- 王賁の母は関家の姫である
- 秦軍右翼が兵糧尽きる危機
- 王賁は愛する妻の子ではない可能性
前回は、部下たちの強い希望もあって将軍を王賁に代えてもらえるように、王翦将軍に要請したのにも関わらず、まさかの現状維持の指示でした。
将軍不在で、さらに食糧も残りわずかとなった今、精神的にも追い詰められている秦軍右翼。
そんな中、信は王賁の秘密を知ってしまいます。
王翦が息子である王賁を将軍にしない理由とは!?
秦軍右翼に打つ手はあるのか!?
今回は、食糧のタイムリミットが迫る中、王賁と王翦の親子関係を中心にお届けしていきます。
『キングダム』577話!のネタバレ
それでは『キングダム』577話!の要点をまとめてみます。
時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。
番陽の覚悟
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「王翦様は今でも、賁様が自分の本当の子ではないと疑っている・・・」
番陽と関常が二人きりで、今まで抱えていた疑問をぶつけ合っていました。
そこへ、たまたま居合わせた信。
衝撃的な発言に動揺が隠せず、一歩踏み出したところで「パキッ」と木を踏む音を出してしまいます。
その音で番陽と関常が気付き、慌てて振り返ります。
「よりによってこいつに・・・」
関常は心の中で後悔していました。
でも、そこは信らしく堂々と尋ねます。
「何だ、今の話は
あいつが王翦の子供じゃねェって一体どういうことだ!?
副官じじィ」
明らかに動揺している番陽に対して、関常は冷静に答えました。
「そんな話は一切していない
お前の勝手な聞き違いだ」
一切知らないフリをするだけでなく、さらに信を脅します。
「勝手な聞き違いを他で面白おかしく話すなよ
王一族に仕える者として
飛信隊 信であろうと
そんな事は絶対に許さぬぞ」
それでも、信は王賁の気持ちを察してか「それじゃァ、あいつは・・・」と言いかけて、それでも白を切る関常。
それを見て堪え兼ねた番陽は思わず叫びました。
「もういい関常!」
「どういう意味だ?」と尋ねる関常に
「中途半端に聞かれておかしくなるよりは、ちゃんと説明するべきだ」
と説得します。
反対する関常を押し切り、番陽は重い口を開きました。
「よいな
今から言うことは死ぬまで他言せぬと誓え」
なぜ番陽が信頼していない信に真実を伝えようと思ったのか・・・
それは、秦軍右翼は現在危機的状況です。
食糧もあとわずか、さらに王翦は援軍も送る事もしなければ、息子を将軍にする事もしませんでした。
そんな状態で趙軍左翼が攻めてきたら、明日生きていられる保証はありません。
王賁を大事に思っているからこそ、真実を知る人がいなくなる事は避けたかった。
番陽なりの覚悟が、そこにはあったのです。
王賁に関わる妙な噂
王賁…長かったな〜😭✨ pic.twitter.com/7LWghE7Ifv
— ずらたん@とうとう隠居生活♪ (@Zlatan_kinran) March 19, 2024
番陽は、王賁の教育係を引き受けた虞寧から聞いた話を静かに話し始めました。
王賁の母親は、朱景という名前で、貴族中の貴族である関家の姫でした。
教養もあり、頭も良くて、多くの人から求婚を受けたそうです。
それでいて、お相手は王一族なものだから、婚姻の参列者は何千人にものぼり、婚礼の宴は三日三晩続きました。
そんな祝福の中、程なくして朱景は妊娠。
もちろん、そのお腹の中の子こそ王賁になります。
本来であれば喜ばしい事なのに、出産を目前にして妙な噂が流れました。
実は、「朱景様は王翦様との婚礼の前に好きな人がいた」と言うのです。
周囲はこの噂に対して朱景を問い詰めるも、その事に関しては固く口を閉ざしました。
そんな話は、関常も初めて聞いたようで驚きを隠せません。
けれど、その話を聞いた信は疑問に思ったのです。
「じゃあ、その母ちゃんから
無理やり聞き出しゃいいじゃねぇかよ」
「それはかなわぬ」と答える番陽。
実は、朱景は王賁を産んだ直後に亡くなっていたのです。
だからこそ、この噂が本当だとしたら・・・
「王翦様にとって賁様は・・・
愛する妻の命を奪った赤の他人ということになるのだ」
関常は静かに結論を言いました。
私は、この考えに納得がいきませんでしたね。
本来であれば、妻が亡くなったからこそ子供を大事にしてもいいはずです。
ましてや、子供は親を選べません。
その恨みを王賁にぶつけたところで、愛する妻である朱景はどう思うのでしょうか?
底をついた兵糧
キングダム王翦「兵糧がピンチや… せや!相手の兵糧も焼いたろ!」 https://t.co/4QAF77VjyP pic.twitter.com/vIxte0KMKd
— 草生えるニュース (@kusahaerunews) June 2, 2019
まだ夜が明ける前、楚水は急いで馬を走らせていました。
そして、テントの中に入るやいなや、会議中のまま寝てしまった河了貂たちを起こします。
慌てて起きた河了貂は「敵襲!?」と心配しましたが、そうではないようです。
「まずいことになった・・・
配給の準備に亜光軍に行ったのだか
亜光軍の蔵が、右翼の蔵が底をついた・・・
兵糧が尽きたのだ!」
これには、さすがに驚きを隠せません。
なぜなら、ついに食べ物がなくなってしまったからです。
一応予備はあるものの、切りつめて二日分。
本当に最後の兵糧であるがゆえに、飛信隊には回す分がないと言うのです。
羌瘣は「飛信隊にも予備が?」と尋ねると「もちろんあるよ」と答える河了貂。
けれど、こちらも本当の緊急用なので切りつめて1日分。
さらに切りつめても2日分しかありません。
河了貂は歯を食いしばって言いました。
「それが本当に最後だ」
「いよいよきつくなってきたな」とつぶやく羌瘣。
食糧がなくなるのは、本当にまずいです。
この状態は、鄴で待機している桓騎軍より厳しい状況と言えます。
それでいて将軍不在で、方向性も決まっていません。
やらなければいけない事は分かっているのに、それができない。
とても歯がゆい状況です。
十一日目の戦い
633話では王翦の李牧追撃戦略が明らかになりましたね。十人のうち二人を李牧追撃戦に入れて、残りは朱海平原で留まるというもので、これは史実で軍を約5分の1にしたのと同じものでした。さて李牧は鄴解放戦略をどう描いているのか?それが気になるなぁ。#キングダム pic.twitter.com/pmX9md6cWq
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朱海平原十一日目。
不安を抱えたまま、兵士たちは戦いに挑んでいました。
ケガと疲れ、さらには空腹も加わり明らかに弱ってきているといえます。
松左隊も尾平隊の救援として向かいました。
そんな状況を見て「いや、思ったより味方が頑張ってる?」と言う部下に対して、河了貂は「向こうが来ていないんだよ」と冷静でした。
なぜなら、趙軍は明らかに秦軍の様子を伺いつつ戦っていたからです。
兵糧があと少しだと知っている趙軍は、適当に攻めて秦軍の体力を奪ったあとに、本格的に狩りに来るであろうと予想していました。
それを分かっているからこそ、今日、明日でこの戦場を攻略しないといけません。
亜光軍・飛信隊・玉鳳が力を合わせないといけないのに、それもできない。
兵糧も本当にあと2日でなくなる。
今は虚しく兵たちの血を流させているだけ。
それでも、本営の王翦が何かしてこない限り打つ手がない。
河了貂は悔しさのあまり、戦場を見る事ができず塞ぎ込みました。
そこへ「テン、見ろよ」と河了貂の頭を持ち上げて「あっちだよ」と指さす信。
河了貂が見たその先には、無我夢中で戦う王賁たちの姿がありました。
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「何であんなムダなことを・・・
趙軍の本番は明日以降なのに・・・」
悲観する河了貂に対して、信は「ムダじゃねぇよ」と答えます。
「敵が明日以降に本腰入れて出て来んのなら
その力を今のうちに削いでおこうってんだろ、少しでも
あいつは今、やれる事をやってんだ」
そして、真っ直ぐ王賁を見て信は続けて言いました。
「坊ちゃんのくせに
あがいてやがる・・・」
その姿を見て「テン、俺らも今やれることをやるぞ」と言い、河了貂も納得して、飛信隊も戦場へ走り出しました。
普段はなんだかバカっぽい信ですが、いざという時は頼りになりますよね。
私は、なりふり構わず戦う王賁の姿にも好感が持てました。
とにかく今は細かい事を考えずに、王翦軍第一軍としての誇りを胸に戦うしかないのです。
『キングダム』ネタバレ577話のまとめ
王翦(おうせん)が息子の王賁(おうほん)に槍のことを教える場面です。王翦が王賁に声を掛けるのは珍しかったそうですが、それだけに王賁の記憶には強く印象に残っているのかもしれませんね。#キングダム pic.twitter.com/ohOI6AFlzl
— comic-search (@search_comic) January 5, 2021
今回は、王翦と王賁の知られざる親子関係から、食糧がついに底をつき、さらに追い詰められる秦軍右翼と、手に汗握る展開でした。
ただ、私としては王賁と王翦は本当の親子だと思っています。
だからこそ、息子をさらに成長させるために、自ら将軍の器になれるように、あえて放置しているのではないでしょうか?
その父の期待に応えるために、王賁はあがいているような気がします。
王賁は元々冷静で頭の良い男のはずですから、いくら追い詰められているとはいえ、計画なしに戦場へ突っ込むとは考えにくいです。
それだけ必死になっている姿を部下たちに見せる事で、士気を下げないように頑張っているのではないでしょうか。
タイムリミットはあと2日。
はたして秦軍右翼は、この戦いを切り抜けられるのか!?
次回も楽しみです!
- 王賁の母親は関家の姫である
- 王賁は王翦の本当の子か?
- 秦軍右翼が兵糧不足に直面
- 趙軍の攻撃が迫っている
- 信が王賁の姿を評価する
- 番陽が真実を伝えた理由
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