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蒙恬と王賁は何者なのか
結論から言うと、蒙恬は蒙武の息子で楽華隊の隊長、王賁は王翦の息子で玉鳳隊の隊長です。2人とも信と同世代の名門の跡取りで、59巻642話で信と3人そろって将軍になりました。
下僕から始めた信に対して、蒙恬(もうてん)と王賁(おうほん)は大将軍の家に生まれています。3人は山陽の戦いで初めて同じ戦場に立ち、そこから抜いたり抜かれたりを繰り返してきました。この記事では、2人が何者なのかを信と並べて表にし、階級の順番と、史実で3人がどこへ行き着いたのかを見ていきます。
この記事でわかること
- 蒙恬と王賁の家柄・隊・声優・実写キャスト
- 信・蒙恬・王賁の階級が並んできた順番
- 3人が何巻で将軍になったのか
- 史記に残る3人の最期(カイの読み)
信・蒙恬・王賁のプロフィール比較
まず3人を横に並べます。出自の差がいちばん大きいのは父の欄です。
| 蒙恬 | 王賁 | 信 | |
|---|---|---|---|
| 率いる隊 | 楽華隊 | 玉鳳隊 | 飛信隊 |
| 父 | 蒙武(祖父は蒙驁) | 王翦 | 不明(下僕の出身) |
| 家族 | 弟の蒙毅 | 妻の彩華と子ども | 幼なじみの漂(故人) |
| 持ち味 | 軍略と機転 | 槍と統率 | 突破力と武 |
| アニメの声優 | 野島裕史 | 細谷佳正 | 森田成一 |
| 実写映画 | 志尊淳 | 神尾楓珠 | 山﨑賢人 |
蒙恬(もうてん)とは
蒙恬は、秦の大将軍・蒙武の長男で、祖父は白老と呼ばれた蒙驁です。昌平君の軍師学校を「卒業生第一号」として出ていて、戦場では二手三手先を読んで動きます。中性的な顔立ちから女性と間違われることがありますが、男性です。
王賁(おうほん)とは
王賁は、六大将軍の一人・王翦の息子で、槍の腕は同世代で抜けています。父とはほとんど言葉を交わさないまま育ち、勝って当たり前の家名を一人で背負っているのが王賁です。62巻674話では、蒙恬が信に「先日 子供が生まれたって」と明かし、信はそこで初めて王賁の結婚を知りました。
信は、戦争孤児として下僕の家で育ち、漂と「天下の大将軍」を誓って剣を振ってきた主人公です。家の名も兵も持たずに始めたのは3人のうち信だけで、階級はすべて武功で取ってきました。
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表の父の欄を見ると、蒙恬と王賁は同じ名門でも父との距離が真逆に置かれていると思っています。
蒙恬は父を尊敬しながら、父と違う戦い方を選んで軽やかに立っている。
王賁は父に認められたくて、父と同じ高さを一人で目指している。
そこに父のいない信を並べると、3人は「父とどう向き合うか」の3通りの答えにも見えます。
3人の出世はどう並んできたのか(千人将から将軍まで)
序盤は、兵も装備もそろった名門の2人が先行しました。そこから信が大戦のたびに追い上げていきます。千人将から将軍までを時系列で並べます。3人の差がいちばん開いたのは合従軍のあとで、最後は同じ日に将軍になっています。
| 戦い | 3人の階級 |
|---|---|
| 山陽の戦い | 千人将の暗殺事件のあと、3人そろって臨時の千人将に抜擢 |
| 合従軍(33巻) | 信が千人将から三千人将へ跳び、二千人将だった王賁を抜く。王賁も直後に三千人将 |
| 著雍の戦い(38巻) | 信と王賁がそろって五千人将に昇格 |
| 鄴攻めの開始時点 | 蒙恬も五千人将として参戦(昇格の場面は作中で描かれていません) |
| 鄴攻めのあと | 59巻642話で3人そろって将軍に昇格 |
合従軍の前、王賁はすでに二千人将で、千人将の信より1つ上にいました。信が「三千将を目指す」と言うと、王賁は「五千将を目指す」と返しています。戦場では騰が蒙恬と王賁を左右の臨時の五千人将に据え、2人は打ち合わせもなく同じ手で楚軍の背後を突きました。それでも論功で先に三千人将になったのは、万極を討ち、蕞の城を守り抜いた信のほうでした。
魏の著雍では、王賁が魏火龍の紫伯を討ち、信は霊凰を討ちました。38巻の論功で2人はそろって五千人将になります。
鄴攻めの朱海平原では、3人がそれぞれ違う持ち場で大将級の首に届きました。王賁は56巻610話で藺家十傑の尭雲を討ち、信は58巻627話で武神・龐煖を討ちます。蒙恬は麻鉱を失って崩れかけた左翼を、臨時の将軍として立て直しました。こうして59巻642話で、3人は同じ日に将軍の位を受けています。姓の無かった信は、ここで「李信」を名乗りました。
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3人の昇格が同じ日にそろったのは、勝負をつけないための置き方だと思っています。
尭雲、龐煖、左翼の立て直し。手柄の中身はまるで違うのに、位は同じ将軍です。
ここで誰かが一歩先に出ていたら、残りの2人は「負けた側」として読まれてしまう。
作者は並走を崩さないまま、決着をもっと先の舞台に取っておいたように見えます。
いま3人はどこにいるのか
2026年8月19日発売の80巻と、9月17日発売のヤングジャンプ42・43合併号の第888話の時点で、3人とも将軍のまま生きています。物語は韓を降したあと、李牧が守る趙を滅ぼしにいく戦いに入っていて、80巻では飛信隊と楽華軍が肩を並べて李牧の守りを崩しにかかります。蒙武や王翦が座る六大将軍の席には、3人ともまだ届いていません。
アニメは第6シリーズ(2025年10月4日〜12月27日・NHK総合・全13話)で鄴攻めに入り、最終回のあとに続編の制作が発表されました。実写は2026年7月17日公開の『キングダム 魂の決戦』で合従軍編が描かれ、蒙恬を志尊淳さん、王賁を神尾楓珠さんが演じています。
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将軍になってからの3人は、同じ戦場に並ぶより、別々の軍に散ることが増えたと思っています。
百人将のころは、互いの顔が見える距離で手柄を比べられました。
将軍になると、それぞれが自分の軍を背負い、違う城を落としにいく。
だから80巻で飛信隊と楽華軍が肩を並べる場面は、久しぶりの並走として効いて見えます。
史実で3人はどうなったのか
3人とも実在の武将で、司馬遷の史記に名前が残っています。最期まではっきり書かれているのは蒙恬だけです。
| 人物 | 史実での主な働き | 最期 |
|---|---|---|
| 蒙恬 | 斉を滅ぼし、30万で匈奴を討って長城を築く | 始皇帝の死後、偽の詔で陽周に囚われ、毒をあおって自害 |
| 王賁 | 魏・燕・代・斉を滅ぼし、通武侯になる | 記録が無い(前209年より前に没したとされる) |
| 李信 | 燕の太子丹を追い詰め、王賁と燕・斉を攻める | 記録が無い |
王賁は4つの国を滅ぼした
王賁は前225年に魏の都・大梁を水攻めにして魏王假を降し、前222年には燕王喜と代王嘉を捕らえ、前221年に斉王建を降しています。六国のうち4つの最後に王賁の名があるということです。息子の王離とともに列侯に並び、刻石には「通武侯」と刻まれました。
李信は楚で大敗し、その後が消える
史記は李信を「年少壮勇」、若く勇ましい将と書いています。前225年には蒙恬と組んで20万で楚を攻めましたが、城父のあたりで楚軍に追いつかれて大敗しました。そのあと王賁の下で燕と斉を攻めた記録を最後に、李信の名は消えます。史記は、漢の名将・李広の先祖を李信としています。
蒙恬は長城を築き、無実のまま死んだ
蒙恬は斉を滅ぼしたあと、30万の兵で匈奴を北へ押し返し、臨洮から遼東まで長城をつないでいます。始皇帝が亡くなると、趙高と李斯が偽の詔を作り、太子の扶蘇に自害を命じ、蒙恬も囚われました。最期に蒙恬は、長城を1万里あまり築くうちに「地脈を絶たずにいられただろうか。これこそ私の罪だ」と語り、毒を飲んだと史記は伝えています。
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罪の無い蒙恬が、最後に自分の罪を「長城」に見つけて死ぬ。この一言が、いまの軽やかな蒙恬と正面からぶつかると思っています。
作中の蒙恬は、重いものを軽く見せるのがいちばんうまい男です。
その男が史実では、国のために築いたものを自分の罪として背負って終わる。
原先生が蒙恬を明るく描き続けているのは、この落差を最後に効かせるためではないかと読んでいます。
3人が並んで走る意味
王賁は信を「下僕」と呼び続け、信は王賁に突っかかり続けます。それでも合従軍では、項翼の刃の前で落馬した蒙恬を王賁が槍で救い、戦場では互いの命を何度も拾い合ってきました。3人の間を取り持つのは、いつも蒙恬です。信にとっては名門なのに嫌味の無い男、王賁にとっては同じ名門なのに軽く立つ男で、2人の真ん中にいる鏡の役を担っています。
2人だけなら、持たざる者と持てる者の対立で話が終わります。蒙恬が入って三角形になったことで、将軍の椅子は奪い合いではなくなりました。中華は広く、戦場は同時にいくつもあります。誰かが上がっても、誰かが落ちるわけではありません。
王騎や摎たち前の世代は、すでにできあがった伝説として物語に出てきました。3人は違います。読者は信の百人将のころから、3人が伝説になる前の出世競争をずっと見せられています。
まとめ
蒙恬は蒙武の息子で楽華隊、王賁は王翦の息子で玉鳳隊を率いる、信と同世代の名門の跡取りです。
- 蒙恬の声優は野島裕史、実写は志尊淳
- 王賁の声優は細谷佳正、実写は神尾楓珠
- 山陽で3人そろって臨時の千人将、合従軍で信が一度抜く
- 著雍のあと38巻で信と王賁が五千人将
- 59巻642話で3人そろって将軍
- 史実で最期が分かるのは、自害した蒙恬だけ
僕はこう読む
この先で3人が同じ日に並ぶことは、もう無いと思っています。
史実では、王賁は北の燕へ、李信は楚へ、蒙恬は斉のあと長城へと、行き先がはっきり分かれていくからです。
1巻の冒頭で描かれた「天下の大将軍」になった信のそばに、2人がどう立っているのか。
59巻でそろえた並びを、作者がどこでほどくのかを待ちながら読んでいます。
信・蒙恬・王賁の関係を、誰が一番先に大将軍になるかの競争と読むか、別々の道で同じ高さを目指す並走と読むかで、憎まれ口の場面はひとつずつ違って見えてきます。
——あなたは3人のうち、最初に六大将軍の席に座るのは誰だと思いますか。それとも3人そろって座る日が来ると思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
蒙恬と王賁は、家族や史実のことを聞かれることが多い2人です。要点だけ確かめておきます。
Q. 蒙恬と王賁は何巻で将軍になりましたか。
A. 59巻の第642話です。鄴攻めのあと、信と3人そろって将軍に昇格しました。
Q. 蒙恬と王賁は死亡しましたか。
A. 80巻・第888話の時点で、2人とも生きています。史実では蒙恬が始皇帝の死後に自害に追い込まれ、王賁の最期は記録に残っていません。
Q. 蒙恬は女性ですか。
A. 男性です。蒙武の長男で、弟に軍師の蒙毅がいます。
Q. 王賁の父と妻は誰ですか。
A. 父は六大将軍の王翦です。妻は彩華で、62巻674話で子どもが生まれていたことが明かされました。
Q. 実写映画で蒙恬と王賁を演じるのは誰ですか。
A. 2026年7月17日公開の『キングダム 魂の決戦』で、蒙恬を志尊淳さん、王賁を神尾楓珠さんが演じています。
下僕と名門が同じ高さへ向かいます。飛信隊の顔ぶれ、蒙武、王翦も置きました。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月24日


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