青森星蘭戦の結果はどうなったのか
結論から言うと、2対1でエスペリオンユースの逆転勝ちです。決勝点は後半アディショナルタイム、阿久津渚のゴールでした。プレミアリーグ優勝が決まります。
プレミアリーグ最終節。勝ったほうがリーグ優勝という一戦でした。
この記事でわかること
- 最終スコアと得点の流れ
- 青森星蘭が用意してきた策
- エスペリオンが返した2つの手
- N-BOXという青森の奇策
- アシトが覚醒した場面
試合の流れを追うと
| 時間帯 | 起きたこと |
|---|---|
| 前半開始 | 青森星蘭がマンマークを敷き、羽田がアシトに張りつく |
| 前半途中 | GK秋山が高い位置を取り、パスの受け手になってマンマークを外す |
| 前半終了 | 槇村の壁を越えられず0対0 |
| 後半開始 | 朝利と志村を投入。志村が青森の攻撃を止め切る |
| 後半中盤 | 冨樫をワントップに置く奇策。アシトのアシストから遊馬が先制 |
| 直後 | 青森星蘭がN-BOXを発動し同点に追いつく |
| アディショナルタイム | 覚醒したアシトと阿久津の連携で逆転。2対1で試合終了 |
スコアだけ見れば1点差の接戦です。ただし中身は、策を出し合った末の押し切りでした。
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この試合で作者がやっているのは、両チームに1回ずつ「切り札」を使わせることだと思っています。
エスペリオンの切り札は、ディフェンダーの冨樫をワントップに置く手。
青森星蘭の切り札は、N-BOX。
どちらも前半には出しません。0対0のまま温存しています。
切り札を出し合って1対1になった時点で、勝負は仕切り直しです。
そこから先は、用意してきたものではなく試合中に生まれたもので決まる。
だから最後の得点が、アシトの覚醒と阿久津との連携でなければならなかった。
青森星蘭というチーム
高校サッカー界で最強のチームです。プレミアリーグ・インターハイ・選手権の3冠を狙っており、夏のインターハイはすでに制していました。
雪国なので、冬はまともに練習できません。だからこそ短い時間で効率よく積み、監督の言葉を一度で覚え切る。サッカーへの執念が異常なチームとして描かれます。
勝ち方にも表れています。エスペリオンが大苦戦した船橋学園との一戦では、ただ勝つのではなく相手が最もダメージを受ける勝ち方を選びました。以後ずっと勝ち続けられるようにするためです。
中心は3人います。
GKの槇村は、ジュニアユースまでエスペリオンにいた選手です。身長が伸びずユースに昇格できず、青森星蘭へ進みました。エスペリオンへの恨みが原動力で、あえて厳しい環境を選び、U-18日本代表の正GKまで成長しています。
キャプテンの羽田は元東京VANSユース。恵まれた設備に甘えている自分を変えるため、雪だらけの青森へ転入しました。到着当初は絶望したものの、そこで鍛え上げてキャプテンになります。
北野蓮は高校1年生でプロ入りが内定している天才です。U-18日本代表にも選ばれ、いまの代表は北野世代と呼ばれます。アシトと同じ俯瞰の目を持ち、上級生にも指示を飛ばすチームの心臓です。
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この3人の並びが、エスペリオンの選択肢を全部否定する形になっていると思っています。
槇村は「昇格できなかった側」。羽田は「恵まれた環境を捨てた側」。
北野は「1年生で中心にいる側」。
アシトは1年生で、環境に恵まれていて、ユースに上がれた人間です。
持っているものを、3人が別々の角度から突きつけてくる。
だから技術だけの話にならない。
青森星蘭がこの試合の相手でなければ、アシトの覚醒はもっと薄くなっていたはずです。
マンマークをGKで外した前半
青森星蘭が用意してきたのは、昔ながらのシンプルなマンマークでした。
狙いははっきりしています。足元の技術がエスペリオンで一番劣るアシトに、キャプテンの羽田を張りつける。そしてボールを持ったら右サイドバックの山田には出させない。
結果、ボールはアシトに集まります。そこで確実に奪う、という設計でした。
エスペリオンの返し方が面白いところです。GKの秋山が高い位置を取り、自らパスの受け手になりました。マンマークは人に付く守り方なので、数が合わなくなります。
これは足元の技術が非常に高い秋山だからできた手です。怪我から復帰した正GKが、フィールドプレーヤーとして数えられた格好になります。
一時は攻勢に出ました。それでも槇村の壁を越えられません。北野を中心とした青森の攻めに苦しみ、福田監督が授けた馬場と橘を使う策でなんとか反撃し、0対0で折り返します。
冨樫のワントップという奇策
後半、エスペリオンは前半終盤に効いていた橘と馬場を下げ、ディフェンスの朝利と志村を入れます。
青森星蘭が引き続き攻勢をかけますが、志村が完全に止め切りました。そして攻めの手が緩んだところで、用意していた手を出します。
ディフェンスの冨樫をワントップに置くポストプレーです。フィジカルの強さに加え、アシトを参考に練習し続けた視野の広さを福田監督に買われての起用でした。
ここからエスペリオンの時間が続きます。そしてアシトのアシストから遊馬がループシュートを決めて先制。
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冨樫の起用理由が「フィジカル」だけでなかったところが、この作品らしいと思っています。
買われたのはアシトを真似して身につけた視野でした。
つまり福田監督は、冨樫の中にあるアシトの成分を使っています。
アシトはこのとき、まだ覚醒していません。
本人が使いこなす前に、真似した側が先に結果を出している。
これを見せられたうえで、次の場面でアシトが自分の形を掴む。
順番が逆なら、ただの主人公補正になっていました。
N-BOXとアシトの覚醒
先制した勢いのまま攻め続けるエスペリオンに、青森星蘭が奇策を返します。
N-BOX。2001年のジュビロ磐田が、レアル・マドリードに勝つためだけに考えた戦術です。これでエスペリオンの守備が無力化され、同点に追いつかれました。この場面は26巻268話で描かれています。
失点のあと、アシトが動きます。サイドバックとして中に入ってプレーしたいと、自ら監督へ要望しました。北野と肩を並べるためです。
ここが覚醒の場面でした。フィールドにいる全員の矢印から意思と流れを読み取り、相手が最も嫌なタイミング・スピード・角度・位置で中へ入っていく。攻守コンプリートを言語化して掴んだ、中で試合を作るサイドバックの形です。
そして犬猿の仲だった阿久津との連携から、後半アディショナルタイムに逆転ゴール。直後に試合終了の笛が鳴りました。
試合中、阿久津はもうひとつ小さなことをしています。物語の序盤でアシトが母親に買ってもらったスパイクを馬鹿にした人物が、新調したスパイクを見て「いいスパイクだな」と言いました。
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決勝点をアシト自身に決めさせなかったのが、この試合の一番の判断だと思っています。
覚醒したのはアシトです。ならば決めさせるのが普通の作り方でしょう。
ところが点を取ったのは阿久津でした。
覚醒の中身が「点を取る力」ではなく「中で試合を作る力」だからです。
作った人と決めた人が別でなければ、覚醒の定義がぶれます。
そして決めたのが、序盤にスパイクを馬鹿にした相手だった。
スパイクを褒めた一言と、逆転ゴールが同じ試合に置かれている。
戦術の話とキャラクターの話が、1点にまとまった場面です。
この試合のあと
280話の題には「Jユースvs高校編 完」と付けられました。長く続いた高校勢との戦いが、ここで一区切りになります。
そしてアシトは、トップチームの監督であるガルージャに呼び出されました。舞台が変わる合図です。
その後の展開もすでに描かれ切っています。アオアシは2025年6月23日発売の週刊ビッグコミックスピリッツ30号で最終回を迎え、全410話・全40巻で完結しました。最終巻となる40集は2025年8月29日に発売されています。
最終戦の相手はバルセロナユースでした。青森星蘭戦から、そこまで地続きで繋がっています。
まとめ
青森星蘭戦は2対1でエスペリオンユースの逆転勝ちです。決勝点は後半アディショナルタイムの阿久津渚でした。
押さえておきたい点を並べておきます。
- スコアは2対1。エスペリオンユースの逆転勝ち
- 先制は遊馬のループシュート。アシストはアシト
- 同点は青森星蘭のN-BOX。26巻268話で描かれた
- 決勝点は後半アディショナルタイムの阿久津渚
- 青森星蘭の策はマンマーク。羽田がアシトに張りついた
- エスペリオンはGK秋山を高い位置に上げて外した
- 後半の奇策はディフェンス冨樫のワントップ起用
- アシトは中に入るサイドバックとして覚醒した
- 勝利でガノン大阪とのチャンピオンシップ出場権を獲得
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この試合が長く語られるのは、勝敗が決まったあとに残るものが多すぎるからだと思っています。
アシトは自分の形を掴みました。
阿久津は仲間として認めました。
北野は、天才と片づけられてきた自分を追ってくる相手をようやく見つけています。
槇村は、エスペリオンへの恨みを晴らせないまま終わりました。
1試合で4人の物語が同時に動いている。
スコアを知りたくて来た人に、2対1という数字だけ渡して帰すのは惜しい試合です。
2対1という結果よりも、そこに至る策の出し合いと、終わったあとに変わった関係のほうがこの試合の中身です。スコアを確かめたあとに読み返すと、見え方が変わります。
——あなたはこの試合の分かれ目を、冨樫のワントップだと思いますか。それともアシトの覚醒だと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
青森星蘭戦は、スコアと戦術を分けて押さえると整理しやすくなります。
Q. 青森星蘭戦の結果はどうなりましたか。
A. 2対1でエスペリオンユースの逆転勝ちです。後半アディショナルタイムに阿久津渚が決勝点を挙げました。
Q. 誰が得点しましたか。
A. 先制はアシトのアシストから遊馬のループシュート、逆転が阿久津渚です。青森星蘭はN-BOXで同点に追いつきました。
Q. 青森星蘭が使ったN-BOXとは何ですか。
A. 2001年のジュビロ磐田がレアル・マドリードに勝つためだけに考えた戦術です。青森星蘭がこれを使い、エスペリオンの守備を無力化しました。26巻268話で描かれています。
Q. エスペリオンの奇策とは何でしたか。
A. ディフェンスの冨樫慶司をワントップに置くポストプレーです。フィジカルとアシトを参考に磨いた視野の広さを買われました。
Q. アシトはこの試合で何が変わりましたか。
A. 中に入って試合を作るサイドバックの形を掴みました。全員の矢印から流れを読み、相手が嫌がるタイミングで中へ入るプレーです。
Q. この試合に勝つと何が得られたのですか。
A. プレミアリーグ優勝と、西の王者ガノン大阪とのチャンピオンシップ出場権です。
この1試合で立ち位置が変わった選手を、1人ずつ追っています
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月18日


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