「無職転生~異世界行ったら本気だす~」の蛇足編には、アイシャとアルス(ルーデウスとエリスの子供)の話が出てきます。
叔母の立場であるアイシャとアルスが、実はとんでもない展開を発生させてしまい、大事件に陥るのです。
無職転生の本編では描かれなかった、とてもディープで衝撃的な部分もあるアイシャとアルスの物語。
彼らの行く末が気になって仕方ない方も多いかと思いますが、その内容などを詳しく述べていきましょう。
【無職転生】蛇足編のアイシャとは??
蛇足編は、物語に出てくる様々なキャラクター達の日常や思いなどが、細かい描写で語られていくスピンオフ作品です。
蛇足編のアイシャとアルスの物語もまた、無職転生の本編とはまた別に語られたもので、ファンの間では「アイシャ編」とも呼ばれています。
アイシャ編にあたるのは、第23話の「物語」と第24話の「抵抗」の回です。
第23話には、2人の関係が後に繋がる話に見事に結びつく、物語の導入。
第24話では、2人の関係が一気に進展します。
大まかにはそんな内容になっていますが、皆さん、もうお気づきになりましたか。
現在「小説家になろう」で公表されている蛇足編を見ると、第23話と第24話がそんなタイトルじゃないんです。
なぜかと言いますと、「小説家になろう」のサイトから削除をされているから。
アイシャ編は幻の物語となっているのです。
その理由をこれから述べていきます。
【無職転生】蛇足編のアイシャはなぜサイトから削除されてしまった??
「小説家になろう」のサイトにある、無職転生の蛇足編。
その中には実は現在、アイシャの物語がないんです。
とある理由から削除されました。
削除された理由は以下の通りです。
当時いわゆる「アイシャ編」は蛇足編に1度はアップされましたが、その内容がとても衝撃的すぎて炎上しました。
運営側から、内容が過激すぎて規定規約に抵触する大きな影響を及ぼすと作者側に警告が入る事態となったのです。
そのため、サイトからは削除されてしまいました。
幻の「アイシャ編」はどんな内容だったのか?
次で、より詳しく紹介していきますね。
【無職転生】アイシャとアルスの恋愛にNO!ルーデウスにとって何が問題だった??
ある日、ルーデウス達のグレイラット家に激震が走ります。
家の中で聞こえる「あの声」。
ルーデウスが声のする部屋へと向かうと、部屋にいたのはアイシャとアルスでした。
しかも、2人は肉体関係を持っていて、行為の真っ最中だったのです。
ルーデウスは、自身の妹アイシャと息子アルスのとんでもない現場を目撃したことで、青ざめて動揺しました。
家族全員を招集し、緊急家族会議を開催します。
2人を容赦なく問い詰めていくルーデウス達。
最初は、誤魔化していたアイシャとアルスでしたが、遂にその通りだと白状しました。
シルフィは、何となく2人の関係に以前から気づいていました。
母親のエリスは、息子のアルスに好きな人がいると直感していたといいます。
ロキシーは、全くそんな素振りに気づきもしなかったのでした。
ここで、アイシャが生まれた経緯を振り返りましょう。
アイシャは、ルーデウスの父親である亡き父親パウロとメイドのリーリャから誕生した娘です。
パウロにはゼニスという妻がいましたが、ゼニスと出会う前にリーリャとは、同じ道場で剣術を学んだ兄弟弟子の関係でした。
それが縁あって、パウロがリーリャをグレイラット家のメイドとして雇ったのです。
ところがゼニスの出産が近い中、パウロとリーリャが浮気をして、アイシャを身ごもってしまいました。
ゼニスは激怒しましたが、ルーデウスの家族崩壊を止めるための説得を聞いて、リーリャを許したのです。
そのようにして、グレイラット家はお互い助け合ってきた背景がありました。
アイシャとアルスは、叔母と甥という親戚関係で、しかも年の差が14歳も離れています。
筆者もこれを読んでいた時は、言葉を失いしばらく真っ白になりました。
「パウロの血、入ってんじゃね?!」と茫然自失でショックを受けたものです。
家族会議は、リーリャはルーデウス達にひたすら謝罪し、エリスは怒りのあまりアルスをぶん殴り続け、アイシャはエリスを止めるという、地獄絵図の様相を見せます。
そんな中アイシャは、アルスが本気で好きだと告白を始めたのです。
アルスが生まれた時からその感情を抱いていて、自分が仕えるべき相手でもあり、共に人生を一緒に生きて過ごしたいと思えた相手だと。
アルスも話し出しました。
アルスがアイシャを本気で好きになり何度も告白したこと、それをアイシャも断っていたが、自分が強引に迫り関係を持ったのだと。
アルスも必死で訴えました。
それらを聞いたルーデウスは、1つの結論を出します。
それは「NO」、認めないという答え。
アイシャは、ルーデウスにその理由を必死に問い質していき、それに静かにルーデウスは答え始めました…。
ルーデウスが認めなかったのは、次のような考えからです。
今回の関係になったことには、アイシャは自分で判断したことだろう。
しかし、アルスは、状況をしっかり考えて判断できていたのだろうか。
それは、自分達の一時の感情ではないかと。
ルーデウスは、異世界に転生してくる以前は、現代の日本で生きていた無職の引きこもりニートでした。
彼のいた日本は、シルフィやロキシー、エリスと結婚できる重婚の制度などはありません。
そんな環境で過ごし生活していた過去の常識にも捕らわれていたのかもしれないですね。
ルーデウスは、思案の末、今回の処遇を決定しました。
アルスとアイシャを引き離すという選択です。
まずは、アルスが通っているラノア魔法大学を中退させます。
次に、アルスを勉強し直させる環境に導くため、アスラ王立学校へ入学させることにしたのです。
以上の決着で、ひとまず、会議を終了させたのでした。
まさかの展開、驚きの連続で読み終わった時は、脱力感がハンパなかったです。
家族会議、重苦しかったです…。
【無職転生】アイシャとアルスの2人にルーデウスはOKを出すつもりだった??
ルーデウスは、完全にアイシャとアルスを認めないつもりではありませんでした。
彼は、アイシャ達の行為を見て衝撃を受けていましたが、アイシャ達の弁明や状況をしっかり聞く姿勢は持っていました。
色々と話を聞いて、考慮した中で、ルーデウスは処遇を決断したわけです。
彼は、その先をこう考えていました。
アイシャとアルスがそのような関係になってしまったのは、もう仕方ないことでしょう。
ただ、このままでは、双方にとって本当にいいのだろうかという点で悩んだのです。
そのため一時距離を置いて、冷静になり、お互いが将来をしっかり考える時間を与えようとした処遇だったのでした。
そしてそれでも、どうしてもアイシャとアルスが本気で愛し合っていて一緒になりたいというなら、許そうと思っていました。
ルーデウス自身も、シルフィやロキシー、エリスといった3人の妻をめとった重婚持ちの男。
自分のことを棚に上げての完全否定はできなかったわけです。
それに自分達のいる異世界では、成人も現代日本と違って早く、戦国時代並のペース。
オープンな環境で価値観も違うのだから、今回のこともありだと十分に理解はしていたのです。
ルーデウスは、しばらく様子を見たいとの判断だったから、すぐにOKを出すことには躊躇したと思われます。
グレイラット家の当主としても、ある程度示しをつけたかったのかもしれないですね。
【無職転生】アイシャとアルスがまさかの駆け落ち!?
ルーデウスがアイシャとアルスの関係を知り、家族会議を開いた翌日に異変が発生します。
ルーデウスが起きると1通の手紙が残されていました。
それは、アイシャとアルスのもので、記載されていた内容はとてもシンプル。
「2人で静かに生きていく」
何とアイシャとアルスは、駆け落ちを決行したのです。
いやー、これも衝撃的、刺激強すぎでビックリでした。
ルーデウス達は、アイシャ達の行方を必死で探します。
アイシャ達は、ザノバの経営する地下の秘密研究所から転移魔法陣を使い逃亡したようでした。
オルステッドらの力も借りましたが、粘り強く捜索をしても、結局行方不明ということに。
その1年後、2人の状況が明らかとなります。
アイシャとアルスは、ミリス大陸にあるミリス神聖国の小さな村に隠れ住んでいました。
しかも、子供が誕生。
名前をルロイ・グレイラットと名付けて育てていました。
それを知ったルーデウスは、2人の下へ旅立ちます。
ルーデウスは、アイシャとアルスを説得するべく話し合いをしました。
そして連れ戻すことに成功しますが、代わりにアイシャは勘当処分となりグレイラット家の記録から抹消、追い出されることとして決着がつくのです。
ただし、この決着はアイシャ自身が望んでした提案からなるものでした。
彼女なりにアルスと子供を守るための選択を取ったと思いたいですね。
と、ここまでの話が掲載されていましたが、削除となりました。
運営側から、あまりにもキツイストーリーだという意見があったみたいですね。
でも、ご安心を。
蛇足編で修正が入ったのち、第25話の「サンドイッチ」で2人のその後が判明しました。
アイシャとアルスは、駆け落ちしたという描写が。
蛇足編の第32話である「最後の巣立ち」では、アルスがオルステッドの配下として、アイシャと共に世界中を飛び回っているとのこと。
アイシャとアルスの、駆け落ちから世界中を飛び回ることになるまでの経緯は、「理不尽な孫の手」さんの作品の中の「ジョブレスオブリージュ」という名の物語にあります。
その物語は、ルーデウスとシルフィの2番目の子供であるジークハルト・サラディン・グレイラットが主人公のお話です。
第7話に兄であるアルスの話が出ており、ルーデウスがアルスの駆け落ちを許したということが短いですが書かれています。
明らかになっていることは以下のようなことでした。
- アルスとアイシャは、子供を出産後、ルーデウスに発見され許しをもらう。
- その後、アルスはアスラ王立学校に入学をして、首席で卒業。
- 卒業後は、ルーデウスの手伝いのためにオルステッドの配下として、アイシャと共に世界各地を飛び回り、打倒ヒトガミのために奮闘。
- のちにフェリスという、アルスの母親のエリスにとてもそっくりなルーデウスの孫が登場する。
色々と複雑さがあり、ハッピーエンドでもなく、バッドエンドでもない中間のグレーゾーンの気がしますが…。
お互い本気で愛し合い、結ばれ、ルーデウスにも許してもらって良かったのではないでしょうか。
【無職転生】アイシャとアルスのストーリーに魚拓はある??
アイシャとアルスの濃厚すぎる物語は、「小説家になろう」のサイトからは削除されています。
そこからは、読むことはできません。
しかし、読めないと残念に思われる方、ご安心を。
ここだけの話ですが、この物語、削除されていても見ることが可能なんです。
ウェブページをアーカイブする。
即ち、魚拓を取ると呼ばれているサイトから見ることができます。
何処かは、ご自分で探していただければよろしいかと思いますが、ヒントを少しだけ。
某サイトの知恵袋、そこを探してみてはいかがでしょうか。
そこにアイシャ達にまつわる物語のURLが載っているはず…。
ただ、覚悟して見てください。
興味はある方々多いかと思いますが、衝撃的な内容が含まれています。
まとめ
無職転生の物語を読んでいく内に、蛇足編の存在を知りました。
あまり詳細がよく解からなかったキャラクターの内情がわかり面白いなと思う中で、知った幻のアイシャ編でした。
見て、インパクトが強すぎて一時思考停止してしまいました。
内容が過激すぎて、サイトから削除されたのは無念です。
アイシャとアルス達のその後も断片的で、より詳しく知りたかったと思いましたが、その生き様等を考えて楽しむのもありかなと思っています。
年齢差のある駆け落ちにはとてもビックリしましたが、その後、ルーデウスからも許しをもらい、しかもオルステッドの配下として夫婦共に活躍をしているようですし、孫の代まで続くみたいですね。
色々ありましたが、アイシャとアルスが幸せであれば御の字。
これも1つの結末としてありなのかなと今は思います。
無職転生の物語自体にも、ぶっ飛んでいるところもあるので、ファンにとってはまた味があり良いかもしれないですね。
いつの日か削除された話が、厳しいかと思いますが書籍化や、より明確なアイシャとアルスのその後が描かれれば個人的にはとても嬉しいと思います。
