人の喜ぶ顔が好きだった、お茶子の未成年の主張は続きます。
ボロボロの姿のデクは弱そうですが、泥に塗れるのはヒーローだけでいい。
とにかくデクに泥を払う暇を、休んで備えることを許して欲しいと必死で訴えます。
ヒーローと共に皆が共に明日を笑えるように力を貸して欲しい。
デクは力の責任を全うするだけの普通の高校生。
だからこそ、雄英をデクにとってのヒーローアカデミアでいさせて下さいと、お茶子は思いの丈で叫ぶのでした。
その言葉を聞いて号泣するデクにダッシュする洸汰たち。
ヒーローと人々が近寄れなかった“あと一歩”は遂に踏み出されたのです。
『僕のヒーローアカデミア』325話のネタバレ
それでは僕のヒーローアカデミア第325話『つながるOFA(ワン・フォー・オール)』の要点をまとめてみました。
デクだけでなく皆が最高のヒーローになるまでの物語にシフトチェンジした前回。
助け合おうと前に出た洸汰の行動がきっかけで、暴徒寸前だった人々の心も動かされていきます。
果たしてヒーローと人々は仲良くなることが出来るのでしょうか。
時間のない場合は目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
少年疾駆
崩れさるデクに駆け寄ろうとする峰田。
しかし、ここは俺たちの出番ではないと止めるのは委員長の飯田です。
デクに駆け寄ってきたのは、洸汰と異形のお姉さんでした。
怖くて動けなかったとデクに謝罪する洸汰でしたが、お茶子が頑張って話す姿を見て、行かなければと決意したようです。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながらも、来たよと力強く話す洸汰。
もう泣かなくて大丈夫だとデクを支えるべく必死の形相です。
デクの身をひょいと起こしたお姉さんは、雄英までの避難経緯を説明。
数か所の避難所で異形はお断りされましたが、デクに再会できてラッキーだったと涙をポロリ。
以前助けられたお礼を「泣き虫ヒーローさん」にすると、労わるようにデクを抱擁するのでした。
中年の主張
事の成り行きを一部始終見ていたおじさん。
デクを糾弾した青年に対して、話しぐらい聞いても良いのではと提案します。
デクは常駐する訳ではなく、物資も人材も不足する中で神経をすり減らすことなく休める場所が雄英しか場所がありません。
同等の設備として士傑がありますが、今度は士傑でも同じ事態が想定されます。
一般市民は“客”でヒーローたちは“演者”だと考えるおじさん、
かつてオールマイトという不世出の男がヒーローの姿を示し、人々が囃し立てていくうちに、いつの間にか込められた魂を忘れてしまったと述懐します。
しかし舞台が壊れた今、失敗を重ねて、金も名誉も望めないことから、大勢のヒーロー^たちは匙を投げだしてしまいました。
それでも残って戦う連中は何の為に戦っているのか?
ヒーローを排斥して残るものはあるかと、冷静になることを訴えると、いつまで客でいるつもりかと主張します。
先ほどの青年がデクに問いかけます。
デクが休めば元の暮らしに戻るのか?
皆が一緒にいてくれるから全部取り戻すと答えるデク。
バリアの中へと促されたエンデヴァーたちは、中の様子に驚きます。
遠回りをしただけでデクに辛い思いをさせたと後悔するエンデヴァーですが、それでも進展はあったと前向きなホークス。
OFAという人々の心が紡いできた力の結晶はここにあったのです。
オールマイトがデクを繋ぎ、デクがA組を、お茶子がデクと人々を繋いできました。
ホークスは全員が少しだけ“みんな”の事を思えたならば、ヒーローが暇を持て余すような、笑ってしまうほどの明るい未来の到来を夢想するのでした。
そして、荼毘については一緒に戦うつもりで、父親であるエンデヴァーに声をかけるのでした。
巷に雨の降る如く
自身の願いがA組によって成就された根津は、入院中の相澤と連絡をすると委員長によくやったと伝言を頼まれます。
よく見ると左目がアイパッチで、左脚も義足になっていました。
流石にミルコのようにはいかないと言いつつ、黒崎に声を掛けるも残念ながら進展がないことを報告する相澤。
相澤とマイクの呼びかけに応じた事をきっかけに、復元研究のためセントラルに秘匿搬送された黒崎。
その個性はミルコが潰していました。
仮に白雲の意志を取り戻していなければ、どこも砦にはなり得ませんでした。
か細く朧気ながらも逆転の糸は紡がれていると信じる根津。
トガ対策を聞いた相澤はここからのリベンジを誓い、根津もそれには同意します。
その一方で、雄英に戻らないオールマイトは何やら思いつめた表情で、未だに止まない雨の中を立ち去って行くのでした。
『僕のヒーローアカデミア』325-326話のネタバレのまとめ
デク帰還編もどうやら結末を迎えました。
「泣き虫ヒーローさん」というキャッチフレーズが、今のデクには実にピッタリです。
飯田が峰田を制したように、この場面でデクに救いの手を差し伸べるのはA組ではなく、洸汰や異形のお姉さんのように一般の人々だから意味があるもの。
皆が繋いだ真のOFA誕生です。
そして、観客からの脱却を訴えたのは。ヒロアカの1話に登場したおじさんでした。
これまでヒーローに批難轟々だった人々に向かって、冷静になるように問いかけるなど、明らかに潮目が変わるいい仕事をしました。
誰が登場するか予想がつかないだけに油断がなりません。
ヒーローが暇な世界。
結局のところ、それが一番平和な世の中です。
この発想って、戦後の総理大臣を務めた吉田茂が防大生に語った訓示と同じなんですよね。
“自衛隊が歓迎され、ちやほやされる時は、国民が困窮し国家が混乱している時。”
“日陰者である時は、国民や日本は幸せである。”
けだし明言です。
ヒーローに傘を差し出すシーンは各々のキャラたちに物語がありました。
市民にガンつけして頭を叩かれる爆豪が何ともです。
さて、演者と客の一体感というステージに進んだ雄英バリア。
残念ながら相沢は義眼に義足になりました。
どうやらミルコも義足のようですが、ともかく2人とお無事で何より。
ラストは一人だけ背を向けるオールマイト。
デクは皆と繋がりましたが、皮肉なことにオールマイトが一人になってしまいました。
果たして何処に行くのでしょうか?
笑顔の無い不吉なフラグです。

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