ラプラスはなぜ2人いるのか
結論から言うと、ラプラスは1人ではありません。第二次人魔大戦で闘神と戦った際に魂が2つに割れ、人族を憎む魔神ラプラスと、技を伝える技神ラプラスに分かれました。
無職転生を読んでいると、「魔龍王ラプラス」「魔神ラプラス」「技神ラプラス」という3つの呼び名が出てきます。同じ名前なのに立場も目的も違うため、混乱した方も多いのではないでしょうか。本編では名前と歴史しか語られませんが、2016年から2017年に「小説家になろう」で連載された「古龍の昔話」で、その人物像が明かされています。この記事では、ラプラスがどう生き、なぜ2つに割れたのかを見ていきます。
この記事でわかること
- ラプラスの魂が2つに割れ、魔神と技神に分かれた経緯
- 「ラプラス」という名前を付けたのが誰なのか
- ラプラス因子を受け継いだのがルーデウスとシルフィである理由(カイの読み)
名前を付けたのは初代龍神だった
ラプラスは、魔獣が徘徊する魔界の隅で生まれ、たった1人で生きていました。ある日、恐ろしく強い魔獣に遭遇して瀕死の重傷を負います。そこへ現れて助けたのが、初代龍神でした。
龍神は彼を自分の住む「龍界」へ連れていきます。まだ名前がなかった彼に、龍神の妻ルナリアが「名前を付けてあげて」と促し、龍神が「ラプラス」と名付けました。つまりラプラスは、生まれながらの魔王でも魔神でもありません。龍神に拾われ、龍神の家で育った子どもです。
養子となったラプラスには、五龍将の1人である甲龍王ドーラが教育係につきます。学問、戦い方、飛び方を教わり、立派な龍士に育ちました。ラプラスは後年、ドーラを教師であり上司であり母のような存在だったと語っています。ちなみに本編に登場する甲龍王ペルギウスの名づけ親は、このラプラスです。
ヒトガミの助言が、すべての始まりだった
ある日、龍界で剛龍王クリスタルが何者かに殺されます。犯人捜しを命じられたラプラスは、10年かけても見つけられませんでした。あきらめかけたとき、ヒトガミから助言をもらい、自分に「魔眼の力」があることを知ります。
魔眼を使って犯人を突き止めたラプラスは、その功績で「魔龍王ラプラス」の名と五龍将の地位を与えられました。ここまでは順調です。
しかし、龍神の妻が命を奪われ、怒った龍神は4つの世界を破滅させます。滅びゆく魔界を見届けるよう命じられたラプラスは、八代魔王ネクロスラクロスから衝撃的な話を聞かされました。犯人と目された者の中に、龍神の妻と親しかった魔人の妻キリシスカリシスがいたのですが、彼女も同じ時期に何者かに殺されていたのです。この無意味な戦いの裏にヒトガミがいたことを、ラプラスは知ります。
僕はこう読む
ヒトガミがラプラスにしたことは、助言そのものは正しかったという点が恐ろしいところです。
魔眼のことを教え、犯人を見つけさせ、地位まで手に入れさせている。嘘は言っていません。ただ、その先で何が起きるかだけを伏せていた。
ルーデウスへの助言もまったく同じ形をしています。目の前の一手は当たる。当たるから信じる。信じた先で全部を失う。
ラプラスは、ルーデウスが辿ったかもしれない未来を、1000年前に先に歩いた人物です。
第二次人魔大戦で、魂が2つに割れた
真実を知ったラプラスは、100代目龍神オルステッドへ情報を渡すため、打倒ヒトガミを誓って二代目龍神となります。孤独の中で研鑽を積む人生でした。
そして第二次人魔大戦。ヒトガミの使徒となった闘神と戦ったとき、ラプラスの魂は2つに割れてしまいます。
ひとつが「魔神ラプラス」です。記憶と龍の力を失い、人の存在を憎悪する側になりました。人族を滅ぼすという目的だけを持ち、膨大な魔術の知識を使って魔族をまとめあげます。戦争には負けましたが、魔族に一定の地位を与えた存在として、魔大陸では英雄と呼ばれています。
もうひとつが「技神ラプラス」です。魔力はありませんでしたが、膨大な技を誰かに伝えねばならないという目的を持っていました。そして「七大列強」を作り出し、研鑽に努めます。七大列強の序列一位が技神ラプラス、序列四位が魔神ラプラスです。同じ人物が、1位と4位に並んで載っているわけです。
ラプラス因子は、ルーデウスとシルフィに受け継がれた
ラプラスが甲龍王ペルギウスらに封印される前、その因子をばらまき、自分の魂を未来へ送りました。これが「ラプラス因子」です。
ラプラス因子を持つ者には特徴があります。高い魔力、魔術の素質、緑色の髪、そして生まれながらの魔眼です。本編でこれを持っているのが、ルーデウスとシルフィでした。シルフィの髪が両親と違う緑色なのも、この因子によるものです。
なお本編では、ラプラスが転生するのは80年後という設定になっていますが、どのように転生するのかまでは書かれていません。
僕はこう読む
ラプラス因子を持つのがルーデウスとシルフィだった、という配置が僕はずっと引っかかっています。
ラプラスは、初代龍神に拾われて名前をもらった孤児でした。シルフィは、緑の髪を理由に村でいじめられ、ルーデウスに助けられて初めての友達を得ています。ルーデウス自身も、前世の自分を捨てて拾い直された人間です。
因子が伝えたのは魔力と魔眼だけではないように見えます。誰かに拾われて名前を与えられるという一点が、1000年越しに繰り返されている。
だとすると、ラプラスの「打倒ヒトガミ」は、力ではなく人の縁のほうに託されたことになります。オルステッドとルーデウスが手を組む展開は、その延長線上にあるのではないでしょうか。
まとめ|ラプラスをどう読むか
- ラプラスは魔界で生まれ、初代龍神に拾われて名前をもらった
- ヒトガミの助言で魔眼に目覚め、魔龍王の名と五龍将の地位を得た
- 第二次人魔大戦で闘神と戦い、魂が2つに割れた
- 魔神ラプラスは人族の滅亡を、技神ラプラスは技の継承を目的とした
- ラプラス因子はルーデウスとシルフィに受け継がれている(カイの読み)
本編のラプラスは、ある者には崇拝され、ある者には憎悪される存在でした。ですが「古龍の昔話」で描かれたのは、自分を救い育ててくれた龍神や仲間の無念を晴らすために、打倒ヒトガミを誓った1人の人物です。魔神と技神という2つの名前は、その誓いが途中で砕けた跡だと考えると、ずいぶん見え方が変わってきます。
——あなたはラプラスを、どう見ましたか。世界を脅かした魔神だと思いますか、それともヒトガミに人生を壊された被害者だと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
Q. 魔神ラプラスと技神ラプラスは別人ですか
A. もとは同じ人物です。第二次人魔大戦でヒトガミの使徒である闘神と戦った際に魂が2つに割れ、人族を憎む魔神ラプラスと、技を伝える技神ラプラスに分かれました。七大列強では技神が序列一位、魔神が序列四位です。
Q. ラプラスという名前は誰が付けたのですか
A. 初代龍神です。魔界で瀕死になっていた彼を助けて龍界へ連れ帰り、妻ルナリアの言葉を受けてラプラスと名付けました。
Q. ラプラス因子とは何ですか
A. ラプラスが封印される前に自分の魂を未来へ送るためにばらまいた因子です。これを持つ者は高い魔力と魔術の素質、緑色の髪、生まれながらの魔眼という特徴を持ちます。本編ではルーデウスとシルフィが受け継いでいます。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年8月2日
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【無職転生】ラプラスへの人神からの助言と魔眼の目覚めで得た功績(小説Ver)の項の記述で
龍界で起こった大きな事件とは【龍神様の妻「ルナリア」の殺害】ではなく【剛龍王 クリスタル】の殺害の犯人探しの時だと思います。
おおたさん
コメントありがとうございます!
たしかに龍界の大事件は、剛龍王クリスタルの殺害でしたね。
修正しました!
ご指摘ありがとうございます!