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アオアシの方言は何弁なのか
結論から言うと、アシトが話しているのは故郷・愛媛の伊予弁です。いちばんの目印は、語尾の「〜けん」です。
アシトの言葉を「関西弁かな」と思った人は少なくありません。抑揚が関西の言葉に近いからです。ただ、アシトが育ったのは愛媛県の双海町(いまの伊予市)で、話しているのは愛媛の中部で使われる伊予弁でした。この記事では、伊予弁の特徴と関西弁との違い、作中で方言が出てくる場面、アニメで方言を支えた人、そして愛媛から生まれたこの漫画が全国で読まれるようになった流れまでを順に見ていきます。
この記事でわかること
- アシトが話す方言の名前と、その特徴
- 関西弁と聞き分けるポイント
- アニメで伊予弁を指導した声優
- 遊馬の話し方は方言なのか
- 愛媛発の漫画が全国で読まれた理由
伊予弁の特徴を一覧で見る
愛媛県は、瀬戸内海側の「東予」「中予」と、宇和海側の「南予」に分かれます。アシトの故郷の旧双海町は、松山市と同じ中予にあたります。そこで話されているのが伊予弁です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アシトの方言 | 愛媛の伊予弁(中予の言葉) |
| いちばんの目印 | 語尾の「〜けん」「〜やけん」。標準語の「〜だから」 |
| よく出る言い回し | 「〜あるんよ」「〜くるんよ」「〜ないんやけど」 |
| 抑揚 | 関西の言葉に近い。ただし語尾が下がっていく |
| 聞いた印象 | 柔らかく、おっとりしている |
「〜けん」は理由をつなぐ言葉で、愛媛では年齢を問わずふだんの会話で使われます。「〜やろ」で念を押す言い方も、伊予弁でよく聞く形です。
僕はこう読む
アシトはふだん、声が大きくて前のめりな少年です。
それなのに、ふと気を抜いたときの言葉だけは、語尾が下がって柔らかくなります。
勢いのある性格と、のんびりした故郷の言葉が1人の中に同居している。東京で張り詰めている時間が長いぶん、方言が出た場面は、アシトが素に戻った合図として読めると思っています。
関西弁との違いは語尾にあります
四国は、真ん中を四国山地が横切っているため、4つの県がそれぞれ別の言葉を育ててきました。そのうえで愛媛は、瀬戸内海を渡って行き来の多かった関西の影響を強く受けています。「アオアシ 関西弁」で調べる人が出てくるのは、このためです。
聞き分けるなら、語尾を見てください。関西弁が語尾を上げて言い切るのに対して、伊予弁は語尾が下がっていきます。初めて聞くと「元気がないのかな」と感じる人がいるほどです。
語尾の言葉も違います。伊予弁の「〜けん」は、関西ではまず聞きません。むしろ瀬戸内海をはさんだ広島の「〜じゃけん」に近い形です。同じ四国でも、高知の土佐弁になると「〜き」「〜やき」に変わります。
アシトの方言が出てくる場面
物語の前半、単行本の3巻あたりまでは、舞台が愛媛と東京で半々に分かれています。双海の家族や中学の仲間と話す場面では、アシトは伊予弁そのままです。
エスペリオンに入団して東京で暮らすようになってからも、アシトの言葉が標準語に置き換わることはありません。チームメイトと言い合う場面や、気持ちが高ぶった場面で、語尾に伊予弁が顔を出します。作者の小林有吾先生は松山市で執筆していて、作中にも愛媛の建物や景色が多く使われています。主人公の言葉まで故郷のまま貫いたのは、そのこだわりの一つです。
アニメで伊予弁を指導したのは福島潤さん
2022年のアニメでアシトを演じたのは大鈴功起さんです。大鈴さんは東京出身で、伊予弁はなじみのない言葉でした。
そこで方言を支えたのが、声優の福島潤さんです。福島さんは愛媛県松山市の出身で、アニメ『アオアシ』では「愛媛ことば指導」としてもクレジットされています。作中ではエスペリオンの広報、壬生年宗の声も担当しました。
指導は、福島さんが台本から伊予弁の要る箇所を拾い出し、自分で吹き込んだボイスメッセージを大鈴さんに送る形で行われました。大鈴さんはそれを聞いて練習し、収録に臨んでいます。2026年10月4日からNHK Eテレで始まるSeason2でも、アシト役は大鈴さんのままです。
僕はこう読む
方言の指導を、専門の指導者ではなく同じ現場の声優が引き受けています。
それも台本から必要な箇所を探して、自分の声で吹き込んで渡す形でした。
愛媛の人が愛媛の言葉を、東京の若い主役に手渡した。アシトが福田に見つけられて東京へ出ていく物語と、どこか重なって見えます。
遊馬の話し方は方言なのか
「アオアシ 遊馬 方言」と調べる人もいます。本木遊馬は語尾に「〜じゃー」などを付ける、独特のしゃべり方をするFWです。
ただ、遊馬はジュニアユースからエスペリオンにいる昇格組で、出身地は作中で語られていません。アシトの伊予弁のように、故郷の言葉として描かれているわけではなく、遊馬のお調子者の性格に合わせた口ぐせと読むのが自然です。
愛媛発の漫画が全国で読まれた理由
方言まで故郷のままのサッカー漫画が、どうして全国で読まれるようになったのか。流れを年ごとに並べます。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2015年 | 週刊ビッグコミックスピリッツで連載開始。Jユースを主役にした珍しいサッカー漫画 |
| 2017年 | マンガ大賞で4位 |
| 2019年 | 明石家さんまさんの番組で、作者とのつながりが紹介される |
| 2020年 | 第65回小学館漫画賞 一般部門を受賞 |
| 2022年 | NHK Eテレでアニメ化 |
| 2025年 | 6月に全410話で完結。最終40巻の発売時点で累計2,400万部 |
戦術や選手の役割を理屈で描く作りが、まずサッカーに詳しい読者をつかみました。そこへアニメ化が重なり、サッカーを知らない層にも広がっています。
明石家さんまさんとの縁もよく知られています。小林先生は、子どものころさんまさんの番組に励まされ、漫画家を目指したひとりでした。そのさんまさんがラジオでアオアシをほめていたことが、2019年12月1日放送の『誰も知らない明石家さんま』で取り上げられ、小林先生も番組に登場しています。
僕はこう読む
全国の読者に届けるなら、主人公に標準語を話させるほうが楽だったはずです。
それでもアシトは最後まで伊予弁のままでした。
東京の強いクラブの中で、一人だけ田舎の言葉が混ざっている。その浮き方そのものが、外から来た少年の物語を読者に伝えていたのだと思っています。
まとめ|アオアシの方言をどう読むか
アオアシでアシトが話しているのは、故郷・愛媛の伊予弁です。
- アシトの故郷は愛媛の旧双海町(いまの伊予市)で、中予の伊予弁を話す
- 目印は語尾の「〜けん」。抑揚は関西に近いが、語尾が下がる
- アニメでは松山市出身の福島潤さんが「愛媛ことば指導」を担当
- 遊馬の「〜じゃー」は方言ではなく、遊馬の口ぐせ
- 2025年6月に全410話で完結し、累計は2,400万部に届いた
僕はこう読む
方言は、アシトの出自を一言で読者に思い出させる装置です。
エスペリオンで何度壁に当たっても、しゃべればすぐに双海の少年に戻る。
どこまで行っても、この子は愛媛から来た。その一点を、作者は最後まで言葉で残したのだと読んでいます。
アシトの伊予弁を、田舎っぽさを出す味付けと見るか、東京で自分を見失わないための支えと見るかで、上京してからの場面の見え方が変わってきます。
——あなたはアシトの方言を、ただの口調だと思いますか。それとも、アシトがアシトでいるための大事な一部だと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
アオアシの言葉まわりで、よく聞かれることをまとめておきます。
Q. アオアシの方言は何弁ですか
A. 愛媛の伊予弁です。アシトの故郷の旧双海町は、松山市と同じ中予にあたります。
Q. アシトの方言は関西弁ですか
A. いいえ。抑揚は関西に近いものの、語尾が下がることと「〜けん」を使うことが伊予弁の特徴です。
Q. アニメで方言を指導したのは誰ですか
A. 松山市出身の声優、福島潤さんです。「愛媛ことば指導」としてクレジットされ、壬生年宗の声も担当しています。
Q. アオアシの累計発行部数はどれくらいですか
A. 最終40巻が出た2025年8月の時点で、累計2,400万部です。
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最終更新:2026年10月1日


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