マルルクの正体とは、何なのでしょうか
結論から言うと、性別は男である可能性が高く、根拠は3つあります。ただし原作で明言されたことはありません。あわせて、ジェスクーの王族ではないかという説もあります。
マルルクはオーゼンの弟子で、深界二層の監視基地で暮らしながら周辺の監視とオーゼンの世話をしている子です。メイド服で「マルルクちゃん」と呼ばれながら、性別がはっきりしないという珍しい立ち位置にいます。この記事では、その根拠を1つずつ確かめます。
この記事でわかること
- マルルクが男である可能性が高い3つの根拠
- 原作で性別が明言されていないこと
- ジェスクー王族説と「影の子供」「月の衣装」
- オーゼンに拾われた経緯
- 宙吊りの場面がどこで描かれたのか
男である可能性が高い、3つの根拠
先に並べます。
- 一人称が「僕」である
- リコの風呂上がりの姿を直視できなかった
- ジルオがメイド服のマルルクを見て、不思議そうな顔をした
3つ目が地味に効いています。ジルオはマルルクを知っている側の人間です。その人が「メイド服を着ている」ことに引っかかったのなら、着ていることのほうが例外だったことになります。
ただし、原作でマルルクの性別が明言された場面はありません。断定している解説を見かけたら、出どころを確かめたほうがいいと思います。ここは「可能性が高い」までが正確な言い方です。
僕はこう読む
3つの根拠は、どれも本人が言ったものではありません。
一人称と、他人の視線に対する反応と、第三者の顔つき。周りの描き方だけで性別を伝えているわけです。
これは描き落としではなく、そう決めて描いていると思っています。作品はマルルクを「性別で見られていない子」として置いている。読者が気にしていることを、作中の誰も気にしていない——この温度差そのものが、この人物の描かれ方です。
ジェスクーの王族ではないか、という説があります
もうひとつ、出自についての説があります。マルルクはジェスクーの王族ではないかというものです。
手がかりは単行本6巻にあります。ジェスクーの王族には、ときおり「影の子供」と呼ばれる子が生まれます。日光に弱い体質の持ち主で、「3000の太陽が影の子供を消す」とも言われ、10歳に満たずに亡くなってしまうとされています。
そして、その影の子供を守るために作られたのが「月の衣装」です。太陽を欺くための衣装だと語られています。
マルルクが着ているメイド服が、この月の衣装にあたるのではないか——というのが王族説の中身です。ただし、原作で王族だと明かされてはいません。
僕はこう読む
王族説が刺さるのは、2つの謎が1つの答えで片づくからだと思っています。
「男の子がなぜメイド服なのか」と「マルルクは何者なのか」。別々の疑問に見えて、月の衣装という一語で両方に説明がつく。
衣装が趣味ではなく生き延びるための装備だったなら、周りの誰も性別に触れない理由もそろいます。作品が答えを出していない以上ここまでですが、よくできた説だと思います。
オーゼンに拾われた経緯
マルルクの出会いの場面は、劇場版アニメ『メイドインアビス 深き魂の黎明』の入場者特典『マルルクちゃんの日常』第四話「おもいで」で描かれました。
夢の中で、マルルクはアビスに墜落した飛行船の瓦礫に隠れています。隙間からは、実の父親が原生生物に捕食されているのが見えました。直視できずに目を瞑っていると、オーゼン率いる探窟隊「地臥せり」が墜落現場へやってきます。
視線を感じたオーゼンは瓦礫へ歩み寄り、こう語りかけました。「奈落の土に還るか、生き続けたいなら出ておいで」
マルルクはふらふらと外へ歩き出し、オーゼンに保護されます。
宙吊りの場面は、第一話「おねがい」です
マルルクで話題になりやすい宙吊りの場面も、同じ『マルルクちゃんの日常』の中にあります。第一話「おねがい」です。
机に突っ伏して寝てしまったオーゼンを、マルルクがベッドへ連れて行こうとします。ところがマルルクの力では動かせません。そこでロープと滑車を使って運ぼうとしました。
それでも動かず苦戦していたところ、怪力のオーゼンがモゾモゾと動いた拍子にロープが激しく動き、マルルクのほうが縄に捕らわれて宙吊りになってしまいます。
つまりこれは事故の場面で、頑張っているマルルクを描いたコメディ寄りの一幕です。本編の残酷な描写とは毛色が違います。
『マルルクちゃんの日常』はエイプリルフールから生まれました
この短編は、もともとエイプリルフールの嘘が初出です。
2019年4月1日、「劇場版メイドインアビス『深き魂の黎明』は諸般の事情により、『マルルクちゃんの日常』に変更になりました」という嘘がネット上に流れました。その嘘が水面下で本当に進行しており、入場者特典として実現します。
4週連続企画で、毎週新しい話が本編前に流れました。全4話です。
- 第一話「おねがい」 オーゼンを運ぼうとして、逆にロープで宙吊りになる
- 第二話「おつかい」 オースの街で道に迷い、ベルチェロ孤児院のナットと出会う。オーゼンたちは店の裏でこっそり見守っていた
- 第三話「おそうじ」 「地臥せり」のイェルメ・ザポ爺・シムレドの部屋を掃除する。シムレドの部屋では洋服の山から大量の虫が飛び出す
- 第四話「おもいで」 オーゼンに拾われた日の回想
好評だった理由は2つあります。マルルクが登場期間は短いのに人気があったこと、そして本編の残酷な描写のなかで癒しの位置にいたことです。
反響の大きさは、その後の展開にも出ています。『マルルクちゃんの日常』はサウンドトラックも発売され、劇場での上映後は配信でも観られるようになりました。入場者特典の短編でここまで広がるのは、そう多くありません。
まとめ|マルルクの正体をどう読むか
マルルクは男である可能性が高く、根拠は3つあります。ただし原作で明言されたことはありません。
決め手だけ並べます。
- 根拠は一人称が「僕」/リコの風呂上がりを直視できない/ジルオが不思議そうな顔をした
- 性別は原作で明言されていない。断定はできない
- 6巻のジェスクー王族説。影の子供と月の衣装がメイド服の説明になる
- オーゼンとの出会いは飛行船の墜落現場。「奈落の土に還るか、生き続けたいなら出ておいで」
- 宙吊りの場面は『マルルクちゃんの日常』第一話「おねがい」。ロープに絡まった事故の場面
僕はこう読む
マルルクは、本人が自分について何も語らない人物です。
性別も、出自も、周りの描写と衣装からしか読み取れません。父親が食べられる場面を見て助け出された子が、その後を語る場面もありません。
それでいて癒しの役として置かれている。この落差が、この作品らしいところだと思っています。
そのうえで、まだ開いている点があります。王族説が本当なら、マルルクは日光に弱い体質だということになります。けれど作中で、日光を避ける描写がはっきり示されたことはありません。深界二層の監視基地はもともと日が差さない場所なので、確かめようがないままです。
——あなたはマルルクのメイド服を、オーゼンのもとで働くための服だと思いますか。それとも、月の衣装として身を守るための服だと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
マルルクは本人が自分について語らないため、6巻の影の子供と月の衣装が出てからは、性別の話とジェスクー王族説が一緒くたに語られるようになりました。分けて拾っておきます。
Q. マルルクの性別は男ですか女ですか
A. 男である可能性が高いとされていますが、原作で明言されたことはありません。根拠は一人称が「僕」であること、リコの風呂上がりを直視できなかったこと、ジルオがメイド服姿を見て不思議そうな顔をしたことの3つです。
Q. マルルクの正体は王族なのですか
A. ジェスクーの王族ではないかという説があります。6巻に出てくる「影の子供」と、それを守る「月の衣装」がメイド服の説明になるためです。ただし原作で王族だと明かされてはいません。
Q. マルルクの宙吊りの場面はどこですか
A. 劇場版『深き魂の黎明』の入場者特典『マルルクちゃんの日常』第一話「おねがい」です。寝てしまったオーゼンをロープと滑車で運ぼうとして、逆にマルルクが縄に捕らわれてしまう場面になります。
Q. マルルクはどうやってオーゼンに拾われたのですか
A. アビスに墜落した飛行船の瓦礫に隠れていたところを保護されました。父親が原生生物に捕食される場面を見ており、オーゼンの「奈落の土に還るか、生き続けたいなら出ておいで」という言葉で外に出ています。
Q. 『マルルクちゃんの日常』はどこで観られますか
A. 劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』の入場者特典として、4週連続で1話ずつ上映されたものです。全4話あります。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月8日


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