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【鬼滅の刃】姑獲鳥とは何者か?元下弦の壱で、小説・風の道しるべで粂野匡近の命を奪った鬼!

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姑獲鳥とは何者か

結論から言うと、姑獲鳥(うぶめ)は不死川実弥と粂野匡近が倒した元下弦の壱の女の鬼です。登場するのは本編の漫画ではなく、小説『鬼滅の刃 風の道しるべ』でした。

鬼滅の刃は2020年5月に全205話・全23巻で完結していますが、本編に姑獲鳥という名前は一度も出てきません。19巻168話で、実弥が匡近と一緒に「下弦の壱」と戦い、匡近を失ったと振り返るだけです。その下弦の壱に名前と過去を与えたのが、実弥が主人公の小説でした。ここでは読み方、人間だったころの過去、血鬼術、匡近が命を落とした戦い、そして実弥が風柱になるまでを順に見ていきます。

この記事でわかること

  • 姑獲鳥の読み方と、元下弦の壱という正体
  • 登場する小説『風の道しるべ』と、本編19巻168話での扱い
  • 香炉の香りで幻を見せる血鬼術と、人間だった弥栄の過去
  • 粂野匡近が命を落とした戦いと、実弥が風柱になった経緯
  • 匡近が最後まで優しかった理由(カイの読み)
項目 姑獲鳥
読み うぶめ
正体 十二鬼月の下弦の壱だった女の鬼
登場する作品 小説『鬼滅の刃 風の道しるべ』(2020年7月3日発売)の表題作
人間だったころの名前 弥栄(やえ)
血鬼術 血を混ぜた香炉の香りで、屋敷じゅうに幻を見せる
戦った隊士 不死川実弥と粂野匡近。2人とも階級は甲
最期 匡近に致命傷を与えた直後、実弥に頸を斬られる
本編の漫画 19巻168話で「下弦の壱」とだけ語られる。名前も姿も出ない
アニメ 登場していない

僕はこう読む

本編は、実弥が柱になった理由を「下弦の壱」という肩書きだけで片づけています。
黒死牟と戦っている最中の回想なので、昔の敵に紙幅を割く余裕がなかったのでしょう。
本編が名前を伏せたままにした鬼に、小説があとから顔と過去を与えたのだと思っています。
だから姑獲鳥を知っていると、168話の数コマの重さがまるで変わって見えます。

読みは「うぶめ」。名前は子を想う女の妖怪から

姑獲鳥は「うぶめ」と読みます。漢字だけを見ると「こかくちょう」とも読めてしまい、そう書いている解説もありますが、小説のふりがなは「うぶめ」です。

日本の言い伝えのうぶめは、お産で亡くなった女性の霊で、残した子どもを案じてこの世にとどまるとされてきました。母親であることにとり憑かれた鬼という姑獲鳥の中身に、名前がそのまま重なっています。

名前をつけたのは鬼舞辻無惨です。人間だったころの名前「弥栄」で呼ばれた姑獲鳥は、その名はとうに捨てた、今の名は主から授かったものだと言い返しています。

本編の漫画に姑獲鳥は出てくるのか

出てくるのは、19巻168話「百世不磨」の回想だけです。上弦の壱・黒死牟と戦う実弥が、鬼殺隊に入った日のことを思い出します。

回想で分かるのは、鬼殺隊に入る道を開いてくれた匡近が、2人で戦った下弦の壱との戦いで死に、実弥だけが風柱になったということだけです。本編で語られるのはここまでで、鬼の名前も姿も描かれていません。黒死牟と戦いながらこの回想が入るのは、実弥が「生き残ってしまった側」として戦ってきたことを示すためだと僕は読んでいます。

アニメでは姑獲鳥は登場していません。小説の話はアニメ化されておらず、168話も無限城での黒死牟戦の途中にあたります。劇場版の無限城編は第一章「猗窩座再来」が2025年7月18日に公開されましたが、黒死牟戦は第一章より後の章で描かれる部分です。

小説『鬼滅の刃 風の道しるべ』とはどんな本か

『鬼滅の刃 風の道しるべ』は、集英社のJUMP j BOOKSから2020年7月3日に出た小説です。原作は吾峠呼世晴、小説は矢島綾で、しあわせの花、片羽の蝶に続くシリーズ3冊目にあたります。

姑獲鳥が出てくるのは、本の最初に置かれた表題作「風の道しるべ」です。主人公は実弥で、匡近と出会って鬼殺隊に入り、2人で姑獲鳥の屋敷へ向かい、柱合会議で産屋敷耀哉とぶつかるまでが描かれます。本編168話で数ページにまとめられた実弥の過去を、1本の話に広げたものです。

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人間だったころの姑獲鳥。弥栄が娘の紗江にしたこと

姑獲鳥は何十年も前、弥栄という名の人間でした。博打と暴力の夫を事故に見せかけて殺し、病に倒れた一人娘の紗江を、看病している自分に酔うために治さず、逃げ出そうとした紗江を殺しています。周りからは献身的な母親に見えていましたが、実際は治りかけるたびに毒を盛り、喉をつぶし、脚を折って病人のままにしていました。看病する相手を失ったところへ現れたのが無惨で、弥栄は鬼になります。

この過去で僕が重いと思うのは、弥栄が鬼になる前から「母親であること」に取り憑かれていた点です。愛していたのは娘ではなく、娘を世話している自分でした。鬼になってからの行動は、その欲を形を変えて続けただけだと読めます。

姑獲鳥の能力。血鬼術は香炉の香りで見せる幻

姑獲鳥の血鬼術は幻です。自分の血を混ぜた香炉から甘く腐ったような香りを流し、屋敷の中にいる者に偽りの景色を見せます。実弥がいくら斬りつけても当たらなかったのは、姑獲鳥がいない場所を斬らされていたからで、匡近と実弥が屋敷に入った瞬間に引き離されたのも、この幻でした。

幻は人の心にも入り込みます。姑獲鳥は親に傷つけられた子どもを見抜いてさらい、自分を本当の母親だと思い込ませてから食べていました。先に屋敷へ入っていた隊士たちも犠牲になり、実弥と同じ最終選別を受けた隊士も命を落としています。体の強さも下弦の壱らしく、匡近に斬り落とされた左腕を拾ってそのままつなぎ直し、蹴り1つで実弥を壁まで飛ばしました。

僕はこう読む

累も家族ごっこをする鬼でしたが、累は鬼になってから歪んだ子どもでした。
弥栄は人間のうちに夫を殺し、娘を壊しています。
鬼になって変わったのではなく、人間のときの欲をそのまま永遠にした鬼として描かれていると思っています。
だから血鬼術も、力ずくではなく「母親だと信じさせる」形をしているのでしょう。

実弥と匡近はどうやって姑獲鳥を倒したのか

子どもが消える古い屋敷を調べに行った隊士が何人も戻らず、次に失敗すれば柱が出るという任務で、甲になっていた実弥と匡近が2人で向かいます。

勝負を分けたのは、匡近が見つけた2つの手がかりでした。1つは、屋敷に伝わる魔除けの鏡台の中にあった、紗江が母にされたことを血で書き残した紙。もう1つは、その鏡には目で見ている部屋とは違う本当の部屋が映ることです。匡近は鏡に映った位置を頼りに香炉を割り、幻を解きました。

そこから先は力の勝負で、2人とも深手を負います。流れを変えたのは実弥の血でした。傷口からあふれた「稀血」をなめた姑獲鳥は、強い鬼ほど酔う血に足元をふらつかせます。実弥の体質が、ここで初めて武器として描かれています。

僕はこう読む

姑獲鳥の屋敷で幻を破ったのは、紗江が残した血の手紙と、家に伝わる鏡でした。
実弥の刀でも匡近の刀でもありません。
最初に姑獲鳥を追い詰めたのは、母に殺された娘だったと思っています。
匡近があれほど怒ったのも、紗江の声を一人だけ聞いてしまったからでしょう。

匡近が命を落としたのは、少女を斬れなかったから

結果を書くと、匡近が頸を狙ったところへ、さらわれていた少女が姑獲鳥をかばって飛び出し、刀を止めた一瞬に匡近は腹を貫かれました。その直後、実弥が姑獲鳥の頸を斬り落としています。匡近は風の呼吸・参ノ型「晴嵐風樹」で姑獲鳥の左腕を斬り落としてもいて、得意の型で追い詰めた末の最期でした。

僕はこう読む

少女が姑獲鳥をかばったのは、血鬼術のせいだけではないと思っています。
親に愛されなかった子ほど、自分を抱いてくれる相手にすがる。姑獲鳥自身がそう言っていました。
匡近を殺したのは鬼の腕ではなく、紗江と同じ目にあった子どもの必死さだったと読んでいます。
それを斬れない匡近だったから、実弥はこの人を兄と呼んだのでしょう。

匡近の最期と、実弥が風柱になるまで

子どもたちは助け出されましたが、匡近はもう手の施しようがありませんでした。匡近は子どもたちのことを気にかけ、実弥には生きて幸せになれと言い残して息を引き取ります。下弦の壱を倒した功で、実弥は風柱になりました。

初めての柱合会議で、実弥は産屋敷耀哉を、安全な場所から隊士を駒のように使い捨てる男だと思って食ってかかります。耀哉は怒らず、自分の体のことを話して謝り、匡近の遺書を実弥に渡しました。耀哉が亡くなった隊士全員の名前と生い立ちを覚えていることは、花柱の胡蝶カナエが明かしています。遺書には、実弥を亡くした弟のように思っていたこと、大切な人たちが笑って生きてほしいという願いが書かれていました。これが本編19巻168話で描かれる場面で、実弥が耀哉に敬意を払うようになったきっかけでもあります。

僕はこう読む

姑獲鳥は偽の母として、子どもに「幸せ」を押しつけた鬼でした。
匡近は最後に、実弥へ幸せになれとだけ言って死んでいきます。
同じ「幸せ」という言葉を、奪う側と託す側の両方に言わせたのが、この話の組み立てだと思っています。
実弥が玄弥を遠ざけたのも、匡近のこの願いを弟にそのまま向けた結果に見えます。

粂野匡近はどんな隊士だったか

粂野匡近は、実弥と同じ風の呼吸を使う隊士です。弟を鬼に殺されて鬼殺隊に入り、階級は隊士の最高位である甲まで上がりました。得意としたのは参ノ型「晴嵐風樹」で、姑獲鳥との戦いでも使ったのはこの型だけでした。

刃物と自分の血だけで鬼を狩っていた少年の実弥を止め、自分の育手を紹介したのが匡近です。実弥が鬼殺隊に入ったのは、匡近がいたからです。

明るく人懐っこい性格で、無茶をした実弥を蝶屋敷に連れて行き、胡蝶しのぶに岩柱・悲鳴嶼行冥の話をして笑わせてもいます。どちらが先に柱になるか、負けたほうが飯をおごると実弥に持ちかけたのも匡近でした。

僕はこう読む

匡近は弟を鬼に奪われ、実弥の中にその弟を見ていました。
実弥もまた、弟の玄弥を守るために母を手にかけた兄です。
弟を失った兄が、弟を守れなかったと思っている兄の兄になった。2人の関係はそういう形だったと思っています。
柱になる競争で、先に柱になったのが残された実弥だったことが、いちばん皮肉です。

まとめ

姑獲鳥は、小説『風の道しるべ』に登場する元下弦の壱の鬼で、粂野匡近の命を奪い、実弥が風柱になるきっかけになりました。

姑獲鳥について押さえておきたい点を、決め手だけ並べておきます。

  • 読みはうぶめ。十二鬼月の下弦の壱だった女の鬼
  • 登場するのは2020年7月3日発売の小説『鬼滅の刃 風の道しるべ』
  • 本編では19巻168話で「下弦の壱」とだけ語られ、アニメには出ていない
  • 血を混ぜた香炉の香りで幻を見せ、子どもに母親だと信じさせる
  • 少女をかばって隙を見せた匡近を殺し、直後に実弥に頸を斬られた
  • この戦いのあと実弥は風柱になり、耀哉から匡近の遺書を受け取った

僕はこう読む

本編の実弥は、口が悪く、誰にも弱みを見せない風柱として登場します。
その実弥がなぜ耀哉には敬語を使い、弟を突き放したのか。答えの半分は、姑獲鳥の屋敷にあります。
姑獲鳥は、実弥が優しさを表に出さなくなった理由を形にした鬼だと思っています。

匡近の死を、優しさが招いた悲劇と見るか、優しさを最後まで守り抜いた結末と見るかで、姑獲鳥の屋敷の話はずいぶん違って見えます。

——あなたは匡近が少女を斬れなかったことを、隊士としての甘さだと思いますか。それとも、匡近らしい最期だったと思いますか。よければコメントで、どちらに近いか教えてください。

よくある質問

姑獲鳥は本編に姿を見せない鬼なので、どこで読めるのか、アニメに出るのかを聞かれることが多くあります。

Q. 姑獲鳥の読み方は何ですか。
A. 「うぶめ」です。漢字から「こかくちょう」と読まれることもありますが、小説のふりがなは「うぶめ」です。

Q. 姑獲鳥は漫画の何巻何話に出てきますか。
A. 名前も姿も本編の漫画には出てきません。19巻168話「百世不磨」で、実弥が匡近と一緒に下弦の壱と戦ったと振り返るのが、姑獲鳥にあたる唯一の場面です。

Q. 姑獲鳥が出てくる小説は何ですか。
A. 2020年7月3日にJUMP j BOOKSから出た『鬼滅の刃 風の道しるべ』です。原作は吾峠呼世晴、小説は矢島綾で、最初に収められた表題作「風の道しるべ」に登場します。

Q. 姑獲鳥はアニメに出てきますか。
A. 出てきていません。小説の話はアニメになっておらず、本編168話も劇場版無限城編の第一章より後の黒死牟戦にあたります。

Q. 姑獲鳥を倒したのは誰ですか。
A. 不死川実弥です。粂野匡近が香炉を割って幻を解き、2人で追い詰めましたが、匡近は致命傷を負って亡くなり、頸を斬ったのは実弥でした。

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この記事を書いた人:カイ。読み終わったあとの「なんでここ、こう描いたんだろう」を、一人で考えています。→ 運営者情報
最終更新:2026年9月24日

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