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地下室には何があったのか
結論から言うと、地下室にあったのはグリシャの手記3冊と、1枚の写真です。医学書や薬も並んでいましたが、真実が入っていたのは机の引き出しでした。
この場面は原作の第85話「地下室」。アニメではSeason3の第56話にあたります。
この記事でわかること
- 鍵が地下室の扉に合わない理由
- 写真に写っていた3人
- 手記3冊それぞれの中身
- 壁内の記憶が改ざんされていた件
- 敵が世界全体だと分かる流れ
鍵は地下室の扉のものではなかった
「地下室の鍵が合わない」と言われるのは、この鍵がそもそも扉用ではないからです。
エレンがグリシャから受け継ぎ、肌身離さず持っていた鍵。それが合ったのは、地下室に置かれた机の引き出しの鍵穴でした。
その小さな鍵穴を見つけたのはミカサです。エレンが鍵を差し込むと、中から3冊の本と1枚の写真が出てきました。
地下室へ入ったのは、ウォールマリア奪還作戦のあとです。エレン、ミカサ、リヴァイ、ハンジの4人でたどり着いています。
第1話から存在だけが示されていた場所が、ここでようやく開きました。
そもそもの発端は、グリシャが家を出る前に残した一言です。「帰ったら…ずっと秘密にしていた地下室を…見せてやろう」。
この約束が果たされるまでに、物語は85話かかりました。そしてグリシャ自身は、その場に立っていません。
僕はこう読む
鍵が扉ではなく引き出しのものだった、という設計が効いています。
読者は何年も「地下室の鍵」と呼び続けてきました。
ところが扉は誰でも開けられて、守られていたのは机一つです。
グリシャが隠したかったのは、部屋ではなく紙でした。
薬も医学書も、真実を隠すための背景だったことになります。
最後の一枚を見つけたのがミカサだったのも、いい配置です。
エレンが一人で辿り着いた答えではない、と示しています。
写真に写っていた3人
引き出しから出てきた写真には、3人が写っていました。
| 写真の中の位置 | 誰なのか |
|---|---|
| 椅子に座った女性 | ダイナ・フリッツ |
| 膝の上の小さな男の子 | ジーク・イェーガー |
| そばに立つ男性 | 若い頃のグリシャ |
壁の中で使われていない技術で撮られた1枚でした。この写真だけで、グリシャが壁の外から来たことが確定します。
そして写っている家族は、エレンの知らない家族です。
手記3冊の中身
| 何が書かれていたか | 内容 |
|---|---|
| グリシャの半生 | マーレ生まれのエルディア人で、収容区に住んでいた |
| 巨人の歴史 | 巨人はマーレが送り込んでいた。始まりは1800年前のユミル |
| 壁外の世界 | 壁外の人類は滅んでいない。記憶が改ざんされていた |
グリシャの半生
グリシャが生まれたのはマーレという国でした。エレンたちの暮らすパラディ島とは、海を隔てた場所にあります。
ここで初めて、エレンたちは自分たちの土地が海に囲まれた島だと知りました。
マーレでのグリシャはエルディア人として迫害され、収容区に住まわされていました。妹のフェイが収容区の外でマーレ人に殺されたことが、すべての始まりです。
18歳でグライスと出会い、グリシャはエルディア復権派になります。
そこへフクロウと呼ばれる内通者が送り込んできたのが、ダイナ・フリッツでした。フリッツ王家の血を引く人物で、ここから始祖の巨人をめぐる計画が動き出します。
グリシャとダイナは結婚し、ジークが生まれました。二人はジークをマーレの戦士に仕立てようとします。
ところがジークは、両親が復権派であることを密告しました。ダイナは巨人にされ、グリシャにも危険が迫ります。
そこを救ったのが、フクロウの正体であるエレン・クルーガーでした。グリシャは注射で巨人化してクルーガーを食べ、進撃の巨人を継承します。
その力で壁の中の王家までたどり着き、フリーダ・レイスを食べて始祖の巨人も手に入れました。
そして最後に、息子のエレンを巨人化させて自分を食べさせています。進撃の巨人と始祖の巨人が、そこでエレンへ渡りました。
僕はこう読む
この手記が残酷なのは、書いた側の都合が透けているところです。
グリシャは息子に真実を伝えるために書きました。
同時に、自分がやったことを正当化する文章でもあります。
前の家族の写真を、同じ引き出しに入れておきました。
エレンが読めば、自分が二番目の家族だと分かる並べ方です。
それでも隠さずに入れたのは、覚悟ではなく甘えに見えます。
だから後の回で、グリシャが謝る場面が必要になったのだと思っています。
巨人はマーレが送り込んでいた
パラディ島に巨人がいた理由も、この手記で分かります。
マーレがエルディア人を島へ送り、注射で巨人に変えていました。巨人は自然発生した怪物ではなく、兵器として使われていたということです。
そもそもの始まりは、およそ1800年前にさかのぼります。
エルディア人の始祖ユミル・フリッツが大地の悪魔と契約し、巨人の力を得ました。その力でエルディアはマーレを圧倒し、世界最強の国になります。
ユミルの死後、巨人の魂は九つに分けられました。
不戦の契りと、改ざんされた記憶
九つの巨人が各地へ散ったあと、戦争が絶えなくなりました。
疲弊したエルディア帝国は、壁の中に国を作って逃げ込みます。それ以来、始祖の巨人を持つレイス家は「不戦の契り」を守り続けてきました。
同時に王家は、始祖の巨人の力で壁内の人々の記憶を書き換えています。
その内容が、壁の外の人類は滅んだというものでした。実際には、壁外の人類はまったく滅んでいません。
敵は世界全体だった
地下室の3冊を読み終えたエレンたちは、敵の姿を作り直すことになります。
これまで敵だと思っていたのは巨人でした。次にマーレだと分かり、最後にパラディ島の外はすべて敵だと判明します。
世界の人々にとって、エルディア人は悪魔と呼ばれる存在です。巨人を倒しても、その事実は何も変わりません。
僕はこう読む
この回で、作品のジャンルが入れ替わったと思っています。
84話までは、化け物を倒す話として読めました。
85話以降は、人間同士の話でしかなくなります。
「駆逐してやる」と言ったエレンの敵が、人になりました。
母を食べた巨人も、元はダイナという人だったと分かります。
倒すべき相手を一つずつ人間に戻していく回です。
地下室が長く引っ張られたのは、ここで反転させるためでした。
まとめ
地下室にあったのは、グリシャの手記3冊と1枚の写真です。エレンが持っていた鍵は地下室の扉ではなく、机の引き出しの鍵穴に合いました。
その鍵穴を見つけたのはミカサでした。場面は原作85話「地下室」、アニメではSeason3の第56話にあたります。
写真に写っていたのは、椅子に座ったダイナ・フリッツ、膝の上のジーク、そばに立つ若いグリシャです。
手記から分かったのは3つです。パラディ島が海に囲まれた島であること、巨人はマーレが送り込んでいたこと、そして壁内の記憶が改ざんされていたことでした。
僕はこう読む
『進撃の巨人』は2021年に全139話・全34巻で完結しました。
いま振り返ると、85話がちょうど折り返しの位置にあります。
前半は壁の中の話、後半は世界の話として作られています。
その境目に置かれたのが、机の引き出し一つでした。
グリシャが残したのは兵器でも力でもなく、読み物です。
物語を動かしたのが本だった、という点がこの作品らしい。
地下室を開ける回が長く待たれたのは、そこに見合う中身だったからです。
地下室の答えは、巨人の正体ではありませんでした。エレンが受け取ったのは、自分たちが誰に憎まれているのかという事実のほうです。
——あなたが地下室でいちばん驚いたのは、巨人がマーレの兵器だったことですか。それとも壁外の人類が滅んでいなかったことですか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
地下室の扉と、机の引き出し。鍵がどちらに合うのかを押さえると、この回の流れが分かります。
Q. 地下室には何がありましたか。
A. グリシャの手記3冊と、1枚の写真です。医学書や薬も置かれていました。
Q. 地下室の鍵が合わないのはなぜですか。
A. その鍵は扉用ではなく、机の引き出しの鍵穴に合うものだからです。
Q. 地下室は何話ですか。
A. 原作の第85話「地下室」です。アニメではSeason3の第56話にあたります。
Q. 写真には誰が写っていましたか。
A. ダイナ・フリッツと、膝の上のジーク、そばに立つ若い頃のグリシャです。
Q. 巨人はどこから来たのですか。
A. マーレがエルディア人を島へ送り、注射で巨人に変えていました。兵器として使っていたのです。
Q. 壁外の人類は滅んでいたのですか。
A. 滅んでいません。王家が始祖の巨人の力で、壁内の人々の記憶を書き換えていただけです。
地下室で明かされた話の周辺です。妹のフェイも、壁の真実も、奪還作戦の代償も。
妹フェイの最期グリシャの妹フェイはなぜ犬に食べられたのか?収容区を出た罰で官憲グロスが与えました!フェイが犬に食われた過去と、グリシャの復讐の始まりが語られます
壁の名の由来壁の中の巨人と人類の真実!?因果応報の恐怖とは?壁の名前がユミルの娘に由来するという事実と、壁内に眠る巨人の正体に触れます
奪還作戦の代償ウォールマリア奪還作戦は成功したのか?成功です。調査兵団の生還は9人でした!奪還作戦は成功し、調査兵団の生還は9人でした。
この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月18日


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