フラウドリンの正体とは、何なのでしょうか
結論から言うと、戒禁を持たない臨時の十戒です。いなくなった十戒の穴を埋めるために加わった代理で、3000年前の封印を唯一逃れた魔神族でもあります。
ザラトラス殺害からダナフォール崩壊まで、作中の大きな事件の裏にはこの人物がいます。それでいて、正式な十戒ではありません。この記事では、その立ち位置から最期までを順に見ていきます。
この記事でわかること
- フラウドリンが戒禁を持っていない理由
- 3000年前の封印を逃れられた理由(推測を含む)
- ドレファスに憑依するまでの経緯
- ダナフォール崩壊とリズ殺害の真相
- グリアモールへの情愛と、その最期
正式な十戒ではなく、穴埋めの代理でした
フラウドリンは魔神王の直属精鋭部隊「十戒」の一員として七つの大罪の前に立ちはだかります。
ところが、正式な十戒として認められているわけではありません。一人の十戒がいなくなった穴を埋めるために加入した、いわば臨時メンバーです。
いなくなった十戒というのは、過去に人形のゴウセルを操っていた人物のこと。聖戦を終わらせるために自らの命を使い果たして亡くなっています。
そして代理であるがゆえに、フラウドリンは戒禁を持っていません。戒禁は魔神王が自らの力を僕たちに分け与えるのと同時に付与するもので、後から入った者には無いわけです。
僕はこう読む
戒禁が無いという設定が、この人物のすべてだと思っています。
戒禁は罰であると同時に「魔神王に認められた証」でもあります。それを持たない十戒は、本物の中に混じった偽物です。
だからフラウドリンは、誰よりも十戒の復活に執着しました。仲間を取り戻したかったのではなく、自分が本物になれる場所を取り戻したかったのではないか。そう読むと、最後の選択まで一本につながります。
3000年前、なぜ封印を逃れられたのか
十戒は3000年前の聖戦で、女神族の魔力によって封印されました。
ところが、フラウドリンだけがその技から逃れています。理由ははっきり語られていません。十戒の一人である真実のガランが「フラウドリンは封印から逃れた」と言っている程度です。
有力なのは、そのときも何者かに憑依していたのではないかという見方です。フラウドリンは自分以外の存在に憑依して操る力を持っています。器の中にいたなら、術の対象から外れた可能性はあります。ただし作中で確かめられてはいません。
こうして唯一残ったフラウドリンは、封印された仲間を現世へ解き放つために暗躍を始めます。
ドレファスへの憑依は、人質を取って成立しました
フラウドリンは、ダナフォールでメリオダスに敗れて死亡したと思われていました。実際には生き残っており、若き日のドレファスとヘンドリクセンに出会います。
二人は、厄災で滅びたとされるダナフォール王国の大穴を調査しに来ていました。そこでフラウドリンが、彼らの心に語りかけます。
狙いはドレファスでした。ところがドレファスの強靭な意志力の前に、精神へ付け込むことができません。
そこでフラウドリンは、一緒にいたヘンドリクセンを人質に取ります。こうしてついにドレファスの身体を乗っ取りました。
ザラトラス殺害も、フラウドリンの仕業でした
ザラトラス殺人事件は、メリオダスたちが大罪人の汚名を着せられるきっかけになった事件です。
ザラトラスはリオネスの二大聖騎士長の一人ドレファスの兄で、以前は聖騎士長を務めていた人物。ドレファスはヘンドリクセンと共にザラトラスを殺害し、その罪をメリオダスたちになすりつけました。
ドレファスは以前から優秀な兄に強い劣等感を持っていた、とされています。ただし、殺害の時点でドレファスはすでにフラウドリンに憑依されていました。つまりこれはドレファスの心の闇が原因ではなく、フラウドリンの仕業ということになります。
ダナフォール崩壊の引き金も、フラウドリンでした
ダナフォール王国は、かつてリオネスと肩を並べるほどの強国でしたが、大厄災により一夜で滅びたとされています。
その原因が、フラウドリンとメリオダスにありました。
封印された十戒を目覚めさせるには女神族の血が必要です。ところが女神族は封印のためにすべての力を使い果たし、肉体を失っていました。血を手に入れるのはほぼ不可能です。
そこでフラウドリンは、女神族の代わりに大勢の人間の血を儀式で捧げれば封印が解けるのではないかと考えます。そしてダナフォールを無数の魔獣に襲わせ、人々を殺戮しました。
その過程でフラウドリンに挑んだのが、現在のエリザベスの前世であるリズです。しかしリズは殺害されてしまいます。
それを見たメリオダスが怒りのあまり力を暴走させ、ダナフォール王国は完全に滅亡しました。
僕はこう読む
ダナフォールを滅ぼしたのは、正確にはメリオダスの力です。
フラウドリンは魔獣をけしかけ、リズを殺しました。とどめを刺したのは、それを見て暴走した側です。
ここが残酷なところで、フラウドリンは「相手に滅ぼさせた」ことになります。憑依して他人に殺させ、怒らせて国を壊させる。
自分の手を汚さずに結果だけ出す。戒禁を持たない代理の十戒が身につけたのは、そういうやり方でした。
魔力は「巨大化」と「憑依」です
- 巨大化(フルサイズ) 自らの肉体を巨大化させてパワーアップする。力だけでなく防御力も爆発的に上がり、ドレファスの渾身の一撃さえかすり傷程度にしてしまう
- 憑依 自分以外の存在に取り憑いて操る。3000年前に封印を逃れられた理由の推測にもつながっている
メリオダスとの決戦
メリオダスとフラウドリンの因縁は、ダナフォールでリズが殺害された大厄災から始まっています。
その後メリオダスは、フラウドリンの暗躍で目覚めた十戒たちの手で一度殺害されました。しかし復活し、リズの仇との決戦に臨みます。
メリオダスには永劫輪廻の呪いがかけられています。女神族だったころのエリザベスと恋に落ち、魔神族を裏切った報いです。一度死んでも、父である魔神王に自らの感情の一部を捧げることで復活できます。
ただし感情を捧げるたびに、魔神族特有の残虐性を取り戻していきます。その結果、対峙したフラウドリンを圧倒するほどの力を得ました。
なお、フラウドリンはザラトラスのパージによってドレファスから引き剥がされています。
最期は、グリアモールへの情愛で自ら死を選びました
力の差を見せつけられたフラウドリンは、メリオダスを道連れにする自爆を決意します。
そこへ止めに入ったのが、試練によって一時的に幼い姿となっていたドレファスの息子グリアモールでした。
「誰も傷つけないで」と懇願されたフラウドリンは、自爆をためらいます。ドレファスに長く憑依しているあいだに、息子のグリアモールへ情愛が芽生えていたのです。
自分の魔神族としての甘さを痛感したフラウドリンは、グリアモールに「誰も傷つけない」と告げ、メリオダスにとどめを刺すよう自ら言い、そのとおりに殺されました。
僕はこう読む
最期の選択が効くのは、この人物がずっと「他人の中」で生きてきたからだと思っています。
憑依して器を借り、他人に殺させ、他人を怒らせて国を壊した。自分の顔でやったことがほとんどありません。
ところが最後に手に入れたのは、借りていた器の息子への情でした。人のものだったはずの感情が、本物として残ってしまった。
そして自爆をやめ、自分で「殺せ」と言った。この人が自分の意思で選んだ場面は、たぶんここだけです。
まとめ|フラウドリンをどう読むか
フラウドリンの正体は戒禁を持たない臨時の十戒。3000年前の封印を唯一逃れた魔神族です。
決め手だけ並べます。
- 正式な十戒ではなく、ゴウセルを操っていた十戒の穴埋めとして加入した代理。だから戒禁が無い
- 3000年前の封印を逃れた理由は不明。憑依中だったのではないかと言われている
- ヘンドリクセンを人質に取ってドレファスの身体を乗っ取った
- ザラトラス殺害は憑依後の出来事で、ドレファスの心の闇ではなくフラウドリンの仕業
- ダナフォール崩壊はフラウドリンが魔獣をけしかけ、リズを殺し、怒ったメリオダスが暴走した結果
- 最期はグリアモールへの情愛で自爆をやめ、自らメリオダスにとどめを刺すよう告げた
僕はこう読む
フラウドリンは「本物になれなかった敵」だと思っています。
戒禁を持たず、器を借り、他人に殺させ、最後は借り物の家族に情が移って死にました。
やったことは作中でも最悪の部類です。それでも読後に残るのが憎しみだけではないのは、この人物が最後まで自分の場所を持てなかったからだと思います。
そのうえで、判断が残ります。グリアモールへの情愛は、フラウドリン自身のものだったのか、器であるドレファスから流れ込んだものだったのか。作中は答えを出していません。長く憑依していれば感情が混ざるのだとすれば、あの最期はドレファスが息子を守った場面とも読めてしまいます。
——あなたはあの情愛を、フラウドリン自身のものだと思いますか。それとも憑依していたドレファスから来たものだと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
戒禁を持たないまま十戒を名乗り、しかもドレファスの姿で長く行動していたため、正体と経歴が混同されがちです。細かい点を拾っておきます。
Q. フラウドリンの正体は何ですか
A. 魔神王直属の十戒に、いなくなった一人の穴埋めとして加わった臨時メンバーです。正式な十戒ではないため戒禁を持っていません。
Q. なぜフラウドリンは戒禁を持っていないのですか
A. 戒禁は魔神王が自らの力を僕たちに分け与えると同時に付与するものだからです。フラウドリンは後から代理として加わったため、付与されていません。
Q. フラウドリンはなぜ封印を逃れられたのですか
A. 作中で理由は語られていません。真実のガランが「封印から逃れた」と言っている程度です。憑依中だったのではないかという見方はありますが、確かめられてはいません。
Q. ダナフォールが滅んだ原因は何ですか
A. フラウドリンが十戒復活の儀式のために魔獣を放って人々を殺戮し、挑んできたリズを殺害しました。それを見たメリオダスが怒りで力を暴走させ、王国は完全に滅亡しています。
Q. フラウドリンの最期はどうなりましたか
A. メリオダスを道連れに自爆しようとしましたが、グリアモールに「誰も傷つけないで」と懇願されて思いとどまりました。憑依中に芽生えていた情愛を認め、自らメリオダスにとどめを刺すよう告げて殺されています。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月8日


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