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ハインケルが宴に乱入するのは何話なのか
結論から言うと、ハインケルが宴に乱入するのはWeb版5章16話『招かれざる客人』です。最後はプリシラの扇子の一撃で気絶させられます。
水門都市プリステラの座敷に、アナスタシアの呼びかけで王選の候補者と騎士たちが顔をそろえていました。直前の5章15話で、剣鬼ヴィルヘルムと孫のラインハルトが、ようやく家族として言葉を交わしかけたところです。その和解しかけた瞬間を壊したのが、酒の匂いをさせて襖の向こうに立った赤毛の男です。
この記事では、ハインケルが何を言ったのか、エミリアたちがどう返したのか、そしてハインケルを連れてきたプリシラの狙いと、フェルトが怒った家督の話までを、物語の順にたどります。題の「招かれざる客人」が1人ではなかったことも、この回の読みどころです。
この記事でわかること
- ハインケルが宴に乱入するのがWeb版とアニメの何話か
- ハインケルがラインハルトとヴィルヘルムに向けた言葉
- エミリアがハインケルに投げた「何しにここへきたの」
- プリシラがハインケルを連れてきた理由
- アストレア領の家督をめぐって、フェルトが怒ったわけ
5章16話の早見表
まず、この回で何が起きるのかを表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| Web版の話数 | 第五章16『招かれざる客人』 |
| 乱入した男 | 近衛騎士団副団長ハインケル。ヴィルヘルムの息子で、ラインハルトの父 |
| 連れてきたのは | 5人目の王選候補者プリシラ・バーリエル |
| ハインケルの結末 | プリシラの扇子の一撃で気絶し、従者シュルトに引きずり出される |
| 話の締め | フェルトの「その驕り、泣いて後悔させてやるよ」 |
僕はこう読む
この回は、直前の和解をわざわざ1話かけて描いたあとに置かれています。
温まった座敷を見せてから冷やすので、読む側も座敷の全員と同じ怒りを持たされます。
ハインケルの嫌らしさは、本人の台詞より先に「壊されたものの温かさ」で決まっていると思っています。
ハインケルの乱入|「お飾りで嫌われ者」と自分から名乗った
最初に声を上げたのはスバルでした。「……あんた、誰だよ」と立ち上がり、腰の後ろの柄に手を回します。家族がやっと繋がりを求めた瞬間を邪魔された怒りで、頭に血が上っていました。
男はスバルを「ガキ」と呼び、ラインハルトたちに「この無礼なガキ、ぶった斬れ」と命じます。それを止めたのがユリウスです。自分とフェリス、ラインハルトは特務で本来の役目を離れているので、副団長にも命令する権利はないと言い返しました。フェリスも、いまはクルシュの従者なので従えないと軽く突き放します。
男は冗談だと笑い、自分から名乗りました。「お飾りで嫌われ者の、ルグニカ王国近衛騎士団副団長。『無駄飯食らい』ハインケルってのは俺のことさ」。スバルが言い返すと「その口塞ぐぞ、クソガキ」と目を細め、スバルは白鯨や魔女とも違う、言葉にしにくい寒気を感じます。ユリウスはそこで「落ち着きたまえ、スバル」と声をかけ、空気に呑まれないよう引き戻しました。
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スバルが怒った理由を、地の文は「スバル以外の誰にもわからない」と書いています。
友人と恩人の和解ではなく、家族の和解だったから、と言い直しているのが大事なところです。
家族をやり直したいのは、本当はスバル自身なのだと、この一行がこっそり教えていると思っています。
「お前が死なせた先代様」|ラインハルトへの悪意
ハインケルの言葉は、すぐ父と息子に向かいます。白鯨討伐を「十四年もかけた大仕事」と持ち上げてヴィルヘルムを「親父殿」と呼び、続けてラインハルトに矛先を向けました。
ヴィルヘルムは妻の仇、母の仇、祖母の仇を討った偉大なお祖父様だ、と言ったうえで、ハインケルはこう続けます。「お前が死なせた先代様の、その敵討ちをしていただいたんだからなぁ?」。先代剣聖は祖母を死なせて奪った立場で、それを最初に責めたのはヴィルヘルムだ、とまで言い切りました。
スバルは、一言でいいから違うと言ってほしいと願います。けれどラインハルトもヴィルヘルムも、口を閉ざしたまま否定しません。ハインケルは最後に「死んだ母さんは俺たちを呪ってる。三代揃って、俺たちは許されねえのさ」と吐き捨てました。先代剣聖テレシアは、ヴィルヘルムの妻で、ラインハルトの祖母で、ハインケルの母です。
スバルが「ハインケル・ヴァン・アストレア」と口にすると、ハインケルは「ヴァンを付けるな」と舌打ちします。名乗るときはハインケル・アストレアだ、と。家族を罵るときには楽しそうだった目に、このときだけ痛みが走りました。
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ハインケルがいちばん痛そうな顔をしたのは、家族を罵ったときではなく「ヴァン」を付けられたときでした。
人を刺す言葉は平気で言えるのに、自分に足りない名前のことだけは聞き流せない。
悪意の正体は、他人への憎しみより、自分への劣等感のほうだと描いていると読んでいます。
エミリアの問い|「あなたは、何しにここへきたの」
座敷じゅうが言葉を失うなか、最初にハインケルの前に立ったのはエミリアでした。「私たちは今、楽しく食事をしていたところだったの。それをわざわざこうやって台無しにして、あなたは何をしたいの?」
ハインケルは「勝ち目のない戦いに担ぎ出された、可哀想な半魔のお姫様」と挑発します。それでもエミリアは乗らず、自分をどう思っているかはいつか話したいが、いま聞きたいのは1つだけだ、と問いを繰り返しました。エミリアが怒っていたのは、場を壊されたことより、ラインハルトとヴィルヘルムが傷ついたことでした。
そこへフェルト、アナスタシア、クルシュが続けて言葉を重ね、ハインケルは4人の候補者に気圧されます。ユリウスが退出を勧め、話が終わりかけたところで、廊下から別の声が割り込みました。「その必要はないぞ、凡骨」。
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エミリアは、自分への「半魔」という悪口には一度も反応していません。
聞き返したのは「何しにここへきたの」だけで、怒りの向きがずっと他人のほうにあります。
自分が傷つくことより、誰かが傷つけられることに怒る。その順番が、候補者たちを一斉に立たせたと読んでいます。
プリシラの登場|ハインケルを連れてきた理由は「面白そう」
赤いドレスに扇子を持って現れたのは、宴に招かれていなかった5人目の候補者、プリシラ・バーリエルでした。プリシラは座敷を見渡して「辛気臭い顔が辛気臭い空気の中で固まっておる」と言い放ち、スバルのことはすっかり忘れていました。従者のアルが、王城で馬鹿をやった奴だと説明しても「記憶にない」の一言です。
ハインケルは「いつまで俺に一人でやらせる気だった」とプリシラに食ってかかりますが、「妾が踊れと命じれば、止まれと言われない限り死ぬまで踊るのが凡俗の務め」と返されて黙ります。スバルが、ハインケルを連れてきたのはお前かと問うと、プリシラはあっさり認めました。理由を聞かれた答えが「しいて言えば、それが面白そうじゃったからじゃな」です。
歪んだ家族模様が醜悪な演目として心が躍る、剣聖と剣鬼が揃って人間の顔を覗かせるなどそうそうない、とまで言うプリシラに、スバルは「プリシラぁ!」と叫びます。止めたのは、隻腕でスバルを押しとどめたアルでした。片腕で押さえれば自分は剣を抜けない、という形で、争う気がないことを示しています。
アナスタシアは、この集まりのことをどこで聞いたのかとプリシラに尋ねます。答えは、他の陣営の動きに目と耳を向けているのは貴様らだけではない、というものでした。対立候補をことごとく羽虫扱いしながら、手は打っていたのです。
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「面白そうだから」は、ふざけた答えに見えて、いちばん正直な答えです。
プリシラは自分が勝つことを決まったことだと思っているので、途中の道を楽しいかどうかでしか選びません。
悪意で動くハインケルと、退屈しのぎで動くプリシラ。同じ座敷を壊しても、根っこがまるで違うと思っています。
家督の話|フェルトが怒ったアストレア領の事情
話の流れを変えたのは、ダイスキヤキをほおばっていたフェルトでした。「そのオッサン、ラインハルトの親父だろ?」と切り出し、アストレア家の家督はまだラインハルトに譲られていない、家の実権はハインケルの手元にある、と指摘します。
フェルトの陣営は、アストレア家の領地を足場にして少しずつ結果を出してきました。その領地がラインハルトのものではなく、ハインケルのものだとしたら、足場ごと取り上げられかねません。ハインケルはそれを待っていたように笑い、家督は俺が握っている、ラインハルトに譲るつもりはない、と言い放ちました。
フェルトは、戻ったときの領地はひどい有様で、少ない文官と使用人が必死に支えていたと言い返します。ハインケルはそれも嘲笑い、自分はラインハルトの主人を支持しない、支持するのはプリシラだと宣言しました。そして、アストレア領は今後お前らの居場所じゃない、と言いかけたところで、プリシラが「うるさい」と扇子を振り下ろします。
ハインケルが倒された場面|扇子の一撃と陽剣
畳まれた扇子はハインケルの頭を直撃し、長身の体を床に叩きつけて、一撃で意識を奪いました。プリシラはさらに爪先で体を蹴り上げ、追い打ちをかけようとします。その手には、いつの間にか炎のような刃紋の真紅の剣が握られていました。
腕をつかんで止めたのはアルです。「姫さん、癇癪もそこまでだ。それ以上は死んじまうよ」。剣は瞬きのあいだに消え、プリシラは殺すのは短慮に過ぎたかと認めます。気絶したハインケルは、呼ばれた幼い従者シュルトが両足をつかみ、引きずって運び出しました。プリシラによれば、愚図ではあるがまだ使いようはある、という扱いです。
ハインケルがいなくなってから、フェルトは改めてアストレア領から追い出す気かと問います。プリシラは、領地を立て直したのは貴様らで、形だけの領主が戻っても付き従う者はいない、と答えました。ハインケルは道筋を面白くするための遊具に過ぎなかった、ということです。
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ハインケルは、家督という本当に効く切り札を持って乗り込みました。
それを、連れてきた本人が「うるさい」の一言で叩き落とします。
一番強い手を握っていた男が、一番軽く扱われる。その残酷さが、ハインケルという人物の哀しさを先に見せていると思っています。
話の締め|「その驕り、泣いて後悔させてやるよ」
プリシラは、いずれ全ては自分の手中に収まると言い切ります。だから道筋は愉快であればあるほどいい、「妾を湧かせよ」、敵になるまで肥え太れば、そのときは全力で迎え撃つ、と。エミリアたち4人を、まだ敵とすら認めていない言い方でした。
4人の候補者は、臣従ではなく、同じ強さの思いで向き合うことを選びます。その総意を言葉にしたのがフェルトでした。「その驕り、泣いて後悔させてやるよ」。この一言で5章16話は終わります。
まとめ|ハインケルの乱入はWeb版5章16話
ハインケルが王選候補者の宴に乱入するのは、Web版5章16話『招かれざる客人』です。ラインハルトに「先代を死なせた」と突きつけ、家督を盾にフェルトを脅しましたが、連れてきたプリシラの扇子で一撃のもとに倒されました。
- ハインケルの乱入はWeb版5章16話『招かれざる客人』
- ハインケルは近衛騎士団副団長で、ヴィルヘルムの息子、ラインハルトの父
- ラインハルトに「お前が死なせた先代様」と言い、2人とも否定しなかった
- エミリアは「あなたは、何しにここへきたの」と問い詰めた
- プリシラが連れてきた理由は「面白そうじゃったから」
- 家督を盾にしたハインケルは、プリシラの扇子の一撃で気絶した
僕はこう読む
この回の題は「招かれざる客人」ですが、座敷に入ってきた招かれざる客は2人いました。
ハインケルは悪意を持ち込み、プリシラはそれを見物しに来ました。
本当に場を支配したのは、悪意そのものより、悪意を笑って眺める側だったと読んでいます。
ハインケルの言葉に、ラインハルトとヴィルヘルムはなぜ黙っていたのでしょうか。言い返せない事実があったのか、それとも言い返す資格がないと思っていたのか。この沈黙は、のちのアストレア家の話につながっていきます。
——あなたは、ラインハルトとヴィルヘルムが黙ったのは、言い返せない事実があったからだと思いますか。それとも、言い返す資格がないと思っていたからだと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
ハインケルが乱入する5章16話について、よく聞かれることをまとめました。
Q. ハインケルが宴に乱入するのはWeb版の何話ですか。
A. 第五章16『招かれざる客人』です。
Q. ハインケルとラインハルトはどういう関係ですか。
A. ハインケルはラインハルトの父で、ヴィルヘルムの息子です。先代剣聖テレシアはハインケルの母にあたります。
Q. プリシラはなぜハインケルを連れてきたのですか。
A. 本人は「しいて言えば、それが面白そうじゃったからじゃな」と答えています。剣聖と剣鬼が人間の顔を見せるのが見物だった、とも言っています。
Q. ハインケルは5章16話でどうなりましたか。
A. 家督を盾にフェルトたちを脅している途中で、プリシラの扇子の一撃で気絶しました。従者のシュルトが引きずって運び出しています。
Q. フェルトはなぜハインケルに怒ったのですか。
A. アストレア家の家督がまだハインケルにあり、フェルトの陣営が足場にしているアストレア領を取り上げられかねなかったからです。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月3日


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