アニメ版「無職転生~異世界行ったら本気だす~」は第1クールで人気を集め、2021年10月から放送された第2クールは、今季最高のアニメとネット上でも評判になっています。
1期目の最終話は魔大陸編で終わっていますが、2期目は原作のどの部分から始まるのか、原作を読んでいる方なら気になっていたのではないでしょうか。
また、第2クールは、「原作のどこまでを放送するのか」など、別の話題でも注目を集めています。
それをふまえて、今回はアニメ「無職転生」の1期目の最終話から、2期目がどこから始まり、どこまで放送されるのかなど、考察を交えて詳しくご紹介します。
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【無職転生】第11話「子供と戦士」はこんなストーリー
アニメ版「無職転生」の第1クール最終回は、原作31話「子供と戦士」とほぼ同じ話です。
アニメになると、どうしても改変されたり、話が飛んだりしますが、作画も美しく原作を読んでいる方でも十分に楽しめる内容になっていました。
この「子供と戦士」という話は、「石化の森」を舞台に物語が展開していく内容です。
ルーデウスたちデッドエンドが、冒険者ギルドから魔物の捜索依頼を受けたところから、物語は始まります。
【無職転生】ロキシーがルーデウスを探すためフィットア領に訪れる
アニメ11話の冒頭、ロキシーがフィットア領に到着し、消失した町を見て唖然とするシーンですが、この場面は、原作第2章の間話「フィットア領消滅より半年後」を元に作られています。
ロキシーは、難民キャンプに移動して、ルーデウスの安否を確認するため、貼りだされていた死亡者リストを確認しました。
ルーデウスたちの名前がないことを確認し、ロキシーは安堵しますが、そこでパウロの伝言を目にします。
そのメモには、家族の行方がわからないこと、ルーデウスの捜索は後回しにすること、パウロとノルンはミリス神聖国に行くことなどが書かれていました。
それを見たロキシーは、ルーデウスたちを探すため、南に向けて旅立ちます。
アニメでは、ロキシーとタルハンド、エリナリーゼとの出会いが難民キャンプになっていました。
ロキシーがパウロのメモを読んでいる背後に、タルハンドとエリナリーゼが立っていた場面です。
ちなみにマンガとは同様でしたが、原作で3人が出会う場所は王竜王国の港町イーストポートなので、少し話が変わっています。
【無職転生】チームデッドエンドは魔物調査へ
冒険者ギルドから依頼を受けた、ルーデウスたちデッドエンドは、「石化の森」に向かいます。
石化の森は、リカリスの町から丸1日離れた場所で、先の尖った骨のような木が大量に生えているところです。
その森の風景が、まるで石化しているように見えることから、この名前がつきました。
この森には、アーモンドアナコンダやエクスキューショナーと呼ばれるBランクの魔物がおり、無職転生の世界においても、格別危険な場所です。
その森の入り口に、2組の冒険者パーティがいました。
ブレイズ率いる「スーパーブレイズ」と、クルト率いる「トクラブ村愚連隊」です。
ブレイズとクルトは揉めている様子でしたが、そこにルーデウスたちは合流します。
状況を確認すると、ギルドからの依頼が重なりトラブルになっていました。
いわゆる「ブッキング」というやつです。
ブレイズたちは、早々に森の中へ入り、クルトたちもそれに続きます。
依頼がかぶったことで、早い者勝ちの、いわば「勝負」になったのです。
しかし、この3チームのリーダーが判断した行動が、のちに大変な悲劇を招きます。
アニメでは、3チームに依頼内容については触れていませんが、原作では明確になっていました。
ブレイズたちは、「石化の森に出現した、白牙大蛇(ホワイトファングコブラ)の討伐」。
クルトたちは、「石化の森で目撃された謎の卵の採取」。
ルーデウスたちは、「謎の魔物の捜索」という依頼です。
【無職転生】クルトのチームのピンチにルーデウスは??
魔大陸の森の怖さを知っていたルイジェルドは、クルトたちを心配します。
クルトたちはまだ子供で、Dランクの冒険者パーティと言っても決して強いわけではありません。
特に子供好きのルイジェルドにとっては、放っておけなかったのでしょう。
ルーデウスは、ルイジェルドがスペルド族であることがバレてしまうのではないか、そうなれば困るのではないかと懸念します。
しかし、「見殺しにはできない」というルイジェルドの言葉を受けて、クルトたちを尾行し、「いざとなったら助けてあげましょう」と彼に伝えました。
ルイジェルドの心配は、すぐに的中します。
クルトたちは捜索に失敗し、魔物に襲われたのです。
さらに逃げた先には、アーモンドアナコンダがいました。
ルイジェルドはすぐに助けようとしましたが、ルーデウスが制止します。
ルーデウスは、ピンチを演出しギリギリで助ければ、売れる恩が大きくなると思っていのです。
多少のケガなら治癒魔術で治せると、ルーデウスは安易に考えていました。
ですが、その考え方は間違いだったと、ルーデウスはすぐに後悔します。
クルトの仲間「ガブリン」が殺されたからです。
ルーデウスたちが即座に助けに入っていれば、ガブリンが命を落とすことはありませんでした。
このあとルイジェルドはルーデウスの判断に失望し、彼に怒りをぶつけます。
【無職転生】ルイジェルドはクルトを戦士として認める
仲間を失ったクルトでしたが、ルーデウスとルイジェルドの状況を見て止めには入ります。
ルイジェルドは子供に責任はなく「俺たちの問題だ」と言いましたが、ルーデウスたちに自分たちを助ける義理はないこと、依頼の難易度を見抜けなかったクルト自身に責任があるということを、クルトはルイジェルドに訴えました。
クルトは、子供だろうが、老人だろうが、冒険者なら「死は覚悟している」と言いたかったのです。
それを聞いたルイジェルドは、クルトたちを子供扱いしたと謝り、「お前たちは一人前の戦士だ」とクルトに伝えます。
クルトの助けで、ルイジェルドとルーデウスは和解し、クルトたちはガブリンの遺体を抱えて、町に戻りました。
エリスの「がんばりなさいよ!」という言葉に、手をあげて答えるクルトたちの姿が、とても悲しく印象的なシーンです。
原作では、このエリスの声掛けに反応したクルトが、彼女の手にキスをするシーンが書かれています。
【無職転生】レッドフードコブラと遭遇!!
ルーデウスたちが森の中を探索中、叫び声を聞きます。
同じく、石化の森で捜索をしていたブレイズたちの声です。
その声を頼りに森の奥へと進んでいくと、1匹の大蛇が冒険者をくわえていました。
その近くには、動かなくなった数体の冒険者が横たわっています。
冒険者ギルドが依頼した「謎の魔物の捜索」とは、このレッドフードコブラのことでした。
魔大陸の森には強い魔物は多くいますが、このレッドフードコブラはルイジェルドが「強い」というほどの魔物です。
ちなみに、レッドフードコブラは、ブレイズたちが探していた「ホワイトファングコブラ」の上位種になります。
つまり、Bランクのブレイズたちでは、到底かなう相手ではありませんでした。
ルーデウスたちと、レッドフードコブラとの戦いが始まります。
ルーデウスが魔術で岩砲弾を放ち、ルイジェルドが槍で大蛇の体を切り裂き、エリスが胴体を両断、再びルーデウスが岩砲弾をレッドフードコブラに打ち込んで、魔物は絶命しました。
このシーンは原作と少し違いますが、アニメでしか表現できないキャラクターの動きで、非常に迫力があり、無職転生の中でも見ごたえのある場面の1つです。
【無職転生】ルイジェルドはルーデウスを戦士として認める
ギルドからの依頼を終え、ルーデウスたちは町に戻ります。
しかし、そこで待っていたのはノコパラの脅迫でした。
ジャリルたちの依頼と、ルーデウスたちの依頼を、交換していたことがバレたのです。
この行いを冒険者ギルドに知られると、冒険者資格は「はく奪」されます。
それをネタに、ノコパラはルーデウスをゆすってきました。
思考を巡らせ、ルーデウスはピンチを切り抜けるために、町ごと破壊しようとまで考えます。
しかし、そんなルーデウスをよそに、ノコパラが急に態度を変えました。
そこに、スペルド族のルイジェルドが立っていたからです。
それは、ルーデウスが困っている状況を見たルイジェルドが、青色に染めていた髪の毛を、水をかぶって洗い流し、本来の緑色の髪に戻した姿でした。
本物のスペルド族を見た町の住人とノコパラは、パニックになります。
ルイジェルドは、ノコパラに釘を刺し、すべの罪をかぶって町を出ていきました。
その後、ルイジェルドを探していたルーデウスとエリスは、彼と再会します。
エリスを守るため、ルーデウスが「ノコパラを殺害しようとした」と思ったルイジェルドは、その覚悟を見て、「守るべきものがあるお前は戦士だ」と彼に伝えました。
その言葉を聞いたルーデウスは感動し、ルイジェルドの悪評を消すことを改めて決意します。
翌朝、ルーデウスは驚く光景を目にしました。
人が自分の髪の色を恐れるとルイジェルドは知り、自ら髪を剃ってスキンヘッドになっていたからです。
ルイジェルドの覚悟を目の当たりにしたルーデウスは、今まで一人で何でも解決しようとしていたことを反省し、これからはみんなに相談することをルイジェルドとエリスに伝えました。
そして、帰郷するための冒険の旅は続きます。
原作にはありませんでしたが、アニメではこの場面で、ルーデウスがルジェルドにバンダナか、鉢金らしきものを渡しています。
エリスがしているカチューシャと、おそろいの柄です。
彼女が「おそろいね」と言って喜ぶ姿を見て、ルイジェルドがほほ笑むという、とても素敵な演出でした。
【無職転生】第2期はどこから始まり、どこまで放送される??
アニメ「無職転生」第2クールは、ウェンポートの町から始まります。
原作第4章「少年期渡航編」です。
このウェンポートでは、魔界大帝キシリカ・キシリスとの出会いがあり、ルーデウスは魔眼を手に入れます。
また、この第2クールは、原作の少年期「渡航編」「再会編」「帰郷編」をあわせているため、16話では、パウロとの再会もありました。
この第2クール後半の1番のみどころは、少年期のターニングポイントとなる、「龍神オルステッド」との戦いではないでしょうか。
つまり、この第2クールは、原作の少年期後半をまとめた構成だと考えられるでしょう。
第1クールは11話で区切られていたため、第2クールも11話で終わる可能性が高いです。
そうなると第2クールの最終回は、エリスとルーデウスが別れるところで終わるのではないかと推測できます。
無職転生は人気が高いため、第3クールを見越してのことかもしれません。
もし、第3クールがあるとするなら、青少年期のラノア魔法大学に入学するところからのスタートになるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、アニメ版「無職転生」の第1クール最終話から、第2クールの最終話の考察についてご紹介しました。
マンガや小説をアニメにした場合、原作とは違った部分が多く、ファンをガッカリさせることがあります。
作画が崩れていたり、原作を必要以上に改変したり、残念な作品も少なくありません。
しかし、アニメ版の無職転生は、多少の改変はあっても原作を上手くまとめて構成されています。
また、作画も美しく、キャラクターの表情や動きは見事です。
アニメ版の無職転生が人気なのは、原作の魅力を最大限に引き出した、演出と構成力の高さではないでしょうか。
近年、トップクラスのアニメと言っても過言ではありません。
第2クールの最終話がどのような終わり方をするのか楽しみですが、期待して待ちましょう。
