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ユリウスがスバルと決闘した理由は何なのか
結論から言うと、王選の広間で騎士を侮辱したスバルが、怒った騎士たちに斬られる前に、ユリウスが自分の手で叩きのめして場を収めるためでした。
表向きの理由は、騎士の誇りを汚した者への罰です。ユリウス自身も、上官の前では私怨だったと言い張りました。けれど原作Web版3章幕間「騎士たちの思惑」で、団長マーコスとフェリスが本当の狙いを言い当てています。血の気の多い騎士に無礼打ちされる前に、誰よりもうまく、先に痛めつけておく必要があったのです。
アニメでは1期13話「自称騎士ナツキ・スバル」の出来事です。最悪の出会いだった2人は、白鯨戦のあとに謝り合い、ペテルギウス戦で「我が友」と呼び合う間柄になります。そして5章でユリウスが名前を喰われたあと、ユリウスを覚えているのはスバルだけになりました。決闘から6章まで、2人の関係を話数で追っていきます。
この記事でわかること
- 決闘のきっかけになった、王選の広間でのスバルの名乗り
- 練兵場の決闘で何が起きたか(アニメ1期13話)
- 決闘の本当の理由と、ユリウスが受けた処分
- 6章で明かされる「感銘を受けた男」の意味
- 和解から「我が友」までと、何話か
- 名前を喰われたユリウスを、なぜスバルだけが覚えているのか
決闘の要点
先に、決闘について調べた人が知りたいことを表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| きっかけ | 王選の広間で、スバルがエミリアの「一の騎士」を名乗り、騎士たちを見下す言葉を返した |
| 表向きの理由 | 騎士の誇りを汚した者への罰 |
| 本当の理由 | 怒った騎士たちに斬られる前に、ユリウスが先に叩きのめして収めるため |
| 場所と形式 | 騎士団の練兵場。木剣を使い、ユリウスは魔法を使わないと誓った。立会人はフェリス |
| 結果 | ユリウスの一方的な勝ち。スバルは意識を失い、治療院へ運ばれた |
| ユリウスの処分 | 五日の謹慎。騎士剣を団長に預けた |
| 話数 | Web版3章20〜24と3章幕間。アニメは1期13話「自称騎士ナツキ・スバル」 |
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この決闘でいちばん得をしなかったのは、勝ったユリウスだと思っています。
スバルには恨まれ、エミリアには悲しまれ、上官からは謹慎を言い渡される。それでも理由は口にしない。守った相手に嫌われる役を、自分から引き受けたわけです。「最優の騎士」という呼び名が、剣の腕より先にこの振る舞いを指していたことが、ここでよく分かります。
決闘のきっかけ:王選の広間での名乗り(Web版3章20)
はじまりは、王選の候補者と騎士たちが集まった王城の広間でした。スバルは場の流れに割り込み、ロズワール邸の下男にしてエミリアの「一の騎士」だと名乗ります。騎士でもない少年が、近衛騎士の前で騎士を名乗った。これが決闘の火種です。
覚悟を問うたユリウスに、スバルは剣も魔法も足りないと認めたうえで、それでもエミリアを王にする、彼女が特別だからだと答えました。ユリウスはその理由には納得しつつも、守りたい相手を困らせる者は騎士ではないと返します。言い返せなくなったスバルは、「最優の騎士」をからかう負け惜しみで応じるしかありませんでした。
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広間でのユリウスの言葉は、意地悪に聞こえて、実はいちばん正確な指摘だったと思っています。
スバルが「騎士」を名乗ったとき、隣のエミリアは困った顔をしていました。守ると言った相手を困らせている時点で、騎士とは呼べないというわけです。剣の腕より先に、その一点を突いた。スバルが言い返せずに負け惜しみへ逃げたのは、図星だったからでしょう。
練兵場の決闘で何が起きたか(Web版3章23)
ユリウスは、現実を教えるという名目でスバルを練兵場へ誘いました。止めようとしたのはラインハルトだけで、集まった騎士や衛兵は、スバルの負けに賭けて沸き立っていました。この「見物人の多さ」が、あとで本当の理由に効いてきます。
結果はユリウスの一方的な勝ちです。砂の目つぶしという不意打ちも通じず、打ち倒されるたびに降伏をすすめられても、スバルは謝らずに立ち上がり続けました。報せを聞いたエミリアが練兵場に駆けつけるほど、見ていられない戦いでした。
あとで団長マーコスが読み上げたスバルの傷は、右手首の粉砕、内臓の破裂、肋骨の骨折、割れた額、欠けた前歯。フェリスが全力で治しています。
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スバルが勝てないと分かっていて立ち上がり続けたのは、勝つためではなく、頭を下げないためでした。
ユリウス自身、途中でそれを見抜いています。スバルの勝ちの条件が「一矢報いること」に変わっていたからこそ、ユリウスは手を緩めなかった。半端に終わらせれば、スバルは何度でも同じ啖呵を切るからです。容赦のなさが、そのまま手当てになっていたのだと思っています。
決闘の本当の理由(Web版3章幕間)
決闘のあと、ユリウスは団長室に呼ばれます。自分から騎士剣を差し出し、「近衛騎士にあるまじき振舞い」と処分を求めました。ところがマーコスの手元には、練兵場にいた騎士たちからユリウスをかばう嘆願書がいくつも届いていました。
そこで本当の狙いが語られます。広間で騎士を侮ったスバルに、若い近衛騎士たちはかなり苛立っていました。誰かが謝罪を迫り、スバルが拒めば、最悪は無礼打ちで斬り捨てられかねない。だからこそ、誰かが先に騎士の手で痛めつけて決着をつけておく必要があった、というのがマーコスとフェリスの見立てでした。
ユリウスは、自分がいちばんうまくやれると思ったとだけ答えています。王選の広間で言い合いをしていた自分なら、私怨で練兵場に呼び出しても誰も疑わない。そこまで計算していたのです。それでもマーコスは、やったことはやったことだとして五日の謹慎を言い渡し、騎士剣を預かりました。
つまり見物人を集めたのも、容赦しなかったのも、「もう罰は済んだ」と騎士たちに見せるためだったことになります。部屋を出たあとフェリスに本音を聞かれても、ユリウスは少し苛立っただけだと軽く流し、スバルが立ち直るならまた剣を交えたいとまで口にしました。怒りではなく、相手を一人の男として見ていた証拠だと思います。
6章で明かされる「感銘を受けた男」(Web版6章28)
決闘の本当の気持ちは、ずっとあとの6章28「ユリウス・ユークリウス」の冒頭で、もう一度だけ触れられます。王選の広間でのスバルの名乗りを、あの瞬間、大広間にいた全員を敵に回した大法螺と呼んだうえで、こう続くのです。それに、ただ一人、感銘を受けた男がいたことなど、誰も信じないだろう、と。
その男がユリウスです。この一文のすぐあとに、名前を喰われたユリウスが試験官の初代剣聖レイドに打ちのめされる場面が続きます。決闘で叩きのめした相手の言葉に、いちばん心を動かされていたのは、叩きのめした本人だったことになります。
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ユリウスがスバルの大法螺に感銘を受けたのは、自分も「騎士を装っている」人間だったからだと思っています。
6章でユリウスは、自分の本質は理想を知らない粗野な子どもで、だからこそ騎士を装うと語りました。足りないまま騎士を名乗ったスバルは、ユリウス自身の出発点と同じ形をしていた。だから笑えなかったし、放ってもおけなかった。そう読むと、決闘の容赦のなさにも説明がつきます。
和解:「大っ嫌いだ」「それでいい」(Web版3章62)
2人が再び顔を合わせるのは、白鯨を倒したあとです。アナスタシア陣営の傭兵団を連れて援軍に来たユリウスは、まずスバルに白鯨討伐の礼を述べました。
結果は互いの謝罪です。スバルが言葉に詰まりながら頭を下げ、ユリウスも、あのときの行いを全部撤回はしないが、君を侮ったことだけは心から謝ると応じました。
ただし、そこで仲良くはなりません。スバルはお前が大嫌いだと付け足し、ユリウスも友人になれる気はしないと笑って受け止めました。アニメでは1期22話「怠惰一閃」の場面です。謝ることと好きになることを分けたまま握手する。この距離感が、あとの「我が友」を安っぽくしない下地になっていると思います。
「我が友、ナツキ・スバル」(Web版3章79)
友人になれる気はしないと言ったその直後の戦いで、2人は魔女教の大罪司教ペテルギウスと向き合います。ペテルギウスの見えざる手は、ふつうの人には見えません。見えるのはスバルだけでした。
そこでユリウスは、スバルに目を任せ、自分が剣になると申し出ます。そのとき初めて、スバルを「我が友、ナツキ・スバル」と呼びました(Web版3章79)。3章79の題は「自称騎士と最優の騎士」。広間でスバルが名乗った「自称騎士」と、ユリウスの「最優の騎士」が、ここで初めて並びました。アニメでは1期24話「自称騎士と最優の騎士」から25話「ただそれだけの物語」にかけて描かれます。
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決闘でユリウスがスバルに突きつけたのは「君は騎士ではない」でした。ペテルギウス戦では、その騎士が自分の剣をスバルの目に預けています。
スバルに足りないものを剣で教えた男が、今度はスバルにしかないものを頼った。認め方が、言葉ではなく役割の分け方になっているのがこの2人らしいところです。「大っ嫌い」のあとに「我が友」が来る順番も、照れ隠しの応酬に見えて好きな場面です。
名前を喰われたユリウスと、覚えているスバル(Web版5章77)
5章の水門都市プリステラで、ユリウスは暴食の大罪司教ロイ・アルファルドに名前を喰われます。死亡したわけではありません。ただ、主のアナスタシアも、仲間のリカードも、エミリアも、ユリウスを知らない人として扱うようになりました。覚えていたのはスバルだけでした。
5章77「名無しの騎士」で、スバルはユリウスを連れ出し、周りへの説明を引き受けます。紹介を任せるしかない立場になっても、ユリウスは王選の広間でのスバルの空回りを持ち出してからかい、スバルも言い返す。名前を失っても、2人の言い合いの形だけは残っていました。
けれど、スバルのいないところで、ユリウスはエミリアにだけスバルには憐れまれたくないと本音をこぼしています。
なぜスバルだけがユリウスを覚えていられるのかは、作中ではっきりとは説明されていません。スバル自身も心当たりについて言葉を濁しています。分かっているのは、レムのときと同じように、スバルだけが忘れなかったという結果のほうです。
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スバルに憐れまれたくない、という一言に、2人の関係が全部入っていると思っています。
世界中に忘れられたユリウスにとって、スバルは唯一の頼れる相手です。それでも頼ることと、憐れまれることは別だと線を引いた。決闘の日にスバルが頭は下げないと言い張ったのと同じ意地を、今度はユリウスが張っています。立場が入れ替わっても、張り合う形だけは変わっていません。
6章の2人:スバルしか覚えていない歴史
6章のプレアデス監視塔で、ユリウスはスバルにだけ自分の出自を打ち明けます。ユークリウス家の嫡男ではなく、叔父に引き取られた養子だという話です。名前を喰われたいま、その過去を覚えている相手はスバルしかいませんでした。
6章81「――お初にお目にかかる」で、ユリウスはレイドとの戦いの中で、本来の自分を封じて騎士を装うと決めた理由を語ります。地の文は、それをユリウス・ユークリウスの、もはやナツキ・スバルしか覚えていない歴史と呼んでいます。見栄という言葉を嫌う人間として、真っ先に思い浮かべたのもスバルでした。
6章では、そのスバルも一時、召喚されてからの記憶をまるごと失います(アニメ4期74話「オマエハダレダ」から)。記憶が戻ったあとの総力戦で、スバルは新しい権能「コル・レオニス」で仲間の負担を肩代わりし、ユリウスにはレイドとの戦いを託しました。伝言を受け取ったユリウスがレイドの前で名乗りを上げるのは、アニメ4期83話「グッドルーザー」です。
このときユリウスは、名前を喰われて応えなくなっていた準精霊たちとの契約を自分から断ち切り、あらためて結び直して力を取り戻しています。ただし名前そのものは、6章の終わりになっても戻っていません。名前を喰われる前のユリウスを覚えているのは、いまもスバルだけです。
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決闘の日、ユリウスはスバルに、出自すら確かでない者を騎士とは認められないと言いました。
その本人が、実は自分も出自の足場が弱く、しかもその過去を覚えているのがスバル一人だけになる。「歴史」を騎士の条件に挙げた男の歴史を、いま預かっているのは、歴史を持たないと言われた男です。決闘の言葉が6章で丸ごと裏返る構成に、この2人の関係の答えが置かれていると思っています。
まとめ|ユリウスがスバルと決闘した理由
ユリウスがスバルと決闘したのは、騎士たちの怒りがスバルに向かう前に、自分の手で叩きのめして収めるためでした。最悪の初対面から、2人は「我が友」と呼び合う関係になり、5章で名前を喰われたユリウスを覚えているのはスバルだけになりました。
- きっかけは王選の広間で、スバルが「エミリア様の一の騎士」を名乗ったこと(3章20・アニメ1期13話)
- 練兵場で木剣の決闘。ユリウスは魔法を使わず、スバルを一方的に打ち倒した(3章23)
- 本当の理由は、若い騎士の無礼打ちからスバルを守るため。ユリウスは五日の謹慎(3章幕間)
- 6章28で、あの大法螺に「ただ一人、感銘を受けた男」がいたと明かされる
- 3章62で謝り合うが、仲良くはならない。3章79で「我が友」と呼ぶ
- 5章77で名前を喰われたユリウスを、スバルだけが覚えている。ユリウスは死亡していない
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2人は一度も「仲良くなった」とは言っていません。「大っ嫌いだ」と「友人になれる気はしない」から始まって、気づけば「我が友」と呼び、世界でただ一人の証人になっている。
言葉では認め合わないまま、行動だけで信頼を積み上げた関係だと思っています。決闘はその最初の一手でした。
あの決闘は、スバルを守るための芝居とも、本気で騎士の重さを教えた一戦とも読めます。
——あなたは、ユリウスがスバルを叩きのめしたのは、守るための芝居だったと思いますか。それとも、騎士の重さを本気で教えるための一戦だったと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
ユリウスとスバルの決闘は、表向きの理由と本当の理由が分かれているうえ、その後の関係も長く続きます。よく聞かれる点を置いておきます。
Q. ユリウスがスバルと決闘した理由は何ですか。
A. 表向きは騎士の誇りを汚した罰です。本当は、怒った騎士たちに斬られる前にユリウスが先に叩きのめし、場を収めるためでした。3章幕間で団長マーコスとフェリスが語っています。
Q. ユリウスとスバルの決闘はアニメの何話ですか。
A. 1期13話「自称騎士ナツキ・スバル」です。原作Web版では3章20から3章24です。
Q. ユリウスは決闘で処分を受けましたか。
A. 五日の謹慎を言い渡され、騎士剣を団長マーコスに預けました。練兵場の騎士たちからは、ユリウスをかばう嘆願書が出ていました。
Q. ユリウスとスバルはいつ和解しましたか。
A. 白鯨を倒したあと、援軍に来たユリウスと謝り合いました(3章62・アニメ1期22話)。ペテルギウス戦でユリウスはスバルを「我が友」と呼んでいます。
Q. ユリウスは死亡したのですか。
A. 死亡していません。5章で暴食のロイ・アルファルドに名前を喰われ、スバル以外の全員から忘れられただけです。
Q. なぜスバルだけがユリウスを覚えているのですか。
A. 作中ではっきりとは説明されていません。レムが忘れられたときと同じく、スバルだけが名前を喰われた人を覚えていられます。
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最終更新:2026年10月3日


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