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ペトラとは何者なのか
結論から言うと、ペトラ・レイテはアーラム村で生まれ育った村娘で、のちにロズワール邸の新人メイドになった少女です。生まれつきの加護や特別な力はありません。
村一番の美少女で、頭の回転が速く、何でも器用にこなします。アニメでは1期の村の子どもたちの一人として登場し、声は高野麻里佳さんです。スバルに命を救われてから、ほのかな想いを寄せ続けています。
「正体」で調べると、虚飾の魔女パンドラと同じ人物ではないか、という説が出てきます。これは名前のつづりから生まれた遊びで、作中の描写ではありません。ところが原作Web版9章で、ペトラは本当に「憂鬱の魔女」と呼ばれる立場になります。
何の力も持たない村娘が、なぜ魔女と呼ばれるところまで来たのか。村での出会いから順に追っていきます。
この記事でわかること
- ペトラは何者か、声優と誕生日
- メイドになった理由と、服を作る仕事の夢
- パンドラ説がローマ字遊びにすぎない理由
- スバルに渡したハンカチが果たした役目
- 屋敷の襲撃で死亡した周回と、助かった周回
- Web版9章で憂鬱の魔女になる経緯
ペトラのプロフィール
名前で調べた人が知りたいことを、先に表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 名前 | ペトラ・レイテ |
| 出身 | ロズワール邸の近くにあるアーラム村 |
| 誕生日 | 2月14日。屋敷ではいちばん年下の末っ子メイド |
| 立場 | ロズワール邸の新人メイド。先輩のフレデリカを「姉様」と呼ぶ |
| 夢 | 大人になったら王都に出て、服を作る仕事がしたい |
| 声優 | 高野麻里佳 |
| 正体・能力 | 生まれつきの力は無い村娘。Web版9章で『憂鬱』の魔女因子を預かり、憂鬱の魔女と呼ばれる |
パンドラ説が根強いのは、ペトラが「普通の子」として描かれすぎているからだと思います。何もない子ほど疑いたくなる、という読み方です。
僕はこう読む
表の最後の行は、上から読んできた人ほど驚くと思います。
加護も権能も持たない村娘が、物語の終盤で魔女と呼ばれる。隠された正体があったのではなく、あとから自分で背負いにいったのがペトラです。パンドラ説が外れていたことと、9章の展開は矛盾しません。むしろ前者があるから、後者が効くのだと読んでいます。
メイドになった理由と、服を作る夢
ペトラとスバルの縁は、原作の2章、アニメ1期の第9話から第11話で描かれる魔獣ウルガルムの事件から始まります。アーラム村の子どもたちが森で魔獣に襲われ、呪いを受けました。ペトラを森から連れ出したのが、スバルでした。
原作Web版4章122話「咆哮の再会」には、ペトラ自身の気持ちが書かれています。もともとロズワール邸の大きさにはずっと憧れていたこと。大人になったら王都に出て、服を作る仕事がしたいと口にしていたこと。そして屋敷にはもう一つ、うれしいことがありました。
そこには命の恩人で、ほのかに想いを寄せる人物がいたのです。屋敷で働ける喜びと、スバルのそばにいられる喜び。どちらが勝ったかといえば、やや後者のほうが強いのは内緒だ、と書かれています。
メイドになったのは、ロズワールが使用人を募ったのに応じて自分から名乗り出たからです。アニメでは2期で、フレデリカの下で働く新人メイドとして登場しました。
パンドラ説はローマ字遊び
「ペトラの正体は虚飾の魔女パンドラでは」という説は、名前のつづりから生まれました。組み立ては次のとおりです。
| 手順 | 中身 |
|---|---|
| ローマ字にする | ペトラをローマ字で書くと、頭の1文字のあとに「エ」「ト」と読む2文字が続く |
| 真ん中を読む | 「エト」はラテン語やフランス語で「そして」の意味 |
| 英語に置き換える | 同じ意味の英語「アンド」に替えると、パンドラと読める |
| 作中の描写 | 無い。ペトラとパンドラを結びつける場面は描かれていない |
この「エト」をドイツ語の「そして」と紹介する説明も見かけますが、ドイツ語の「そして」は「ウント」です。「エト」が「そして」になるのは、ラテン語やフランス語のほうです。
そもそもパンドラは、アニメ2期第44話でエリオール大森林に現れ、幼いエミリアの前に立ちはだかっています。そのころペトラはまだ生まれてもいません。説としての面白さはあっても、同じ人物と読める根拠はありません。
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この説が消えないのは、リゼロが「普通の人ほど信用できない」作品だからだと思っています。
屋敷の主ロズワールでさえ、4章では襲撃を仕組む側に回っていました。読者は疑う訓練を作品そのものから受けている。だからいちばん普通に見えるペトラが疑われる。そのペトラに本当に何も無かったことが、この作品のなかではかえって珍しいのです。
スバルに渡したハンカチ
聖域へ向かうスバルに、ペトラは白いハンカチを渡しました。無事に帰ってこられるようにという願いを込めたものです。
このハンカチが意味を持つのは、アニメ2期第35話「地獄なら知っている」です。嫉妬の魔女の影に呑まれ、死ぬこともできないまま閉じ込められたスバルの手の中で、ハンカチが光の短剣に変わります。スバルはその刃で自分の命を断ち、死に戻りでやり直しました。
ハンカチに刃を仕込んでいたのは、茶会で対価としてハンカチに手を伸ばしたエキドナです。Web版9章33話で、ペトラ自身がこの経緯に触れ、「わたしのハンカチで……」と言いかけて口をつぐんでいます。
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無事に帰ってきてほしいと願って渡した布が、スバルが死ぬための刃になった。
ペトラがそれを知って言葉を飲み込む場面は、9章でいちばん苦い一行だと思っています。祈りが、祈った本人の望まない形で効いてしまった。それでもスバルはそのおかげで先へ進めたので、ペトラは怒ることもできません。
ペトラは死亡するのか
物語の本線では、ペトラは死んでいません。ただしスバルの死に戻りの周回の中では、屋敷の襲撃で命を落としています。
4章の屋敷は、腸狩りのエルザと魔獣使いのメィリィに襲われます。Web版9章33話で、ペトラは『死者の書』を通して、自分とフレデリカが殺された周回のことを知りました。メィリィがその死に関わっていたことも分かっています。
助かった周回の様子は、Web版4章122話に描かれています。照明が落ちた屋敷で、フレデリカはペトラに外へ逃げるよう言いました。ところがペトラは、森で魔獣に襲われたときと同じ空気を感じ取り、階段を上に向かいます。眠り続けるレムを助けに行ったのです。
レムの部屋の前で待っていたのは、エルザでした。
「あら、可愛いメイドさんね」
振り下ろされたナイフを止めたのは、駆けつけたフレデリカでした。「悪い子ですわね、ペトラ。お逃げなさいと言ったのに……あとで、お仕置きですわ」と言われ、ペトラは泣きそうになりながら何度も頷きます。アニメでは2期第47話で、エルザに押されるフレデリカのもとへガーフィールが駆けつける流れにつながります。
僕はこう読む
ペトラが言いつけを破って向かった先が、スバルではなくレムの部屋だったことに引っかかっています。
レムの寝顔を見るスバルの横顔を、ペトラは覚えていました。嫉妬するより先に、スバルが大事にしているものを守ろうとした。まだ幼い子が想いを寄せる相手の「大事な人」を助けに走る。その順番に、ペトラという人物の芯があるのだと思います。
Web版9章で「憂鬱の魔女」になる
ペトラの立場が大きく変わるのが、原作Web版9章です。屋敷の家令クリンドは、『憂鬱』の魔女因子を持っていました。9章33話でクリンドが話した決まりを表にします。
| 決まり | 中身 |
|---|---|
| 因子の扱い | 例外の因子。適合した者でも、魔女や大罪司教には加わらない |
| 前の持ち主 | ただ一人の適合者で、「憂鬱の魔人」と呼ばれた |
| 適合しない者 | 対価を払えば権能を使える。対価は、世界に影響を与えるはずだった「可能性」 |
ペトラはこの因子に適合しません。それでも9章46話「憂鬱の魔女」で、クリンドから魔女因子を預かる役に選ばれます。理由は、仲間の中でペトラがいちばん上手く権能を使いこなせたからでした。
同じ46話で、ペトラは暴食の大罪司教ロイ・アルファルドと戦います。権能で時間を引き延ばし、ガーフィールの拳が届くまでの一瞬を作りました。対価については、ロイにこう言い返しています。
「だから、王都のみんなで払ってるんだよ」
9章56話「ペトラ・レイテ」では、鉄兜の男が作る1分にも満たないくり返しの中に閉じ込められながら、抜け出す道を探し続けます。章の合間には「生涯、誰かの旅立ちを見送らないと誓います」のような誓いが何度も挟まれます。権能を使うたびに、ペトラが何を手放しているのかが分かる書き方です。
そばにはいつも、ペトラにしか見えない「イマジナリースバル」がいます。スバルの『死者の書』を読んだペトラは、スバルの死に戻りのことも知っています。
僕はこう読む
服を作る仕事を夢見ていた子が、誓いの中で「針と糸を使わない」と口にする。
その一つで、ペトラが何を差し出しているのかが全部分かる気がします。魔女になったのではなく、夢を一つずつ払って魔女の力を借りている。だから同じ「魔女」でも、ペトラは堕ちる側ではなく、払う側として描かれているのだと読んでいます。
まとめ|ペトラとは何者か
ペトラ・レイテは、アーラム村の村娘で、ロズワール邸の新人メイドです。生まれつきの力は無く、Web版9章で『憂鬱』の魔女因子を預かって、憂鬱の魔女と呼ばれるようになりました。
- 声優は高野麻里佳さん。誕生日は2月14日で、屋敷の末っ子メイド
- 夢は王都で服を作る仕事。スバルに命を救われ、屋敷のメイドになった
- パンドラ説は名前のローマ字を英語に置き換えるつづり遊びで、作中の根拠は無い
- 渡したハンカチは、アニメ2期第35話で光の短剣に変わった
- 死亡したのは周回の中だけ。本線ではフレデリカに守られて生き延びた
- Web版9章46話で魔女因子を預かり、暴食のロイとの戦いに勝つ側に回る
僕はこう読む
ペトラの物語は、守られる側から払う側へ移っていく話だと思っています。
4章ではフレデリカに守られ、ハンカチはスバルを死なせる道具に使われた。9章でようやく、自分の意思で何かを差し出して誰かを守る番が来ます。村娘のまま、そこまで来たのがペトラです。
ペトラが魔女の力を借りたのは、スバルのそばに立つためとも、王都のみんなを守るためとも読めます。
——あなたはペトラが魔女因子を預かったのを、スバルのそばに立つためだったと思いますか。それとも、王都のみんなを守るためだったと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
ペトラは村娘として登場しながら、本当の山場がWeb版9章にある人物です。よく聞かれるところを置いておきます。
Q. ペトラの声優は誰ですか。
A. 高野麻里佳さんです。アーラム村の村娘の場面も、屋敷のメイドの場面も同じ声です。
Q. ペトラの正体はパンドラなのですか。
A. 違います。名前のローマ字の真ん中を「アンド」に置き換えるとパンドラと読める、というつづり遊びから生まれた説で、作中の根拠はありません。
Q. ペトラは魔女になるのですか。
A. Web版9章で、家令クリンドから『憂鬱』の魔女因子を預かり、「憂鬱の魔女」と呼ばれます。因子には適合しておらず、対価を払って権能を使っています。
Q. ペトラは死亡しますか。
A. スバルの死に戻りの周回の中では、屋敷の襲撃で命を落としています。本線ではフレデリカに守られ、生き延びています。
Q. ペトラがスバルに渡したハンカチはどうなりましたか。
A. アニメ2期第35話で光の短剣に変わり、嫉妬の魔女の影に閉じ込められたスバルが、それで死に戻りをしました。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月3日


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