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プリシラとは何者なのか
結論から言うと、プリシラ・バーリエルはルグニカ王国の王選候補の一人で、正体は隣国ヴォラキア帝国の皇女プリスカ・ベネディクトです。原作Web版8章終幕で命を落とします。
血のように赤いドレスに、橙色の髪、紅の瞳。自分を「妾」と呼び、口ぐせは「この世界は妾の都合の良いようにできておる」です。異名は『血染めの花嫁』。アニメで声を担当しているのは田村ゆかりさんです。
傲慢で気まぐれ、気に入らなければ誰にでも牙をむく。それでいて、陽剣を振るえば大罪司教とも渡り合う。王選候補の中で、最初に脱落したのもプリシラでした。8章終幕の題は、そのものずばり「プリシラ・バーリエル」です。
初登場のリンガの場面から、皇女としての過去、強さ、そして最期まで、話数で順に追っていきます。
この記事でわかること
- プリシラは何者か。声優と初登場
- 『血染めの花嫁』と呼ばれる理由と、夫ライプ・バーリエル
- 正体はヴォラキア帝国の皇女プリスカ・ベネディクト
- 陽剣の強さと、憤怒の大罪司教シリウスとの戦い
- Web版8章終幕の死亡シーンと、アルとの関係
プリシラのプロフィール
名前で調べた人が知りたいことを、先に表にまとめます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 名前 | プリシラ・バーリエル |
| 正体 | ヴォラキア帝国の皇女プリスカ・ベネディクト。皇帝ヴィンセントの妹 |
| 立場 | ルグニカ王国の王選候補。亡き夫の家を継いだバーリエル家の当主 |
| 異名 | 『血染めの花嫁』(Web版では『血色の花嫁』)/『太陽姫』 |
| 武器 | 陽剣ヴォラキア。焼きたいものだけを焼き、斬りたいものだけを斬る |
| 騎士 | アル(アルデバラン)。執事に少年シュルト |
| 声優 | 田村ゆかり |
| 初登場 | 原作Web版3章7「橙色の少女」 |
| 生死 | Web版8章終幕「プリシラ・バーリエル」で死亡。王選の最初の脱落者 |
年齢は作中ではっきり語られませんが、王選の場面でスバルは「ほぼ同年代にしてすでに人妻」と驚いています。スバルと変わらない年で、すでに未亡人だったということです。
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表の中で、僕がいちばん引っかかるのは「立場」と「正体」が別の国の話になっているところです。
ルグニカの王を目指す女が、本当はヴォラキアの皇女でした。自分の国を一度捨てた人が、よその国の玉座に名乗りを上げている。プリシラの傲慢さは、帰る場所の無い人の強がりとしても読めると思っています。
初登場はリンガの少女(Web版3章7)
プリシラが最初に出てくるのは、3章7「橙色の少女」です。王都の裏路地で、スバルが果物のリンガを抱えているところに現れます。
この少女は、リンガを「白い果実」だと言い張りました。皮をむく前のリンガを見たことがなかったのです。スバルが「まさか、マジで皮剥く前のリンガ見たことねぇの?」と驚くほどの世間知らずで、そのうえ自分の正しさを一歩も譲りません。
そしてリンガを奪い取ろうとする少女に、スバルは硬貨の賭けを持ちかけます。3章8「ギャンブルの結末」でスバルが勝つと、少女は意外にも負けを認めました。
「加護の上にあぐらをかいて勝利への執着を忘れたのは妾の落ち度よ」
これまで負かされたことなど一度もなかった、とも言っています。このあと二人は、少女を狙うごろつきから一緒に逃げることになります。3章13「同郷」では、少女はスバルのことを自分の「リンガ係」だと紹介しました。
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傲慢な人物の初登場で、いきなり負けて、しかも潔く認める場面を置いたのが効いていると思っています。
言い訳も負け惜しみも許さない。負けを認めることまで、自分の美学の内側に入れている。だからプリシラの傲慢は、ただのわがままに見えません。この負け方を見せておいたから、8章の「また妾の勝ちじゃ」が、勝ち負けを知っている人の言葉として響くのだと読んでいます。
『血染めの花嫁』と呼ばれる理由
少女の名前が分かるのは、王選の候補者が名乗りを上げる3章17「傲岸不遜なる演説」です。前に出たプリシラの名乗りは、たった一行でした。
「妾はプリシラ・バーリエルである。次代の王じゃ、敬え」
その直前、広間の誰かが「血色の花嫁めが」と吐き捨てています。アニメでは『血染めの花嫁』と呼ばれる異名です。家名を聞いた賢人会のマイクロトフが、ライプ・バーリエルとの関係を尋ねると、プリシラは夫が半年前に不慮の事故で重傷を負い、意識が戻らないまま先日亡くなったと答えました。
しかもその結婚は「指先さえ触れておらん」、名前だけのものだったと言い切ります。夫を亡くした話を、退屈そうに吐き捨てる花嫁。異名の物騒さに、本人の態度がそのまま重なっていました。
ライプの側の事情は、ずっとあとの8章で明かされます。8章72「太陽姫」で、ライプは王選に出す候補者として利用するために妻を娶ったと語られ、続く8章73「宿敵」では、プリシラは「ライプを死へ誘った」女として見られています。夫を利用しようとした男のほうが、先に退場したということです。
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『血染めの花嫁』という異名は、プリシラを恐れる側がつけた名前です。
けれど8章まで読むと、花嫁を道具にしようとした男たちのほうが燃え尽きていることが分かります。プリシラは誰かの花嫁になったのではなく、花嫁という立場を足場にしただけ。異名の意味が、読み進めるほど裏返っていく人物だと思っています。
正体はヴォラキア帝国の皇女プリスカ
プリシラの本当の名は、プリスカ・ベネディクトです。南の大国ヴォラキア帝国の皇族で、いまの皇帝ヴィンセント・ヴォラキアの妹にあたります。
ヴォラキアでは、次の皇帝を決めるために皇族どうしが殺し合う『選帝の儀』が行われます。プリスカは、その儀の中で死んだことになっていました。8章73で、プリシラは兄に向かってこう皮肉っています。
「一度は毒を飲ませて殺し、故国から追い払った実の妹になおも無体な仕打ちを働くとは、兄上もヴォラキア皇帝らしくなったものじゃな」
ただ、本心は逆でした。8章終幕でプリシラは、「妾が国外へ逃れるのを良しとしたのも、兄上の愛ゆえであったからな」と口にしています。兄は妹を殺したことにして、国の外へ逃がしたのです。そしてプリシラ自身は「帝国はプリスカ・ベネディクトの故国であって、すでに妾の故国ではない」と言い切りました。
家族のつながりは、もう一本あります。7章78「一触即発の再会」で、プリシラは魔都カオスフレームの主ヨルナを見て「誰かと思えば、母上ではないか」と呼びかけます。血ではなく、魂でつながった母と娘です。8章28「帝国の兄妹」では、選帝の儀で命を落とした姉ラミアとも、屍人となった姿で向き合いました。
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「毒を飲ませて殺し」と兄を責める台詞と、「兄上の愛ゆえ」と認める台詞が、同じ章の中に並んでいるのが面白いと思っています。
プリシラは、兄が自分を逃がしたと最初から分かっていた。分かっていて、皮肉でしか口にしない。情を情のまま言わないのが、この兄妹の話し方です。スバルが二人を「似た者兄妹」と呼んだのは、そこを見抜いたからだと読んでいます。
プリシラの強さは陽剣ヴォラキア
プリシラの強さの中心は、『陽剣』ヴォラキアです。赤く光る刀身から炎を生み、燃やしたいものだけを燃やします。いちばんよく分かるのが、5章の水門都市プリステラで、憤怒の大罪司教シリウス・ロマネコンティと戦った場面です。
5章66で、シリウスの鎖は陽剣に弾かれるたびに白く焼け、陽剣の炎はシリウスの炎の蛇を丸ごと薙ぎ払いました。そして5章67「リリアナ・マスカレード」で、プリシラは自分の力をこう言い表します。
「妾の陽剣は焼きたいモノを焼き、斬りたいモノを斬る」
その言葉どおり、陽剣はシリウスの体を守る鎖を音もなく断ち切り、最後はシリウスの首へ横殴りに叩きつけられました。歌姫リリアナの歌が人々の心を取り戻し、プリシラが斬る。アニメではこの戦いが3rd seasonの第61話「リリアナ・マスカレード」で描かれています。
もう一つの支えが、運の強さです。「世界は自分に都合の良いようにできている」と豪語するほどの豪運で、3章8で自分から「加護」と口にしているとおり、天から授かった力を持っています。スバルとの賭けに負けるまで、負けたことが一度もなかったほどです。
ただし陽剣には弱みもあります。5章66では、昼のうちに陽剣は燃費が悪いという話が出ていて、プリシラ自身も「陽剣の日照に陰りが差せば」と、使える時間に限りがあることを口にしています。強いけれど、無限ではありません。そこがプリシラの戦いの緊張感になっていました。
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「焼きたいモノを焼き、斬りたいモノを斬る」は、陽剣の説明であると同時に、プリシラの生き方そのものだと思っています。
憤怒の権能は、周りの人の感情を無理やりつなげて巻き込む力です。その相手に、自分が選んだものしか焼かない剣をぶつけた。巻き込む力と、選び取る力の戦いとして、この組み合わせは作者がわざと用意したのだと読んでいます。
プリシラは死亡する(Web版8章終幕)
プリシラはWeb版8章終幕「プリシラ・バーリエル」で死亡します。ルグニカ王国の王選で、最初に脱落した候補者です。アニメではまだ描かれていません。
舞台は、ヴォラキア帝国を滅ぼしかけた『大災』との戦いです。8章74「愛」で、プリシラは兄の陽剣と、古い皇帝ユーガルドの陽剣を両手に受け取り、さらに自分の陽剣に乗って空を飛びます。3本の陽剣で、魔女スピンクスの魔晶石の巨兵に突っ込み、その中の蕾を内側から焼き切りました。
戦いが終わった翌朝、城壁の上でアルと踊っていたプリシラの体が、朝日に透けて消えはじめます。スピンクスはプリシラを別の空間に閉じ込めていて、そこから出るにはその場を焼き尽くすしかなかった。プリシラは自分の命と引き換えに戻ってきた、すでに屍人だったのです。
スバルは死に戻りでやり直そうと、城壁から身を投げかけます。それを止めたのは、プリシラ本人でした。
「――大儀であった、ナツキ・スバル。そなたは、真の騎士である」
最後の言葉は、3章7で口にしていた口ぐせと同じでした。
「かくも世界は美しい。故に――世界は妾にとって、都合の良いようにできておる」
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3章で聞いたときは、ただの傲慢な口ぐせでした。同じ一文が、8章では自分の死まで含めて「都合が良い」と言い切る言葉に変わっています。
やり直せる力を持つスバルとアルに、変えたくない結末もあると教えて消えていく。救われることを、自分から断ったのです。プリシラは最後まで、自分の物語の結末を自分で選んだのだと思っています。
アルとの関係
アル(アルデバラン)は、プリシラの騎士です。黒い兜で頭を覆った隻腕の男で、奇抜な格好と発言を気に入られて騎士になった変わり種です。3章13「同郷」では、スバルと同じ世界から来て18年ほどになる40歳前後の男だと明かし、スバルを「兄弟」と呼びました。
ふだんのアルは、プリシラに振り回される軽口の従者です。プリシラを「姫さん」と呼び、主の無茶な物言いにはため息まじりでつっこみを入れます。
その関係の本当の重さが出るのが、8章終幕です。消えていくプリシラを右腕一本で抱きしめたまま、アルは「兄弟! 頼む……プリシラを助けてくれ!!」とスバルにすがりました。プリシラは、泣きじゃくるアルをからかうように言います。妾にお嫁さんになってほしいと泣いておねだりする声が聞こえるぞ、と。
アルは「ああ、なってくれ、姫さん。オレの、姫さん……」と答えました。それを聞いたプリシラの返事は、いつものプリシラそのものでした。「――そら見よ、また妾の勝ちじゃ」
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『血染めの花嫁』と呼ばれ、名前だけの結婚をしてきた人が、最後に本当の求婚を引き出して消えていく。ここで異名の話がきれいに閉じると思っています。
しかも「勝ち」と言う。愛を告げられることまで勝負にしてしまうのが、プリシラらしさです。アルの側から見れば、言わされた告白でした。けれど言わされなければ、一生言えなかった言葉でもあったはずです。
プリシラの声優は田村ゆかりさん
プリシラを演じているのは田村ゆかりさんです。アニメが始まってから、交代はしていません。
「プリシラ 声優 変わった」と調べる人もいますが、変わったのは騎士のアルのほうです。アニメ1期の藤原啓治さんから、2期以降は関智一さんに引き継がれています。二人はほとんど一緒に出てくるので、アルの声が変わると組ごと変わったように聞こえるのだと思います。
まとめ|プリシラとは何者か
プリシラは、ルグニカの王選候補で、正体はヴォラキア帝国の皇女プリスカ・ベネディクトです。陽剣で大罪司教を退け、8章終幕で自分の命と引き換えに帝国を救って消えました。
- 初登場はWeb版3章7。リンガを「白い果実」と言い張り、スバルとの賭けに負ける
- 異名は『血染めの花嫁』。夫ライプ・バーリエルとは名前だけの結婚で、ライプは事故で亡くなった
- 正体は皇帝ヴィンセントの妹プリスカ。兄は妹を死んだことにして国外へ逃がした
- 陽剣は「焼きたいモノを焼き、斬りたいモノを斬る」。5章で憤怒のシリウスを退けた
- Web版8章終幕で死亡。王選の最初の脱落者。最期の言葉は口ぐせと同じ一文
- 声優は田村ゆかりさん。声が変わったのは騎士アルのほう
僕はこう読む
プリシラの最期でいちばん重いのは、スバルに「真の騎士」と告げたことだと思っています。
出会った日に「リンガ係」と呼んだ男を、命の終わりに騎士として認めた。自分の騎士ではない男に、騎士の名を与えて去る。最後まで、誰に何を与えるかを自分で決めていた人物でした。
プリシラの死は、スバルとアルに「変えられない結末もある」と教えるための死だったとも、最後まで自分の思いどおりに生き切った勝利だったとも読めます。
——あなたは、プリシラの最期を、スバルとアルに何かを教えるための死だったと思いますか。それとも、最後まで自分の思いどおりに生き切った勝利だったと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
プリシラはWeb版8章まで正体も生死も明かされないうえ、騎士アルとまとめて語られやすい人物です。よく聞かれるところを置いておきます。
Q. プリシラの正体は何ですか。
A. ヴォラキア帝国の皇女プリスカ・ベネディクトです。皇帝ヴィンセントの妹で、選帝の儀で死んだことにされ、国の外へ逃れていました。
Q. プリシラは死亡しますか。
A. 原作Web版8章終幕「プリシラ・バーリエル」で死亡します。大災との戦いのあと、命と引き換えに戻った屍人として朝日の中で消えました。王選の最初の脱落者です。アニメではまだ描かれていません。
Q. プリシラはなぜ『血染めの花嫁』と呼ばれるのですか。
A. 夫ライプ・バーリエルが事故で亡くなり、その家を継いだ未亡人だからです。プリシラ本人は、指先さえ触れていない名前だけの結婚だったと言っています。
Q. プリシラはどれくらい強いですか。
A. 陽剣で戦い、5章では憤怒の大罪司教シリウスを退けています。陽剣は焼きたいものだけを焼き、斬りたいものだけを斬ります。8章では3本の陽剣を操りました。
Q. プリシラとアルはどういう関係ですか。
A. 主と騎士です。アルはプリシラを「姫さん」と呼び、8章終幕で消えていくプリシラに「オレの、姫さん」と思いを告げました。
Q. プリシラの声優は誰ですか。
A. 田村ゆかりさんです。交代はしていません。声が変わったのは騎士のアルで、藤原啓治さんから関智一さんに引き継がれています。
皇女の次は、アルの声優交代、捕らえたシリウス、5章44話の円卓会議へ。
アルの声の交代プリシラの声優は交代したのか?田村ゆかりのまま!変わったのはアルで藤原啓治から関智一にプリシラの声は変わらず、交代したのはアルです。
捕らえた大罪司教シリウス・ロマネコンティとは何者か?憤怒の大罪司教で、プリシラに捕まり死亡していない!シリウスはプリシラに捕まり死亡していません。
円卓会議での対立二人の剣士は誰なのか?5章44話、ヴィルヘルムが死んだ妻テレシアとスピンクスの名を明かす!プリシラとスバルは5章44話の円卓で衝突しますか?
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年10月3日


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