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五条悟がハイになったのはなぜなのか
結論から言うと、伏黒甚爾に喉を貫かれた死に際で、初めて反転術式を掴んだからです。9巻第74話の甚爾は、高ぶる五条悟を「コイツ ハイになってる」と見ていました。
呪術廻戦は2024年9月、第271話で完結しました。全30巻です。「ハイ五条」と呼ばれる場面は、五条悟と夏油傑の学生時代を描いた懐玉編のクライマックスにあたります。一度は甚爾に敗れた五条悟が、どうやって戻ってきて、なぜあの笑い方になったのか。台詞と話数をたどりながら見ていきます。
この記事でわかること
- 五条悟がハイになった場面は原作の何話で、アニメの何話か
- 「ハイになってる」と言ったのは誰なのか
- 死に際に何を掴んで、どんな技が使えるようになったのか
- 天上天下唯我独尊と虚式「茈」の第75話
- ハイのあと、なぜ五条悟は最強と呼ばれるようになったのか
- あの高ぶりを何と読むか(カイの読み)
ハイ五条の場面を表で押さえる
先に、場面の基本を並べておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原作の話数 | 9巻 第74話「懐玉-拾-」〜第75話「懐玉-拾壱-」 |
| アニメの話数 | 第2期 第4話(通算第28話)「懐玉-肆-」2023年7月27日放送 |
| 「ハイ」と言ったのは | 伏黒甚爾の心の声「ペラペラと…!! …コイツ ハイになってる…!?」 |
| ハイになった理由 | 喉を貫かれた死に際で、反転術式を初めて掴んだ |
| 使えるようになった技 | 反転術式/術式反転「赫」/虚式「茈」 |
| 決め台詞 | 「天上天下 唯我独尊」(第75話) |
僕はこう読む
「ハイ」という言葉を、作中で五条悟本人は一度も使っていません。
言ったのは、殺したはずの相手に目の前でしゃべり続けられた甚爾のほうです。
敵の目に映った五条悟の姿が、そのままファンの呼び名になったと思っています。
読者も甚爾と同じ位置から、戻ってきた五条悟を見上げていたということです。
死に際に何があったのか(第71話〜第74話)
懐玉編は2006年の話です。呪術高専2年の五条悟と夏油傑は、天元との同化を控えた星漿体・天内理子を守る任務につきます。そこへ盤星教に雇われた術師殺し、伏黒甚爾が現れました。
第71話で甚爾は、術式を強制的に解除する特級呪具「天逆鉾」を持ち出します。無下限呪術の守りを消された五条悟は、第72話で甚爾に斬り伏せられました。甚爾は夏油の前で天内理子を撃ち、「五条悟は俺が殺した」と告げています。
ところが第74話、盤星教に天内理子の遺体を引き渡した甚爾の前に、五条悟が立っていました。
「よぉ 久しぶり」
驚く甚爾に、五条悟は自分に何が起きたかをまくし立てます。喉をブチ抜かれたとき、反撃は諦めて反転術式に全神経を注いだこと。呪力は負の力で、肉体を強くすることはできても治すことはできないこと。だから負の力どうしを掛け合わせて正の力を生む、それが反転術式だということ。
学生時代の五条悟は、反転術式を一度も使えていませんでした。まわりで唯一できる家入硝子の説明は「何言っているかサッパリ」だったと、本人がこの場で明かしています。それを「死に際で掴んだ呪力の核心」で、いきなり自分のものにしました。
甚爾が「ハイになってる」と感じた場面
甚爾が「コイツ ハイになってる」と感じたのは、この説明の途中です。反転術式の仕組みを敵に向かってペラペラしゃべり、さらに「オマエの敗因は」と勝ったあとの言い方まで始めていました。
甚爾が「勝負はこれからだろ?」と返すと、五条悟は「そうか? そうだな そーかもなぁ!!」と叫びます。相手の言葉に丸ごと乗ってしまう返し方が、ふだんの落ち着いた五条悟とは別人でした。
第74話の後半で、五条悟は反転術式で生んだ正の力を無下限呪術に流し込みます。ここで初めて出たのが、引き寄せる「蒼」とは逆に弾き飛ばす術式反転「赫」でした。甚爾は赫をまともに受けて吹き飛ばされています。
知恵袋には「反転術式を覚えたらハイになるのか。家入硝子も覚えたときハイになったのか」という質問もあります。作中で描かれたのは五条悟の一度だけで、答えとして付いていたのは「生と死の境を越えた状態だったから」という読みでした。反転術式そのものより、死にかけたところから戻った高ぶりとして描かれています。
僕はこう読む
「そーかもなぁ!!」は、甚爾に言い返しているようで、実は何も言い返していません。
勝ち負けの話をしている相手に、五条悟はもう付き合っていないんです。
ハイの正体は、勝負の外に出てしまった人の軽さだと思っています。
死にかけて戻った人間にとって、目の前の殺し合いが少し遊びに見えていたのかもしれません。
天上天下唯我独尊と虚式「茈」(第75話)
第75話で、甚爾は無下限呪術の3つの力を順に分析します。止める力、引き寄せる「蒼」、弾く「赫」。どれも天逆鉾と自分の体で対処できると判断し、踏み込みました。
そのとき五条悟の心の中にあったのは、怒りではありませんでした。
「ごめん 天内 俺は今 オマエのために怒ってない 誰も憎んじゃいない 今はただただ この世界が心地良い」
そして手を掲げ、「天上天下 唯我独尊」と口にします。
放たれたのは、五条家の中でもごく一部しか知らない虚式「茈」でした。順転の「蒼」と反転の「赫」、それぞれの無限をぶつけて生まれる仮想の質量を押し出す技です。禪院家の出である甚爾は、相伝の無下限呪術の情報を知っていました。知られていない4つ目の技だったから、甚爾は読み切れなかったのです。
茈を受けた甚爾は、体を大きく削られて倒れます。いつもの自分なら「タダ働きなんてゴメンだね」と逃げていたのに、覚醒した五条悟を見て、禪院家と呪術界を否定したくなった。その時点で負けていたと、甚爾は自分で認めています。五条悟に「最期に言い残すことはあるか?」と聞かれ、「2 3年もしたら俺の子供が禪院家に売られる」「好きにしろ」とだけ答えました。その子供が、のちに五条悟の教え子になる伏黒恵です。
僕はこう読む
天内理子を守れなかった直後に「この世界が心地良い」と思っている。
ここがいちばん怖くて、いちばん五条悟らしい一文だと思っています。
天上天下唯我独尊は、お釈迦様が生まれてすぐに言ったとされる言葉です。
五条悟にとってこの場面は、勝利ではなく「最強として生まれ直した瞬間」だったのではないでしょうか。
生まれた瞬間の人間に、他人のために怒る余裕はまだ無い。そう読むと、あの台詞の冷たさにも筋が通ります。
アニメでは何話なのか
アニメでは、第2期「懐玉・玉折」の第4話、通算第28話「懐玉-肆-」です。2023年7月27日にMBS・TBS系列で放送されました。原作でいうと第73話から第76話の冒頭までを1話にまとめた回で、甚爾と夏油の戦い、五条悟の復活、茈までが一気に描かれます。
放送の翌日には、オリコンニュースが「五条悟がハイテンション!伏黒甚爾も驚き」と題して反響を伝えています。記事によると、ネットでは「五条悟、マジでハイになってるな…」「神々しい…」といった声が上がりました。
サジェストには「ハイになってやがる」という言い方も出てきますが、原作の甚爾の心の声は「ハイになってる…!?」です。語尾は、読者の記憶の中で少しずつ変わっていったのだと思います。
なぜハイのあとで最強になったのか(第76話)
「最強」という呼び名は、ハイの一晩だけで生まれたわけではありません。第76話「玉折」は1年後、2007年8月の話です。3年生になった五条悟は、夏油と家入硝子の前で、あの夜に掴んだものを使いこなしていました。
- それまで手動でやっていた無下限呪術の対象選びを「オートマ」にした
- 呪力の強弱だけでなく、質量・速度・形から危険な物を見分けられる
- 無下限呪術をほぼ出しっぱなしにし、焼き切れそうな脳は反転術式で治し続ける
- 掌印の省略は完璧、「赫」と「蒼」の同時発動もできる
- 次の課題は領域展開と、長い距離の瞬間移動
家入硝子に「出しっぱなしなんて脳が焼き切れるよ」と言われると、五条悟は「いつでも新鮮な脳をお届けだ」と返しています。死に際で覚えた反転術式が、1年で無下限呪術を常に回すための仕組みに変わっていたということです。
夏油はこのとき、五条悟が一人で「最強」になったことに気づきます。2人は3年生で特級呪術師になっていました。2017年の時点で、日本に特級呪術師は五条悟を含めて4人しかいません。
僕はこう読む
ハイの夜に掴んだのは、技そのものより「脳を治しながら戦える」という仕組みだったと思っています。
無下限呪術は、使い続けると脳が持たない術式でした。
その上限を反転術式で外した瞬間から、五条悟は「強い術師」ではなく「底の見えない術師」になりました。
夏油が隣で距離を感じ始めたのも、この差の広がり方が速すぎたからでしょう。
最強になった五条悟の力(六眼・無下限呪術・無量空処)
五条悟は、呪術界の御三家・五条家の当主です。生まれつきの目「六眼」と、五条家相伝の術式「無下限呪術」を両方持って生まれたのは、数百年ぶりとされています。幼いころから億単位の懸賞金をかけられていました。
六眼は、見た相手の呪力や術式の情報を読み取れる目です。細かな呪力の操作もできるので、ほとんど無駄なく呪力を使えます。
無下限呪術は、収束する無限級数を現実にする術式です。無限に続く足し算が有限の値に近づく、あの考え方を使います。自分のまわりに無限を置けば、相手の攻撃はいつまでも五条悟に届きません。その無限を攻撃にも使えるのが、蒼・赫・茈の3つです。
領域展開「無量空処」は、閉じ込めた相手の頭に無限の情報を流し込みます。情報を処理しきれない相手は、何もできないまま立ち尽くすしかありません。2巻の第15話、特級呪霊の漏瑚との戦いで初めて使われました。
ハイのあとの五条悟(教師・虎杖悠仁・封印・最期)
2007年、夏油傑は非術師を皆殺しにする道を選び、高専を去ります。親友との別れのあと、五条悟は強い仲間を育てることを決めて、高専の教師になりました。一人称も、学生時代の「俺」から「僕」へ変えています。
学生時代の五条悟は「俺 正論嫌いなんだよね」と言い放つような人でした。教師になってからも軽いノリは変わらず、自分で自分を「性格が悪い」と言い、後輩の伊地知潔高をこき使っています。それでも、夏油のことは離れたあとも「たった一人の親友」と呼び続けました。
本編の2018年、五条悟は28歳で、東京校1年の担任です。甘いものが好きで、頭を回すために食べているうちに好きになったといいます。両面宿儺の指を取り込んだ虎杖悠仁に秘匿死刑が決まったとき、「宿儺の指を全部取り込ませてから殺す」ことを上層部に認めさせて、虎杖を高専に入れたのも五条悟でした。のちに虎杖が上層部の差し金で危険な任務に送られ、一度命を落としたときには、上層部への怒りを隠していません。
渋谷事変では第90話で、夏油の体を乗っ取った羂索に獄門疆で封印されます。それでも獄門疆は五条悟という情報を処理しきれず、重すぎて持ち運べなくなりました。第221話で封印が解けたあと、人外魔境新宿決戦で両面宿儺と戦い、第236話で宿儺に敗れて亡くなりました。
僕はこう読む
ハイの夜の五条悟は「誰も憎んじゃいない」と言いました。
教師になってから、虎杖が死んだと聞いたときは、はっきり上層部に怒っています。
他人のために怒れるようになったこと自体が、夏油と別れてからの五条悟の変化だと思っています。
最強になった夜と、先生になった後。その間に何を失ったかが、この作品のいちばん苦い部分です。
まとめ
五条悟がハイになったのは、伏黒甚爾に喉を貫かれた死に際で、初めて反転術式を掴んだからです。原作は9巻の第74話、アニメは第2期の通算第28話でした。
ハイ五条の場面の決め手を並べておきます。
- 第72話で甚爾に斬り伏せられ、第74話で反転術式を掴んで戻ってきた
- 「ハイになってる」は、それを見た甚爾の心の声
- 第74話で術式反転「赫」、第75話で虚式「茈」を初めて使った
- 茈の直前の台詞が「天上天下 唯我独尊」
- 第76話では無下限呪術をオートマにし、最強と呼ばれる術師になった
僕はこう読む
あの夜の五条悟は、強くなったのと同時に、少しだけ人から離れたように見えます。
「この世界が心地良い」と思えたのは、世界の中で一人だけ上に立ったからです。
ハイは祝福の場面であり、孤独の始まりでもあったと思っています。
あのハイを「最強の誕生」と見るか、「夏油と離れていく最初の一歩」と見るかで、懐玉編の後味はずいぶん違って見えます。
——あなたはハイになった五条悟を、最強として生まれ直した瞬間だと思いますか。それとも孤独の始まりだと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
第74話の五条悟については、アニメが何話か、「ハイになってる」が甚爾の台詞なのかを聞かれることが多いので、その2つから答えます。
Q. 五条悟がハイになるのは原作の何話ですか。
A. 9巻の第74話「懐玉-拾-」です。伏黒甚爾の前に戻ってきた場面で、続く第75話で虚式「茈」を使って甚爾に勝ちます。
Q. アニメで五条悟がハイになるのは何話ですか。
A. 第2期の第4話、通算第28話「懐玉-肆-」です。2023年7月27日に放送されました。
Q. 「ハイになってる」は誰のセリフですか。
A. 伏黒甚爾の心の声です。原作では、反転術式の仕組みをペラペラ話す五条悟を見て「コイツ ハイになってる…!?」と感じています。
Q. 五条悟はなぜ死に際で覚醒できたのですか。
A. 喉を貫かれたとき、反撃を諦めて反転術式だけに全神経を注いだからです。本人は「死に際で掴んだ呪力の核心」と言っています。
Q. 天上天下唯我独尊はどういう意味ですか。
A. お釈迦様が生まれてすぐに言ったとされる言葉で、「この世で自分がいちばん尊い」という意味で使われます。五条悟は第75話、虚式「茈」を撃つ直前にこの言葉を口にしました。
六眼と無下限を一人で持っています。高専時代の反転術式や夏油、封印の解き方も置きました。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月24日


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