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食戟のソーマ「Le Dessert」とは、何なのでしょうか
結論から言うと、Le Dessert(ル・デセール)は本編315話のあとを描いた全3話の後日譚です。2019年に少年ジャンプGIGAへ3号続けて載り、最終36巻に収められました。
題の「デセール」はフランス語でデザート。コース料理の最後の一皿という意味です。3話はそれぞれ「現在」「過去」「未来」を描いていて、BLUEのあとに姿を消した創真がどこへ行き、どんな料理人になって帰ってくるのかまでが描かれます。この記事では、3話の中身と、そこで初めて明かされたことを順に見ていきます。
この記事でわかること
- Le Dessertの掲載誌・時期と、単行本の何巻で読めるか
- 全3話で描かれたこと(現在・過去・未来)
- 城一郎と珠子の出会い、珠子の死
- 朝陽が薙切家に迎えられるまで
- 7年後の創真たちの姿を1枚の表で
Le Dessertの基本を、表で先に
| 話 | テーマ | 描かれたこと |
|---|---|---|
| 1話 | 現在 | 3年生になった92期。姿を消した創真と、城一郎の昔話の始まり |
| 2話 | Passé〜過去〜 | 城一郎と珠子の出会い/朝陽が薊の息子だと分かる |
| 3話 | futur〜未来〜 | 7年後、25歳の創真が帰国し、ゆきひらでえりなに一皿を出す |
本編は週刊少年ジャンプで2012年11月から2019年6月まで、約6年半続いて315話で完結しました。Le Dessertはその直後、少年ジャンプGIGA 2019 SUMMERに3号続けて載った特別編です。最終話の3話は、2019年8月29日発売の号でした。
単行本では、最終36巻(2019年10月4日発売)に、本編最終話の続きとしてそのまま収録されています。ラストファンブックも同じ時期に出ました。
1話「現在」:創真は、なぜ姿を消したのか
若手料理人の最高峰の大会、THE BLUE。高校2年の夏の決勝で、創真は遠月学園の総帥になったえりなに敗れました。創真は自分を鍛え直すと言って、2年の終わりに書き置きを残して姿を消します。
3年生になった92期の前に、創真はいません。四宮や司、一色ら遠月の卒業生が一堂に会する場にも、連絡ひとつありませんでした。えりなは、メッセージに返事が来ないことにいら立っています。
それでも、創真が遠月に残したものは大きく、大衆料理店の子どもたちの入学希望が大きく増えるという変化が起きていました。そんな中、えりなと秘書の緋沙子は、薙切家の食卓で城一郎と顔を合わせます。城一郎が語り始めたのは、創真の母・珠子との出会いでした。
2話「過去」:城一郎と珠子、そして朝陽
「ゆきひら」で出会ったスケバンの料理人
料理の「嵐」にのみ込まれて道を見失った城一郎は、高3で遠月学園を去り、仙左衛門のすすめで世界を放浪していました。在学中に料理で稼いだお金で、散歩をしたり音楽を聴いたりしてぼんやり過ごす日々。なぜ料理をしていたのか、実感がなくなっていたのです。
日本に戻ったとき、知り合いのいる店を避けて偶然入ったのが「食事処ゆきひら」でした。珍しい「おまかせ」を頼むと、店内がざわつきます。出てきたのは博打のような料理で、城一郎は悶絶。作ったのは、ゆきひらの娘でスケバンの珠子でした。
それでも店の楽しそうな空気に引かれた城一郎は、帰国するたびにゆきひらに顔を出し、やがて厨房にも立つようになります。珠子は城一郎を勝手に「舎弟」と呼び、「アタシはやりたいようにやってるだけ。お客さんが楽しそうな顔をしてくれれば幸せ」と笑います。その笑顔に、城一郎は体の真ん中に、やわらかいけれど確かな熱を感じました。
料理をしているときの城一郎の顔が好きだからと、珠子は照れながら「舎弟」から「大事な人」に格上げします。2人は付き合い、創真が生まれました。城一郎は、創真に重荷を背負わせたくないと、遠月での過去を話さないと決めます。授業参観の日、美容院で寝ているあいだにショートボブにされた珠子の姿は、写真立てに飾られました。本編1話の最後のページの家族写真や282話の扉絵で珠子の髪型が違って見えた理由が、ここで埋まります。
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珠子が「まずい料理」から登場するのが、この作品の芯を言い当てていると思っています。
遠月の頂点にいた城一郎を救ったのは、天才の皿ではなく、外れることもある「おまかせ」と、それを笑って出す人でした。
創真がゲソピーのような変な料理を平気で出すのは、母ゆずりです。
本編で何度も「まずい」と言われた創真の試作は、珠子の血そのもの。Le Dessertは、その出どころをようやく見せてくれた話です。
朝陽は、薊の息子でした
話を聞いたえりなは「素敵ですね」と言い、薙切家もあんなふうに寄り添える家族になれるだろうかと考えます。ふと振り返ると、そこに父の薊が立っていました。薊が来たのは、ノワールの料理人・朝陽について、えりなに話すためでした。
BLUEの準決勝で朝陽の皿を食べたえりなの母・真凪は、皿から料理人の内面を読み取り、かつて知っている「空白の、熱のない味」を感じていました。真凪の指示でアンが朝陽の出生を調べると、聞き込みの証言はすべて一致し、血液型の組み合わせも合う。薊と朝陽は、血のつながった親子でした。城一郎が学園を去ったあと、薊が抜け殻のようになり、自分にも他人にも投げやりだった時期のことです。
そのころ朝陽は、アメリカで母の墓の前にいました。幼いころに虐待を受けていた朝陽には、特に何の情も湧きません。ところが、母の昔の仲間が「一晩の行きずりでできた子」「相手はえらく若い東洋人だった」と話すのを耳にします。
すべてを話して薙切家を去ろうとした薊は、BLUEで娘の成長を見られて満足だと言いかけ、えりなに強烈な平手打ちを受けます。真凪も、家族がばらばらになることはないと、心の中でえりなを支持していました。
日本に戻っていた朝陽は、仲間の夕之介やサージェたちが調べた自分の出自を前に、橋の上で考え込んでいました。えりなを散々かき回した自分が、受け入れてもらえるはずがない。そこへえりなと薊が現れます。口うるさい神の舌を満たすには、腕のいい料理人は何人いても多すぎない。そう言ってえりなは「家族」という言葉を使い、朝陽を「お兄様」と呼んで迎え入れました。
3話「未来」:7年後、創真が帰ってくる
空港の手荷物検査で、料理包丁を持った男が止められます。若い職員が困っていると、ベテランが「お前、モグリか」と言ってそのまま通しました。誰もが知る料理人「シェフ・ソーマ」、7年後の創真です。
創真が遠月に連絡してえりなへの挑戦を申し込むと、緋沙子はすぐに立会人の手配を遠月のOB・OGへ一斉に送ります。イタリアのタクミたちはちょうど来日中。堂島シェフは、放浪癖まで城一郎そっくりだと笑います。48歳の城一郎は相変わらず伝説を作り続けていて、実家のゆきひらを創真に譲ったと噂されていました。薙切家の昼食会には朝陽の姿もあり、態度の悪さを注意する薊と朝陽を、仙左衛門が「親子らしくなってきた」とほほえましく見ています。
珠子の死と、「食べさせたい相手」
数日後、えりなはすみれ通りのゆきひらへ向かいます。帰国のたびに試食につきあう義理はないと言いつつ、元第一席の希望に応えるのも総帥の役目だと、相変わらずの言い方です。
タクシーで実家に戻る途中、創真は「いい料理人になるコツ」を思い出していました。城一郎は新作を作るたびに珠子に試食させていたこと。創真も料理を作ったが父に勝てず、そこから父への料理勝負が始まったこと。珠子の心臓の弁に欠陥が見つかり、1か月後に亡くなったこと。落ち込む父に料理勝負を挑み、立ち直らせてきたこと。そしていつしか創真は、勝つこととは別に、自分の料理を食べさせたい、ただ一人の相手を探していたのだと気づきます。
最後の一皿は「おまかせ」
ゆきひらの戸が開き、「ただいま」「おかえりなさい」と、いつものやりとり。えりなは創真の皿を待っていたはずが、いつの間にか創真自身を待つようになっていました。注文は「お手並み拝見するわ、おまかせひとつよ」。
集まった同級生たちにも出された最初の「おまかせ」は、「ゲソピーのコーヒー漬けハバネロ酢豚風ミント煮込み和え」。母ゆずりの博打料理に、全員が「まずい!」と悶絶します。えりなは「ばかなんだから」とほほえみ、創真は「御粗末っ!」。本命は次の皿でした。「おあがりよ!!」。この一言で、食戟のソーマは本当に完結します。
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えりなが最後に頼むのが「おまかせ」なのは、2話の城一郎と珠子の出会いと、きれいに重なっていると思っています。
城一郎はゆきひらの「おまかせ」で珠子に出会い、創真は同じ店の「おまかせ」をえりなに出す。
しかも最初の皿は、珠子と同じ「まずい」皿です。
本編の最終回は「ぶつかりあおーか」という勝負の言葉で終わり、熱心な読者の評価が割れました。Le Dessertは勝負ではなく「食べさせたい相手」で終わり直した。だからこそ「御粗末」と「おあがりよ」が、ここまで取っておかれたのでしょう。
7年後の創真たちは、どうなっていたのか
3話では、主な人物のその後も描かれています(かっこ内は年齢)。2話はアクタージュ、3話は呪術廻戦と、ジャンプGIGAの表紙をほかの作品と一緒に飾った回でもあります。
| 名前 | 7年後 |
|---|---|
| 幸平創真(25) | 高校はなんとか卒業。ゆきひらは不定期営業で、「シェフ・ソーマ」の皿を食べることが美食家のステータスに |
| 薙切えりな(25) | 首席で卒業。革新を掲げ、遠月のブランドを高める総帥に |
| 新戸緋沙子(25) | 総帥の秘書を続ける |
| 一色慧(26) | 一色家から初めての暖簾分けを許されて独立 |
| 久我照紀(26) | 東京・上海・ハワイの名店と契約し、5つのホテルの料理長を兼ねる |
| 田所恵(25) | 実家に戻って板長に。東北一の名店にし、繁忙期以外は日向子の手伝いでオーナーの勉強も |
| 紀ノ国寧々(26) | 紀ノ国流と違う味を求めて、全国の和食の名店で修行中 |
| 水戸郁魅・吉野悠姫(25)、叡山枝津也(26) | 3人で食肉流通のビジネスを立ち上げる |
| 葉山アキラ(25) | 香りの研究が認められ、若くして学園の教授に |
| タクミ・イサミ(25) | トラットリア・アルディーニの中心に。ポップアップで年に数回来日 |
| 司・竜胆・女木島・もも・斎藤(27) | 全員がオーナーシェフになり、WGOの星を獲得 |
| 薙切アリス(25) | 1年前から薙切インターナショナルの現場責任者 |
| 黒木場リョウ(25) | アリスを支えつつ、海洋生物学の分野でも活躍 |
| 薙切朝陽(28) | ノワールから足を洗い、薙切の姓に。遠月学園中・高等部の人気講師 |
極星寮の伊武崎や榊も、肉魅たちの事業に料理アドバイザーとして加わっているようです。葉山は堂島から遠月リゾートの経営参画も打診されています。いっぽうで、恋愛の決着はだれひとり描かれていません。創真とえりながこの先どうなるのかは、読者の想像に委ねられています。
Le Dessertはアニメになっているのか
アニメは5期『食戟のソーマ 豪ノ皿』(2020年)の第13話で完結しました。最終回は原作と違う締めくくりで、公式は「皆さんが想い描く『食戟のソーマ』の未来の皿を味わってください」とコメントしています。Le Dessertの3話、とくに7年後のゆきひらの場面を読めるのは、原作の36巻です。
まとめ
Le Dessertは、本編315話のあとを描いた全3話の後日譚で、最終36巻に収録されています。
押さえておく点を並べます。
- 2019年、少年ジャンプGIGAに3号続けて掲載。最終36巻(2019年10月4日)に収録
- 1話「現在」はBLUEのあと姿を消した創真と、3年生の92期
- 2話「過去」は城一郎と珠子の出会い、朝陽が薊の息子だと判明
- 3話「未来」は7年後、25歳の創真がゆきひらでえりなに「おまかせ」を出す
- 最後の言葉は「おあがりよ!!」
僕はこう読む
コース料理の最後に出るデザートは、勝ち負けのない一皿です。
Le Dessertという題には、戦いの物語を、家族と食卓の話で閉じるという意味が込められていたのだと思っています。
創真とえりなの関係をはっきり描かずに終えたことを「物足りない」と見るか、「おまかせの一皿で十分伝わった」と見るかで、このデザートの味はずいぶん違って見えます。
——あなたは7年後の創真とえりなを、もう恋人どうしだと思いますか。それとも、まだ料理でぶつかり合う好敵手のままだと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
食戟のソーマ「Le Dessert(ル・デセール)」の3話と、36巻について、よく聞かれることに答えます。
Q. 食戟のソーマのLe Dessertとは何ですか。
A. 本編315話のあとを描いた全3話の後日譚です。2019年に少年ジャンプGIGAに載り、「現在」「過去」「未来」の3話で完結しました。
Q. 食戟のソーマのLe Dessertは何巻に入っていますか。
A. 最終36巻(2019年10月4日発売)です。本編最終話の続きとして収録されています。
Q. 食戟のソーマのLe Dessertで朝陽はどうなりましたか。
A. 薊の息子でえりなの異母兄だと分かり、えりなに「お兄様」と迎えられて薙切家の一員になります。7年後は薙切の姓を名乗り、遠月学園の講師をしています。
Q. 食戟のソーマのLe Dessertの最後はどう終わりますか。
A. 7年後に帰国した創真が、ゆきひらでえりなの「おまかせ」に応え、「おあがりよ!!」と一皿を出して終わります。
Q. 食戟のソーマの創真の母・珠子はなぜ亡くなったのですか。
A. 心臓の弁に欠陥が見つかり、その1か月後に亡くなりました。Le Dessertの3話で、創真の回想として描かれます。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月10日


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