稲荷崎はなぜ烏野に負けたのか?
結論から言うと、稲荷崎は春高2日目の一戦で烏野に敗れました。セットカウントは1対2、最終セットは30点を超える競り合いの末、32対30という僅差での決着でした。
下馬評では稲荷崎が上でした。全国屈指の実績を持ち、最強の挑戦者と呼ばれた学校です。それがなぜ2日目で姿を消したのか。試合の中身を順に見ていきます。
この記事でわかること
- 春高の結果は1対2での敗戦。最終セットは32対30だったこと
- 第2セットは稲荷崎が圧勝していたこと
- 宮侑・宮治・北信介ら主要メンバーの顔ぶれ
- 校名やキャラの名前がキツネで統一されていること
- 翌年の春高で、稲荷崎がリベンジを果たしたこと
兵庫県代表、3年連続31回目の出場校です
稲荷崎高校は兵庫県代表の強豪です。3年連続31回目の春高出場という常連校で、インターハイでも準優勝の実績を持ちます。
横断幕に掲げているのは、思い出なんかいらん、という言葉です。昨日を守って明日何になれる、という考え方が、そのままチームの姿勢になっています。ユニフォームの色は黒。ここ数年、優勝にもっとも近い最強の挑戦者と呼ばれてきました。
応援の規模も別格でした。自作の応援グッズを持ち込む熱心なファンが押し寄せ、選手が姿を見せただけで会場が沸きます。白鳥沢を上回る応援で、試合後に澤村が、田中の姉が率いた烏野太鼓がなければ完全に呑まれていたと振り返るほどでした。
春高メンバーの顔ぶれ
春高当時の主なメンバーです。学年もこの大会時点のものになります。
| 選手 | 学年・位置 | 特徴 |
|---|---|---|
| 北信介 | 3年・主将 | 反復・継続・丁寧を信条とする精神的支柱。第2セット途中から投入 |
| 宮侑 | 2年・セッター | 高校ナンバーワンセッター。サーブも打ち分ける |
| 宮治 | 2年・ウイングスパイカー | 侑の双子の弟。冷静で物事を俯瞰する。双子速攻の相棒 |
| 尾白アラン | 3年・ウイングスパイカー | 全国5本の指に入るスパイカー。恵まれた体格からの豪打 |
| 角名倫太郎 | 2年・ミドルブロッカー | センスの塊。体勢を崩しても打ち分けて月島を翻弄 |
| 赤木・大耳・銀島 | リベロ/ミドル/ウイング | 先発を支える面々。層の厚さがそのまま強さ |
キャラが立っているのは宮兄弟ですが、チームを締めていたのは主将の北です。レギュラー固定ではないものの、流れが傾いた場面で投入され、そのたびに立て直しています。
宮兄弟の見分け方
読んでいて混乱しやすいのが双子です。見分ける手がかりは3つあります。
前髪の分け目と色。兄の侑は前髪が左分けで、カラーでは金髪です。弟の治は右分けで、カラーだと灰色に近い髪色になります。モノクロの誌面では、治のほうにトーンが貼られています。金から銀へ、と覚えると兄弟の順番と結びつきます。
役割。侑がボケで、治がツッコミです。もっとも尾白アランから見れば、二人とも関西弁でまくし立ててくるので、どちらもボケに見えているかもしれません。
名前の頭の音。侑はあつむで、あ。治はおさむで、お。兄が先で弟が後、と五十音の順に並んでいます。
ポジションも違います。侑はセッター、治はウイングスパイカー。試合中にトスを上げているほうが兄です。
校名も名前も、キツネで統一されています
春高編には動物をモチーフにした学校が並びます。梟谷はフクロウ、鴎台はカモメ、音駒は読みでネコ。
稲荷崎は、稲荷からお稲荷様、つまりキツネです。272話の表紙にもキツネが描かれています。
名前の付け方も揃っています。宮兄弟の宮は神社のお宮から、主将の北はキタキツネ、尾白アランは尾が白いというキツネの尻尾から来ていると考えられます。細部まで揃えたうえで、応援も演出も派手にしてある。相手の土俵に呑まれる、という体験を読者にもさせる作りです。
僕はこう読む
稲荷崎の横断幕が思い出なんかいらんだったことに、この試合の結末が最初から書かれていたと思っています。
過去を捨てて先へ行く、という強い言葉です。裏を返せば、負けた試合も思い出にせず、次に使うという意味になります。
実際そのとおりになりました。彼らは翌年、同じ相手に勝ちます。敗退した学校の掲げた言葉が、翌年の結果で回収される。
ハイキューが負けたチームを描き続ける作品だというのは、こういうところに出ていると読んでいます。
第1セットは烏野、第2セットは稲荷崎の圧勝でした
試合の流れを追います。烏野は初戦で椿原高校にストレート勝ちし、シード校が登場する2戦目で稲荷崎と当たりました。
第1セットは27対25で烏野。宮侑のサービスエースで始まり、烏野は不安な立ち上がりでした。そこへ宮ツインズの双子速攻が決まります。烏野の1年生コンビのお株を奪う形でした。それでも月島が慣れだと言って止め、ピンチサーバーの山口が働き、最後は田中が超インナースパイクを決めています。
第2セットは16対25で稲荷崎。ここは完全に稲荷崎の試合でした。宮侑が2種類のサーブを使い分けて西谷を狙い、角名の広い攻撃の幅に月島が惑わされます。烏野に傾きかけた流れは、途中投入された北がぴしゃりと抑えました。隙のない、下馬評どおりの強さです。
最終セットは30点を超える競り合いになりました
決着した第3セットは、25点を過ぎてからマッチポイントと同点を繰り返す展開になります。
終盤、影山のトスの精度が乱れる場面がありました。高校ナンバーワンセッターと渡り合った疲れです。悪いと謝る影山に、日向は責めずに次もくれと要求します。ここから影山が立て直しました。
最後は、宮兄弟の速攻と、日向・影山の変人速攻がぶつかり合う形で決着します。32対30。2点差でした。
つまり、稲荷崎は力負けしていません。第2セットを9点差で取り、最終セットも30点まで競っています。負けた理由を一つに絞るなら、烏野が最後まで自分たちの形を通せたこと、そして稲荷崎の攻め手が読まれる回数が終盤に増えたことです。
試合後の稲荷崎
敗退が決まったあと、宮侑は日向と影山にこう言い残してコートを去ります。インハイで潰したる。弟の治には負け犬の遠吠えかと突っ込まれていました。
この試合で引退となる主将の北に対して、宮ツインズは孫の代まで自慢できる後輩になると誓います。
北という主将は、才能で引っ張る型ではありません。信条は反復・継続・丁寧。私生活から練習まで無駄がなく、当たり前のことを当たり前に積み上げる人物です。口調は淡々としていて、暴走しがちな宮ツインズを正論で押さえます。
その北が、決着のついた最終セットではコートにいませんでした。投入されたのは第2セットの途中で、流れを引き戻す役目を果たしています。もっとも締まっていた時間帯を作った選手が、最後の競り合いを外から見ていた。この配置が、稲荷崎という学校の描かれ方をよく表しています。
実況席では、勝った烏野よりも稲荷崎が負けたことのほうが大きく扱われました。それだけの下馬評だったということです。
なお、宮侑はのちにプロの舞台へ進みます。ブラジル編以降で日向にトスを上げると宣言しており、この敗戦がそこで終わった話ではないことが示されています。
翌年、稲荷崎はリベンジを果たしています
結果だけで言えば、この負けは1年しか続きませんでした。
翌年の春高、日向たちが2年生になった大会の3回戦で、両校は再び当たります。結果は稲荷崎の勝利。烏野は惜敗しました。卒業した尾白アランたちが、その試合を見に来ています。
先輩の前でリベンジを果たす形になりました。思い出なんかいらん、という横断幕どおりの1年です。
僕はこう読む
稲荷崎戦がここまで語られるのは、勝ち方が地味だからだと思っています。
烏野は特別な必殺技を出していません。やったのは、変人速攻を何百回も繰り返してきたという事実の分だけ、相手より一歩早く動けたことです。
宮兄弟の双子速攻は才能の産物でした。日向と影山の変人速攻は、事故のような始まりを練習で形にしたものです。同じ技を、違う積み上げ方で持ってきた二組がぶつかった。
32対30という数字は、その差がほとんど無かったことを示しています。
だからこそ翌年ひっくり返る。この作品は、一度の勝敗を才能の証明にしないと読んでいます。
まとめ|稲荷崎の春高をどう読むか
- 春高2日目の結果は1対2での敗戦。スコアは27対25、16対25、32対30
- 第2セットは9点差で圧勝しており、力負けではありません
- 主将の北信介がチームを締め、宮兄弟と尾白アランが攻撃の柱でした
- 校名も選手名もキツネで統一されています
- 翌年の春高3回戦で烏野に勝ち、リベンジを果たしました
稲荷崎を調べに来る方は、メンバーの顔ぶれか、春高の結果のどちらかを知りたいはずです。両方まとめると、この学校が1年で借りを返したチームだったことが見えてきます。
——あなたは稲荷崎が負けた理由を、力の差だと思いますか。それとも第2セットで9点差をつけたあとの流れの問題だと思いますか。よければコメントで、あなたの読み方を聞かせてください。
よくある質問
Q. 春高の稲荷崎と烏野の結果はどうなりましたか?
A. 烏野が2対1で勝ちました。スコアは27対25、16対25、32対30です。大会2日目の一戦でした。
Q. 稲荷崎高校の主なメンバーは誰ですか?
A. 主将の北信介、セッターの宮侑、その双子の弟の宮治、尾白アラン、角名倫太郎などです。赤木・大耳・銀島も先発に名を連ねています。
Q. 稲荷崎のモチーフは何ですか?
A. キツネです。稲荷からお稲荷様を連想させる校名で、272話の表紙にもキツネが描かれています。
Q. 稲荷崎はその後どうなりましたか?
A. 翌年の春高3回戦で烏野と再戦し、勝利しています。稲荷崎にとってはリベンジを果たした試合になりました。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年8月21日
五輪出場の道402話(最終回)ネタバレ最新!五輪に立つ妖怪日本代表!二羽のカラスが世界に飛び立つ!最終回で日向と影山は五輪に出場し、及川はアルゼンチン代表でした。
稲荷崎戦の逆転烏ふたたび東京へ!春高バレー烏野高校排球部激闘の軌跡!春高本戦、稲荷崎との一戦で烏野は逆転勝ちを収めています。
370話ネタバレ最新!終わりの始まり!最終章は地球の裏側からスタート!


コメントを残す