覚悟を決めるも、認めさせることのできないまま火鉢を失ってしまった紅丸。
火鉢の死を胸に紅丸は自分なりの鎮魂、紅丸なりの手向けを確立させながら、先代の跡を引き継ぎ浅草を引っ張ってきました。
それでも抱え続けてきた“認めさせることができなかった”という後悔。
今それを拭う機会がやってきました。
紅丸は火鉢の鬼に啖呵を切り全力で挑みます!
228話は『冥途の土産』ということで、果たして紅丸は何を土産に持たせるのでしょうか。
『炎炎ノ消防隊』228話!のネタバレ
それでは『炎炎ノ消防隊』228話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
浅草の誇り
最強同士の喧嘩場に、纏を持った浅草の面々も駆けつけてきました。
紺炉に言われ見上げた先には、ガガガガガと激しく飛び交う光が見えました。
彼らを引っ張ってきた火鉢と、今引っ張っている紅丸がぶつかり合う光です。
それは駆けつけてきた彼らにとって、どちらも浅草の誇り。
新平太は呟きました。
「原国(オレたち)の神が皇国の上空で我が物面で喧嘩してんだ」
浅草の男たちは祭りのように盛り上がります。
「うおおおおおおおおお!!」
火鉢の赤日
「やれんのか紅丸!!」
火鉢鬼は嬉しそうに挑発します。
「せっかく現世に来たんだ!!即行突っ返すような冷てェこたァしねェよ!!」
紅丸も状況にふっきれたようですから、もう2度と訪れることはなかったはずの火鉢との喧嘩、今この時をただ楽しみたいのかもしれませんね。
再び2人の『居合手刀』の打ち合いが始まりました。
今度は先ほどの逆、紅丸が“仄日”火鉢が“曙”です。
弾き合った2人は同時に“火月”を繰り出します。
そして同時に“月光”。
“月光”は桜備救出編の際に伝導者一派に対して使っていた眩い光を放つ技ですが、さすがに今この2人で撃ったら眩しすぎました。
一瞬で辺りが強い光に包まれます。
光の中で火鉢は紅丸の下方、海面近くに移動していました。
「下だぜ!!紅丸!!」
アドラの影響で浮世絵のように荒々しい海を背に、火鉢は四ノ型“赤日”を繰り出しました。
炎が味方をする男
“赤日”とは夏の照り輝く太陽を指します。
火鉢のそれはまさに灼熱の太陽を体現するかのような激しい炎撃…凄まじいです。
(とんでもねェ…)
汗をかく紺炉。
火鉢の“赤日”は、その衝撃と熱で海面を抉るほどの威力。
(先代の炎の前では何も残らねェ)
対峙した相手だけでなくすべてを焼き尽くさんと言わんばかりの炎。
しかし紺炉は笑みを浮かべました。
(先代もわかってんだ)
何をわかっているのか、それは“赤日”が残した煙の中に答えがありました。
優雅な模様のような煙の中から出てきたのは、“無傷の”紅丸!!
『アイツァ炎の申し子“加具土命”よ』
“加具土命”とは日本神話における火の神ですね。
まさに火の神の如く、あらゆる炎が紅丸の味方をするのです。
火鉢もそれをわかっていたのでニヤリと笑いました。
しかし当然フォイェンたちは困惑。
あれほどの炎を受けて何故ほこり1つついていないのか、何故紅丸はあそこまで強いのか…。
しかし強い弱いは理屈じゃないから良いのだと紺炉は言います。
紅丸がなんで強いか考える奴は浅草にはいないと。
「強ェ奴は強ェ!とにかく若は強ェんだ」
紺炉は誇らしげです。
新平太が以前紅丸の強さは人を惹きつけると言っていましたが、理屈じゃないんですよ。
紅丸が思いを伝える
改めて向かい合う火鉢と紅丸。
「相変わらず化け物だな」と火鉢は言います。
しかしただの“化け物”なのか“大馬鹿野郎”なのかがこの喧嘩の肝ですよね。
では見てください、紅丸が何者なのかを。
紅丸は「どうしても聞いてもらいたいことがある」と言って、片方だけ羽織っていた着物から腕を抜き、纏に立ったまま両ひざに手をついて頭を下げました。
立礼というか、任侠映画で見るような感じと言いますか。
そして紅丸は声高らかに述べ始めました。
「この新門紅丸!!先代が亡き後、紺炉の跡を継ぎ、色々あって浅草火消し改め第7特殊消防隊の頭をやらせていただいてやす!!先代には苦労をおかけしやしたが、この度喧嘩しに参りやした!!」
紺炉が見守る中、紅丸は火鉢に伝えました。
「頭にもらった新門の名に恥じぬ俺なりの火消しを見てくだせェ!!」
本物の大馬鹿野郎になったからこその言葉。
ずっと抱えていた思い。
ああ紺炉の表情でもう泣きそうです。
「俺を殺すか?」
火鉢が凄みますが、紅丸は怯みません。
「善御座(よござんす)か?」
紅丸にはもう迷いも弱気もなさそうです。
何故ならこれは恩返し。
火鉢が育てた大馬鹿野郎の、そして火鉢が愛し守ってきた浅草の。
紅丸はどんな恩返しを見せるのか。
“見て逝ってくれ”!!
『炎炎ノ消防隊』ネタバレ228-229話のまとめ
かっっっこよすぎる!!!!!!
同じ“認めてもらいたい”という気持ちでも、恐らく火鉢があの時亡くなっていなかったら、こんな形で出会わなかったら、こうした感謝の形にはならなかったと思うんですよね。
後悔を抱えてながら自分なりにもがいて、火鉢の背を思い大馬鹿野郎になったから。
火鉢が背負ってきた浅草、火鉢が育ててくれた俺、そして紅丸が背負っている浅草…自分なりの答えを出せた今だからこそそれらをすべて見せてやりたいのだという気持ちを感じます。
紅丸の思いも火鉢の思いも理解していた紺炉が感慨深そうです。
そしてやはりサッパリしてて良いですよね、浅草は。
強い奴は強い。
そして紅丸は強い。
だから皆を惹きつける。
それだけ!
理屈なんていらない、信じたいと思えるものが神なんです。
次回は『日輪を背に』ということで、ついに“紅丸の日輪”によって喧嘩の決着が見られそうな気がしますね。
“天下御免の大馬鹿野郎”となり、ちゃんとした別れができそうです。
周りがどう思おうと“先代に認められていない”という思いは紅丸を縛り続けていたようですが、ようやく払拭しケジメをつけることができそうですね。
すでに最強の紅丸がさらに覚醒しそうです!
時を生死を越え拳で思いをぶつけ合った師弟対決がいよいよ幕を閉じそうでかなり寂しさを感じつつも、紅丸がどんな“日輪”を見せてくれるのか、次回が待ちきれませんね!

⇒『炎炎ノ消防隊』229話!月をも従えた紅丸の日輪で師弟喧・・
⇒『炎炎ノ消防隊』227話!紅丸流の覚悟とは!?今2つの太・・
⇒『炎炎ノ消防隊』230話!ショウ動く!大災害前に知る真実・・
⇒『炎炎ノ消防隊』226話!新門火鉢の末路!火消し棟梁の運・・
⇒『炎炎ノ消防隊』230話!ショウ動く!大災害前に知る真実・・