完結を間近に控えた『進撃の巨人』が、「別冊少年マガジン」2021年3月号より12週連続のフルカラー掲載を開始!
第2弾は人気投票第7位に選ばれた第81話『約束』がフルカラーで蘇りましたので、ネタバレを紹介していきます。
場面はウォール・マリア奪還作戦。
壁の内側では新たな武器「雷槍」で鎧(ライナー)を撃破するも、超大型巨人(ベルトルト)の投入で形勢が逆転し、エレンも戦闘不能になりました。
外側では獣の巨人の投擲攻撃が襲い、調査兵団の全滅をもってこの作戦が失敗に終わってしまうのかという緊迫の場面です。
そしてエルヴィンが人類の未来を繋ぐため、自身の夢を諦め獣討伐をリヴァイに託し、囮として新兵たちを率いて獣に突撃するというところ。
第81話は「夢を諦めて死んでくれ。獣の巨人は俺が仕留める」とエルヴィンに誓ったリヴァイの戦いが描かれた名エピソードです!
目次
『進撃の巨人』81話!のエピソード
それでは『進撃の巨人』81話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
思いがけないスタート
心臓を捧げ獣の巨人に立ち向かっていった兵たちにいきなり訪れたのは、エルヴィンへの凶弾という衝撃!
獣の投擲が先頭を走っていたエルヴィンの脇腹を抉り、エルヴィンは馬とともに力なく倒れていきました。
統率者がいち早く脱落し新兵たちはパニックになりますが、恐怖を振り払うようなマルロの叫びが彼らを一心不乱に率いていきます。
「振り返るな!!進め!!」
覚悟を凌駕する死の実感
そんな彼らが向かってくるのを見て、ジーク(獣の巨人)は思いました。
「哀れだ…」
レイス王によって“世界の記憶”を奪われたせいで歴史の過ちを何度も繰り返す悲劇、彼らから感じるのはまさにそれであり、「ふさけやがって」と怒りが湧いてくるのです。
しかし自身は「父親とは違う」として、「何事も楽しまなくっちゃ」と再び投擲の構えを見せました。
そのタイミングで信煙弾を撃つ新兵たち。
そんな中、獣が振りかぶっている様子を見てマルロは実感しました。
(これが死か)
これが自分が言っていた“自己犠牲の精神”であったと理解したのです。
ふと今頃寝ているだろうヒッチのことを思い出すマルロ。
しかし死に怯えきる暇もなく獣の投石がマルロたち新兵をことごとく貫いていきました。
ドドドドドドドド!!!
「しゃああああ!!ゲームセットォ!!」
ジークはガッツポーズしてはしゃぎます。
ジークvsリヴァイ
しかしまだ3騎残っており、彼らが信煙弾を放ちながら叫び声とともに突っ込んできました。
無意味なように思えるその行動に怒りを覚え、彼らを容赦なく木っ端微塵にするジーク。
溜息交じりに彼らの死を看取りましたが、その時ジークはふと気づきました。
(…何だ?俺の巨人が倒れて―)
その瞬間、煙の中から伸びてきたアンカーがジークの右肩に刺さります。
そして飛び出てきたのは鬼の形相のリヴァイ。
ジークには無意味に見えた新兵たちの、そして最後の3人の決死の突撃は、見事リヴァイをジークのもとに辿り着かせたのです。
応じる間もなく自身を切り裂いていく男の出現に、ジークは事前にライナーたちに「リヴァイ兵長に気を付けろ」と言われていたことを思い出しました。
(こいつが―リヴァイか!!)
ジークは急いでうなじを守りますが、しかしそうしている間にもリヴァイが目を切り裂き、両足の腱を削ぎ、両手を切り刻んでいきます。
速い!!ジークが抵抗する暇が全くありません!!
約束が果たせなかった!?
うなじを斬られる直前でジークが巨人化を解き出てきました。
すかさずジークの口にブレードを突っ込むリヴァイ。
(こいつはまだ殺せない―)
回復に手一杯なうちは巨人化出来ないということを踏まえ、リヴァイはひとまずジーク殺害を保留します。
瀕死でも生きている者がいれば、注射を使って巨人にしてジークを食わせればその者を生き返らせることが出来るからです。
リヴァイに浮かぶエルヴィンの顔。
しかしその思案が仇となりました。
突如車力の巨人が現れ、ジークを奪い去ってしまったのです。
ジークは周囲の巨人たちに「あいつ(リヴァイ)を殺せ!!」と指示を出し、勝ち誇りながら去っていってしまいました。
エルヴィンとの約束を果たせずジークを逃してしまったリヴァイは放心。
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」
付近に立体物がない更地で巨人たちが襲い掛かってきますが、リヴァイは執念で奮起しました。
「俺は…誓った!!」
勝利の糸口とは
リヴァイ奮闘の横で、奇跡的に新兵のひとり・フロックが生き残っていました。
一方で鎧の巨人(ライナー)が復活し、「俺達にあれを…どうしろって言うんだよ…」と絶望しているジャン。
そんな中アルミンは超大型巨人が少し瘦せていることに気付き、ハンジの言っていた通り“超大型は消耗戦に弱い”のだと結論付けました。
エレンの実験に鑑みると、巨人化はするたびに力が先細りし、それが超大型であればより燃費が悪いと考えられるのです。
そして超大型の強力な熱蒸気は骨格以外のすべての肉を消費することで生み出されており、筋繊維を失った後はただの動けない骸骨になるとアルミンは推測しました。
つまり何だと困惑する仲間たちに「作戦がある」と言うアルミン。
「みんなで鎧を引きつけてくれ。超大型は僕とエレンで倒す!!」
ジャンとミカサは一瞬戸惑いますが、「僕たち二人で…勝ってみせるから…」というアルミンの覚悟の表情を見て笑顔で承諾しました。
約束が友を起こす!?
作戦通りライナーのもとへ向かうミカサとジャン。
そしてアルミンは「自由を取り返すためなら力が湧いてくるんだ」と言っていたエレンの言葉を思い出しながらエレンのもとへ向かいます。
(この作戦が上手くいけば…僕は…もう海を見には行けないな)
そう震えながらブレードを構えるアルミンの心情に、アルミンの立てたこの作戦が悲劇を予想されたものであることが分かりますね。
しかしエレンの言葉に対して「僕は何故か外の世界のことを考えると勇気が湧いてくるんだ」と震えを止めたアルミン。
そしてブレードを倒れているエレン巨人の首元に刺し、起きろと声を掛けました。
「海を見に行くよ!」
友の言葉はエレンを立ち上がらせるのか!?
『進撃の巨人』ベストエピソード集81話のまとめ
スピード感が凄かったですね。
突撃直後のエルヴィンの離脱、それでももう止まれない新兵たち、その中で実感する死、そして彼らの覚悟を背負ったリヴァイの怒涛の攻撃、リヴァイの攻撃に追いつけないジーク…。
時にすれば僅かでしょうが、その中に詰まる様々な想いを体感しました。
やはり読者に選ばれた人気エピソードなだけある神回だったと言えます。
「約束」というタイトルに、獣の巨人を倒すという友との約束と海を見に行くという友との約束が描かれているのも震えましたよね。
それからここでフロックが生き残ったということにも注目。
調査兵団は後にフロックとの間に大きな確執が生まれることになりますが、これほどの死地を生き残った彼だからこそ彼なりの正義を抱き始めたんですよね。
そして最も重要なのが、ここがリヴァイとジークの因縁の始まりということ。
このことが今後いかにリヴァイに圧し掛かっていき、どう悩み、そしてどう決着がつくか、是非今回の再掲載を機に読み返した上で最後まで読んで頂けたらと思います!
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