羅漢はなぜ顔がわからないのか?
結論から言うと、羅漢は生まれつき人の顔を見分けられません。目鼻立ちの違いが認識できず、みんな同じ顔に見えてしまいます。相貌失認と呼ばれるものです。
そしてその顔が、羅漢には碁石や駒に見えています。だから碁と象棋にのめり込み、達人になりました。
ただし、そのまま人の顔として見えた相手が2人だけいます。鳳仙と猫猫です。この記事では、そこを軸に羅漢という人物を並べます。
この記事でわかること
- なぜ人の顔がわからないのか、何に見えているのか
- 顔を覚える方法を教えたのは誰か
- 唯一、顔として見えた2人は誰か
- 猫猫を我が子だと気づいた決め手
- 息子とされる羅半は、血のつながりでいうと何にあたるのか
先に結論だけ
| 名前 | 漢羅漢(カン・ラカン)。声優は桐本拓哉 |
| 立場 | 位は太尉。茘の国の軍部の最高幹部で、軍師と呼ばれます |
| 見た目 | 片眼鏡をかけた狐目の男です |
| なぜ顔が不明か | 生まれつきの相貌失認。人の顔が碁石や駒に見えます |
| 覚え方 | 叔父の羅門が「顔を駒に当てはめて覚えろ」と教えました |
| 顔に見えた2人 | 鳳仙と猫猫だけです |
| 羅半 | 戸籍上は息子。血縁では甥(異母弟の次男) |
羅漢とは何者か
本名は漢羅漢(カン・ラカン)。位は太尉で、茘の国の軍部の最高幹部にあたります。まわりからは軍師と呼ばれています。
公式の紹介にもあるとおり、とても胡散臭く、理解しがたい行動をとるため、周囲からは迷惑がられています。それでも地位にいられるのは、その慧眼と采配が本物だからです。
片眼鏡をかけた狐目の男で、猫猫の実父にあたります。
人の顔が、碁石や駒に見えています
羅漢は生まれつき人の顔を見分けられません。目鼻立ちの違いが認識できず、誰もが同じ顔に見えてしまいます。
そしてその顔が、彼には碁石や象棋の駒として映っています。だから碁と象棋にのめり込み、達人と呼ばれるほどになりました。
この事情は原作2巻のクライマックスで、羅漢自身の視点から明かされます。
問題は、幼いころの暮らしです。顔が判別できないということは、男女の区別もつかないということでした。人付き合いができず、両親との関係も最悪だったと描かれています。父は家庭を放棄して愛人のもとへ行き、母はそれを追い続けました。
顔を覚える方法を教えたのは、叔父の羅門でした
放任され、碁や象棋ばかりしていた羅漢に、ある助言をした人物がいます。
「人の顔を象棋の駒に当てはめて認識し、覚えればいい」——そう教えたのが、叔父の羅門です。
羅門は、のちに猫猫を引き取って育てる養父にあたる人物です。羅漢の才を見抜いていたのも、この人でした。
僕はこう読む
この助言のうまさは、「治す」方向へ行かなかったところにあると思っています。
顔が分からない子に、顔を覚えさせようとはしなかった。その子がすでに得意だった盤の上の記憶に、人を載せ替えさせた。できないことを直すのではなく、できることのほうへ世界を翻訳させています。
おかげで羅漢は軍師になりました。ただし人を駒として見る癖も、同時に身についてしまった。あの助言は、才能と欠落を同時に作っていると思います。
唯一、顔として見えたのが鳳仙と猫猫でした
すべてが駒に見える羅漢にとって、例外が2人います。
1人は鳳仙です。緑青館の妓女で、碁の強さで名の売れた才女でした。羅漢は、碁で自分を負かしたこの女に興味を持ちます。
もう1人が猫猫です。のちに再会したとき、その子の顔は碁石でも駒でもなく、人間の顔として見えました。
そして手を見ると、小指の先が歪んでいます。それで瞬時に我が子だと分かりました。
僕はこう読む
この設定がよくできているのは、愛情を証明する必要がないところだと思っています。
ふつうの物語なら、父の愛は言葉や行動で示されます。この人の場合は「見えている」という事実だけで足りてしまう。世界中が駒に見える男に、2人だけ顔がある。それ以上の言い方がありません。
猫猫が羅漢を嫌っているのに、この一点だけは動かせない。嫌いという感情と、見えているという事実が、別々に置かれています。
鳳仙の身請けは、アニメ1期の最終回です
羅漢が鳳仙を身請けする場面は、アニメ第1期の24話(最終回)で描かれました。原作では小説2巻の第20話にあたります。
ここで大事なのは、羅漢は鳳仙が生きていることを知らなかったということです。
鳳仙は梅毒を患って妓女を引退し、落ちぶれていました。やり手婆は、その現状を羅漢に知らせるわけにいかなかったのです。娼館の看板としても、鳳仙への情としても。
身請けは、将棋の勝負で決まりました
身請けの場面には、将棋の勝負がついています。賭けられていたのは、どの妓女を身請けするかでした。
羅漢が選んだのは梅梅ではなく鳳仙です。碁で自分を負かした、あの女でした。
猫猫と羅漢が盤を挟む場面もあります。顔の分からない父と、その父を嫌う娘が、盤の上でだけ向き合うという形になっています。
羅漢は死亡するのか
死亡していません。西都編(原作9〜12巻)の時点でも存命で、部下の陸孫を西都へ送り込んでいます。
「羅漢 死亡」で調べる人が多いのは、鳳仙の身請けが物語のひと区切りとして描かれ、退場したように見えるためだと思います。その後も物語に関わり続けます。
猫猫は羅漢をどう思っているのか
猫猫は羅漢を、はっきりと嫌っています。初対面の印象が相当に悪かったこと、そして猫猫にとっての「父」は羅門であることが理由です。
ただし小説2巻には、こういう言葉が置かれています。
「嫌いだけど恨んではいない」——猫猫の言葉です。
これに対して高順が言うのが、「好きで嫌われたい父親はいない」でした。
息子の羅半は、血のつながりでは甥にあたります
羅漢には羅半という息子がいます。ただし養子です。
羅半はもともと羅漢の異母弟の次男にあたります。つまり関係を整理すると、こうなります。
- 戸籍のうえでは、羅漢の息子
- 血のつながりでは、羅漢の甥
- 猫猫から見ると、義理の兄であり、従兄弟
羅半は非常に数字に強い人物として描かれます。
まとめ|羅漢をどう読むか
羅漢が人の顔を見分けられないのは、生まれつきの相貌失認だからです。人の顔が碁石や駒に見えています。
整理して並べます。
- 羅漢は生まれつき人の顔を見分けられません(相貌失認)
- 人の顔が碁石や象棋の駒に見えるため、碁と象棋の達人になりました
- 顔を駒に当てはめて覚える方法を教えたのは叔父の羅門。猫猫の養父です
- そのまま顔として見えたのは鳳仙と猫猫の2人だけ
- 猫猫を我が子と気づいた決め手は、歪んだ小指の先でした
- 羅半は養子で、血のつながりでは甥(異母弟の次男)です
- 死亡していません。西都編の時点でも存命で、部下の陸孫を送り込んでいます
僕はこう読む
この設定が効いているのは、羅漢が碁と象棋の達人になった理由がそこにあるからだと思っています。
人の顔が駒に見えるなら、盤の上こそがいちばん見やすい世界です。
周囲が迷惑がる奇行も、盤の上での慧眼も、出どころは同じでした。
そして、顔として見えた相手がたった2人だったことが重いと思います。羅漢にとって鳳仙と猫猫は、大勢のなかの誰かではなく、世界でほぼ唯一「顔のある人」でした。この執着を身勝手な男の思い込みと読むか、見え方そのものが違う人の必死さと読むかで、身請けの場面の意味が変わってきます。
——あなたは羅漢の鳳仙への執着を、身勝手な男の思い込みだと思いますか。それとも、世界にほぼ二人しか顔が無い人の必死さだと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
相貌失認という前提を押さえないと、羅漢の奇行が読み解けません。細かい点を拾っておきます。
Q. 羅漢はなぜ人の顔がわからないのですか。
A. 生まれつき人の顔を見分けられないためです。相貌失認と呼ばれるもので、目鼻立ちの違いが認識できず、人の顔が碁石や象棋の駒に見えています。
Q. 羅漢が顔を認識できる相手はいますか。
A. 鳳仙と猫猫の2人だけです。この2人だけは、駒ではなく人間の顔として見えています。
Q. 羅漢に顔の覚え方を教えたのは誰ですか。
A. 叔父の羅門です。人の顔を象棋の駒に当てはめて覚えればよいと助言しました。羅門は、のちに猫猫を引き取って育てる養父にあたります。
Q. 羅漢が鳳仙を身請けするのは何話ですか。
A. アニメ第1期の24話(最終回)です。原作では小説2巻の第20話にあたります。羅漢は、それまで鳳仙が生きていることを知りませんでした。
Q. 羅漢の息子は誰ですか。
A. 羅半です。ただし養子で、血のつながりでは羅漢の異母弟の次男、つまり甥にあたります。猫猫から見ると義理の兄であり従兄弟です。
Q. 羅漢は死亡しますか。
A. していません。西都編(原作9〜12巻)の時点でも存命で、部下の陸孫を西都へ送り込んでいます。
Q. 羅漢の声優は誰ですか。
A. 桐本拓哉です。
羅漢が世界で2人だけ顔を見分けられるのが、鳳仙と猫猫でした。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月7日


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