今回は、第七師団のおバカ愛されキャラ、鯉登音之進少尉について考察していきます。
若くして少尉となったエリート中のエリートで、作中ではカッコいいと女性からため息が漏れるほどのイケメンキャラです。
しかし鶴見中尉にぞっこんすぎて、鶴見中尉の前でだけ、なぜか早口の薩摩弁が出てしまうなど、かわいらしく愛おしい一面も持っています。
それでは、そんなかわいい鯉登少尉について、詳しく見ていきましょう。
目次
【ゴールデンカムイ】海軍少将の息子でエリート
鯉登少尉の本名は、鯉登音之進。
出身は、薩摩(鹿児島県)で、「勇ましく強い薩摩出身の武士」という意味で、薩摩隼人と呼ばれています。
鯉登少尉は、月島や二階堂よりもはるかに若そうな身なりにもかかわらず、少尉という、月島軍曹よりもはるかに高い階級に位置しています。
これは、海軍大湊要港部の司令官、鯉登平二少将の息子だからというお家柄も関わっているようです。
この時代は、第七師団長であった花沢幸次郎と正妻との息子、花沢勇作氏が少尉であったように、エリート階級の父親の息子が少尉として華々しくデビューすることが多かったようですね。
月島軍曹も、はるかに年下の彼に対して、しっかり敬語で接しています。
杉元はよく、「おぼっちゃま」とからかっていますね。
【ゴールデンカムイ】鶴見中尉の大のお気に入り
鶴見中尉は、そんな鯉登少尉が大のお気に入りです。
旭川の司令部に、白石由竹を取り返しに杉元と鈴川聖弘が変装してやってきたとき、遠方にいた鶴見中尉は、旭川にいる鯉登少尉を呼び出し、2人の変装を見破るよう指示しました。
鶴見中尉を慕う鯉登少尉を、その忠誠心と卓越した能力から、完璧に信頼していた証ですね。
その後、辛くも白石と杉元を逃がすはめになってしまった鯉登少尉に対し、鶴見は自分のそばで刺青狩りに参加するよう命令します。
怒りながらも、なんだかんだいって鶴見は鯉登少尉にそばにいてほしいんでしょうね。
【ゴールデンカムイ】冷静沈着でずば抜けた運動能力
鯉登少尉は、冷静沈着に鈴川聖弘の変装を見破っただけでなく、ずば抜けた運動能力で知られています。
鶴見中尉から命を受けた時は必ず全速力でダッシュ。
飛行船を乗っ取って逃げようとする杉元たちを、そのダッシュ力で一人追いつき、他の人間をはしごのようにしながら浮遊する飛行船に飛び乗り、バランスの悪い船上で交戦。
振り落とされても木にしがみつき一命をとりとめるなど、並外れた運動能力が無ければできない代物です。
【ゴールデンカムイ】薩摩隼人で扱う剣術は示現流ではなく自顕流?
薩摩隼人、鯉登少尉が使う剣術は、尾形によると、自顕流という剣術です。
薩摩では示現流という流派も有名ですが、自顕流は、あの新選組隊長の近藤も「初太刀は外せ」と恐れたと言われる、一撃必殺の恐ろしい剣術。
受け止めれば自分の鍔もろとも額にめり込んで死んでしまうと言われています。
そんな自顕流をこの若さで使いこなす鯉登少尉もすごいですが、飛行船での決闘で、それを受け止めきった杉元もすごいです!
【ゴールデンカムイ】興奮すると早口の薩摩弁を喋り解読不能
そんな鯉登少尉にも弱点があります。
生粋の薩摩隼人の鯉登少尉は、興奮すると早口の薩摩弁しかしゃべらなくなり、何を言っているのかわからなくなってしまうのです。
飛行船の上で、裏切者の尾形を発見したときなど、怒りで我を忘れてしまう場合と、尊敬する鶴見中尉を目の前にしている場合、薩摩弁になってしまいます。
特に鶴見中尉と話しているときは、さすがの鶴見中尉も鯉登少尉が何を言っているのか解読不可能で、側近の月島軍曹を通して通訳してもらうしかない状態。
これでは、仕事がはかどらない他、月島軍曹のストレス度も常に上がってしまいますよね。
【ゴールデンカムイ】心酔し鶴見中尉のブロマイドを懐に忍ばせる
鯉登少尉は、鶴見中尉をとても尊敬していて、心酔しきっています。
遠くにいるときは、この当時珍しい鶴見中尉の写真を懐に忍ばせて、時々眺めてはため息をついています。
まるで恋する乙女のようですね。
鶴見中尉と長くいる月島軍曹に無理を言って、鶴見中尉の若い時の写真を持ってきてもらうなど、そのストーカーっぷりは常軌を逸しています。
【ゴールデンカムイ】情報を的確に判断し犬童を偽物と見破る洞察力
鶴見中尉への心酔ぶりがあまりにひどいため、いつもギャグキャラのようにとらえられていますが、そこはさすが少尉と言われ、士官学校を卒業したエリートであるだけあって、それなりの能力も兼ね備えています。
白石由竹を取り返しに、旭川の司令部に、犬童四郎助に扮装した鈴川聖弘がやってきたときも、「犬童さまは薩摩の方言を流暢に使いこなすとお聞きしました」と、薩摩弁で偽物か確かめようとする冷静さを兼ね備えていました。
さらに、予想外に鈴川が流暢に薩摩弁で応答すると、これで終わりかと思いきや、会話の流れで、犬童が答えなさそうな回答を誘導尋問でおびきよせ、みごと鈴川を偽物だと見破るという応用力・洞察力も持ち合わせていました。
偽物だと分かると、即座に鈴川の眉間に銃を打ち付け殺し、杉元にも大ダメージを与えるという冷徹さも持ち合わせています。
鯉登少尉は、おバカキャラかと思いきや、意外と知能もあるんですね。
【ゴールデンカムイ】稲妻強盗を捕まえた際に見せた身体能力
鶴見中尉と刺青狩りに参加し、稲妻強盗を捕まえた際は、鯉登少尉のたぐいまれなる身体能力も見せつけられました。
俊足で知られる稲妻強盗が逃げるとき、柱や窓によじ登って一人追いかけ、ぎりぎりのところまで追跡。
最後は銃声で鶴見中尉達に彼の居場所を教えることに成功しました。
稲妻からは、
「オレをここまで本気で走らせた奴は初めてだぜ」
とお褒めの言葉までいただいています。
また、樺太で曲馬団のヤマダ一座の公演に参加することになったときも、メインの杉元を差し置いて、どんな難しい曲芸も軽々とこなしてしまいます。
あまりの軽業に、山田座長からスカウトまでされてしまいます。
鯉登少尉、最悪陸軍をクビになっとしても、どんな場所でも食べていくことはできそうです。
【ゴールデンカムイ】戦闘能力は高くてもメンタルは弱い?
ここまで見ていくと、鯉登少尉の戦闘能力はかなり高いものと言うことができるでしょう。
しかし、ここまでなかなか鯉登少尉がかっこよく活躍している場面があまり見られないのは、そのメンタルの弱さからくるものと思われます。
彼の深層心理には、やはりどこか鶴見中尉についていくのみ、という心が見えており、どんな任務も
「鶴見中尉に叱られたくないから」
という理由でやっているようです。
というわけで、任務に失敗して鶴見中尉に叱られてしまうと、ふにゃふにゃと崩れ落ち、泣いてしまうという弱さがあります。
これには、鯉登少尉の父、鯉登平二少将も心配しており、「せがれには我から進んで困難に立ち向いふさわしい男になっくんやんせ」と希望を抱いております。
いずれ、鯉登少尉が父親を超えるほどの責任感をもつ立派な指揮官になる時が、果たして来るのでしょうか?
まとめ
イケメン・エリートで出来る男なのに、なぜか色々とおバカキャラにされてしまう、ちょっと残念な鯉登少尉。
皆、そんな鯉登が大好きですよ!
このまま樺太でも杉元、月島、谷垣と面白珍道中を見せてください!

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