上エ地を追う牛山。
その最中に杉元一行に遭遇します。
チンポ先生との再会に喜ぶアシリパでしたが、そこに土方が現れたことで事態は一転、土方と杉元の命がけのバトルに!
牛山が2人を止めに入りましたが、杉元が止まらず牛山を投げ飛ばし、そして牛山も杉元を投げ返しました。
網走以来の再会から突如として始まった激しいバトルは、一体どんな結末になるのか!?
目次
『ゴールデンカムイ』246話!のネタバレ
今回は『アイヌの偶像』。
土方の考えるアイヌ、未来に対し、アシリパが何を思うのか注目です。
まずは杉元の強烈なシャイニング・ウィザードからスタート!
それでは『ゴールデンカムイ』246話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
誰が戦いを止めるのか
杉元と牛山、2人の戦いは場外にもつれ込みます。
そこへ房太郎が大きなテーブルを牛山にズドン!
しかし牛山は「よう海賊久しぶりだな」と全く動じず、そのまま房太郎を壁に投げつけました。
「駄目だった」と諦める房太郎。
海賊房太郎をもってしても止めることができない強者2人のバトル、次に止めに来たのは…門倉です!
「やめるんだお前らッ!」
しかし彼は高野行人のコスプレ中。
高い一本歯下駄を履いているので、バトルを止める前にグネッと足を捻ってリタイアです。
「門倉大丈夫?」と優しく声を掛けるキラウシに癒されます。
相変わらずこのおじさん達は可愛い。
あらゆるコメディが行き交う中でも、土方歳三の姿勢は変わりません。
「牛山離れろ」と改めて銃を構えました。
それを止めに入ったのはアシリパ!
アシリパは強い眼差しで土方を見つめます。
ヴァシリvs尾形なるか!?
杉元・牛山の激しすぎるバトルは誰にも止めることが出来ません!
門倉が官憲や第七師団に見つかることを警戒し、近くにいる有古と尾形を呼んできてくれとキラウシに伝えました。
しかし尾形の名は、杉元が戦いの手を止めるほど聞き捨てならないものでした。
杉元はすぐに反応し、「頭巾ちゃん、尾形がいるって!お・が・た!」とヴァシリに伝えます。
日本語の分からないヴァシリはしばらくしてから理解したようで、急に慌てだしました。
杉元の銃を持ってしまったりスプーンを持ってしまったり、バタバタ準備するヴァシリが本当に可愛い。
初登場時のあのカッコ良さはどこに行ったのか…すっかり癒しキャラです。
尾形の幻覚?
確かに尾形は近くにいました。
見張り台の上から双眼鏡で様子を窺っています。
ターゲットはもちろんアシリパ。
「これ…やったらさぞかし大混乱になるだろうなぁ」
尾形は銃を構え薄く笑いました。
やはり尾形の目的はただ皆をかき乱すだけなのでしょうか。
すると、尾形の背後に何者かの足が見えます。
気配に気づき尾形が振り向きますが、何故かそこには誰もいませんでした。
「…なんだ?」
…怖っ!
これは勇作殿の幻影でしょうか。
今までは大怪我を負ったり熱を出したりで朦朧とした状態の中で勇作を見ていましたが、今はハッキリと意識がある状態。
もしかしたらアシリパとの交流や片目の喪失などを経て、尾形の心にも少しずつ変化が表れていているということなのかもしれません。
勇作は尾形がアシリパを撃つことを止めるために出てきた、つまり尾形の無自覚の罪悪感のようなものが無意識に勇作となって表れていることが考えられますね。
アシリパに勇作を重ねていたことも大きいでしょう。
「狙撃手は人間を撃ってこそ」とは言っていましたが、もはや尾形は、少なくともアシリパは撃てなくなったと考えられます。
今回出てきた人影の意味(勇作の幻影であればですが)が理解できた時、恐らく尾形百之助の物語は大きな転機を迎えるでしょう。
杉元・土方は相容れない
杉元はようやく落ち着いた様子。
「網走じゃ嵌めてくれたな土方歳三!」
やはり杉元の怒りは、網走にて土方に騙されアシリパと離されたこと。
「おかげで尾形に頭を銃で撃たれたぞ!」という杉元の恨み言に「え?そうだったのか?」と牛山は驚きますが、土方の反応はこうでした。
「網走で殺してもよかった」
何故なら杉元の存在が邪魔になると分かっていたからです。
しかし杉元にも邪魔をする理由があります。
杉元が見聞きしたウイルクと土方の言動を合わせれば、2人は『アシリパをアイヌの偶像にして、新聞で国民を煽り、独立戦争の闘士に仕立て上げようとしていた』と考えられます。
それは杉元には許し難いこと。
それに対し土方は「私の考えは少し違う」と答えました。
土方としては、女子供の兵士は必要ないとのこと。
「だが自分の民族の未来がどうでもいいのなら山で呑気に暮らせばいい」
つまり結局、アイヌのためを思うならアシリパに立ち上がれということですよね。
そこでアシリパが叫びました。
「じゃあふたりとも殺し合う必要はない!」
今のアシリパはウイルクの謎を追うだけではなく、自分で考え動く意思を持っています。
アシリパは土方に「土方歳三が考える未来ではアイヌはどうなってるか」を問いました。
土方の考える未来とアシリパ
「北海道の森林資源はこのままでは枯渇する。蝦夷共和国の経済基盤は炭鉱に置く」
確かに242話ですでに森の大部分が無くなっている様子が描かれましたね。
土方は経済基盤を炭鉱に置き、その開発を諸外国から移民を募って国力増大を目指すのだと言います。
「大和民族だけで暮らしてきた内地人より、古くから極東の少数民族やロシア人と共に暮らしてきたアイヌなら、多民族国家の『つなぎ』となる」
土方の目指す蝦夷共和国には日本とロシアの緩衝国とする目的があり、土方が「北海道を独立させ海外から移民を募り多民族国家を築く」と考えていたことが明らかとなっていましたよね。
そこで「北海道アイヌ」「樺太アイヌ」「帝政ロシアに迫害された青い目のポーランド人」の血が混ざり合ったアシリパこそ『多民族国家を象徴する主導者』として最適なのだと土方は言うのです。
これは果たしてアシリパの考えと通じるのでしょうか…アシリパの答えが待たれます。
再び協力関係へ
不機嫌そうな杉元。
蝦夷共和国?と考え込む房太郎。
「鶴見中尉よりマシという程度だな~」と感じる白石。
土方一派の面々も含め、皆が2人の話を見守っています。
アシリパの考えはまず「第七師団にアイヌの埋蔵金を奪われる事態だけは避けたい」ということ。
確か鶴見は埋蔵金を「そもそも和人を殺すための軍資金だろうが」と言っており、使用用途に関してアイヌの意向を汲む気配はありませんでした。
だからこそ奪われてはならない相手。
しかしこちらの刺青人皮はすべて鶴見中尉に奪われてしまいました。
が、こちらにはその後新たに手に入れた、鶴見・土方両陣営も把握していない刺青人皮があります。
そこでアシリパは提案しました。
「我々は手を組むしかない」
アシリパの立ち回りを見て、「あの女の子がアシリパ?」と言っているのは有古。
アシリパと同じく、親が埋蔵金に関わっていたアイヌです。
アシリパを見つめる有古は何を考えているのか。
強い眼差しを持つアシリパと共に戦うのか、アシリパの動向を探って鶴見あるいは中央に取り入るのか…彼の動きも注目しておきたいですね。
すっかり忘れられていた上エ地はボロボロになりながらも無事に逃げ切った模様。
尾形はすでに見張り台から姿を消していました。
アシリパの記憶は鍵じゃない!?
土方一派のアジト。
アシリパは自分たちの獲得した房太郎と松田平太(師匠)の刺青を見せる代わりに、土方歳三の持っている刺青人皮を見せて欲しいと伝えました。
「アシリパにだけなら許そう」
そうして土方一派の持っている刺青人皮もすべて確認する機会を得たアシリパ。
暗号はまだ解けないとしても、ひとつ確認しておきたいことがありました。
それはアシリパが確信している、刺青人皮に必ずあるだろう決まり事。
しかしアシリパの予想は外れました。
(ホロケウオシコニじゃない…!?)
青ざめるアシリパ。
アシリパの記憶は鍵ではなかったのか、暗号の謎はますます深まります。
『ゴールデンカムイ』ネタバレ246-247話のまとめ
ひとまず杉元一行と土方一派が再び協力関係になってくれて安心しましたね。
杉元と土方の確執は残されたままなので油断できませんが。
しかしアシリパに見せた土方側の刺青人皮、恐らく偽物人皮も混ざっていますよね。
土方たちが偽物を判別できてない以上“すべて”見せるなら混ぜるしかないですし、アシリパが見ることによって偽物が分かる可能性や、アシリパが暗号を解く方法に気づいている可能性などを探ろうとしているというのもあるでしょう。
「アシリパだけなら」というところに土方の深い考えがありそうです。
そしてアシリパ。
自分の中にあった確信が崩れるというのは大きいですよね。
「ホロケウオシコニ」が正しいヒントかもまだ分からないですが、偽物が混ざっているからなのか、本当に「ホロケウオシコニ」ではないのか、そこに上エ地の知る何かが絡んでいるのか、ここに来て再び暗号解読への道が塞がります。
さらに本文でも書きましたが、尾形と有古の動向には注目していきたいところ。
“蝦夷共和国”に反応していた房太郎も気になりますね。
第七師団が来る前に土方たちと再び手を組んだアシリパたち。
読者的には嬉しいですが果たして彼らにとって吉と出るのか凶と出るのか、いよいよ繋がり始めた札幌編、次回も楽しみですね!

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