作は小説です。ただしキャラクターの原案は小説の挿絵を描いたしのとうこさんで、ビッグガンガン版も同じ方が原案を務めています。
漫画の次は物語の中身へ。壬氏と猫猫のキス、子翠のその後、嫁選びまで。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月22日


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