- イザベラは孤児院の真実を知る
- 妊娠中の歌が運命を変える
- レイの問いかけが衝撃的だ
「約束のネバーランド」の序盤、「GF(グレイス=フィールド)ハウス脱獄編」で一番の強敵として描かれているママ・イザベラ。
エマの足を一瞬で折る握力や、全速力で塀の向こうへ走るエマとノーマンに一瞬で追いつくなど、その身体能力はずば抜けています。
加えて農園を束ねる大母様(グランマ)の信頼も厚く、エマ達が出会ってきた人間の中では最強と言えるでしょう。
しかし、なぜ彼女は飼育監(ママ)になったのでしょうか。
今回はその過去と秘密に迫ります。
目次
【約束のネバーランド】イザベラの秘密とは?明かされるグレイス=フィールドハウス恐怖の実態!
イザベラの誕生日です!🎉 pic.twitter.com/wO1yWEmd6N
— 出水ぽすか(ポ~ン)🦉🎃🦈 (@DemizuPosuka) September 9, 2022
鬼が食べる人間の肉は、心身ともに健康で発達のいい脳であるほど美味しいと言われています。
そのためには、子供達に“農園”ではなく“孤児院”であると思い込ませる必要があります。
だからといって大人を増やせば、その分監視の目が多くなってしまい逆に不自然です。
子供を管理するには、5つある各“プラント”の頂点にママが君臨し、その補佐としてシスターが数名いるくらいがちょうどいいのです。
イザベラやクローネの回想シーンでは、他にもママ候補の女子が何人もいます。
彼女たちはいつ空きができるかわからない飼育監の椅子を虎視眈々と狙っています。
自分がママの座を手に入れるには、他のライバルたちを蹴落とさなくてはなりません。
人体の構造を学び、子供を喜ばせる裁縫の技術を学び、そして万が一子供が“真実”を知っても制圧できるように体術を学びます。
これらをマスターする過程で、一定の上達が見込めない候補者は脱落、つまり“出荷”されていったのでしょう。
そしてママに最も近い存在であるシスターになるためには、子供を産めることが一番重要でした。
農園の子供達はおよそ2ヶ月に一度のペースで“出荷”されます。
その分“補充”も必要になります。
健康な子供が産まれたら、次代のママ、つまりシスターに認められるのです。
【約束のネバーランド】イザベラの過去とは?妊婦姿で登場した回想シーンに注目!
イザベラは“孤児院グレイス=フィールドハウス”で幸せな日々を送っていました。
大好きな家族と一緒に過ごし、大好きなレスリーと一緒に彼が作った歌を歌います。
彼が“里親”の元へ巣立つ時も笑顔で見送っていました。
ですが、ある時彼女は知ってしまいます。
この“孤児院”が“農園”であることを。
レスリーや他の兄弟達が殺されていたことを。
きっかけが何だったのかは描写されていません。
ですが、単独での脱獄に失敗し、のちに大母様になるだろう“ママ”に説得され、イザベラはママ候補の道を選びます。
「食べられない人間」として、殺されてしまったレスリーの分まで、一年でも長く生きていくために。
そのためには、いずれレスリーと同じように殺されるだろう子供を身ごもることも厭いませんでした。
【約束のネバーランド】イザベラには子供がいた!?その驚愕の正体は!
妊婦姿と、大母様(グランマ)から飼育監(ママ)に任命されたことから、イザベラが子供を産んでいたのは想像できます。
ですが赤ん坊はすぐに専用の保育器に入れられて育てられます。
下手に母子を会わせて情を映らせないための、当然の措置と思われます。
イザベラも飼育監になるために子供を産んだので、その子がどうなろうと知ったことではなかったでしょう。
ですが、奇しくも親子は同じプラントで過ごすことになります。
それを知るきっかけになったのは、イザベラが妊娠中に歌い続けていたレスリーの歌でした。
死んだレスリーを忘れないために、また自分が生き続けるために、彼が作ったオリジナルの歌を心の支えにしていたイザベラ。
その歌はお腹の中にいた子供も聞いていたのです。
そしてその子供は、胎児の頃の記憶を持ったまま生まれていたのです。
本を読みながら歌を口ずさんでいた子供に、イザベラは思わず問いかけます。
「レイ…… その歌どこで……」
彼女はハウスの中で一度もこの歌を歌っていません。
歌っていたのは主に妊娠していた時。
子供は――レイはどこか諦めたような悲しげな顔で問いかけます。
「ねえ……なぜ俺を産んだの? お母さん」と。
【約束のネバーランド】イザベラが実はいい人と言われる理由は?エマたちにかけた最後の言葉の真意は?
自分が生き延びるために他人を見殺しにする。
心臓にチップを埋め込まれ、農園の中でしか生きられないとはいえ、あまりに残酷です。
イザベラを善人と悪人のどちらかに振り分けるとしたら、私は悪人を選びます。
ほとんど2ヶ月置きに子供を出荷していた点から見ると、1年で6人、12年になれば72人も殺していることになります。
ですが、子供達にかけてきた愛情が偽物だったかというと、それも違います。
最長でも12年、仮にママ候補としてもっと長く生きられたとしても、シスターやママになれるのはほんの一握りです。
農園の中で生まれてしまった以上、最後は鬼に食べられる運命です。
限られた命だとわかっているからこそ、イザベラは彼らの人生を幸せなものにしてあげたいと願っていました。
それは
「ただ普通に愛せたらよかった」
の一言にも表れています。
エマにママ候補の道を説いたのも、彼女なりの愛情だったのでしょう。
「飼育監(ママ)になって全て諦めてしまいなさい 楽になりなさい エマ」と諭したのも、元々自分がママに言われたことだったのかもしれません。
ですがエマは諦めず、脱獄を成功させます。
その計画に気付けず、生き延びるための地位も名誉も失ったイザベラでしたが、その顔は清々しいものでした。
自分ができなかったことを子供達はやってのけました。
それは“育ての母”として誇らしい出来事です。
イザベラは対岸の森に消えた子供達に「願わくば その先に光がありますように」と、旅路の幸運を祈りました。
この物語の鍵である“約束”や、“人間の世界”に通じる道がGFにあるとイザベラが知っていたかは定かではありません。
それでも、自分が成し得なかったことをした子供達に、農園で生きる以外の道を託したように見えました。
【約束のネバーランド】イザベラはその後どうなる?鬼たちに食用にされた?
鏡のイザベラ pic.twitter.com/v7QXMPuqZi
— 出水ぽすか(ポ~ン)🦉🎃🦈 (@DemizuPosuka) February 27, 2021
大人になった食用児たちがどうなったのか、明確に描写されているのはクローネの一件だけです。
ただそれも、鬼の手で心臓を植物(ヴィダ)に貫かれているところまでです。
コニーと同じようにビンに入れられ、出荷されたかどうかはわかりません。
ですが、元々食用として育ち、ママからの推薦をもらうほど特別優秀な成績を修めていた人達です。
さすがに大母様(グランマ)ほど年を取ると好んで食べる鬼も減りそうですが、大人になってもその味が落ちるとはあまり思えません。
だとしたら、クローネもイザベラも出荷されたと考えるのが妥当です。
多少の規則違反には目をつむってきた大母様ですが、エマ達15人、特に特上と呼ばれるエマとレイの脱走はイザベラを庇えないほどの失態です。
もしもイザベラにも生きる道があるとしたら、大母様の上層部、“ボス”と呼ばれる鬼たちが手を回した場合でしょう。
それも彼女に何らかの使い道があればの話です。
農園の中でできることは限られています。
それを考えると、このまま出荷されたと推測されます。
まとめ
GF(グレイス=フィールド)農園は子供達の中でも特に優秀な女子を飼育監(ママ)候補としてさらに教育しています。
その過程で、力及ばずに出荷されていった子も少なくありません。
イザベラはその中でも抜きん出た力を持って、史上最年少でママに任命されました。
彼女は過去に脱獄を試み、失敗していました。
逃げられない分、死んでいった兄弟や子供達の分まで生き抜くと彼女は誓います。
しかし、エマ達の成長を見抜けずに脱獄を許してしまいます。
生き延びるために築き上げた地位も名誉も失った彼女でしたが、「商品を守れなかった」結果を受け入れ、自分ができなかった脱獄を成功させた子供達の旅路を祈っていました。
イザベラやGF農園については書きたいことも言いたいこともまだまだ大量にあり、これでも削った方なんです笑。
エマ達がGFに戻ってきた際、まだ生きていてほしいなと思う半面、それはそれで両者にとって辛いことになるだろうなとも思うので、複雑な気分です。
イザベラも救われるような展開がどこかにあるといいな、とひそかに思っています。
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