エレンが父親を食べたのはいつなのか?
結論から言うと、原作16巻62話、アニメではSeason3の第43話です。ウォール・マリア陥落の夜、注射で無垢の巨人になったエレンが、意識のないまま父を食べました。
この場面は、作中で最初に描かれるのではなく、ずっと後になってエレン自身の記憶として蘇ります。だから「いつ食べたのか」が分かりにくくなっています。順に整理します。
この記事でわかること
- 捕食の場面が原作62話・アニメ43話であること
- それがウォール・マリア陥落と同じ夜だったこと
- 注射を打たれたのがいつなのか
- エレンに意識がなかったこと
- グリシャがなぜ息子に食べさせたのか
原作62話とアニメ43話、どちらも同じ場面です
まず、探している場面がどこにあるかをはっきりさせます。
| 媒体 | どこで描かれるか |
|---|---|
| 原作コミックス | 16巻・第62話 |
| アニメ | Season3・第43話 |
| 出来事の時系列 | ウォール・マリア陥落の夜(母カルラが死んだ直後) |
描かれた順番と、起きた順番が違います。ここが混乱のもとです。捕食そのものは物語のいちばん最初の夜に起きていて、それが62話で明かされる、という構造になっています。
注射を打たれたのは、母カルラが死んだ夜です
時系列を追います。
シガンシナ区で医師をしていたグリシャは、ウォール・マリアが破られた日、街の外にいました。戻ってきたとき、妻カルラはすでに巨人に食べられたあとです。
グリシャは避難していたエレンを連れ出し、森のなかで謎の薬品を注射します。この薬によって、エレンは巨人化する力を得ました。
注射の直後、エレンは無垢の巨人になります。理性を持たない、ただ人を食べるだけの巨人です。
エレンに意識はありませんでした
ここが、この場面のいちばん重要な点です。
エレンは、自分が父を食べたことを覚えていません。無垢の巨人になった状態では、自分が誰かも、何をしているかも分かりません。目の前にいた人間を食べただけです。
そしてグリシャは、逃げませんでした。食べられるためにそこに立っていたのです。
この一連が、後にヒストリアとの接触をきっかけに記憶として蘇ります。エレンが強い嫌悪を抱くのは、そのときです。
僕はこう読む
この場面の残酷さは、誰も選んでいないところにあると思っています。
エレンは意識がありません。食べようと決めたわけではありません。グリシャは決めていますが、それは自分が死ぬことを決めただけです。
母を失った同じ夜に、父を自分の手で失う。しかもその記憶すら、何年も持てないまま生きていた。
進撃の巨人という作品は、選択の物語として語られがちです。けれどこの一夜だけは、選ぶ前にすべてが終わっていました。
後にエレンが「自分は自由だ」と言い張るようになるのは、この夜の記憶を取り戻したからだと読んでいます。何ひとつ選べなかった夜があるから、選ぶことに執着した。
グリシャが息子に食べさせた理由
なぜ父親は、自分の子に自分を食べさせたのか。
巨人の力は、捕食によって受け継がれます。グリシャはこのとき、二つの力を持っていました。進撃の巨人と、レイス家から奪った始祖の巨人です。
その二つを、エレンに渡すためでした。
グリシャがレイス家を襲い、フリーダ・レイスから始祖の巨人を奪ったこと自体も、後の記憶で明かされます。父の罪ごと、エレンは受け継ぎました。
進撃の巨人だけが未来を見られます
ここでもう一段、話が入れ替わります。
巨人の継承者は、ふつう過去の継承者の記憶を見ます。しかし進撃の巨人だけは違いました。未来の継承者の記憶を見ることができます。
つまりグリシャは、次の継承者がエレンであることを、すでに知っていました。
さらに踏み込むと、グリシャがレイス家を襲ったのは、未来のエレンに背中を押されたからだと描かれます。ジークとの過去への旅で、この場面が出てきます。
父に振り回された息子、という構図が、ここで反転します。
僕はこう読む
この反転が効くのは、読者が最初にエレンを被害者として読んでいたからだと思っています。
母を殺され、父に薬を打たれ、知らないうちに力を背負わされた少年。序盤のエレンは、ずっとそう見えていました。
ところが未来が見えるという設定ひとつで、その前提が崩れます。薬を打たせたのも、父に罪を犯させたのも、未来の本人でした。
被害者だと思っていた人物が、実は出発点にいた。ここまで徹底して構造を裏返す作品は多くありません。
そしてこの反転があるから、最後にエレンが背負うものの重さが決まります。彼はもう、誰のせいにもできない立場に置かれています。
覚醒したのはトロスト区の戦いです
力を得たあと、エレンがそれを自分で使うのはずっと先です。
訓練兵としてトロスト区の防衛戦に参加したエレンは、アルミンをかばって巨人に食べられます。ここで、本人も知らなかった巨人の力が目覚めました。
巨人の体内から出てきたエレンは巨人化し、人類にとって初めての巨人撃退を成し遂げます。
この時点では、なぜ自分にその力があるのか、エレン自身が分かっていません。62話の記憶が戻るまで、答えは伏せられたままでした。
時系列で並べます
| 順番 | 出来事 |
|---|---|
| 1 | ウォール・マリア陥落。母カルラが巨人に食べられる |
| 2 | 同じ夜、森でグリシャがエレンに注射を打つ |
| 3 | 無垢の巨人になったエレンがグリシャを食べる(原作62話・アニメ43話) |
| 4 | トロスト区の戦いで、本人も知らないまま巨人化して覚醒する |
| 5 | ヒストリアとの接触で記憶が戻り、捕食の事実を知る |
| 6 | ジークとの過去への旅で、グリシャを動かしたのが自分だと分かる |
戦鎚の巨人も後から手に入れます
エレンが継承した巨人は、進撃と始祖だけではありません。
マーレのダイバー家が受け継いでいた戦鎚の巨人は、ヴィリー・タイバーの妹が保持していました。硬質化を使って武器を作り出す、攻撃力の高い巨人です。
エレンはその結晶体を砕き、出てきた体液を吸収して力を得ます。捕食のかたちが噛みつきではないのが特徴です。
まとめ|あの夜をどう読むか
エレンが父グリシャを食べたのは原作16巻62話・アニメSeason3の第43話です。
その夜に起きたことを並べると、こうなります。
- 時期はウォール・マリア陥落の夜、母カルラが死んだ直後
- 注射を打たれて無垢の巨人になった
- 意識のないまま父を食べた
- グリシャは進撃の巨人と始祖の巨人を、そのまま息子に渡した
- グリシャを動かしていたのは、未来から見ていたエレン自身だった
僕はこう読む
この場面の残酷さは、誰も選んでいないところにあると思っています。
エレンに意識はありません。食べようと決めたわけでもない。
グリシャは決めていますが、それは自分が死ぬことを決めただけです。
そして後年、その夜を仕組んでいたのが未来のエレン本人だと分かります。序盤のエレンを力を背負わされた被害者と読むか、自分で自分に背負わせた張本人と読むかで、62話の意味が丸ごと反転します。
——あなたは62話のエレンを、力を背負わされた被害者だと思いますか。それとも、自分で自分に背負わせた張本人だと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
エレンが父グリシャを食べた場面は、原作62話とアニメ43話で話数がずれます。あの夜の順番を確認しておきます。
Q. エレンが父親を食べたのは何話ですか?
A. 原作コミックス16巻の第62話です。アニメではSeason3の第43話で描かれています。
Q. エレンが注射を打たれたのはいつですか?
A. ウォール・マリア陥落の夜、母カルラが巨人に食べられた直後です。避難中のエレンをグリシャが森へ連れ出しました。
Q. エレンは自分で父を食べようとしたのですか?
A. 違います。注射によって無垢の巨人となり、理性のない状態で目の前にいたグリシャを食べました。本人に記憶はなく、後に記憶が戻って知ることになります。
Q. グリシャはなぜ食べられたのですか?
A. 巨人の力は捕食で受け継がれるためです。進撃の巨人と、レイス家から奪った始祖の巨人を、エレンに渡す目的でした。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年8月24日
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