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速水龍一のその後はどうなったのか
結論から言うと、通算22戦10勝12敗の負け越しです。日本ジュニアフェザー級1位まで上がったあと、タイトル戦で敗れて一度引退しました。それでもリングに戻っています。
高校時代の戦績は53戦53勝46KO無敗でした。この落差が、速水龍一という人物のすべてです。
この記事でわかること
- 新人王戦から現在までの流れ
- 通算戦績と最高位
- 引退と復帰の経緯
- 顎を狙われ続けている理由
- 1221話で指摘されたこと
その後をたどると
| 時期 | 起きたこと |
|---|---|
| 高校時代 | 53戦53勝46KO無敗。インターハイ3連覇 |
| 東日本新人王戦 | 優勝最有力候補として登場。幕之内一歩に1RKO負け |
| 階級変更 | ジュニアフェザー級へ転向し、日本ランキング1位を奪取 |
| 王座決定戦 | 小橋健太と対戦。顎にワンツーを受けて失神し8RTKO負け |
| その後 | 一度引退。のちに現役として試合へ戻る |
| 現在 | 通算22戦10勝12敗の負け越し。それでもリングに立っている |
数字だけ見れば、転落の記録です。ただし10勝のうち大半は、新人王戦の前後に積んだものではありません。階級を変えてからも、ランキング1位まで勝ち上がっています。
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この表でいちばん重いのは、「一度引退」の行だと思っています。
やめたのに戻ってきている。
ボクシングをやめられなかった人間は、この作品に何人も出てきます。
ただ速水の場合、戻ってきたあとに1つも代表作がありません。
鷹村のように頂点へ行くわけでも、青木や木村のように味のある立ち位置を得るわけでもない。
勝てないまま、話数だけが過ぎていきます。
物語が用意してくれる役割が無いのに、自分でリングへ上がり続けている。
この作品で一番きつい立場にいる人物だと思います。
インターハイ3連覇の天才だった
登場したときの速水は、完全に格上として描かれました。
武器は「ショットガン」。回転の速い左右の連打で、インファイト殺しと呼ばれました。初出は8巻のRound 62です。ショートアッパーも持っています。
高校ボクシング界では53戦53勝46KO無敗。インターハイ3連覇という肩書きと、甘いマスク。デビュー当時から注目され、女性ファンも多く抱えていました。
言動もそれに見合っています。ビッグマウスで、自信に満ちた発言を繰り返しました。ただし中身は伴っています。陰では基礎トレーニングを怠らず、ボクシング界を盛り上げようと考えて動いていました。
弱点は1つだけありました。対戦相手を甘く見るところです。それが東日本新人王戦で出ます。
一歩に1RKO負けした一戦
準決勝の相手が幕之内一歩でした。
速水はカウンターを警戒しつつ、ショットガンで押し切るつもりでした。一歩のカウンターブローで足を殺され、そのまま殴り合いに持ち込まれます。
最後は右アッパーが顎に入り、1RKO負け。優勝最有力候補が、1ラウンドで終わりました。
この試合が、そのあとの全部を決めています。ここで打たれた顎が、致命的に弱くなったまま残ったからです。
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この作品は、負けた相手を丁寧に描き続けることで知られています。
ただ速水の扱いは、そのなかでも特殊だと思っています。
敗戦後しばらくの登場場面を並べると、ヴォルグの練習の解説役、一歩のスパーリング相手の強さを測る物差し、カラオケの映像への出演。
「音羽ジムの速水相手に判定までいった奴だ」という言い方で名前が出てきます。
基準として使われる側に回っている。
かつて自分が基準を作る側だった人間にとって、これほど残酷な描かれ方はありません。
読者が速水を笑いの対象として覚えているのは、この時期があるからです。
顎を狙われ続けた小橋戦
それでも速水は這い上がります。ジュニアフェザー級へ転向し、日本ランキング1位まで到達しました。
チャンピオンの真田一機がベルトを返上したことで、王座決定戦が組まれます。相手は小橋健太。新人王戦で同じく一歩に敗れた男です。
その新人王戦のとき、小橋は速水について「勝てる糸口さえ見つからなかった」と語っていました。ところがこのときには、差が埋まっています。試合は実力伯仲の接戦になりました。
決着はまた顎でした。強引に乱打戦へ持ち込まれ、ワンツーの直撃を受けて失神。8RTKO負けです。
一歩に壊された場所を、同じ一歩に負けた男に撃ち抜かれました。タイトルに手が届く距離まで来て、届かなかった一戦です。
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同じ相手に負けた2人が、その後まったく違う道を歩いたところが残酷です。
小橋は差を詰めて、ベルトに手をかけました。
速水はランキング1位まで上げたのに、壊れた顎を抱えたままだった。
努力量の話ではないと思います。速水は基礎練習を欠かさない人物として描かれています。
1回のKO負けで身体に残ったものが、その後の全部に効き続けている。
この作品がスポーツ漫画として怖いのは、この点を省略しないところです。
気持ちで乗り越えられる範囲を、はっきり線引きしています。
引退して、それでも戻ってきた
その後、速水は一度リングを降ります。小橋が引退する時点で、速水もすでに引退していました。誰にも注目されないまま、静かに退いた形です。
ところが、また戻ってきます。1219話の題は「速水龍一という男」。かつて一歩と戦った天才が、ふたたびリングに上がりました。
そして1221話「龍の傷」。速水はショットガンを仕掛けますが、すべて捌かれます。相手の連打でダウンし、試合終了。
観客からは「モロすぎる」「最初だけはいい」というヤジが飛びました。そして小橋が指摘します。速水はダメージの蓄積で壊れかけている、と。
この試合を見ていたのが、すでに現役を退いた一歩でした。一歩はただ、速水の勝利を願って見ています。
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1219話の題が「速水龍一という男」であることに、作者の姿勢が出ていると思っています。
もう勝てない。ランキングにも残っていない。
それでも1話まるごと、この名前で題をつけている。
結果を出さなくなった人間の話を、ちゃんと1話ぶん使って描く。
そして見ているのが、引退した一歩です。
殴った側は先にリングを降り、殴られた側がまだ上がっている。
この構図を作ってから見せる、というのが答えだと思います。
速水がなぜ続けるのかを説明するより、一歩に見させるほうが強い。
アニメと原作で印象が違う
最後に補足を1つ。
アニメの速水は、卑屈なエリートとして描かれています。声を当てたのは辻谷耕史です。
原作では違います。ビッグマウスではありますが、陰で基礎トレーニングを積む努力家として書かれています。ボクシング界を盛り上げたいという思いも本物でした。
その後の描かれ方が読者の胸に残るのは、この地の部分があるからだと思います。
まとめ
速水龍一のその後は、通算22戦10勝12敗の負け越しです。一度引退してから復帰し、いまも勝てないまま戦っています。
押さえておきたい点を並べておきます。
- 通算戦績は22戦10勝12敗。最高位は日本ジュニアフェザー級1位
- 高校時代は53戦53勝46KO無敗でインターハイ3連覇
- 武器はショットガンとショートアッパー。初出は8巻Round 62
- 東日本新人王戦で幕之内一歩に1RKO負け。ここで顎を痛めた
- ジュニアフェザー級に転向し、日本ランキング1位を奪取
- 小橋健太との王座決定戦は、顎にワンツーを受けて失神し8RTKO負け
- 一度は引退したが、のちに現役として試合へ戻っている
- 1219話「速水龍一という男」、1221話「龍の傷」で近況が描かれた
- アニメでは卑屈なエリートとして描かれ、声優は辻谷耕史
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速水が戦い続ける理由を、僕はプライドではなく確認だと思っています。
プライドなら、負け越した時点で折れています。22戦もやりません。
確かめたいのは、たぶん1つだけです。
あの1ラウンドが無ければ、自分はどこまで行けたのか。
高校時代は53戦53勝46KO無敗でした。負けを知らないまま、いきなり最悪の負け方をしています。
その答えは、リングの上でしか出ません。だから上がり続けている。
勝てないと分かっていても確かめにいく人間を、この作品は笑いません。
1話まるごと名前を題にしたのが、その返事だと思っています。
数字の上では、速水の物語はもう終わっています。それでも1話ぶんの題を与えられる人物であることが、この男の現在地です。
——あなたは速水龍一に、もう休んでほしいと思いますか。それとも最後まで戦い抜いてほしいと思いますか。よければコメントで教えてください。
よくある質問
速水龍一のその後は、戦績と物語での扱いを分けて見ると整理しやすくなります。
Q. 速水龍一の現在の戦績は。
A. 通算22戦10勝12敗の負け越しです。最高位は日本ジュニアフェザー級1位でした。
Q. 速水龍一は引退したのですか。
A. 一度引退しています。小橋健太が引退する時点で、速水もすでに退いていました。その後リングへ戻り、現役として試合に出ています。
Q. 一歩との試合はどうなりましたか。
A. 東日本新人王戦の準決勝で、右アッパーを顎に受けて1RKO負けです。この一戦で顎が弱くなり、以降の敗戦につながりました。
Q. 小橋健太との試合は何で決まりましたか。
A. 乱打戦に持ち込まれ、顎にワンツーの直撃を受けて失神し、8RTKO負けでした。
Q. 速水龍一の高校時代の成績は。
A. 53戦53勝46KO無敗で、インターハイ3連覇です。無敗のままプロへ進みました。
Q. 速水龍一の近況は何話で読めますか。
A. 1219話「速水龍一という男」と1221話「龍の傷」です。1221話ではショットガンを捌かれてダウンし、小橋からダメージの蓄積を指摘されています。
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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月18日


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