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レウウィス大公はなぜかっこいいのか?
結論から言うと、勝ち負けよりも「対等な戦い」を求め続けた人物だからです。鬼の王家に生まれ、女王の弟という立場にありながら、政治には一切興味を持ちませんでした。
レウウィス大公は、ゴールディ・ポンドで人間を狩っていた鬼です。本来なら憎まれ役のはずが、読者から「かっこいい」と言われ続けています。この記事では、その理由になっている出自と考え方、そしてゴールディ・ポンドで倒されたあとの行方までを見ていきます。
この記事でわかること
- レウウィスは鬼の王家の5男で、女王レグラヴァリマの実の弟であること
- 政治に興味を持たず、狩りに生きた理由
- GPで倒されたあと、密かに生き延びていたこと
- なぜ敵役なのに好かれるのか(カイの読み)
正体は、女王レグラヴァリマの弟です
レウウィスは鬼の王家の出身で、5男にあたります。そして女王レグラヴァリマの実の弟です。
「王の弟」と説明されることがありますが、正確には女王の弟です。王家の血を引き、その気になれば政治の中枢に立てる位置にいました。
ところがソンジュによれば、レウウィスは「政治に興味は持たず、遊び回っていた男」です。王族としての権力にも、序列にも関心を示しませんでした。GPで狩りをしていたのも、命令されたからではなく、自分の欲望を叶えるためです。
見た目は帽子と黒装束が特徴で、肩には小さな猿のような鬼のマスコット、パルウゥスを乗せています。
パルウゥスという相棒
レウウィスの肩には、いつも小さな鬼が乗っています。パルウゥスという、猿のような姿のマスコットです。
戦いの場でも、狩りの場でも、この小さな鬼は一緒にいます。帽子と黒装束という装いに、この一体が加わることで、レウウィスの見た目は他の鬼と明確に区別されます。
強大な力を持ち、王家の血を引き、1000年を超えて生きてきた存在が、小さな相棒を肩に乗せて歩いている。この不釣り合いが、彼を怪物ではなく人物として見せています。
「約束」より前から生きています
レウウィスは、人間と鬼のあいだで「約束」が結ばれる以前から生きていました。1000年を超える時間を過ごしてきたことになります。
その長さが、この人物の望みを決めています。かつてのような、人間と鬼が互いに命を懸けて戦う時代を、もう一度見たいのです。
約束が結ばれてから、人間は農園で育てられる存在になりました。狩りは狩りでなくなり、ただの収穫になった。レウウィスにとって、それは退屈でしかありません。GPで人間を狩りながらも、彼はずっと退屈していました。
僕はこう読む
レウウィスがかっこいいと言われるのは、この作品でほとんど唯一「勝つことに興味がない」人物だからだと思っています。
農園の鬼たちは、人間を効率よく育てて食べたい。ラートリー家は仕組みを守りたい。女王は序列を保ちたい。全員が「安全に得をする」ことを考えています。
レウウィスだけが逆です。危険を取り戻したがっている。自分が負けるかもしれない状況を、自分から作ろうとしている。
子どもたちを狩る側にいながら、読者が嫌いになりきれないのは、この一点だと思います。彼だけが、フェアな勝負を望んでいます。
GPで倒され、そして生き延びていました
ゴールディ・ポンドで、レウウィスはエマたちに倒されます。全力で戦い、満足した表情で倒れました。長く望んでいた「対等な戦い」が、最後に手に入ったからです。
ところが、話はそこで終わりませんでした。レウウィスはGPで死んだと思われていましたが、密かに生き延びていたのです。
この生存は読者にとって唐突に映る部分でもあります。倒された場面がきれいにまとまっていたぶん、なおさらです。ただ、生き延びていたからこそ、のちの展開で果たす役割が生まれました。
身体能力は銃弾に反応する水準です
レウウィスの強さで最も分かりやすいのが、反応速度です。
ゴールディ・ポンドで人間側に与えられていたのは銃でした。にもかかわらず、レウウィスは撃たれてから避けられます。銃弾に反応するという時点で、生き物としての性能が桁違いです。
加えて体格も大きく、力も強い。武器を持った複数の人間が同時にかかっても、まともに削れる相手ではありませんでした。
だからこそ「対等な戦い」を望んでも、相手が見つかりません。彼の望みは、彼の強さそのものによって叶わなくなっていたことになります。
核が二つあったという体質
レウウィスには、鬼としての特殊な体質がありました。核が二つあるのです。これは王と同じ体質だとされます。
鬼は核を破壊されなければ倒れません。核が二つあるということは、単純に言えば二度倒す必要があるということです。王家の血を引く者だけが持つ、生存のための造りだと言えます。
GPで倒れたはずのレウウィスが生きていた背景には、この体質があります。
僕はこう読む
核が二つあるという設定を、レウウィスが一番喜んでいなかったと思うと、この人物の見え方が変わります。
王家の血を引く者だけが、簡単には死なない体を持っている。序列の頂点にいる者ほど、安全に作られているということです。
ところがレウウィスが望んでいたのは、命を懸けた勝負でした。一番死ににくい体で生まれた男が、死ぬかもしれない戦いを探し続けている。
GPでの満足そうな最期と、そこから生き延びてしまったこと。この二つが並ぶと、少し切なくなります。彼は死ぬことすら、自分では選べませんでした。
ゴールディ・ポンドでの狩り
レウウィスがいたゴールディ・ポンドは、鬼たちが人間を狩るための猟場でした。人間の側にも武器が与えられ、逃げ回るだけではない形になっています。
それでも実態は一方的でした。鬼の身体能力は人間を大きく上回り、レウウィスにいたっては銃弾にも反応します。撃たれてから避けられる相手に、銃は意味を持ちません。
だからレウウィスは退屈していました。狩りと呼びながら、実際には作業です。相手が抵抗できないなら、それは戦いではありません。この不満が、エマたちとの戦いで一気に解消されます。
ユウゴやルーカスを追いつめたのも、このレウウィスです。彼らはかつてゴールディ・ポンドで戦い、生き延びた側の人間でした。エマたちの前に、同じ相手が立ちはだかったことになります。
ゴールディ・ポンドの持ち主はバイヨン卿で、レウウィスは「約束」より前からの旧知として狩りに招かれる客の立場でした。バイヨンが狩場を守ることに気を配っていたのに対し、レウウィスが求めていたのは、昔の戦場のような本気の殺し合いです。ほかの鬼が槍やナイフを持つ中、レウウィスは丸腰で子どもたちに向かっていきました。
エマたちの作戦では、鬼の弱点を守る仮面を割ることが決め手でした。特殊弾は残り1発だけで、ナイジェルの狙撃は防がれます。「次弾はない」と油断したレウウィスに、駆けつけたオジサンがその次の1発を撃ち込み、ついに仮面を割りました。
ゲームという形を選んだ理由
レウウィスは、現代の人間と対等に狩りをするために、わざわざゲームという形を用意しました。
ルールを作り、条件を整え、相手に勝ち目を残す。狩る側が、自分から不利になる仕組みを作っています。ふつうの捕食者はこんなことをしません。
勝ちたいのではなく、勝負がしたい。この一点だけで動いている人物だということが、ここに出ています。
最後はムジカを王にする側に回ります
生き延びたレウウィスは、のちに一声でムジカを王に押し上げる役割を果たします。
政治に興味がないと言われていた男が、王の座を決める場面に立つ。皮肉のようですが、筋は通っています。権力そのものには興味がなくても、誰がそこに座るかで世界の形は変わるからです。人間と鬼の関係を変えられるなら、彼にとって意味のある一手です。
かつてユウゴやルーカスを追いつめた張本人でもあります。GPで人間を狩り続けた側の人物が、最後は人間と鬼が共存する側の道を開く形になりました。
まとめ|レウウィス大公をどう読むか
レウウィス大公がかっこいいと言われるのは、勝ち負けよりも対等な戦いを求め続けた人物だからです。
経歴を並べると、その異質さが分かります。
- 鬼の王家の5男で、女王レグラヴァリマの実の弟
- 政治には興味を持たず、狩りも自分の欲望のため
- 「約束」以前から生きており、命を懸けた時代を望んでいた
- GPで倒されたと思われたが、核が二つある体質で生き延びていた
- 相棒はパルウゥス
僕はこう読む
この作品でほとんど唯一、勝つことに興味がない人物だと思っています。
農園の鬼は効率よく食べたい。ラートリー家は仕組みを守りたい。女王は序列を保ちたい。
全員が「保ちたいもの」を持っているなかで、この人だけが持っていません。
核が二つあるという体質を、本人が一番喜んでいなかったのも効いています。王家の血を引く者ほど、安全に作られている。それを恵まれた特権と読むか、望んだ戦いから遠ざける枷と読むかで、この人物の孤独の深さが変わってきます。
——あなたはレウウィス大公の核が二つある体質を、王家の特権だと思いますか。それとも、望んだ戦いから遠ざける枷だと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
レウウィス大公は王家の立場とGPでの戦いが絡み、生死も混同されがちです。順番に確認しておきます。
Q. レウウィス大公の正体は何ですか?
A. 鬼の王家の出身で、5男にあたります。女王レグラヴァリマの実の弟です。王家の血を引きながら、政治には興味を持ちませんでした。
Q. レウウィス大公は死亡したのですか?
A. ゴールディ・ポンドでエマたちに倒されますが、密かに生き延びていました。核が二つある体質を持っていたことが背景にあります。
Q. なぜGPで人間を狩っていたのですか?
A. 命令されたからではなく、自分の欲望を叶えるためです。「約束」以前のような、人間と鬼が命を懸けて戦う時代をもう一度望んでいました。
Q. 肩に乗っている生き物は何ですか?
A. パルウゥスという小さな猿のような鬼のマスコットです。帽子と黒装束とあわせて、レウウィスの外見の特徴になっています。
レウウィスが狩った側にヴァイオレットがいて、正体の話も、ムジカもここに。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月16日


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