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呪術廻戦の魔虚羅(まこら)とは何なのか
結論から言うと、魔虚羅は伏黒恵の術式「十種影法術」で呼べる最強の式神です。歴代の術師が誰も調伏できず、伏黒は敵を道連れにする切り札として使いました。
呪術廻戦は2024年9月、第271話で完結しました。全30巻です。魔虚羅は第117話の渋谷事変で姿を見せ、宿儺に倒されたあと、今度は伏黒の体を奪った宿儺の手で五条悟との決戦に呼び出されます。この記事では、魔虚羅の能力と、登場したすべての戦いを話数つきで追っていきます。
この記事でわかること
- 魔虚羅の正式名と、十種影法術の中での立ち位置
- 能力「あらゆる事象への適応」と頭上の法陣のしくみ
- 伏黒恵が魔虚羅を呼び出したのは何話か
- 宿儺が魔虚羅を倒した方法と、伏黒の体で使った五条戦
- 元ネタの十二神将・摩虎羅大将と、呪詞「布瑠部由良由良」の意味
- 魔虚羅が五条戦で果たした役目をどう見るか(カイの読み)
魔虚羅の基本情報
まず、魔虚羅について作中で明かされていることを一覧にします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名 | 八握剣異戒神将魔虚羅(やつかのつるぎ いかいしんしょう まこら) |
| 何者か | 十種影法術の最強の式神。歴代の十種影法術師が誰も調伏できなかった |
| 術式 | 禪院家相伝の十種影法術(伏黒恵の術式) |
| 呼び出し方 | 両の拳を前に突き出し、呪詞「布瑠部由良由良(ふるべゆらゆら)」を唱える |
| 能力 | あらゆる事象への適応。頭上の法陣が回るたびに傷を治し、受けた攻撃に耐性をつける |
| 武器 | 腕に付いた退魔の剣。正のエネルギーをまとい、呪霊に特に効く |
| 呼び出した術師 | 伏黒恵(117話)、伏黒の体に入った宿儺(219話・229〜235話) |
| 本編での最後 | 235話、五条悟の虚式「茈」で法陣ごと消し飛ぶ |
十種影法術は、影を媒介に十種の式神を呼び出す術式です。玉犬や鵺と同じ仲間ですが、魔虚羅だけは誰も手なずけたことがないという点で別格の扱いになっています。
僕はこう読む
表を並べて改めて目に入るのは、呼び出した術師の欄です。
伏黒恵が魔虚羅を呼んだのは117話の1回きりで、残りはすべて宿儺の手によるものでした。
伏黒の切り札として紹介された式神が、物語の中では宿儺の武器として活躍した時間のほうが長い。そのねじれが、この式神の読みどころだと思っています。
魔虚羅の能力「あらゆる事象への適応」とは
魔虚羅の頭上には、八本の持ち手がついた舵輪のような法陣が浮かんでいます。攻撃を受けて法陣が回ると、その攻撃への適応が進みます。読者のあいだで「ガコン」と呼ばれているのは、この法陣が回る場面のことです。
適応は三つの向きに働きます。
- 守り……受けた攻撃に耐性がつき、それまでの傷も治る
- 見切り……見えなかった斬撃が見えるようになる
- 攻め……相手の守りを越えられるよう、自分の攻撃の性質を変える
118話の宿儺戦がわかりやすい例です。最初の一撃は退魔の剣の正のエネルギーで斬りかかり、宿儺には通りませんでした。法陣が一度回ると、魔虚羅は剣にまとわせる力を呪力に切り替え、宿儺を建物ごと殴り飛ばします。斬撃「解」も、次に撃たれたときには見切って弾いていました。
この能力を見た宿儺は、魔虚羅を「最強の後出し虫拳」と呼んでいます。虫拳はじゃんけんのもとになった遊びです。相手の手を見てから勝てる手を出せる、というたとえでした。
僕はこう読む
「最強の後出し虫拳」は、褒め言葉であると同時に弱点の説明にもなっています。
後出しで勝つということは、相手が一手目を出すまで勝ち方が決まらないということです。
宿儺がこの一言を口にした時点で、倒し方の見当もついていた。だから118話の決着があれほど早かったのだと読んでいます。
伏黒恵が魔虚羅を呼び出したのは何話か
伏黒恵が魔虚羅を呼び出したのは第117話、渋谷事変の終盤です。単行本では14巻に入っています。アニメでは第2期「渋谷事変」の第41話「霹靂-弐-」で描かれました。
伏黒はその直前、降霊術でよみがえった伏黒甚爾と戦い、深い傷を負っていました。満身創痍のところへ呪詛師の重面春太が襲いかかります。自力では勝てないと判断した伏黒は、重面を調伏の儀に巻き込み、自分ごと道連れにする道を選びました。
ここで効いてくるのが、調伏の儀のきまりです。
- 式神を呼び出した時点で、その場にいる術師が儀式に巻き込まれる
- 儀式は、参加者が式神を倒すか、参加者が全滅するまで終わらない
- 儀式に参加していない者が式神を倒すと、調伏そのものがなかったことになる
呼び出された魔虚羅は、まず術者の伏黒を手の甲の一撃で瀕死に追い込みます。伏黒は死にかけのまま、儀式が終わるまで生き死にが宙に浮いた状態になりました。
伏黒が魔虚羅に手をかけようとした場面は、実はもっと前にもあります。第9話、少年院で宿儺と向き合ったとき、伏黒は呪詞を唱えかけています。このときは虎杖悠仁が体を取り戻し、魔虚羅が姿を見せることはありませんでした。
宿儺はどうやって魔虚羅を倒したのか(117〜118話)
魔虚羅が重面春太に迫ったところへ、虎杖の体で目覚めていた宿儺が現れます。宿儺はとっさに重面を助け、伏黒がまだ生きていることに気づきました。伏黒を生かしておきたい宿儺は、自分の手で魔虚羅を片付けることにします。
斬撃に適応されると見た宿儺は、領域展開「伏魔御廚子」を開きます。相手を閉じ込めず、逃げ道を残す縛りで範囲を広げた領域です。最大で半径約200メートルまで届きますが、このときは倒れている伏黒を巻き込まないよう、半径140メートルに絞りました。
絶え間ない斬撃で魔虚羅を削り、最後は炎で焼き払って決着です。儀式に参加していない宿儺が倒したので、調伏の儀はなかったことになり、伏黒は命をつなぎます。重面春太は、そのあと宿儺の斬撃で命を落としました。
宿儺はこの戦いで初めて魔虚羅の存在を知ったと語り、伏黒の術式にあらためて強い関心を向けます。
僕はこう読む
118話は魔虚羅の敗北の回というより、宿儺が伏黒恵という器の値打ちを知った回だと思っています。
千年前から名を残す呪いの王が、知らない式神を目の前にして面白がっている。
ここで芽生えた関心が、94話ぶんの時間をかけて212話の受肉につながっていく。そう考えると、渋谷の一戦がまるごと長い伏線に見えてきます。
宿儺は伏黒の体で魔虚羅をどう使ったのか
第212話で、宿儺は伏黒恵の体に移ります。十種影法術も伏黒の体ごと手に入れ、ここから魔虚羅は宿儺の命令どおりに動くようになりました。調伏の儀を宿儺がいつ済ませたのかは、作中で描かれていません。
主な出番は2つです。
- 219話(25巻)……万との戦い。宿儺が先に適応を肩代わりしておき、触れられない「真球」を魔虚羅が砕いた
- 229〜235話(26巻)……五条悟との決戦。無量空処と無下限の守りに適応させた
五条戦で宿儺が使ったのは、適応を伏黒の魂に背負わせるやり方です。法陣だけを先に出しておけば、魔虚羅本体が壊される心配をせずに、五条の術式に慣れさせることができます。五度目の領域の押し合いで無量空処への適応が済み、続いて法陣が5回転したところで、無下限の「無限」にも適応しました。
適応を終えた魔虚羅は、宿儺が気を失っていても影から自動で現れ、五条に斬りかかります。234話では空間ごと斬る一撃で、五条の右腕を落としました。
それでも五条は魔虚羅と、式神の嵌合獣「顎吐」を同時に相手にしてみせます。235話、魔虚羅は五条の黒閃を二度受け、最後は虚式「茈」で法陣ごと消し飛びました。
僕はこう読む
魔虚羅は235話で消えますが、仕事はその前に終わっていたと思っています。
宿儺は魔虚羅が見せた空間ごと斬る一撃を手本にして、自分の「解」を「世界を断つ斬撃」へ広げました。
236話で五条を倒したのは宿儺の斬撃です。けれど、その斬り方を最初に見せたのは魔虚羅でした。
魔虚羅と五条悟はどちらが強いのか
魔虚羅と五条悟が一対一で決着をつけた場面はありません。ただ、五条戦の流れを見ると力関係はかなりはっきりしています。
五条は、適応を終えた魔虚羅と顎吐を同時に相手にして押し返しました。魔虚羅単体では五条に届かず、最後は茈で消されています。一方で、無限の守りに初めて刃を通したのも魔虚羅でした。
単体の強さでは五条が上、ただし五条の守りを崩す鍵を持っていたのは魔虚羅、というのが作中の描かれ方です。
魔虚羅の元ネタは十二神将の摩虎羅大将
魔虚羅という名前は、薬師如来を守る十二神将の一人、摩虎羅大将(まこらたいしょう)がもとになっていると考えられています。音が同じで、式神の名前にも「神将」の字が入っています。作中では最初の二文字が「魔」と「虚」に置き換えられました。
検索で「摩虎羅」と打たれることが多いのは、この元ネタの字と混ざるためです。作中の表記は「魔虚羅」です。なお英語版では「Mahoraga」と訳されていますが、これは八部衆の摩睺羅伽(まごらが)を指す言葉で、十二神将の摩虎羅とは別の存在です。
正式名のほかの部分にも元ネタがあります。
- 八握剣……十種の式神がそれぞれモチーフにしている十種神宝のひとつ
- 異戒……仏教の「戒」に、異なるという字を重ねたもの
- 布瑠部由良由良……十種神宝の祭祀で唱える布瑠の言の一節
布瑠の言は「ひふみよいむなやここのたり、ふるべゆらゆらとふるべ」と続き、死者もよみがえるほどの力を授けると伝わる言葉です。魔虚羅を呼ぶ呪詞が、よみがえりの祈りから取られているわけです。
魔虚羅は続編のモジュロで再登場するのか
本編の魔虚羅は235話で消えましたが、スピンオフ『呪術廻戦≡(モジュロ)』で再び姿を見せます。モジュロは週刊少年ジャンプ2025年41号から2026年15号まで短期集中で連載され、すでに全3巻で完結しています。
呼び出したのは、乙骨憂太と禪院真希の孫にあたる乙骨憂花です。2087年1月、シムリア星人ダブラ・カラバとの決闘で、憂花は魔虚羅の調伏の儀にダブラを巻き込みました。魔虚羅はダブラの光の術式にも適応してみせますが、決闘はマルルの介入で打ち切りになり、儀式もそこで消えています。
まとめ
魔虚羅は十種影法術の最強の式神で、伏黒恵にとっては自分ごと敵を倒すための最後の手でした。
話数でたどると、決め手は次の5つです。
- 117話、伏黒恵が重面春太を道連れにするため呼び出した
- 118話、宿儺が伏魔御廚子を半径140メートルに絞って倒した
- 212話で宿儺が伏黒の体を奪い、魔虚羅を従えるようになった
- 229〜234話、五条悟の無量空処と無下限に適応した
- 235話、五条の茈で消滅。続編モジュロで乙骨憂花が呼び出した
僕はこう読む
伏黒恵にとって魔虚羅は、呼んだ瞬間に自分が死ぬ式神でした。
その式神が、伏黒の体の中で伏黒の魂に適応の重さを背負わせながら動いていた。
伏黒は自分の切り札に、二度苦しめられた術師だと思っています。
魔虚羅を伏黒の強さの証と見るか、伏黒を追い詰めた呪いと見るかで、渋谷事変から新宿決戦までの伏黒の歩みはずいぶん違って見えます。
——あなたは魔虚羅を、伏黒恵の最強の切り札だと思いますか。それとも伏黒を苦しめ続けた重荷だと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。
よくある質問
魔虚羅について特によく聞かれるのは、初登場の話数と、117話のあと伏黒恵が助かったのかどうかです。
Q. 魔虚羅が初めて登場するのは何話ですか。
A. 姿を見せたのは第117話(14巻)です。アニメでは第2期「渋谷事変」の第41話にあたります。
Q. 魔虚羅を呼び出した伏黒恵は死んだのですか。
A. 死んでいません。魔虚羅の一撃で瀕死になりましたが、儀式に参加していない宿儺が魔虚羅を倒したため、調伏の儀がなかったことになり、伏黒は助かりました。
Q. 魔虚羅は領域展開を使えますか。
A. 使いません。魔虚羅は式神で、作中で領域展開をしたことはありません。伏黒恵の領域展開「嵌合暗翳庭」は、伏黒自身の技です。
Q. 五条悟に消された魔虚羅は、そのあと本編で呼び出されましたか。
A. 呼び出されていません。235話で茈に消されてからは、本編の最終話まで登場しません。次に姿を見せるのは続編『呪術廻戦≡(モジュロ)』で、呼び出したのは乙骨憂花です。
Q. 宿儺は魔虚羅を調伏したのですか。
A. 調伏した場面は描かれていません。ただ、伏黒の体に移ったあとの219話と五条戦では、魔虚羅は宿儺の命令どおりに動いています。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月24日


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