シネマトグラフによってアイヌの記録を残そうと挑戦したアシリパ。
映像の出来に盛り上がる一同に、稲葉たちは10年以上前の樺太の映像を見せてきます。
そこに写ったのはなんとアシリパの父と母、そして母に抱かれる赤ん坊のアシリパでした。
しかしアシリパにとって、初めて見る母の姿への感動よりも「気持ちがなくては残っていかない」という記録と記憶の在り方を実感する結果となり、せっかく見出したシネマトグラフという方法への力不足を感じるものとなってしまいました。
そこでアシリパの頭に浮かんだのが「守るために戦うこと」。
ウイルクやキロランケが選んだ道です。
しかし「戦うのはアシリパさんじゃ無くたっていいはずだ」と考える杉元と対立。
「俺はアシリパさんにこの金塊争奪戦から下りて欲しい」
自分の想いを伝える杉元に、アシリパはどんな答えを出すのか?!
今回も衝撃的な展開続き!
振り落とされないように!
『ゴールデンカムイ』207話!のネタバレ
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
それでは『ゴールデンカムイ』207話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
いよいよ鶴見登場
なんと今回は登別サイドです!
アシリパと杉元が気になっていましたが、久しぶりの鶴見登場で吹っ飛んでしまいましたね。
鶴見が動くと何かが起こりそう…。
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
というわけで登別に鶴見が到着し、菊田・有古と合流、有古が手に入れた都丹の刺青人皮を鶴見が確認しています。
宇佐美だけは鶴見をガン見してますね(笑)
暗号の刺青について
「祖母たちの腕に彫っていた入れ墨と似ているので何か暗号と関係あるかも」
と有古は言います。
フチやインカラマッが口に刺青をしていますが、そういったアイヌ女性が口や腕に墨を入れたのは美的要素のひとつであり、成熟のしるしだったそう。
新世代であるアシリパは拒んでいましたが、地域によっては大正時代まで風習が残っていた記録があるそうです。
月だけは変わらない
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
鶴見は6枚?の刺青人皮を床に広げています。
「これが中尉殿の持っているすべての刺青人皮でしょうか」と有古。
「そうだ」と鶴見は答えますが、確か第七師団は12枚ほど持っているはずなので嘘をついていることがわかりますね。
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鶴見は話題を切り替えるように、よくぞ雪崩の中から死体を見つけ出したなと有古を褒めます。
「ちょうど足の先が見えていて運が良かった」と有古。
しかし「運が悪ければ人皮が春の山菜の肥やしになっていたかもしれないし、野犬が掘り起こして餌になっていたかもしれない」と語る鶴見は、意味ありげにこう言いました。
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「一枚でも欠けたら金塊は永遠に誰にも見つからない可能性があると思うとひやりとする話だな…」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
そこで菊田が改めてアイヌの入れ墨との関連性を有古に問います。
腕に彫る入れ墨は形に地域差があるため、それが隠し場所を示しているのではと考えているものの現状ではわからないとのこと。
「面白い意見だったぞ」と言う鶴見。
その後部屋を出た菊田と有古。
菊田がふいに「月は同じだな」と有古に言います。
2人は奉天会戦の時、爆撃された塹壕の中で誰にも見つけてもらえず一晩過ごしたそうです。
互いに生存確認のため声を掛け合っていたその時に見えていたのが、真っ暗な中に浮かぶ細い月。
そして今、同じように浮かぶ細い月を見ながら菊田が呟きます。
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「月だけは変わらない」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
菊田は何を思っているのか。
全裸解禁ッ
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
えっっっ!!!
ページをめくると唐突に鶴見と鯉登平二のドヤ顔全裸!
ついに鶴見まで脱ぎましたか…そろそろ全裸シーン集を作りたいですね。
ちゃっかり宇佐美が鶴見の裸を覗きに来ていますが、「おわかりいただけただろうか」状態で怖すぎる!
これは菊田たちが鶴見と合流した翌日の夜のようです。
鯉登父は樺太組を迎えに行くため合流したのでしょうかね。
鶴見と鯉登父は変態御用達の打たせ湯でアハハウフフ。
「もす…(部屋に戻ります)」
と立ち上がった鯉登父の尻をタオルでスパァンと叩く鶴見。
「お足元にご注意ください!今宵は新月ですので」
“新月”はゴールデンカムイでよく出てきますが、盲目の都丹たちが得意としていた暗い夜です。
生きてた都丹
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
ドガシャアアアッ!!
突然旅館の最上階から落ちてくる人影。
大量の積雪で落下した人物は無事そうですが、建物から銃を撃たれています。
必死で逃げるその人物はなんと傷だらけの有古!
彼が「どこだ!」と叫ぶと、どこからともなくカンカンカンカンという音が近づいてきます。
この音はまさか…都丹だ!
都丹が生きていました!
新しいスカーフもオシャレで可愛い。
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
都丹は有古の衣服を掴むと、「来い」と言って急いで駆け出しました。
「盗ってきたか?!」と聞く都丹。
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「全部盗ってきた!」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
と答える有古。
なんと刺青人皮を抱えています!
すでに2人は手を組んでいたということですね。
第七師団の刺青人皮を盗った有古を逃がすわけなく、第七師団が追ってきています。
暗闇の中でも都丹がルートを把握しているのでスムーズに移動してはいますが、気になるのは有古の怪我。
「血の匂いがひどいな」
匂いからでも明らかにおかしい有古の状態…かなり重傷のようです。
有古が知る真実
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
それは数時間前のこと。
鶴見が鯉登父の尻をスパァンしていた頃です。
真っ暗闇の建物で有古が刺青人皮を持ち出そうと動き出していました。
しかし人皮が入った箱を開けた有古は、予期せぬものを見てしまうのです。
それはひとつのマキリ。
「このマキリ…どうしてここに…」
驚く有古に声を掛けたのは、以前の都丹のスカーフを首に巻いている人物―菊田ですね。
「苫小牧の殺害現場で遺品を回収したのは鶴見中尉だ」
それは116話で尾形が言っていましたので読者には周知でしたが、有古は知らされていなかったようです。
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「のっぺら坊に殺されたアイヌの7人…その中にお前の親父がいたことまで調べはついている」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
と菊田。
なんと!このサイトで有古初登場時の192話のネタバレ時に考察として少し触れましたが、本当に有古は金塊を奪われ殺された側の勢力だったようです。
「残念だよ。お前はあの塹壕から見えた月を忘れちまったんだな…」
と銃を向ける菊田。
すべては鶴見の掌の上
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「有古が持ってきた刺青人皮は盲目の囚人・都丹庵士のものではない」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
暗闇の中から鶴見も駆けつけます。
どうでもいいけど風呂上がりでしょうか。
「我々がすでに都丹の刺青の内容を把握していたことまでは“土方歳三”も知らなかったようだな」と鶴見は言います。
都丹と組んでいること、その奥に土方がいることまですでに掌握済みということ。
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「“父親の遺志を継げ”とかそそのかされたのだろう?」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
と鶴見は不気味に笑います。
大量の汗をかき呼吸が荒くなる有古。
有古は突然何か強烈な痛みを感じますが、なんと右手に宇佐美が噛みついていました。
そしてパキンと有古の顔を殴りつける宇佐美。
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「もう戻れないぞ。お前は最悪の道を選んだ」
野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
かなり怒ってます宇佐美。
『ゴールデンカムイ』ネタバレ207-208話のまとめ
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野田サトル「ゴールデンカムイ」207話より引用
夏だから?ホラーテイストも含んだ濃い回でしたね。
言いたいことは色々ありますが、今回は有古と刺青についてまとめてみましょう。
このサイトでも菊田と有古の立場は違うのでは?とは呟いていたものの、有古の素性を知っていたとすれば菊田は監視役を担っていたのでしょうか。
鯉登の過去編で菊田が月島のように元々鶴見の側近であったことが判明しましたから、こちらもこちらで重要な役割=有古を調べる、金塊の情報から遠ざける等を担当していたのかもしれません。
それでも「月だけは変わらない」と言ったところで、有古が裏切ろうとしていることを諭しているように見えましたね。
瀕死の状態で声を掛け合い生き延びた仲ですから。
そして有古が持ち出した刺青はおそらく江渡貝くんの作った贋物でしょう。
ここまで把握している鶴見が堂々と有古に見せるわけありませんし、見せたのも6枚と嘘をついています。
気になるのは枚数。
江渡貝くんが作ったのは6枚だったはずです。
1枚は江渡貝邸で土方が拾ったもののはず。
もう1枚は稲妻強盗たちとともに夏太郎が手に入れてきたもの。
つまり鶴見のところにあるのは4枚だけのはずです。
有古が鶴見に持ってきた都丹の皮も土方側が持っていた贋物人皮だとすると、6枚中5枚は偽物なのだろうと思いますが、ではあと1枚は本物なのでしょうか。
この後の展開の中でしっかり把握していきたい部分です。
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そしてこの有古の裏切りが鶴見の掌の上だったとして、土方はどこまで予想し考えているのかも気になります。
贋物があることは把握していますから、すでに判別法を見つけているのか、これが贋物だったと気づいたところで逆にどう利用してくるのか。
鶴見vs土方の頭脳戦となりそうで震えますね。
あと1点、有古が都丹と合流するまで。
有古は数時間前に行動を移し、すぐに発見され絶体絶命の状況になりました。
かなり傷だらけではありますが、このメンツに囲まれ数時間も生き延びられるとは思えないんですよね。
鶴見のことですから、そこに何か会話や密約があった可能性も考えておきたいところ。
ここまで色々把握している鶴見ですからすでに逃げ道もチェックしていそうですけど、2人が無事土方の元へ辿り着けるかがまたひとつの鍵になりそうです。
それともわざと逃がすのかな?
とりあえず有古の笑う顔が見てみたいので門倉やキラウシに会って欲しい。
そして『親の遺志を継ぐ』という点で有古は是非アシリパと会ってもらいたいですね。
今回宇佐美が有古に「最悪の道を選んだ」と言っていますが、それは今決断が保留されているアシリパがどういう道を選ぶかにもかかっていると思います。
アシリパは未来への道を見つけると信じていますが、どうかアシリパに出会うことによって有古にとっても最悪が最良になりますように。
結局分からないことだらけの感想ですが、やはり鶴見の登場で物語がまた一気に進みましたね。
次回もどこが描写されるかわかりませんので気を引きしめて待ちましょう!

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