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ベアトリスとは何者なのか
結論から言うと、ベアトリスはロズワール邸の禁書庫を守る精霊です。強欲の魔女エキドナに生み出され、400年『その人』を待ち、Web版4章129でスバルを契約者に選びます。
見た目は豪華なドレスに縦巻きの髪の少女で、自分のことを「ベティー」と呼び、話の終わりに「かしら」「なのよ」を付けます。素直になれない寂しがり屋で、大精霊パックのことは「にーちゃ」と呼んで慕っています。アニメで声を担当しているのは新井里美さんです。
スバルが異世界で最初に口げんかをした相手であり、のちに一緒に戦う相棒になる少女でもあります。屋敷の書庫にこもっていた理由は、2期の聖域編でようやく明かされました。
白紙の本の中身から、死亡した周回、「俺を選べ」の場面、大兎を退けた強さまで、話数で順に追っていきます。
この記事でわかること
- ベアトリスの正体と声優、初登場
- 禁書庫と扉渡り、白紙の本の正体
- 400年待った『その人』の真相
- ベアトリスが死亡した周回と、本線での生死
- 「俺を選べ」の契約と、大兎を退けた強さ
ベアトリスのプロフィール
名前で調べた人が知りたいことを、先に表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 名前 | ベアトリス(自分では「ベティー」) |
| 正体 | 強欲の魔女エキドナが、ある目的のために生み出した精霊。エキドナを「母様」と呼ぶ |
| 居場所 | ロズワール邸の禁書庫。屋敷のどの扉からでもつなげられる『扉渡り』で守っている |
| 話し方 | 一人称は「ベティー」。語尾は「かしら」「なのよ」。パックは「にーちゃ」 |
| 得意な魔法 | 陰属性の魔法。ミーニャ、ムラク、シャマク、アル・シャマク |
| 声優 | 新井里美 |
| 初登場 | 原作Web版2章1の終わり〜2章2「禁書庫の番人と双子のメイド」 |
| 契約者 | ナツキ・スバル。Web版4章129「――俺を選べ」で契約(アニメ2期第49話) |
スバルからは「ベア子」と呼ばれることもあります。初対面からずっと「お前」呼ばわりしていたスバルの名前を、ベアトリスが初めて口にするのは、契約を結ぶ4章129のことです。
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表の中で僕がいちばん引っかかるのは、「正体」と「契約者」が離れた行にあることです。
生みの親はエキドナで、選んだ相手はスバル。与えられた役目から、自分で選んだ相手へ。ベアトリスの物語は、この表の上から下へ移っていく話だと思っています。口の悪さも、自分で何かを選んだことのない子の照れ隠しに見えてきます。
ベアトリスの声優は新井里美さん
ベアトリスを演じているのは新井里美さんです。『とある科学の超電磁砲』の白井黒子役でも知られています。
「ベアトリス 声優 変わった」と調べる人もいますが、交代はしていません。1期から4th seasonまで、同じ新井里美さんが演じています。1期では禁書庫の中の場面がほとんどで、出番が一気に増えるのは2期の聖域編からです。久しぶりに長く声を聞いて、印象が変わったと感じる人が多いのだと思います。
禁書庫と扉渡り(Web版2章)
スバルとベアトリスの出会いは、Web版2章1の終わりです。ロズワール邸で目を覚ましたスバルは、どこまで行っても終わらない廊下に閉じ込められます。こういうダンジョンは意外と最初のドアが正解だったりする、という思いつきで扉を開けると、そこが禁書庫でした。
迎えた少女の第一声は、「……なんて、心の底から腹の立つ奴なのかしら」。ベアトリスは屋敷の扉と書庫をつなぎ替える『扉渡り』で、許した者しか入れないようにしていたのです。2章2では、無礼の代わりにスバルの体からマナを抜き取り、「凡庸なのに、変な魂の形をしているかしら」と言い放ちました。
口では突き放しながら、ベアトリスはスバルを何度も助けています。魔獣に呪いをかけられた周回では、2章37でスバルの体に刻まれた呪印を壊してくれました。アニメ1期第10話では、子どもを救うために呪いを重ねて受けたスバルを見て、もう自分にも解けないと告げています。
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扉渡りは、侵入者を追い返すための術です。それなのにスバルは、最初の一回でいきなり正解の扉を引き当てました。
400年、誰にも開けられないことで自分を守ってきた書庫を、何も考えていない男があっさり開けてしまった。「腹の立つ奴」という第一声には、怒りより先に動揺が混ざっていたのだと思っています。この出会い方が、4章の結末まで伸びる伏線になっています。
ベアトリスの本は白紙だった(Web版4章35)
ベアトリスがいつも抱えている黒い本は、魔女教の大罪司教が持っていた「福音」と同じ形をしています。4章35「少女の福音」で、スバルはそれを見て凍りつきました。
本の正体は、エキドナが持っていた『叡智の書』の、不完全な複製です。持ち主の未来に、簡単な道しるべを示す本でした。エキドナは同じ本を2冊作り、1冊をベアトリスに、もう1冊をロズワールに渡しています。
スバルに問い詰められたベアトリスは、これまでの行いは全部本に書いてあったことだと言い張ります。
「ベティーの全てはお母様のために! お母様との繋がりだけがベティーの全て!」
けれどスバルが出ていったあと、ひとりになったベアトリスが開いたページには、何も書かれていませんでした。本は白紙だったのです。「どうして……ベティーには、なにも……」とつぶやく声だけが、書庫に残ります。
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白紙の本を「全部ここに書いてあった」と言い張る場面が、ベアトリスのいちばん痛いところだと思っています。
本当は、スバルを助けたのも、ふざけ合ったのも、自分で決めたことでした。それを自分の意思だと認めるのが、母を裏切ることのように怖かった。だから白紙の本を盾にした。嘘をついていたのは、スバルにではなく自分自身にだったのだと読んでいます。
400年待った『その人』の真相(Web版4章75)
ベアトリスは、エキドナとの契約で『その人』が来るまで禁書庫を守ると決めていました。その日から400年がたっています。
禁書庫にこもるようになったのは、親しかった少女リューズ・メイエルを失い、そのかわりに『聖域』が生まれ、魔人ヘクトールを退けたあとのことです。傷ついたベアトリスに、エキドナは役目を与えました。期限は、『その人』が禁書庫の扉を開けて、役目の終わりを告げるまでです。
では『その人』とは誰なのか。4章75「その人」で、夢の中のエキドナはスバルにこう答えました。
「うん、知らないよ。ベアトリスが待つ、『その人』が誰なのか、ワタシは知らない」
エキドナは誰かを決めていたのではありませんでした。空っぽのベアトリスに生きる目的を与えるために契約を結び、ベアトリスが誰を『その人』に選ぶのか、その結果を見たかったのです。それを「素晴らしい」と言ってのけるエキドナに、スバルは決別を告げます。
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エキドナは、娘に「答えのない問い」を渡して400年眺めていました。
ただ、答えが無いということは、誰を選んでもいいということでもあります。残酷な契約なのに、そこにだけ出口が開いていた。スバルがあとで「お前が選べ」と言えたのは、この真相を知ったからです。魔女の残酷さと、母としての逃げ道が、同じ一枚の契約に入っていたのだと思っています。
ベアトリスは死亡するのか
ベアトリスは死に戻りの周回の中で命を落としますが、物語の本線では死んでいません。死んだ周回は、スバルの死に戻りでなかったことになります。
| 場面 | 何が起きたか |
|---|---|
| Web版4章63「死の共感」 | 屋敷を襲ったエルザの刃から、スバルを突き飛ばしてかばい、背中から貫かれて消える |
| 物語の本線 | 死んではいない。4章129でスバルと契約し、その後もスバルの相棒として戦い続ける |
この周回のベアトリスは、スバルに「死にたい」「殺してくれ」と繰り返していました。それなのに最後は、真っ先にエルザに気づいてスバルを突き飛ばしています。精霊なので亡骸も残りません。あまりにあっけない消え方に、スバルは死んだという実感すら持てませんでした。
本線の5章、水門都市プリステラでは、レグルスとの決戦の場にベアトリスはいませんでした。スバルは「ベアトリスがここにいれば」と思いながら一人で策を練っています。アニメ3rd season第66話では、目を覚ましたベアトリスが、暴食のライに食べられかけたオットーを救い出しました。
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「殺してくれ」と頼んだ少女が、最後にしたのはスバルを生かすことでした。
口にした願いと、体が選んだ行動が逆なのです。死にたかったのではなく、終わらせてくれる誰かを待っていた。この周回の死があったから、スバルは次の周回で「一緒に生きよう」と言う側に回れたのだと思っています。
「俺を選べ」の契約(Web版4章129)
本線のベアトリスは、燃え落ちるロズワール邸の禁書庫で、炎に呑まれて400年を終わらせるつもりでいました。そこへ、扉という扉を開けて回ったスバルがたどり着きます。
「お前は『その人』じゃ……」と言いかけるベアトリスに、スバルは自分は『その人』ではないと言い切りました。永遠に一緒にはいられない。けれど、明日も明後日も手をつないでいてやれる。そして、何度でも繰り返します。
「だから、ベアトリス。――俺を、選べ」
禁書庫が崩れ落ちる直前、ベアトリスの手から本が床に落ちました。そして初めて、スバルの名前を呼びます。スバルの返事は「やっと、呼んでくれたな」でした。アニメでは2期第49話、題もそのまま「俺を選べ」です。
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スバルは「俺が『その人』だ」とは言いませんでした。嘘をつけば、いちばん簡単に連れ出せたはずです。
それでも「その人じゃない俺を、お前が選べ」と迫った。母の言葉に従うのではなく、ベアトリス自身に初めての選択をさせるためです。本が手から落ちる描写は、400年の役目を自分の手で手放した瞬間として置かれているのだと思っています。
ベアトリスの強さ:大兎を退けた陰魔法(Web版4章130)
ベアトリスの強さが初めてはっきり見えるのは、契約直後の初陣です。相手は白鯨と並ぶ三大魔獣の一つ、大兎でした。アニメでは2期第50話です。
| 魔法 | 中身 |
|---|---|
| エル・ミーニャ | 紫の結晶の杭を撃ち出す。一撃で大兎を百匹単位で吹き飛ばした |
| ムラク | 重力の影響を軽くする。その気になれば風に乗って空も飛べる |
| 扉渡り・転移 | 空間をつなぎ替えて、一瞬で別の場所へ移る |
| アル・シャマク | 陰属性の極致。大兎の群れを丸ごと、別の空間へ送り込んで閉じ込めた |
大兎は倒しても倒しても増えるので、一匹残らず同時に消さないと終わりません。そこでスバルが地面に線を引き、エミリアが『アル・ヒューマ』でその内側の雪原ごと持ち上げて本のように畳み、最後にベアトリスが「これが陰属性の極致――アル・シャマク」と唱えました。
このときベアトリスは、契約したばかりのスバルの体を気づかって、スバルからマナを吸い上げていません。それどころか自分の魔力を貸して、魔法の使えなくなったスバルにミーニャを撃たせていました。ロズワールも、時間の流れを止めて停滞を生むところまでならベアトリスにできると認めています。
パックとの関係
ベアトリスがいちばん慕っているのは、エミリアの契約精霊パックです。「にーちゃ」と呼び、禁書庫でパックと過ごす時間を何より大事にしていました。
パックはベアトリスと別れたあと、300年ほど世界をさまよって、ようやくエミリアを見つけ出したと語っています。役目を果たして生きるパックの姿は、待つことしかできないベアトリスにはまぶしく映っていました。
まとめ|ベアトリスとは何者か
ベアトリスは、エキドナに生み出され、ロズワール邸の禁書庫で400年『その人』を待ち続けた精霊です。Web版4章129で、『その人』ではないスバルを自分で選び、契約しました。
- 声優は新井里美さん。交代はしていない
- 一人称は「ベティー」。語尾は「かしら」「なのよ」
- 抱えている本は叡智の書の不完全な複製で、ページは白紙だった
- エキドナは『その人』を決めておらず、ベアトリスが誰を選ぶかを見ていた
- 死亡するのはWeb版4章63の周回だけ。本線では生きている
- 4章129「俺を選べ」で契約し、4章130でアル・シャマクで大兎を退けた
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契約の直後にスバルと手をつないで戦う場面で、ベアトリスは薄く笑っています。
戦うのが楽しいのではありません。誰かと手をつないでいることが楽しいのです。400年ひとりでいた子が、最初の戦いで覚えたのが「隣にいる」ことだった。そこにベアトリスという人物のすべてがあると思っています。
ベアトリスの400年は、エキドナに縛られていた時間とも、自分で選べる日を待つための時間とも読めます。
——あなたはベアトリスの400年を、エキドナに縛られていた時間だったと思いますか。それとも、自分で選べる日を待つために必要な時間だったと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
ベアトリスは400年の過去と、周回ごとに違う結末が重なっていて、生死や正体が混ざりやすい人物です。よく聞かれるところを置いておきます。
Q. ベアトリスの正体は何ですか。
A. 強欲の魔女エキドナが生み出した精霊です。エキドナを「母様」と呼び、ロズワール邸の禁書庫を400年守っていました。
Q. ベアトリスの声優は誰ですか。変わりましたか。
A. 新井里美さんです。1期から4th seasonまで交代はしていません。
Q. ベアトリスは死亡しますか。
A. Web版4章63の周回で、エルザからスバルをかばって消えます。死に戻りでなかったことになり、物語の本線では生きています。
Q. ベアトリスの待っていた『その人』は誰ですか。
A. 決まった誰かはいませんでした。エキドナ自身も知らず、ベアトリスが誰を選ぶかを見ていたのです。ベアトリスは最後に、『その人』ではないスバルを選びました。
Q. ベアトリスがスバルと契約するのは何話ですか。
A. 原作Web版4章129「――俺を選べ」、アニメでは2期第49話「俺を選べ」です。続く第50話で、二人は大兎との初陣に挑みます。
Q. ベアトリスの本には何が書いてありましたか。
A. エキドナの叡智の書の不完全な複製で、持ち主の未来を示すはずの本でした。けれどWeb版4章35で、ページが白紙だったことが分かります。
禁書庫の次は、兄と呼ぶパック、選んだスバル、王選候補のエミリアへ。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月3日


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