今回は『ワールドトリガー』の世界観についておさらいです。
作中ではアフトクラトルやガロプラから三門市を守るボーダー隊員たちの熱き防衛戦が大きな見どころとなっていますが、そもそも何故この街は襲われているのかという点からご紹介していきたいと思います。
敵はどこから侵攻してくるのか、その目的は何なのか、これまで作中で描かれた侵攻についても含めてまとめていきます!
目次
【ワールドトリガー】玄界は惑星軌道に乗っている国からトリオン兵で攻撃されている
三門市に侵攻してきているのは近界民(ネイバー)の国々です。
近界民の国々とは近界(ネイバーフット)に点在する国々であり、三門市のあるこちらの世界から見て異世界・異空間と言うべき場所に存在しているようです。
その世界をこちらの世界が「近界」と呼んでいるのに対し、こちらの世界のことを近界では「玄界(ミデン)」と呼称されています。
近界とは
近界はほぼ暗黒の世界で、その中に大小様々な近界民の国々が星のように浮かんでいます。
宇宙をイメージしていただくと良いでしょう。
近界での国々の在り方は主に2通りあり、空閑有吾はそれぞれ「惑星国家」「乱星国家」と名付けました。
- 「惑星国家」…決まった軌道で近界を周回する国々
- 「乱星国家」…決まった軌道を持たず星ごと近界を自由に飛び回る国々
このうちどちらが侵攻してくると決まっているわけではありませんが、例えば「惑星国家」の場合、軌道上でこちらの世界に近づいた時のみ遠征艇を放ち、門を開いて侵攻してきます。
ちなみに作中で描かれたアフトクラトルやガロプラは惑星国家。
ヒュース曰く「音声にトリオンを乗せて情報をやり取りしているため、話し手と聞き手どちらかがトリオン体ならトリオンを介して言葉は通じる」そうなので、国々で言語の違いがあったとしても影響はないようです。
侵攻方法は
玄界へは、遠征艇や兵器に搭載されている「門発生装置」によって門を開くことで侵攻してきます。
門は世界各国でひっそりと開いているようですが、ボーダーは「門誘導装置」を用いることで侵攻を三門市の本部周辺の警戒区域に留めています。
玄界への侵攻は主にトリオン兵が使用されています。
遠征艇は消費トリオンが大きく人員を少数に抑える必要があるため、「卵」にして大量に運用できるトリオン兵が効率的だからです。
そのためトリオン兵は捕獲用・戦闘用・偵察用など各国で様々に開発されており、用途に応じて投入されます。
【ワールドトリガー】玄界がトリオン兵から狙われるのは優秀な戦闘員や豊富なトリオンを持っている人間がいるから
近界民が侵攻してくる目的は主に兵隊を確保するためです。
遊真が「いろんな国回ったけど大体どこも戦争中だった。ほとんど毎日戦闘状態だった」と言っていることから、近界の国々は国家間で慢性的に戦争が行われている様子。
それはこちらの世界と違い近界の文化が主にトリガーとトリオンで成り立っているため、常に資源不足であろうことが理由として考えられます。
なので彼らは侵攻によってトリオン量の多い者を兵隊にするために生け捕りにし、トリオン量の少ない者はトリオン器官だけを抜き取っているのです。
アフトクラトルに至っては“トリガー使い捕獲用”という恐ろしいトリガー兵で確実な兵隊確保を企てていました。
特に玄界は、近界において「トリガー文明とは違う文明である」「人口が近界に比べてかなり多い」という点から「特別な国・世界」と捉えられており、狙われやすい傾向にあるようです。
【ワールドトリガー】玄界は5年前に敵から市街地を丸々潰されている
玄界が近界民の存在を知ることになったのが、修と遊真が出会う4年半前。
三門市を突如トリオン兵が襲い、2日間に渡る攻撃で死者1200名以上、行方不明者400名以上という甚大な被害がもたらされたのです。
これが後に第1次近界民侵攻と呼ばれる、近界民による最初の三門市大規模攻撃。
仕掛けてきた敵国はまだ判明していませんが、来たる戦いに備えていた旧ボーダーの面々が事態に対処し、この時からボーダーの存在が公になりました。
ボーダーがなければ三門市はその日のうちに焦土と化していたとも言われています。
【ワールドトリガー】玄界からも遠征として密かにネイバーフッドに赴いている
玄界は侵攻されているばかりではありません。
ボーダーは遠征部隊を編成し、定期的に近界へ行き来しています。
ボーダーの遠征は「侵攻」ではなく「潜入」であり、その目的は近界の情報や未知のトリガーの入手。
入手法は主に交渉や交換ですが、戦争・紛争の国に限っては襲ってきた相手から奪うこともあり、遠征部隊は本部から「黒トリガーに対抗し得る力を持つ」と判断された精鋭部隊が選ばれます。
作中序盤で遠征に出ていたのはボーダートップA級1位~3位の太刀川隊・冬島隊・風間隊でした。
ボーダーは遠征によってトリガー技術をさらに進化させ続けているのです。
【ワールドトリガー】国宝やブラックトリガー多数で攻められた対アフトクラトルの大規模侵攻
作中最大の侵攻となったのが、近界最大級の軍事国家アフトクラトルによる侵攻。
第2次大規模侵攻と言われるこの侵攻は、多種多様なトリオン兵が投入された他、遠征部隊長ハイレインを中心とした人型近界民が6名も攻め入り、うち4名が黒トリガー使いという脅威の侵攻となりました。
黒トリガーの中にはアフトクラトルの国宝のひとつ『星の杖(オルガノン)』も!
アフトクラトルがそれほどの戦力を投入してきた理由には、「兵隊の確保」の他に「次の神(=マザートリガーへの生贄)探し」という目的がありました。
豊かな国力を維持するため「神」にはトリオン能力の高い者が必要であることから、この侵攻ではボーダー隊員が標的にされ、最終的にC級隊員が32名も行方不明となってしまいます。
他にも死者6名と100名近い重軽傷者を出してしまいましたが、しかし結果で見れば、戦闘の規模が第一次近界民侵攻のおよそ8倍であったのに対し被害は40分の1と、進化し続けているボーダーの高い防衛力が示された1戦になりました。
【ワールドトリガー】危うく遠征が頓挫しそうだったガロプラ編
アフトクラトル大規模侵攻から間もなく玄界を襲ったのが、ガロプラによる侵攻。
侵攻の目的の裏に国家でのゴタゴタがあったアフトクラトルが玄界から撤退後、国でのさらなる混乱を避けるため、現在玄界に近い距離にいる属国のガロプラとロドクルーンに玄界の「足止め」を命令したのです。
そしてロドクルーンからトリオン兵を預かり任務にあたることになったガロプラ遠征部隊6名が、ボーダーの遠征艇破壊のみを目標に侵攻してきました。
遠征艇を狙ったのは「なるべく玄界から恨みを買いたくないが、足止めの命令は遂行しなければ」と考えたからです。
しかしその消極的な姿勢と、迅のサイドエフェクトやエネドラからの情報によって万全の準備をしていたボーダーの堅い守りによって、ガロプラの任務は失敗。
ボーダーにとって街に被害を出さなかったどころか、ランク戦も通常通り行われる中での迅速な防衛戦となりました。
【ワールドトリガー】玄界から攻め入る番!三雲達が行く予定の遠征先では戦争が起こる?
第1次大規模侵攻、そしてアフトクラトル・ガロプラと侵攻を受け防衛してきたボーダーですが、いよいよこちらから近界に攻め入る計画が進行中です。
それは近界民に連れ去られた人間を奪還する一大計画であり、ボーダーにとって過去最大の長期プロジェクト。
アフトクラトルに連れ去られた隊員たちだけでなく、第1次侵攻で行方不明になった400名以上の市民も対象となる大規模な遠征です。
その計画に伴い、ボーダーではB級中位以上の隊員の能力と適性を測る目的も含めた大々的な遠征選抜試験を実施することになりました。
この遠征が行われることによる注目ポイントは多々ありますが、大きく分けるとこの3点かと思います。
目的地がアフトクラトルであること
隊員たちを取り戻すという目的ですから行き先はアフトクラトルでしょう。
近界最大級の軍事国家に乗り込むという大勝負であり、隊員を取り戻せるのかはもちろん、アフトクラトル侵攻勢との再戦、そして何よりヒュースの行く末という注目ポイントが詰まっています。
遠征の道中
通常、遠征はトリオンを補給するために途中の国にも何度か停泊します。
その国で新たな近界民との接触や、あるいは鳩原未来・雨取麟児という重要人物に出会う展開も期待できるかもしれません。
遠征艇でのボーダー隊員たちの様子も楽しみですよね。
遠征中の玄界防衛
遠征の規模がいつもより大きいということは、その分ボーダーの守りが薄くなるということ。
そのバランスも考慮して選抜するとは思いますが、迅が「おれはこっち(三門市)を守った方がいい感じになりそう」と言っていることから、遠征に行かない組の方にも何かしら発生することが予想されます。
修たちは遠征部隊に選ばれるとは思いますが、遠征編はどこをとっても目を離せない展開になりそうです!
まとめ
近界には様々な国があり、軌道上でこちらの世界に近づいた時に侵攻してきます。
そしてこちらの世界を軌道上に持つ惑星の数だけ、侵攻の恐れがあるということ。
主には戦力の確保を目的としているため敵として対峙することが多く、彼らからの防衛がボーダーの役目となっています。
しかしヒュースがボーダー隊員になったりガロプラが玉狛支部と同盟を結んだりと必ずしもデメリットだけではないので、近界の国々との接触のチャンスとも言えるかもしれません。
そしてボーダーからも近界への遠征は行われており、この先こちらからの大規模遠征という大イベントを控えています。
玄界からも近界からも遠征というのは良くも悪くも双方の重要な接触点となりますので注目していきましょう!
