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カドモンとは何者なのか
結論から言うと、カドモンは王都の商い通りでリンガを売る果物屋の店主で、もとは妻と同じ傭兵団にいた男です。スバルが異世界で最初に言葉を交わした人物でもあります。
顔を縦に走る白い傷跡に、筋骨隆々の体。見た目は武闘派そのものですが、商売は誠実で、根は世話焼きです。アニメでは1期の第1話から登場し、声は三宅健太さんが演じています。
カドモンの店は、スバルが死に戻りで何度も戻ってくる場所でした。原作Web版1章では、死ぬたびに「兄ちゃん、リンガは?」の声で目を覚まします。スバル自身がのちに「ミスターセーブポイント」と呼んだほどです。
「正体」と調べる人が多いのは、ただの店主にしては出番が多すぎるからだと思います。作中の場面と、原作者が明かした素性から、カドモンがどんな人物なのかを順に追っていきます。
この記事でわかること
- カドモンは何者か、声優と家族(妻ラクシャ・娘プラム)
- 死に戻りの戻り先になった場面と、その回数
- ロム爺の繋ぎ役と、城への密入城を手伝った話
- 「カドモンの正体はボルカニカ」説に根拠はあるのか
- ハーフエルフを嫌っていたカドモンが、10章でエミリアを応援するまで
カドモンのプロフィール
名前で調べた人が知りたいことを、先に表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 名前 | カドモン(店の名前も「カドモン」) |
| 何者か | 王都・商い通りの果物屋の店主。もとは傭兵で、妻と一緒に傭兵団を抜けて店を開いた |
| 見た目 | 屈強な体、強面、顔を縦断する白い傷跡 |
| 売っているもの | リンガ(リンゴにそっくりな赤い果実)など。1個銅貨2枚 |
| 家族 | 妻ラクシャ、娘プラム |
| 声優 | 三宅健太(アニメ1期第1話から) |
| 初登場 | 原作Web版1章1話。名前が出るのは3章9話のロム爺の台詞 |
| スバルとの関係 | 異世界で最初に話した相手。死に戻りの戻り先の店主 |
強面に精いっぱいの商いスマイルを浮かべるほど、かえって客足が遠のく。そんな損な役回りまで含めて、王都の名物のような店主です。
スバルはカドモンを「おっちゃん」と呼び、カドモンはスバルを「兄ちゃん」、お金が無いときは「一文無し」と呼びます。この呼び合いだけで、二人の距離がよく分かります。
僕はこう読む
異世界に放り出されたスバルが最初に受けた洗礼は、魔獣でも魔法でもなく「日本円は使えない」という商売の話でした。
その相手がカドモンだったことに、僕は意味があると思っています。この世界の「普通の暮らし」の代表として置かれた人物だからこそ、スバルが何度死んでも、同じ顔で同じ店先に立っている。物語の地面そのものの役なのだと読んでいます。
カドモンの正体は元傭兵の果物屋
「正体」の答えは、原作者の長月達平先生がトークショーで明かしています。カドモンと妻のラクシャは、同じ傭兵団の出身です。妻も女傭兵から始めた人で、二人で傭兵団を抜け、いまは王都で果物屋をしています。
顔の傷も筋肉も、もとの稼業を思えば納得がいきます。原作Web版3章11話でスバルを殴り返したときも、額への剛腕の一撃で一発で沈めていました。
娘のプラムにも、両親から受け継いだ戦いの才能はあるそうです。ただ、両親はできるだけプラムを戦いから遠ざけたいと考えていて、そういう育て方は今のところしていない、と長月先生は答えています。
腕っぷしのある男が、剣を置いて果物を並べている。作中の店主の振る舞いにも、その選択がにじんでいます。
カドモンの正体はボルカニカ?という説
「カドモン 正体」で調べると、神龍ボルカニカと同一人物ではないかという説が出てきます。出番の多さと、顔の傷が理由にされることが多いようです。
結論から言うと、作中にその根拠はありません。カドモンは傭兵上がりの人間の店主で、妻と娘のいる父親です。素性がここまではっきりしている以上、ボルカニカと結びつける材料は残っていません。
もう一つ、「カドモン 意味」と調べる人もいます。ユダヤ教の神秘思想に「アダム・カドモン(原初の人間)」という言葉があり、スバルが最初に会った人物の名前として出来すぎている、という読み方です。ただし、物語の中で名前の意味が語られる場面は出てきません。
僕はこう読む
ボルカニカ説が生まれるのは、読者が「これだけ出てくるなら何か裏があるはず」と感じるからだと思います。
でも僕は、裏が無いこと自体がカドモンの役目だと読んでいます。王選も魔女教も関係なく、ただ店を開けて、娘と妻のために働く。スバルが何度世界をやり直しても変わらない日常が、そこにあるという安心感です。
死に戻りの戻り先になったカドモンの店(Web版1章7話)
スバルが異世界に来て最初に話しかけたのが、カドモンの店でした。リンガを買おうとして日本円を出し、断られています。
最初に命を落としたスバルが目を開けたとき、目の前にいたのもカドモンです。原作Web版1章7話「不可解な再会」で、カドモンは赤い果実を手に乗せて、こう急かします。
「リンガだよ! 食いたいんだろ?」
1章では、スバルは死ぬたびにこの店の前へ戻されます。1章12話では、目眩を起こしたスバルを熱中症と見て、濡れたタオルと飲み水を用意し、日陰まで運んでくれました。本人は覚えていなくても、世話焼きなのは毎回同じです。
1章16話では、スバルがスリ騒ぎが無かったかを尋ねます。カドモンは「なにも買わずに質問とかいい度胸してんな」とぼやきながらも、通りで魔法が二、三発放たれた騒ぎを覚えていて、場所を指さして教えてくれました。
| 場面 | カドモンの店で起きたこと |
|---|---|
| Web版1章7話 | 最初の死に戻り。目の前でカドモンがリンガを差し出している |
| Web版1章12話・13話 | 2度目、3度目の死に戻りも店の前。12話では倒れたスバルを介抱する |
| Web版3章40話 | 3章の死に戻りでも、戻り先はカドモンの店の前 |
| Web版4章46話 | スバルが「セーブポイントとして二度も選ばれている」と振り返る |
戻り先は章ごとに変わります。1章と3章の2回、戻り先がカドモンの店先になりました。4章39話で、スバルはカドモンを「ミスターセーブポイント」と呼び、死に戻りの復活地点としては最多の登場だと振り返っています。
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死に戻りのたびに、カドモンだけはスバルを覚えていません。それでも倒れれば水を出し、聞かれれば答える。
記憶が無くても同じ親切をくり返す人がいることが、スバルにとって「この世界はやり直す価値がある」という証明になっていたのだと思っています。だからこそ、1章13話で「俺の顔を見るのって、何回目?」と聞くスバルの一言が切なく響きます。
アニメ1話の迷子は、カドモンの娘プラム
アニメ1期の第1話では、エミリアとスバルが迷子の女の子を母親のもとへ送り届けます。母親とはぐれて泣いている女の子はエミリアの話を聞けず、スバルが手品を見せて落ち着かせました。その女の子がカドモンの娘、プラムです。
盗まれた徽章の手がかりを聞きに行っても、一文無しの二人に、カドモンは最初まったく取り合いません。ところが助けた女の子が店に現れ、娘の恩人だと分かってから、徽章を盗んだフェルトの手がかりを教えてくれます。人助けは回りまわって自分に返る、というエミリアの言葉を、スバルが実感する場面です。
プラムの声を演じたのは田中あいみさんで、のちに聖域のリューズを演じた方です。田中あいみさんはインタビューで、プラムが登場した第1話は60分のスペシャルで、前半と後半に分けて収録したと振り返っています。
約束のリンガと、プリシラを救った10個(Web版3章5話)
1章でスバルは、カドモンに「次はリンガ買わせてもらうよ」と言い残して去りました。その約束を果たしに来たのが、王都に戻った3章5話です。
カドモンはスバルのことを思い出し、「その気持ちが嬉しいからおまけしちゃる」と笑います。リンガは1個で銅貨2枚。スバルは10個を、銀貨2枚と銅貨2枚で買いました。銀貨1枚が銅貨9枚分だと教えたうえで、カドモンは「もちっと他人を疑った方がいいぞ」と忠告しています。
この10個のリンガは、思わぬところで効きます。プリシラにリンガを取られる賭けをした翌日、城で見つかったスバルの首を、プリシラははねませんでした。3章13話で彼女が挙げた理由は「昨日のリンガ、悪くなかった」です。
スバルは「つまり俺の命は、果物屋のおっちゃんに助けられたってことか」とつぶやき、王都でのカドモンの関わり方は異常だと半ばあきれています。
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1章の「次は買う」という軽い口約束を、スバルは律儀に守りました。そのリンガが回りまわって命を救う。
僕はここに、アニメ1話の迷子の話と同じ形を見ています。小さな親切や約束が、遠回りして自分に返ってくる。カドモンの店は、リゼロのその仕組みを何度も見せる舞台になっています。
ロム爺の繋ぎ役と、城への密入城(Web版3章9話〜12話)
カドモンにはもう一つの顔があります。盗品蔵のロム爺との連絡の窓口です。3章9話で、ロム爺はスバルにこう伝えました。
「商い通りに『カドモン』って店がある。そこの強面に儂の名前を出してくれれば、繋ぎが取れるようになっとる」
スバルは「ロム爺と繋がってる店ってのがオッサンの店だったとは」と驚きます。客の少ない店だからこそ密談ができる、とロム爺は笑っていました。
3章11話では、エミリアの様子を見に城へ忍び込みたいスバルが、二人に知恵を求めます。カドモンは最初「城に潜り込むなんておっかない真似やめとけ」と止めました。ところが話のついでに、今日は商会から城へ食料を送る予定があると口を滑らせてしまいます。
スバルはその案に飛びつき、3章12話で荷竜車の荷台に紛れて城へ入りました。カドモンは「絶対に俺の名前を出すな」と念を押しつつ、逃げ道の情報まで渡しています。
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「やめとけ」と止めた本人が、うっかり一番使える抜け道を口にしてしまう。カドモンらしい場面だと思います。
傭兵だったころの勘が、困っている若者を見るとつい手を貸す方へ働いてしまう。ロム爺の繋ぎ役を引き受けているのも、同じ面倒見のよさから来ていると読んでいます。
ハーフエルフを嫌っていた店主(Web版3章27話)
カドモンは善人ですが、完全な味方として描かれているわけではありません。3章27話「市井の声」で、王選の候補者が書かれた立て看板の前に立ったカドモンは、こう言い捨てます。
「候補者にハーフエルフが入ってるってのは、いかれてるとしか思えねえな」
ハーフエルフを「半魔」と呼び、理由を問うスバルに、カドモンは魔女の恐ろしさを語ります。正体の分からない嫉妬の魔女が恐ろしい、だから分かっている「銀色の髪のハーフエルフ」を遠ざけずにはいられない。スバルの前で、カドモンの目にははっきりとした畏怖が浮かんでいました。
スバルは「カドモンは根っこの部分で善人だ」と思いつつ、その偏見がエミリアの背負っている鎖そのものだと思い知ります。王都の普通の人がどう見ているかを、スバルに突きつけた場面です。
同じ回の終わりには、店番を任されたレムが短い時間で平均の一日分以上を売り上げ、カドモンが顔を覆って震えます。売れないのは顔のせいだった、という笑える落ちです。
僕はこう読む
偏見を口にしたのが悪党ではなく、スバルが好感を持っていた店主でした。そこがこの回のいちばん痛いところだと思います。
カドモンは、自分の言葉が理屈として正しくないことを分かっています。それでも魔女への恐怖が勝ってしまう。善い人の口から出る差別こそ、エミリアが向き合わなければならない壁なのだと読んでいます。
3章44話で王都を出るとき、カドモンは店番で売上を伸ばしたレムに、果物を詰めた紙袋を渡します。「売上貢献とご贔屓感謝の気持ちだな。道中、気をつけろよ」。スバルには憎まれ口しか向けませんが、見送りの手つきは最後まで温かいままでした。
10章でエミリアを応援するまで(Web版10章24話)
長く出番の無かったカドモンが、原作Web版10章24話「一番いい奴」で戻ってきます。王都の事故現場で、崩れた建物の瓦礫を支える人の中に、カドモンがいました。
『認識阻害』のローブで顔を隠していたスバルは、カドモンに見破られて焦ります。けれどカドモンは、こう言いました。
「そんな顔するな。ここで人助けしてることが、俺の見た兄ちゃんの真実だ」
騎士隊がスバルたちを追おうとしたとき、立ちはだかったのはカドモンと衛士隊です。そして黒煙の中へ走るスバルの背中に、こう声をかけます。
「いけよ、俺は応援するぜ! 兄ちゃんと、エミリア様を!」
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3章で「半魔に国が任せられるかよ」と言った男が、10章では「エミリア様」と呼んで応援している。僕はこの変化が、リゼロの王選でいちばん大きな一票だと思っています。
説得されたのではなく、目の前で人を助けるスバルの姿を見て、自分の目で決めた。英雄の演説ではなく、果物屋の主人の心が動いたことにこそ、エミリア陣営が積み上げてきたものの重さが出ていると読んでいます。
まとめ|カドモンとは何者か
カドモンは、王都の商い通りでリンガを売る果物屋の店主で、もとは傭兵です。スバルが異世界で最初に話した相手であり、死に戻りの戻り先として何度も顔を合わせました。
- 妻ラクシャと同じ傭兵団の出身で、二人で抜けて果物屋を開いた
- 声優は三宅健太さん。娘プラムの声はリューズと同じ田中あいみさん
- 死に戻りの戻り先になったのは1章と3章の2回。スバルいわく「ミスターセーブポイント」
- ロム爺の繋ぎ役で、3章では城への密入城のきっかけを作った
- ボルカニカ説には作中の根拠が無い
- 3章27話でハーフエルフを嫌い、10章24話でエミリアを応援する
僕はこう読む
剣を置いて店を開いた元傭兵が、10章でもう一度、騎士隊の前に体を張って立ちました。
ただし今度は戦うためではなく、人を助けた若者を行かせるためです。カドモンは物語の本筋に関わらない人物として紹介されてきましたが、王都の普通の人の心がどう動いたかを、いちばん正直に見せてくれる人物だと思います。
カドモンが10章で見せた応援は、スバル個人への恩返しとも、エミリアへの見方そのものが変わった証とも読めます。
——あなたはカドモンの「兄ちゃんと、エミリア様を!」を、スバルへの恩返しだと思いますか。それとも、エミリアへの見方が本当に変わった一言だと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
カドモンは1章から10章まで、間をあけて何度も登場します。名前や家族、声優についてよく聞かれるところを置いておきます。
Q. カドモンの声優は誰ですか。
A. 三宅健太さんです。アニメ1期の第1話から演じています。
Q. カドモンの娘の名前と声優は。
A. 娘の名前はプラムです。アニメ1期第1話で迷子になり、エミリアとスバルに助けられます。声はリューズ役と同じ田中あいみさんです。
Q. カドモンの正体はボルカニカですか。
A. 作中にその根拠はありません。カドモンは妻ラクシャと同じ傭兵団から抜けて、王都で果物屋を開いた人間の店主です。
Q. カドモン・リッシュとカドモンは同じ人物ですか。
A. 同じ人物を指す呼び方です。本編の会話では「カドモン」とだけ呼ばれていて、店の名前も「カドモン」です。
Q. カドモンは八百屋ですか、果物屋ですか。
A. 果物屋です。1章では八百屋のような店構えと書かれていますが、3章以降は果物屋の店主として呼ばれています。
Q. カドモンの店は、スバルの死に戻りの戻り先ですか。
A. はい。原作Web版の1章と3章で、スバルの戻り先はカドモンの店の前でした。4章46話でスバル自身が「二度も選ばれている」と振り返っています。
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最終更新:2026年10月3日


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