緻密な戦略・戦術バトルがコアな人気を呼んでいるSFアクション『ワールドトリガー』。
この作品の面白さはトリオン体で行う激しいバトルではありますが、真の魅力はその熱いバトルを生み出しているキャラクターひとりひとりの背景や考え方にあります。
そして戦う理由、戦い方、それぞれの想いが違うからこそ様々な名言が生まれているのです。
ということで今回は『ワールドトリガー』の名言を集めてみました。
名言が生まれた場面とともに、作品の奥深さを振り返っていきましょう!
目次
- 1 【ワールドトリガー】遊真「おまえ、つまんないウソつくね」
- 2 【ワールドトリガー】修の母「好きにやりなさい、あなたの人生だもの」
- 3 【ワールドトリガー】木崎「迷うだけ時間の無駄だ」
- 4 【ワールドトリガー】木虎「勝つつもりでやらなきゃ、勝つための経験は積めないわ」
- 5 【ワールドトリガー】迅「未来を決めるのは勝敗だけじゃないからな」
- 6 【ワールドトリガー】嵐山「ただ、お前とは違うやり方で戦う人間もいるってことだ」
- 7 【ワールドトリガー】千佳「じっとしれられないんです、ちょっとでも可能性があるなら」
- 8 【ワールドトリガー】烏丸「お前は弱いけど馬鹿じゃない」
- 9 【ワールドトリガー】三雲「勝ち目が薄いからって逃げるわけにはいかない!」
- 10 【ワールドトリガー】太刀川「気持ちの強さは関係ないでしょ」
- 11 【ワールドトリガー】染井「大丈夫、悔しいって思えるならまだ強くなれるはずだから」
- 12 【ワールドトリガー】遊真「逃げるのも戦いのうちだ」
- 13 まとめ
【ワールドトリガー】遊真「おまえ、つまんないウソつくね」
ウソを見抜くサイドエフェクトを持つ遊真のキメ台詞のようなもので、度々作中で登場します。
本人に隠す意図があってもなくても、嘘を言うとこの言葉と共に心を見透かすような深い目で見つめてくる姿がとても印象的です。
相手の動揺を誘ったり本音を引き出したり、遊真のサイドエフェクトによって色々気づけたりするので、物語を読むにあたって面白い描写となっています。
ちなみに第14話で三輪隊が遊真を始末しに来た際に「二人掛かりで」と言った時には「“おもしろい”ウソつくね」と言っていました。
多くの戦闘経験を持つ遊真は、戦略的なウソは面白く捉えるのかもしれませんね。
【ワールドトリガー】修の母「好きにやりなさい、あなたの人生だもの」
第85話で修の母が修に言った言葉。
修の母は修がボーダーに入ることに大反対していました。
それでも修の強い意思を受け入隊させましたが、修はアフトクラトルの侵攻で死にかけるほどの大怪我を負ってしまったのです。
その時きっと母は「あの時強く止めていれば」と後悔したでしょう。
しかし意識を取り戻した修が弱音を吐かないどころか、ボーダーの会見で矢面に立たされながらもとことん自分の正義を貫く姿を見て、修にとってのボーダー、ボーダー隊員としての修を知りました。
「好きにやりなさい。あなたの人生だもの」
はっきりと危険を感じた今、親としては続けさせたくないという気持ちが強まったはずですが、しかし母は心配しながらも“自分のやることを見つけた”顔へと変化した息子にも気づいていたのです。
これは無責任ではなく、息子の意思を尊重し信じると決めた親としての強い言葉。
そうしてこう付け加え、修の背中を温かく押したのでした。
「でも本当に嫌になった時は私に言いなさい。首に縄かけてでも引き戻してあげるわ」
【ワールドトリガー】木崎「迷うだけ時間の無駄だ」
第61話でのレイジの言葉。
ヴィザが市街地方面にトリオン兵を向かわせ始めると、すかさずレイジは小南にトリオン兵を倒しに向かえと指示します。
それでは相手の思うツボだと考える小南に対し、レイジは冷静に伝えました。
「迷うだけ時間の無駄だ」
トリオン兵が向かっているのが烏丸の家の方向ということに加え、この大規模侵攻においては目の前のヴィザとヒュースを倒せば勝ちという戦闘ではないのです。
大局を見てすぐに指示できる判断力と、戦力を分散することも辞さない玉狛第一の強さが表れていてただただカッコよさを感じる言葉でしたね。
【ワールドトリガー】木虎「勝つつもりでやらなきゃ、勝つための経験は積めないわ」
第35話での木虎の言葉。
風間の提案により風間vs修の模擬戦が始まります。
A級隊員の風間に対しギリギリ正隊員になったばかりの修では、誰がどう見ても勝ち目はありませんでした。
あまりの一方的な試合展開を見かね、やめさせるよう烏丸に進言する木虎。
遊真は「先のことを考えて経験を積んでいるのだろう」と意見しますが、木虎はこう返しました。
「勝つつもりでやらなきゃ勝つための経験は積めないわ」
「ダメで元々」「負けも経験」というのはいかにも三流が考えそうなことなのだと言う木虎に、遊真も烏丸も思わず感心しました。
木虎は自分にも他人にも厳しい分、他者とは違う視点を持っていることが多いためハッとさせられる名言が多いんですよね。
【ワールドトリガー】迅「未来を決めるのは勝敗だけじゃないからな」
第57話、アフトクラトルで未来の分岐点の最大要所を迎えていました。
最悪の未来に見えるのは修の死。
千佳たちを守る修の元には玉狛第一が向かいましたが、彼らが負けなかったとしても“最悪”になることはあるのだと迅は言います。
「未来を決めるのは勝敗だけじゃないからな」
ちょっとしたきっかけで“最善”から“最悪”に転がってしまう可能性もある不確定な未来。
戦闘の勝利が未来の勝利になるとは限らないと分かっているからこそ、それを最善の道に乗せるべく実力派エリート迅は戦場を駆けるのです。
【ワールドトリガー】嵐山「ただ、お前とは違うやり方で戦う人間もいるってことだ」
第27話で嵐山が三輪に言った言葉。
近界民である遊真を匿う迅に加勢した嵐山に、三輪が「近界民の排除がボーダーの責務」だと食って掛かります。
対し嵐山は、姉を近界民に殺された三輪の心中に理解を示した上で、迅に加勢する理由をこう語りました。
「ただ、お前とは違うやり方で戦う人間もいるってことだ」
もちろん三輪のように、自分たちの世界を守るためには近界民を殲滅することが一番だと考えている者は少なくないでしょう。
しかし迅は同じく近界民に母や恩師を殺された過去を持っているにも関わらず、近界民と手を結ぶような行動を取っているので、嵐山は「迅には迅の考えがあるのだと思う」と支援しているのです。
近界民を排除するだけが正解ではないという可能性を訴える、『ワールドトリガー』の世界観を表す名言ではないでしょうか。
【ワールドトリガー】千佳「じっとしれられないんです、ちょっとでも可能性があるなら」
第21話での千佳の言葉。
修と一緒に玉狛を訪れた千佳は、宇佐美からボーダーの話を聞き自分でボーダーへの入隊を決めました。
修には危険だと反対されるも、千佳はボーダーに入隊することで居なくなった兄や友を自ら探しに行けると考えたのです。
「じっとしてらんないんです。ちょっとでも可能性があるなら…」
ボーダーに入隊して遠征部隊に選ばれるということ、そして兄たちを探すことがどんなに難しいことだと分かっていても、彼らが生きているかもしれないと知ったからには他人に委ねるのではなく自分でやれることをやりたいという、責任感の強い千佳の固い意思が表れた言葉です。
【ワールドトリガー】烏丸「お前は弱いけど馬鹿じゃない」
第36話、烏丸が銃手か射手かで悩む修にかけた言葉です。
使いこなすのにセンスが必要な射手と、安定・堅実な戦い方の出来る銃手。
自分は銃手の方が向いているのではと考える修に、烏丸はこう進言しました。
「お前は弱いけど馬鹿じゃない。発想と工夫を反映できる射手の方が合ってると思う」
この言葉で修は射手として方向性を固め、いやらしい射手へと成長していきます。
修の弱さだけでなく長所も理解しているからこその師匠らしいアドバイスでした。
【ワールドトリガー】三雲「勝ち目が薄いからって逃げるわけにはいかない!」
修と遊真が出会ったばかりの第4話。
学校に突如モールモッドが出現し、訓練生ながらもボーダー隊員として食い止めようとする修に、戦闘用トリオン兵モールモッドの性質を知る遊真が「死ぬぞ」と警告。
どれほど勝ち目が薄いかリアルに語る遊真の言葉に修はたじろぐも、このままでは犠牲者が出ると考えた修は事態を見逃すことができず、立ち向かうことを選びました。
「勝ち目が薄いからって逃げるわけにはいかない!」
自分の弱さを自覚していても目の前の人を見捨てることの出来ない修の正義感が表れたセリフであり、この勇気が彼がこの作品のヒーローである所以です。
そしてこの修の意思は遊真にも影響を与えており、のちのアフトクラトル戦で遊真がこの言葉を胸に格上のヴィザに立ち向かうことになります。
【ワールドトリガー】太刀川「気持ちの強さは関係ないでしょ」
第99話、ランク戦Round3の解説での太刀川の言葉。
日浦が引っ越しによりボーダーを辞めることが決まった那須隊は、最後に今のメンバーで自分たちの最高順位を越えようと気合いが入っていました。
その気迫ある戦いに、実況の三上は「いつもよりさらに気持ちがこもっている」と表現しますが、それに対し太刀川はこう答えます。
「気持ちの強さは関係ないでしょ」
気持ちが人を強くすることも多少はあるが、勝負を決めるのはあくまで戦力・戦術・運であり、それだけで戦力差がひっくり返ることはないと言い切ったのです。
そしてその言葉を実証するかのように熊谷は格上の村上に敗北。
しかし冷たいように聞こえた太刀川の言葉の裏には、こんな思いが隠れていました。
「気持ちの強さで勝負が決まるって言っちまったら、じゃあ負けた方の気持ちはショボかったのかって話になるだろ」
【ワールドトリガー】染井「大丈夫、悔しいって思えるならまだ強くなれるはずだから」
第146話、ランク戦Round5終了後に染井が香取にかけた言葉。
新参の玉狛に惨敗し「もうやめる」と泣きじゃくる香取に、染井は「やめたいならやめれば」と提案しました。
これは突き放しているのではなく、才能があるにも関わらず少しでも壁にぶつかるとすぐにやめてしまう香取の性格を知っているからこそ。
「変化を望んでいない人間を変えようとするのは難しい」というのが、幼い頃から香取と付き合っている染井の持論でした。
しかし「玉狛にムカつくのは羨ましいからだから、玉狛のように工夫して勝てるようになろう」と声をかけた三浦に、香取が「工夫とか勉強とか苦手だもん…」と涙ながらに呟きます。
その姿に染井は彼女の変化を感じこう伝えました。
「大丈夫。悔しいって思えるならまだ強くなれるはずだから」
香取隊が今後より強いチームへと変わっていくのだと感じさせる名場面でした。
【ワールドトリガー】遊真「逃げるのも戦いのうちだ」
第21話、遊真は世話焼きの修に、遊真を守るために笑いながら亡くなっていった父の影を重ねていました。
遊真は「何故自分が死にかけてでも人を助けるのか」を聞いてみます。
修の答えは「自分がそうするべきと思ったことから一度でも逃げたら、きっと本当に戦わなきゃいけない時にも逃げるようになる」でした。
遊真は「修っぽいな」と納得しこう伝えます。
「けどやばい時は逃げないとそのうち死ぬぞ。逃げるのも戦いのうちだ」
遊真は父に「自分の力を見極めて自分にやれることをやるんだ。戦場で自分の力を見誤ると死ぬぞ」と言われていたにも関わらず戦場に突っ込み死に、そして父の死も招きました。
修の意思がいくら強くてもやはり死んでは終わりなのです。
トリオン体で戦う『ワールドトリガー』は死は感じにくい部分がありますが、生死を身近に経験している遊真の言葉で改めて命の重みを感じさせられますね。
まとめ
今回ご紹介したのは一部であって、『ワールドトリガー』には他にも名言や名シーンがたくさんあります。
何があって何を思いどう戦っているのかキャラクターひとりひとりの背景がしっかりと描写され、だからこそ何気ない言葉も突き刺さってくるのが『ワールドトリガー』の魅力です。
バトルも面白いですが、是非じっくりと彼らの言葉を受け止めながら読んでみてくださいね。

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