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時代を抉る『チェンソーマン』の藤本タツキ描き下ろし『ルックバック』の前編考察!!~早春の章~

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この記事を読むとわかること

  • 『チェンソーマン』の作者藤本タツキが描いた『ルックバック』が話題
  • 藤野と京本の2人の女の子が漫画の才能を競い合う
  • 京本は藤野のファンであり、藤野は漫画を諦めずに成長する

“このマンガがすごい!2021”で見事大賞を受賞した『チェンソーマン』。

「週刊少年ジャンプ」に連載された悪魔とのデビルハンターとの戦いを描いた作品ですが、そのイカれた作風と従来の常識が通用しないストーリーに、多くの読者はド肝を抜かれたことでしょう。

ついにアニメも放送決定と勢いアゲアゲでしたが、2021年2号で突如として第1部が終了。

その続編は“ジャンプ+”での告知があるだけでした。

そして2021年7月19日。

藤本先生が143ページの大ボリュームの読切作品と共に復活をしました!

 

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『ルックバック』前編のネタバレ

それでは、ジャンプ+読切作品『ルックバック』の前編をまとめてみました。

舞台は雪の降る地方の小学校。

漫画をテーマに対照的な性格をした2人の女の子たちがストーリーを紡ぎ出します。

『チェンソーマン』ファンの方はセフルパロディも散見されているので、探してみるのも面白いですよ。

時間のない場合、目次に内容をまとめていますので参考にしてみてください。

 

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才能豊かな藤野

藤野は学年新聞の4コマ漫画を担当する小学4年生の女の子。

同級生たちは、その内容に笑い、絵が上手いと感心します。

みんなに褒められて満足そうな藤野は、時間がなかったので5分で描いたと少し自慢気。

スポーツも得意な藤野はサインをくれとせがまれるほどです。

職員室に呼ばれた藤野は、学年新聞の1本を不登校児の京本に譲って欲しいと頼まれます。

その申し出を了解する藤野でしたが、学校にも来られない軟弱者が漫画を描けるのかと余裕の態度でした・・・。

 

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引き籠りの京本

新しい学年新聞が配布されました。

京本の作品は「放課後の学校」。

そのレベルの高さに藤野は驚愕します。

京本の画力の高さはやはり同級生たちの間でも噂になるほどです。

同級生で自分より絵が上手い奴がいるなんて、絶対に許せない!

プライドを傷つけられた藤野は、京本に負けまいと漫画の世界に没頭していきます。

ネットで検索して、本屋で参考書を買っては、来る日も来る日も漫画を描き続ける藤野。

 

気が付けばもう6年生。

来年はいよいよ中学生に進学します。

友達は絵を描くことを卒業したらと藤野に勧めます。

中学で絵を描いていたらオタクだと思われる。

そう藤野に伝えるのでした。

自宅でも姉がやはり心配をしています。

いつものように配布される学年新聞。

確かに藤野は上手になりましたが、それを圧倒的に上回る京本の絵。

黙って新聞を見つめる藤野。

どうやら漫画を諦める踏ん切りがついたようでした。

 

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2人の時間が動き出す

卒業式を迎えた藤野は、普通に嫌と言いながらも先生に頼まれて京本に卒業証書を届けることになりました。

京本家の廊下には無数に積まれたスケッチブック。

4コマ漫画の空白に京本をネタとして即興で描く藤野は、何をしているのかと自問。

すると拍子に原稿を落としてしまい、京本が引きこもる部屋に入ってしまいました。

ヤバいと思った藤野。

卒業証書を渡すことなく廊下に置いて、慌てて家を飛び出すのでした。

すると背後から「藤野先生ぇ!」と呼び止める声がしました。

ハンテンを着た髪の毛がボサボサの女の子。

この子が京本です。

大きく息をついて、たどたどしい言葉遣いながらも藤野に話しかける京本。

どうやら藤野の熱狂的なファンだったようです。

ハンテンにサインを書いてもらい満足そうな京本は、藤野の作品を熱く語ります。

5年生、6年生は全て神回。

絵も話も上手くなる藤野は漫画の天才だと確信をしていたのです。

なぜ途中で連載を止めたのか?

そう質問する京本に対して、漫画の賞に出すため止めたとウソをつく藤野。

京本はスゴイと目を輝かせます。

見たいみたいみたいと、駄々っ子のような態度を取る京本。

その様子に視線を送る藤野は、話が出来たら見せると約束をするのでした。

またね!と元気に手を振りながら藤野を見送る京本。

帰路の途中、雨に当りながらも嬉しさのあまりスキップする藤野。

さっそく帰宅するなり、再び漫画を描き始めるのでした。

 

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準入選

進学した藤野は休み時間も漫画を描いています。

しかし、帰宅すると藤野の部屋には京本が。

2人は一緒に作品を作っていたのです。

ずーっと描いても仕上がらない45ページ。

それでも黙々と机に向かう2人は、1年の歳月をかけて完成させることが出来ました。

 

集英社に持ち込みをする2人。

編集者との話し合いは藤野が中心です。

中学生の作品とは思えないと驚く編集者。

藤野は謙遜しますが、中学生で漫画を完成させること自体が凄いと絶賛。

絵も話もレベルが高いと評価を受け、最低でも佳作だと太鼓判を押すのでした。

「藤野キョウ」のペンネームで応募した『メタルパレード』は結果的に準入選!

 “驚異の中学生コンビ”だと期待のコメントです。

賞金100万円ということで、お互いに通帳を作った2人。

さっそく10万円を下ろした藤野は、ためらう京本を遊びに行こうと町に誘います。

クレープ屋さん、映画館、ファーストフードに本屋さん。

帰りの電車に乗りながら、藤野にお礼を言う京本。

家から出るのが怖かった京本でしたが、藤野が誘ってくれたおかげで楽しかった。

絵を描いて良かったと言うのでした。

 

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連載と別れ

初受賞後も引き続き作品を描く2人。

『海のある町々』、『セミ人間』、『ミノムシ』、『もぐら少年』etc。

気が付けば17歳で読み切りを7本も掲載していました。

そして、ついに編集長の承認を得て正式に連載のオファーがありました。

嬉しそうな藤野でしたが、対照的に浮かない表情をする京本。

実は美大の大学に行きたいからと、連載を手伝えないと言うのでした。

私についてくれば全て上手くいくと話す藤野。

表向きは平静を装う藤野でしたが、コミュ症の京本が一人で大学生活を送れるのか心配します。

藤野に頼らず一人の力で生きてみたいと思う京本。

何よりも、もっと絵が上手くなりたい。

こうして2人は別々の道を歩むことになるのでした。

 

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『ルックバック』前編のネタバレまとめ

小学生あるあるの学校新聞。

確かに漫画を描いていたのは絵の上手な子でした。

上手いと褒められてその気になる藤野。

若さゆえと言えば当然ですが、漫画に限らず狭い世界で自分が一番だと勘違いする経験は大なり小なり誰でも経験あるのではないでしょうか。

京本の圧倒的な画力に対抗すべく2年間努力した藤野でしたが差は縮まらず。

一度は藤野が漫画を諦めましたが、ちゃんとその成長を見ていたのが京本でした。

京本が藤野の大ファンだったという運命の巡り合わせ。

ライバルに実力を認められて、スキップする藤野が得も言われぬ表情です。

小雨の演出が実に上手い。

ところで京本が学校新聞に掲載した初作品は、実は『チェンソーマン』42話の最初の4コマを昼夜逆転させていたり、主役の2人の名前も「藤野」と「京本」で足すと「藤本」になるなど、セルフオマージュが隠されていたりします。

小学生からの2人の出会いと別れまでを前編としてまとめましたが、その後のお話は後編としてアップする予定です。

お楽しみに!

 

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