有馬貴将はなぜ隻眼の王なのか
結論から言うと、和修家が支配する世界を壊すためです。喰種を狩り続ける側にいた有馬が、エトと手を組み、自ら「隻眼の王」という座に就きました。
そして——有馬はその座を金木研に継がせるため、自らを殺させています。
この記事でわかること
- CCG最強の捜査官が喰種側の王になった理由
- 「隻眼の王」という座が何のためにあったのか
- 有馬が半人間として生まれた経緯
- 白髪と緑内障が示していたもの
- 金木への継承と、有馬の最期
そもそも隻眼の王とは何か
本日、イベントでOVA「東京喰種JACK」のPVを初公開しました♪若き日のエース捜査官・有馬貴将(CV:浪川大輔)の活躍がみれるのは、今年の秋です!お楽しみに!!他の場面写はコチラから⇒http://t.co/B5iPYx4Q3h pic.twitter.com/OqRHYhC2it
— 【公式】TVアニメ『東京喰種トーキョーグール』 (@tkg_anime) May 31, 2015
喰種にはさまざまな個体がいますが、その中でも最強とされるのが「隻眼の王」です。
アオギリの樹を率いる存在として、当初は「隻眼の梟」=エトだと思われていました。
しかしこの説は否定されます。理由は2つです。
- エトは女性であり、「王」という表現がそぐわない
- 梟討伐戦におけるタタラの言動から、エトが王ではないと判明した
そして話が進み、正体が明かされます。
隻眼の王の正体は、CCGの捜査官・有馬貴将でした。
有馬はCCG(喰種対策局)に所属するエリート捜査官で、多くの逸話を持つ人物です。新人時代にSSS級レートの喰種「隻眼の梟」を撃退するという手柄まで上げています。
喰種を狩る側の最強が、喰種側の王だった——これがこの作品の核心のひとつです。
なぜ喰種を狩る側の人間が、王になったのか
順を追うと、理由は3つ重なっています。
1 有馬は「半人間」だった
有馬は普通の人間ではありません。人間と喰種の血が混ざった「半人間」です。
その血を持ちながら、人間としてCCGに所属し、喰種を殺し続けました。
2 殺し続ける人生に絶望していた
有馬は、なぜ喰種が喰種を殺すのか、その理由を知らされていませんでした。
奪い、殺し続けるだけの人生。そこに意味を見いだせずにいた——それがこの人物の出発点です。
3 エトと出会った
そこへエトが現れます。彼女が口にしたのが、この言葉でした。
「このくそったれな世界をめちゃくちゃに直してやりたい」
有馬はこれに共感します。和修家による支配構造と、その歪んだ世界の秩序を変えたい——目的が一致したのです。
こうして二人は手を組み、有馬は「隻眼の王」として君臨することになりました。
僕はこう読む
「隻眼の王」は力の頂点ではなく、壊すための座だったのだと思っています。
有馬はすでに最強でした。CCGで頂点に立ち、新人時代にSSS級を退けている。力が欲しくて王になったのではありません。
彼に足りなかったのは意味のほうです。なぜ殺すのかを知らされないまま、殺し続けさせられていた。
——そこへエトが「世界を直したい」と言った。
力を持っているのに使い道を知らなかった男が、初めて使い道を教えられた場面です。
だからこの王座は玉座ではなく、道具でした。人間と喰種を繋ぐために、誰かが座らなければならなかった椅子です。
半人間と半グールは何が違うのか
人間と喰種の血を持つ人物といえば、主人公の金木研もそうです。
ただし金木は「半グール」で、有馬とは別物です。
違いは「喰種の特徴と能力を持っているかどうか」にあります。
| 半グール(金木) | 半人間(有馬) | |
|---|---|---|
| 赫眼 | 片目が赫眼になる | ならない |
| 赫子 | 出せる | 出せない |
| 身体能力 | 喰種以上 | 普通の人間より高い |
| 食事 | 人間を食べるしかない | 人間と同じものを食べられる |
つまり有馬は、赫眼も赫子も無いのです。
——ではなぜ「隻眼」の王と呼ばれたのか。ここに理由があります。
なぜ「隻眼」なのか──緑内障
有馬は緑内障で片目の視力を失っていました。
喰種としての赫眼ではなく、病で片目が見えなくなっていた——それが「隻眼」の実態です。
緑内障は老化が進むにつれて発症率が高くなる眼病のひとつで、現代日本では40歳以上の5%がかかっているとされています。
そして有馬は、まだ29歳でした。
半人間の寿命は極端に短い
普通の人間より身体能力が高い——それが半人間の利点です。
ただし代償があります。寿命が極端に短いことです。
最初は黒髪だった有馬が、途中で白髪になったのを覚えているでしょうか。
あれは老化です。
29歳という若さで、すでに老人並みに寿命が近づいていたということになります。白髪も、緑内障も、同じ一本の線の上にあります。
僕はこう読む
有馬の設定で一番よくできているのは、「隻眼」の理由が病気だったことだと思っています。
読者はずっと赫眼だと思って読みます。王を名乗る以上、片目が赤いのだろうと。
ところが実際は緑内障でした。喰種の証ではなく、寿命が尽きかけている証だった。
——王の象徴が、実は死期の印だったわけです。
そして彼はそれを知りながら座に就いています。自分が長くないと分かっていたから、最初から継がせる前提で王になった。
そう読むと、有馬という人物のやったこと全部に筋が通ります。
有馬は人工的に作られた
有馬の出生には、和修家という組織が関わっています。
CCGのトップである和修家は、代々喰種の家系でした。そして本家と分家に分かれています。
- 本家……純粋な喰種
- 分家……実験的なことを試していたため、純粋な喰種ではない
有馬はこの分家の出身で、人間の血が混ざった半人間として生まれました。
さらに分家の中には、それぞれ役割がありました。
- タネ役/母胎役/雑用係など
- 母胎役に人の血を混ぜて、不良品を作っていた
- 有馬は雑用係として生まれた「出来損ないの不良品」だった
有馬貴将は、人工的に生み出された存在です。
組織「V」と有馬
和修家の分家——タネ役・母胎役・雑用係の全員をまとめた総称が、喰種の組織「V」です。
雑用係として生まれた有馬は、その天才的な能力ゆえにCCGの第一線で戦うことになりました。
Vの目的は喰種と人間の均衡を保つことです。
ところが——有馬はその理由を知らされていませんでした。
なぜ喰種が喰種を殺すのか。答えを与えられないまま最前線に立たされ続けた男が、疑問を抱く。そしてエトと出会う。
結果として有馬は、Vが保ってきた均衡を、真逆から崩す側に回ったことになります。
有馬の食事と味覚
喰種や半グールは、普通の食事をとると吐き気をもよおしてまともに食べられません。
CCGはこれをRc値で測っています。
- 1000以上……普通の食事がとれなくなる
- 純粋な喰種……1000〜8000
- 人間……250〜500(微量に含まれている)
- 半人間……500〜1000
有馬本人のRc値は判明していません。ただし他の半人間が500〜1000に収まっているので、半人間は普通に食事がとれるという裏付けになります。
味覚についても、原作に有馬の味覚への言及はありません。ただ普通に食事ができる以上、味覚は喰種とは違い、人間と同じだと考えられます。
金木への継承と、有馬の最期
ここが、この人物の話の結末です。
隻眼の王という座は、有馬が座り続けるためのものではありませんでした。
有馬とエトは手を組み、後継者を探していたのです。そして選ばれたのが金木研でした。
継承の方法は、これ以上ない形で徹底しています。
有馬は、金木に自らを殺させました。
CCG最強の捜査官を討った——その事実が金木に喰種たちの王としての正統性を与えます。有馬の死は、そのために用意されたものでした。
この場面が描かれるのが『東京喰種:re』86話「白虹」です。
こうして金木研が二代目の隻眼の王となります。
まとめ
- 有馬が隻眼の王になったのは、和修家が支配する世界を壊すため
- きっかけはエトの「このくそったれな世界をめちゃくちゃに直してやりたい」という言葉
- 有馬はCCG最強の捜査官。新人時代にSSS級「隻眼の梟」を撃退している
- 当初、隻眼の王はエトだと思われていたが、タタラの言動などから否定された
- 有馬は半人間。赫眼も赫子も無く、普通の食事ができる
- 「隻眼」の正体は赫眼ではなく、緑内障による片目の失明
- 半人間は寿命が極端に短い。白髪は老化で、29歳にして老人並みだった
- 和修家分家の雑用係として、母胎役に人の血を混ぜて人工的に作られた
- Vはタネ役・母胎役・雑用係の総称。有馬は殺す理由を知らされていなかった
- Rc値は1000以上で普通の食事がとれない。半人間は500〜1000
- 有馬は金木を後継者に選び、自らを殺させて正統性を与えた
- その場面は『東京喰種:re』86話「白虹」。金木が二代目の隻眼の王になる
- 王の象徴だった「隻眼」は、実は死期の印だった(カイの読み)
——あなたは有馬が王座に就いた動機を、世界を変えたかったからだと思いますか。それとも自分の人生に意味が欲しかったからだと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
Q. 有馬貴将はなぜ隻眼の王なのですか
A. 和修家が支配する歪んだ世界を壊すためです。エトの「世界をめちゃくちゃに直してやりたい」という言葉に共感し、手を組みました。
Q. 有馬は喰種なのですか
A. 半人間です。人間と喰種の血を持ちますが、赫眼も赫子もなく、普通の食事ができます。
Q. なぜ「隻眼」と呼ばれるのですか
A. 緑内障で片目の視力を失っていたためです。喰種の赫眼ではありません。
Q. 有馬はなぜ白髪なのですか
A. 老化です。半人間は寿命が極端に短く、29歳にして老人並みに老化が進んでいました。
Q. 有馬はどうなりましたか
A. 金木研に自らを殺させました。『東京喰種:re』86話「白虹」の場面です。
Q. 二代目の隻眼の王は誰ですか
A. 金木研です。有馬を討ったことで、喰種たちの王としての正統性を得ました。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月5日
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