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メルエムとコムギの最期はどうなったのか
結論から言うと、2人ともネテロが残した「貧者の薔薇」の毒で亡くなりました。王は30巻318話で、軍儀を打ちながらコムギの膝の上で息を引き取ります。
キメラアント編の最後は、この2人の最期でもあります。蟻の王と、目の見えない軍儀の名人。生まれも立場も違う2人が、なぜ最後に同じ部屋にいたのかを、話数の順に追っていきます。
この記事でわかること
- 王とコムギが毒に冒された経緯
- プフとユピーはどうなったのか
- 王がパームに頼んだこと
- 317話・318話で交わした言葉
- アニメでは何話か
先に流れだけ
| 話数 | 何が起きたか |
|---|---|
| 28巻299話 | 黒焦げの王に、プフとユピーが自分の細胞を与えて再生させる |
| 29巻310話 | ユピーが薔薇の毒で死亡 |
| 30巻314話 | 王がパームに戦いの終わりを告げ、コムギの居場所を聞く。プフの遺体が描かれる |
| 30巻317話 | 王がコムギに初めて「メルエム」と名乗る。毒のことを打ち明けるが、コムギは残る |
| 30巻318話 | 軍儀を打ちながら、コムギの膝の上で息を引き取る(キメラアント編の最終話) |
| アニメ | 第135話「コノヒ×ト×コノシュンカン」(2014年6月25日放送) |
毒は、ネテロの体の中にありました
会長ネテロは、王との戦いに敗れます。そのうえで、自分の胸に仕込んでおいた「貧者の薔薇」を起動しました。
爆発そのものでは王は死にません。爆心地で黒焦げになった王を救ったのは、護衛軍のプフとユピーでした。28巻299話で、プフは自分の細胞を、ユピーは細胞を液状にして王に与え、王は全快します。
ただし毒は、体の中に残りました。そして毒は、王に触れた者にも移ります。
僕はこう読む
ネテロの切り札が爆弾ではなく毒だったところに、この結末の全部が入っていると思っています。爆弾なら、強いほうが勝って終わりです。毒は勝ったあとから効いてきます。しかも、王が誰かに近づくほどその相手が死ぬ。ネテロが残したのは武器ではなく「関わるほど失う」という条件でした。この作品でいちばん残酷な仕掛けだと思います。
プフとユピーも毒で死んでいます
王を救った2人は、その王から毒をもらっていました。
ユピーは29巻310話で、ウェルフィンと向き合っている最中に鼻から血を流し、そのまま息絶えます。ウェルフィンの攻撃が効く前に、毒が先に回っていました。
プフは311話で血を吐き、体に薔薇の模様が浮かびます。30巻314話で、群衆の中に倒れたプフの遺体が描かれます。息を引き取る瞬間そのものは描かれていません。
王のために命を差し出した2人が、王より先に、王の体から移った毒で死んだことになります。
王がパームに頼んだのは、コムギに会うことだけでした
再生した直後の王は、記憶が混濁していました。それでも、誰かと軍儀を打っていて一度も勝てていないことだけが引っかかり続けます(29巻310話)。その相手がコムギでした。
30巻314話で、王はパームの前に立ちます。人間と蟻の戦いは終わった、勝ったのは人間の側だと告げ、望みはコムギと残りの時間を過ごすことだけだと伝えました。
頭を下げかけた王を見て、パームが折れます。自分の能力で見張っていることを条件に、コムギの居場所を教えました。
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この場面でいちばん大きいのは、王が「勝ち」を手放したことだと思っています。王は戦いには勝っていました。それでも自分から負けを認めています。軍儀で一度も勝てなかった相手に会うために、勝つことにしか意味を置いていなかった生き物が、勝ちを差し出した。蟻の王が変わったのは、コムギと出会ったときではなく、この瞬間だったと読みました。
317話で、王は初めて名前を名乗ります
コムギの元へ戻った王は、軍儀を打ちながら話をします。
コムギが「助けてくれたのは王様では」と言うと、王は助けたのは部下だと答えます。護衛軍を思い浮かべ、自分には過ぎた忠誠だったと感じる場面です。礼を伝えたいと言うコムギに、王は自分もすぐ彼らのもとへ行くと返しました。
そして王は、前にコムギから名前を聞き返されて答えられなかったことを思い出し、初めて「メルエム」と名乗ります。
この名前は、21巻215話で女王が死の間際に息子のために遺したものです。意味は「全てを照らす光」。王はネテロとの戦いに応じる条件として、自分の名前を知ることを求めていました。
コムギは「メルエム様」と呼びます。王は様はいらないと言い、自分が勝ったら呼び捨てにすることを賭けにしました。
コムギは、毒を知ったうえで残りました
王は、自分が毒に冒されていること、そばにいればコムギにも移ることを打ち明け、離れるよう言います。
コムギは残ることを選びました。
「不束者ですがお供させて下さい ワダすはきっとこの日のために生まれてきますた…!」
この言葉を聞いて、王は悟ります。
「…そうか 余は この瞬間のために 生まれて来たのだ…!!」
生まれてきた理由を問い続けた王が、その答えを受け取った場面です。
僕はこう読む
2人の台詞は同じことを言っているようで、向きが逆だと思っています。コムギは「この日のために」生まれたと言い、王は「この瞬間のために」生まれたと言う。コムギは何もできないと言われてきた自分の人生に意味を見つけ、王は何でもできる自分の力に意味が無かったことを知った。正反対の場所から来た2人が、同じ盤の前で同じ答えにたどり着いています。
318話、最後の軍儀
30巻318話が、キメラアント編の最終話です。
毒が回り、王は目が見えなくなります。軍儀を続けながら、「コムギ…いるか…?」と何度も確かめます。二度言わすな、が口癖だった王が、同じことを何度も聞いています。
王は、一度もコムギに勝てなかったことを口にします。王は最後まで、軍儀でコムギに勝っていません。だから317話の賭けは、果たされないまま終わります。
少し眠ると言った王は、手を握っていてほしい、起きるまでそばにいてほしいと頼みます。コムギはずっと一緒だと約束しました。王は礼を言い、最後にもう一度、名前を呼んでほしいと願います。
「おやすみなさい… メルエム…」
「ワダすもすぐ いきますから…」
コムギは、様を付けずに名前を呼びました。王はコムギの膝に頭を乗せ、手を握られたまま息を引き取ります。コムギが息を引き取る瞬間は描かれず、あとで手を握ったままの姿が示されます。
僕はこう読む
317話の賭けは「勝ったら様抜きで呼べ」でした。王は一度も勝てていません。それでもコムギは、最後に様を付けずに名前を呼んでいます。勝負の約束としては果たされていないのに、願いとしては叶っている。勝ち負けで生きてきた王が、勝たずに欲しいものを受け取って終わった。この結末がずっと語られるのは、そこだと思います。
アニメでは135話です
2011年版のアニメでは、第135話「コノヒ×ト×コノシュンカン」(2014年6月25日放送)で2人の最期が描かれました。原作の314話・317話と、318話の前半にあたります。
続く第136話「キキョウ×ト×ホンミョウ」が、318話の後半と事件のあとを描いています。
まとめ|キメラアント編の最後をどう読むか
メルエムとコムギは、2人ともネテロが残した貧者の薔薇の毒で亡くなりました。王を救ったプフとユピーも、同じ毒で先に死んでいます。
- プフとユピーが細胞を与えて王を再生(28巻299話)。2人も毒で死亡(ユピー310話・プフ314話)
- 王はパームに戦いの終わりと人間の勝ちを告げ、コムギに会うことだけを願った(314話)
- 317話で初めて「メルエム」と名乗り、毒を打ち明けた。コムギは知ったうえで残った
- 318話で、コムギの膝の上で、手を握られたまま息を引き取った
- 王は最後まで軍儀でコムギに一度も勝っていない。アニメは第135話
僕はこう読む
この最期が長く語られるのは、戦いの決着がついたあとの時間を、いちばん丁寧に描いたからだと思っています。決着は314話より前についています。それでも読者が覚えているのは、たいてい最後の盤面です。人ではない存在として生まれた王が、最後に一人の相手として扱われて終わった。あの部屋は戦いの続きではなく、まったく別の話の終わりだったと読みました。
勝つことしか知らなかった王が、勝たないまま名前を呼ばれて終わりました。この最期を、名前を呼ばれて終われた救いと取るか、そこまでしか許されなかった残酷さと取るかで、キメラアント編の後味は大きく変わります。
——あなたはあの結末を、救いだと思いますか。それとも残酷だと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
キメラアント編の最後は、戦いの決着と2人の最期が混ざって語られやすいところです。切り分けて答えます。
Q. メルエムとコムギはどうやって死んだのですか?
A. ネテロが胸に仕込んでいた貧者の薔薇の毒です。爆発ではなく、そのあとに残った毒で2人とも亡くなりました。
Q. メルエムが死ぬのは何巻の何話ですか?
A. 30巻318話です。キメラアント編の最終話にあたります。
Q. プフとユピーはどうなったのですか?
A. 2人とも王に細胞を与えたあと、同じ毒で死にました。ユピーは29巻310話、プフは30巻314話で遺体が描かれます。
Q. メルエムは軍儀でコムギに勝ったのですか?
A. 勝っていません。318話で王自身が、一度も勝てなかったと口にしています。
Q. メルエムという名前の意味は?
A. 「全てを照らす光」です。21巻215話で、女王が死の間際に息子のために遺した名前です。
Q. アニメでは何話ですか?
A. 2011年版の第135話「コノヒ×ト×コノシュンカン」です。2014年6月25日に放送されました。
軍儀を打つ2人だけの部屋でした。ネテロの自爆やキメラアント編の終わりも置きました。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。 → 運営者情報
最終更新:2026年10月9日


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